lineage もうひとつの物語   作:りねゆざ

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二十七話

拠点となる建家の修理に入り一週間。

途中で戻ったエレナと供にアーニャ宅にお世話になりながら通い詰め無事完了した。

 

「よーし!これを運べば終わりだね」

 

椅子を持ちながらアレンは建家に入っていく。

テーブルに設置し椅子に座る。

 

「アレン君、ご苦労様」

 

エレナが水の入ったコップを差し出し労う。

現在アーニャは建家の登録をするため役所へ出向いている。

今までは倉庫として登録がしてあり住居として使うより税金が安いのだが、過去に偽って申請していた者が極刑を受けた経緯もありトラブルを避けるために変更しないといけない。

冒険者といえまだギランに籍を置いているアーニャが登録をすれば簡単に許可が降りるであろう人選である。

だから今はエレナとアレンの二人でテーブルを挟んで向かい合っている。

 

「こんないいところを貸してもらえるなんてドエルさんに感謝しないとね」

 

エレナは部屋を見渡しそう呟く。

 

 

「たしかにそうですね。ポーションも安く提供してもらえるし至れり尽くせりってやつです」

 

にこやかにアレンは答える。

二人で雑談や今後の事を交わし小一時間経ったあたりでアーニャが帰ってきた。

 

「ただいま。あー疲れた」

 

そう言うと椅子に腰を降ろしエレナが差し出した水を一気に飲み干す。

 

「予定通り一般住宅で許可降りたわ。税金は10日で200アデナ。冒険者のアジトだと2000アデナだから破格よね」

 

「そんなに違うのか」

 

アレンは驚愕の声をあげる。

アジトの額と比べると安いように見えるが一般市民からすれば決して安い額ではない。

手取りでの平均月収が3000アデナでそのうち住宅の税金が一月で600アデナもかかるのだ。

これもラウヘル政権になってからの税金であり払えないものは住まいを没収されてしまい路頭に迷うことになった。

貧富の差も激しくなり貧困層は税金を払うだけで精一杯な状況である。

 

「これで拠点として安心して使えるね。で、今後の予定は?」

 

アーニャに問われ先程エレナと相談していた事項の説明をする。

 

「明日は休んで明後日から活動しようと思う。ドラゴンバレーで敵の強さを測りながら自分達にあった場所を探そう」

 

そこから三人で計画を煮詰めその日はドエル宅で夕飯をご馳走になり出来上がったばかりのアジトで床についた。

 

 

その2日後からドラゴンバレーへと赴き鍛練を開始する三人。

 

「ここからアンデッド、通称 骨が多く出現するわ。弓を持った骨はエレナに任せるね。アレンのサポートは私がするから」

 

アーニャが指示を出し了解を返す二人。

 

弓骨を確実にエレナが仕留めアレンは斧骨、槍骨を相手に剣をふるう。

アーニャはスコーピオンやオーガを警戒しながらアレンのサポートにまわる。

 

仕留め損なったハーピーが空高く逃げ

 

「こら!降りてこい!卑怯だぞ!」

 

アレンは届かないのに石を投げながら叫んでいる。

その様子を見て苦笑いをする二人。

 

「エレナ、アーニャ!悔しくないのか?!」

 

振り返りながら本当に悔しそうな顔をするアレンに

 

「こうやるのよ」

 

エレナが袋から取り出した肉を地面に放り投げるとハーピーが降りてきた。

呆然とするアレンを放置しアーニャが魔法を唱える。

 

「サンバースト」

 

光に包まれたハーピーは断末魔を挙げ地面に倒れ付した。

 

「所詮は鳥頭よ」

 

未だに呆然としているアレンに対しエレナはそう告げると次の獲物を探して歩いていく。

その後ろをアーニャが笑いながら追いかけ我に返ったアレンは

 

「もっと早く言ってよ!」

 

と走って追いかけた。

 

 

そんなこんなで奥地へ行きすぎないよう順調に鍛練を重ねていく三人。

 

途中他のパーティーと出会い情報交換をし、特にドレイクへの警戒を促した。

 

 

 

「今回はこれで切り上げよう」

 

二人にそう告げるとハーピーから奪い取った祝福されたテレポートスクロールを二人に渡すアレン。

そして三人はギランへの帰路についた。

 

 

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