ヒロアカ×ゴーストライダーネタ  連載版   作:蜜柑ブタ

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ビルダーベア編の続き。


財団から派遣された部隊との会話と、雄英側で参戦(※強制)する生徒達や教師陣への説明とか。

財団から派遣された部隊の人間は、オリキャラです。


最後にビルダーベアとの戦いの始まり。


かなり説明文が長ったらしく、矛盾が多い可能性が高いです。
もしおかしい箇所がありましたら、メッセージか活動報告の方にお願いします。





それでもOKって方だけどうぞ。








いいですね?







SS97  無邪気に邪悪なクマが仲間達(?)を連れてやってきた

 

 

 

 

 日本政府公認での雄英校を中心に、その周辺区間も含めて一切の情報漏洩防止や関係者以外の一切の立ち入り禁止といった超厳戒態勢と、情報統制などのとんでもない力の入れようであった。

 それほど相手がヤバいという意味であるのだが、当事者のほとんどは詳細の情報をまだ知らされていない。

 なにせ未来のヒーローとなる卵の子供達が占めており、複数のプロヒーローが教師を務めるとはいえ、いくら能力が高くても経験値の低さから戦力としては心許ない。

 だがそれでも雄英以外への避難は許されなかった。

 

「なんでですか?」

「貴方の関係者だからです。ゴーストライダー殿。」

 

 SCP財団から派遣された対ビルダーベアの部隊。その中で一番発言権を持つ指揮官の人間がゴーストライダーこと出久の問いに答えた。

 背が高くベリーショートの髪型であるため一瞬男性に見えるが、よくよく見れば体つきは男性ではなかった。顔立ちは人形かと疑ってしまいそうなほど非常に整っており、切れ長の目と眉で、髪型のせいで中性的な印象のある美しい女性だったのだ。オマケに声もハスキー(女性にしては低め)だった。

 コードネームとしての呼び名で『オフェリア』と名乗った。

 出久の同級生と、ビッグ3とヒーロー科1年B組までビルダーベアの戦いに入れる形にされたことに、出久は表情の乏しい顔を僅かにしかめた。

「…どういう狙いが?」

「関係者だからというのは建前で……。まあ…、貴方に嘘をついても手痛いお仕置きしかないのは分かりきっているので、正直にお答えします。」

 わざとなのか芝居がかった挑戦的な笑みを浮かべた財団から派遣された指揮官オフェリアは、正直に答え出す。

 簡単にまとめると、B組とビッグ3をは今回のビルダーベア襲撃前に確認できたビルダーベアの動向で推理されたビルダーベアが狙っている複製作成のための素材候補という理由でビルダーベアを引き寄せるエサとして置いておくということだった。

 ゴーストライダーにだけ、財団側が把握したビルダーベアが狙っている人間の情報を伝えられた。

「……すべてを俺に一任すると?」

「そーですよね。そういう反応になりますよね。でも致し方ないんです。今まで財団が行方を把握できなかったSCPの動きをハッキリと捉えて、こうして備えられるなんてまたとないチャンスなのです。収容か、破壊か。どちらを達成させるためにも、ここは…どうか…。」

 静かに怒りを見せる出久に、オフェリアは恭しく頭を下げた。

 先にビルダーベアの情報はもらっているが、ビルダーベアの収容か破壊のために大事な級友達を生贄にするやり方は普通に許せない案件だ。

 財団側も世界滅亡か、人類滅亡クラスのSCPの無力化は願ったり叶ったりだから今回のチャンスを逃せないのは分かるが、巻き込まれる側としては受け入れがたい。

 そのことは詳細情報を出久と同じく先に伝えられた校長や教師陣も同様であるため、もちろん抗議したが、世界か人類全体を犠牲にするか、それともひとりや二人…、1学校の1クラスの十数人の子供の命を引き換えに救うのならどちらかと問われたら答えに詰ってしまう。真っ先に抗議の声をあげたオールマイトですら回答できなかった。

 もちろん全てを救うという選択肢は無しでだ。

 ビルダーベアがKETERに分類される前、奴が起こした惨劇の記録を本来外部に出せない機密の動画含めて今回の戦いのために包み隠さず伝えられたのも抗議の声を出せなくなったことと、選択の答えを出せなくなった理由だ。

 すでに未確認の複製を作ったと思われる痕跡と犠牲が確認されているため、雄英に来ることがハッキリしている今この時を逃せば本当にKETERシナリオという最悪の終わりが来ることは確かなため財団との共同戦線にビルダーベアに狙っている素材候補の生徒を置くという選択を取るしか出来なかった。

 更に追い打ちをかける今回の戦いを終息させるための手段を財団から伝えられている。

 その最後の手段…、もとい本来ならそれが財団が率先して行う手段であるソレを後回しにしたのは、ゴーストライダーがいることでソレを防がれると見て変更したということだった。

「まだ時間があると見て……、先生達以外にはまだ説明はしてますか?」

「いいえ。伝えるかどうかは貴方に委ねるつもりでしたから。」

「……なら、先に見せて貰った動画やその他を包み隠さずが条件です。」

「はあ……、本来なら記憶操作が規則なんですが、事態が事態ですから目を瞑るしかないですね。説明はお任せします。」

「妙なことはしないでください。」

「疑り深いな~。」

 クスクスとわざとらしく笑うオフェリアだったが、彼女も彼女なりに捨て石になる覚悟をもってここへ来ているのだ。実質財団からの代表としているので、財団の意思として判断を下した。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 今回の雄英全体を巻き込む騒動の詳細と、もうすぐ襲撃してくることが決まっているビルダーベアについての説明を体育館に集めた1年A組・B組、ビッグ3に行った。

 巨大スクリーンを使い、財団から借りた説明用の過去に確認されたビルダーベアが引き起こした惨劇の映像も包み隠さずモザイク抜きで見せたものだから、一部の生徒があまりのショッキング映像に吐き気を起こしたり貧血を起こしたりして大変だったが、出久が淡々とだが分かりやすくまとめて説明を行い今回の敵であるビルダーベアの危険性と今この時に無力化できなければどうなるかという最悪のシナリオの流れを理解させることができた。

「どういうテディベアだよ!? 危険どころの話じゃねーだろ!!」

 たまらず叫んでしまう切島や鉄哲。本人達はこうでもしないと気持ちを落ち着けられないほど恐怖と緊張だったため、落ち着くために声を出したのだ。

 それを皮切りに他の者達も恐怖と嫌悪感を言葉で吐き始める。

「しかもヤバいのが複製の方で…? 人間を材料にしたり…、よく分からない鉄くずだったり……、なんでも材料にできるって…。えっ? 今からさっきの映像のと戦わにゃならんの?」

「あ、あ、あんな死に方……。無理…、マジで無理!!」

「じょーだんキツすぎだし!」

 特に衝撃的だったのが、耳を素材にした複製の犠牲者の死に様だったようだ。全身に耳のような形の腫瘍が出来て、苦しみながら死んでいくのだ。生理的な嫌悪と恐怖が強すぎる。(※死因についても説明済み)

 混乱と恐怖が支配する中、出久の声が彼らの耳を打つように響く。

「勝てる相手だ。」

 先ほど見せられたビルダーベアの複製達の恐ろしさに対するゴーストライダーとしての答えだ。

「悪魔やそれ以外の、個性が通用しない相手じゃない。個性で戦える。破壊できる。」

「ど、どうやって!?」

「例えば、この……。耳の複製。」

 生徒達を一番精神的に追い詰めた人間の耳で構成された複製だ。

 もう見た目からしてヤバいのが分かる。集合体恐怖症や、何で出来ているかが分かった時のショックがデカい。

 奇怪な声を発して、声を聴いた人間を耳に似た腫瘍だらけにして死に追いやる能力を持つ。

「ようするに…、出してくる声を無効化できればいい。例えば…、コイツの声以上のデカい音や声で聞こえないようにしてしまえば…。」

 それを聞いた途端、誰かがアッ!と声を漏らした。

 言われてみれば耳の複製の声を聞いてしまった場合に耳に似た腫瘍だらけになっているのだから、あの声さえ耳に届かなければ防げるという実に簡単で単純な防御策だ。

 ヒーロー科で3年間ヒーローとしての学びを詰め込む覚悟を持つ生徒達は、学年関係なく素早く察した。

 ビルダーベアの複製は、確かに恐ろしい脅威だが、個体ごとの能力は決まっており応用が利かず、知恵と個性の組み合わせ次第では十分対抗できるということに。

 鉄製の複製はともかく、少なくとも人間を素材にした複製はグロテスクな見た目だが冷静に考えれば素材の都合上脆い作りであり、攻撃を防げれば物理的に倒すのは困難ではないと考えるには十分だ。

「そして一番伝えておかないといけないことがある。」

「これ以上何があると?」

「もしビルダーベアとの戦いで敗北した場合、雄英とその敷地と、周辺数十キロ圏内に核ミサイル数発で消し飛ばされることが決まってます。」

 出久のその言葉で、場がシーンッとなる。

 時間にして1分も経ってないが、永遠に思える静寂の時間がやがて、後出しでのとんでもない宣告に対する絶叫と不平不満の声で打ち破られた。

「そういう反応になるのは分かる。でも、今回のことは逆に超例外的なことらしいから。」

「それって、核ミサイルで先手必勝が通常ってこと!?」

「財団からの話だとKETERシナリオ防止のいつもの流れのようだから…。」

「そんな話や事件なんて聞いたことが…、アッ!」

 ビッグ3である波動が核ミサイルを多用しているらしい財団の話を聞いたことがないと口にして、ハッと気づいた。

 今回のビルダーベアのことを含めて、一部の生徒だけを残して他を避難させ、雄英の敷地を財団から派遣されたという人間達と雄英が組んで対ビルダーベアに備える動き。

 核を取り巻く多くの制限と法律があるのにそれをいくつも使用しているのが事実なら、なぜ表舞台にそれほどの事件が知られていないのか。

 なにか大きな情報統制が行われているという可能性に気づいたのは彼女だけではない。頭の回転がいい者達はその事実に気づき始めて青ざめた表情を更に青くさせていた。

「……ビルダーベアを雄英で仕留められなかった場合。雄英と、周辺数十キロ圏内の何も知らない一般人をもろとも犠牲にしてビルダーベアの無力化が即遂行される! その合図は、この場にいる者全員の生体反応が消失した時! 今回の異例の作戦は、俺(ゴーストライダー)がいるから核ミサイルを防がれるという理由だ。生体反応消失にはもちろん俺も含まれる。少人数を犠牲に、他の全人類の滅亡を防ぐ、これは…、拒否権ははなから存在しない! 雄英からの逃亡は生体反応消失にカウントされて、それを入れてゼロになったとされれば核ミサイルによる“処理”が実行されるだけだ! すでに気づいているだろうが、あらゆる情報の発信の媒体が操作されて、今のこの場の状況のことは一切外部には知られていない状態で、もちろん家族への連絡も一切無い。もし、核ミサイルが撃ち込まれる結末になった場合は、関係者各所へ記憶処理を行われ、この場にいる者全員の情報を全て消されて無かったことになる。それがイヤなら………。」

 

 

 戦って

 勝って

 生き残るしかない

 

 

 ビルダーベアと戦い、無力化して収容、あるいは破壊できなければ自分達の命を含めて、多数大勢の罪のない一般人も巻き添えになる形で核ミサイルが撃たれる。

 そのうえで親族や知人の記憶を弄られて都合の良いように自分達の存在の痕跡を消されてしまう。

 ビルダーベアという人類滅亡の可能性を持つ脅威が出現した段階で、最小の犠牲を出しての残りの全人類滅亡を防ぐシナリオは始まっていた。

 そして此度の最小の犠牲は、自分達だということも。

 人類滅亡を防ぐために最小の犠牲の大きさを変えることは多少出来る。それは雄英の敷地内でビルダーベアを自分達と財団から派遣された部隊と一緒に仕留めることだけだ。

 勝って生き残れなければ、核ミサイルによって最小の犠牲が増える。それを防ぐには自分達が文字通り命を賭けて戦うしかない。

 ビルダーベアがロックオンした新しい複製の材料にしたい人間がいる今この時しか、チャンスがないのだ。

 勝つ以外に、死と忘却という最悪のシナリオエンディングを防げないのだ。

 

「勝てる相手だ。」

 

 未熟なヒーローの卵達に壮絶な死の覚悟を強いられている緊張感の中、出久が告げる。

 

「そう言ったはずだ。神や悪魔でも、妖怪でもない。個性が通じる。人間の力で破壊できる。ひとりで無理ならどうすべきか……、もう学んでいるはずだ。」

 

 正体がまだ分からない未知の恐ろしい脅威だが、人間の力が通じるという点。

 今までに悪魔をはじめとして、個性が通用しない超常現象そのものやオカルトだった敵とは違うから、ゴーストライダーの力だけに頼らなくても対処は可能であること。

 そこに勝機があること。

 決定づけられている死を目の前に押しつぶされていた者達の心に染み渡り、思考停止していた頭をクリアにする希望。

 自分達はなんのためにこの場所(雄英)にいるのか。

 その意味を、学んできたことを思い出させ、勝利というシナリオエンディングへの分岐が確実になる。

 

「……はあ…、カッコいいわ…。」

 

 体育館の端で他の部下と共に立っていたオフェリアが、うっとりとしたため息と共に、生徒達と教師達を奮い立たせる出久を眺めていた。

 

 様々な媒体で見知ったダークヒーロー。

 変身した姿ではないが、雰囲気がもう……違う。

「……もっと早く貴方を知りたかった。」

 オフェリアのズボンのポケットには、ゴーストライダーの写真が折りたたまれて入っている。彼女は、ポケットに手を入れて指で撫でる。

 まるでお守りかなにかのように。報われない祈りがあるかのように。

 

 

 

 

 

 勝利のシナリオを目指す流れが作ろうという意思が燃え上がり始めた、その時だった。

 

 けたたましい警報音が響き渡った。

 それは雄英に危機が起きたことを知らせるものだ。

 それが意味することは……。

 

 

「来た…ね!」

 

 根津が表情を引き締める。

 素早くノートパソコンを開き、雄英の監視カメラをチェックすると、そこには……。

 

 雄英バリアで固く閉ざされた校門の前には、33センチのクマのぬいぐるみ(?)らしき物が複数体立っていた。

 妙なノイズのせいでハッキリ見えないが、クマのぬいぐるみの形をしていることだけは分かり、そのうちの1体がビルダーベアでそれ以外は多くの命を犠牲にして製作されたビルダーベアの複製達だということは容易に想像できた。

 すると監視カメラの映像がブツンッと消えた。

 素早く根津がパソコンを操作し、監視カメラの状態を遠隔で調べると物理的に破壊されたことが分かり、ビルダーベア達が侵入を開始したことが分かった。

 

 

 

 

 壇上から降りた出久があっという間にゴーストライダーへと変身し体育館の外へと向かう中、教師陣や他の生徒達も動き出す。

 財団から派遣された部隊もだ。

 

『必ず…勝つ!!』

 それ以外はない、とゴーストライダーが叫ぶとそれに呼応して他の生徒達が己を鼓舞するように声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 ついにビルダーベアと複製達との戦いが幕を開けた。

 

 

 

 




財団からの要請で参戦するのはビッグ3と、ヒーロー科1年A・B組、教師陣のプロヒーローと校長。
この中にビルダーベアが次の材料にしようと狙っている人間がいます。

モザイク必須の過去のビルダーベアの所業の記録映像などを入れて、なおかつ戦いが雄英で収らない場合は核ミサイルを使用されることも説明していますが、それだけヤバい相手であることと、逆に個性を持つ人間で倒せる相手であるという意味を知らせるためです。
財団側は、本当は核ミサイルを先手必勝で使いたいところですが、ゴーストライダーが射程圏内にいるため防がれてしまうと考え、ビルダーベアに狙われている人間を含めて一部の生徒達と経験豊富な教師陣とゴーストライダーを入れた即席の決戦の地にして、ゴーストライダーが戦闘不能になる、つまり負けた場合に核ミサイルによる処理を行うというやり方を取りました。
これらのことは財団が裏で日本政府などの合意とあらゆるメディアを抑えて完全に遮断された孤島のような状態にしています。

今回の話で登場した財団から派遣された部隊の指揮官のオリキャラは、コードネーム『オフェリア』。
本名じゃないし、年齢不詳。
今回のことで財団からの代表として一番発言権が強い立ち位置。
中性的な印象もある美女で、密かにゴーストライダーのファンでもある人物。
他にもコードネームとなりますが、何人かオリキャラは出す予定です。


次回は、ついにビルダーベアの複製達との戦いになる予定です。
応募いただいたオリ複製達も登場させたいです。

次の短編のネタにするなら?

  • 妖怪ウォッチ
  • すまっしゅ!!
  • それ以外の怪異や、妖怪など
  • SCP
  • いや、連載の続き書けよ
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