ヒロアカ×ゴーストライダーネタ  連載版   作:蜜柑ブタ

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やっと書けた……。
進展してないのは相変わらずです。


今回は、元ネタで登場したビルダーベアの複製の1体と、このネタオリジナルの複製と戦います。


勝敗については、もっと他にもあったんじゃないか?と思うけど、書いててこうなった。
いつものことですが。

でもうち1体は取り逃します。

あと原作キャラのひとりが危うく殺されかけて負傷します。





それでもOKって方だけどうぞ。





いいですね?


SS100  vs金属の複製&髪の毛の複製

 

 

「待ちなさーーーーーい!!」

「言われて待つ相手じゃないでしょう…。」

「一応声に出しとかないと! 形だけでも!」

「こんな時に拘らないでください!」

 オールマイトとエクトプラズムがビルダーベアの複製の1体を追いかけて走り回っていた。

 前を走るのはメカメカしい見た目のクマ。

 コイツは恐らくSCP財団で確認された3体目の複製である金属を材料にした複製だと考えられる。

 耳で出来た複製の次に多くの被害を出した複製で、コイツによる被害の後、他の複製達と共にビルダーベア本体も姿をくらました。

 能力は、人間の肉体を簡単に貫き、破壊するものだと考えられる。

 追いかけっこ開始前に財団から派遣された部隊の兵士の数名が紙屑でも貫き、破り捨てるようにテディベアサイズの金属複製によって命を奪われたのをオールマイト達は目撃した。

「そして意外と逃げ足が速い! 生徒達のところへは行かせるわけには…。」

 短い脚と金属の体のくせに完全肉体派ヒーローのオールマイトの脚から一定距離を保って逃げ続ける。エクトプラズムは、分身を作ってトリッキーな攻撃方法を用いるが相手が相手だ。下手すると分身を盾にしても分身もろとも本体の自分も貫かれて死ぬ可能性がある。

「もしや、どこかに誘導しようと…。」

「むむっ! その可能性もある! っと、ここを曲がったら…。」

 

 

「えっ⁉ あれって…。」

「なになに⁉」

 

 

 曲がり角を通った複製と遭遇した雄英の生徒らしき声を聞いてオールマイトとエクトプラズムの顔色が変わった。

「うおおおおおおおおお!! やらせはせー----ん!!」

「オールマイトー--⁉」

 覚醒したワンフォーオールの力で加速力をつけたオールマイトが残像を残してその場から消え、金属複製が今まさに飛び掛かろうとした雄英生徒達の前に飛び出し彼らを庇った。

 金属複製の力ならオールマイトの肉体であろうと易々と貫かれて破かれてしまうだろうが、瞬時に肉体をアンデッド化させたことで腹部で受け止められた。

「オールマイト!」

「私が来た!」

「あれって、映像で見せられた金属の…。」

「うげっ、マジで⁉ ヤバくない⁉」

 麗日と芦戸と拳藤が、最初の説明の時に見せられたビルダーベアの複製が起こした惨劇の説明で、財団で確認されている3体の複製の1体である金属の複製に出くわしたことを理解して顔色を悪くした。

 耳の複製が自身が発する怪音波のような音で耳のような腫瘍を体の表面と体内に生じさせて窒息死に繋げるが、金属の複製は人間の体を意図もたやすく破壊するタイプのヤバい奴だ。

 破壊力特化型と考えられるが、惨劇を起こして以降行方不明になっていたため人体を破壊すること以外の詳細な能力は不明だ。

 金属の複製は、アンデッド化による強化をしたオールマイトの体を貫けず、弾かれる形ではないが腹の表面に軽く食い込んだだけで終わりそのまま床に転げ落ちた。

 金属を素材にしているからか重たい音が響き床に傷が付くが、すぐに器用に身軽な動きで立ち上がる金属の複製。

 見かけによらず機動力が高いらしい。

「オールマイト!」

「ダメだ! 来てはいけない!」

 そこへ追いついたエクトプラズムが曲がり角を曲がって現れた。

 オールマイトが慌てて制止するが遅く、即座に振り向いた金属の複製がエクトプラズムに向かって飛び掛かった。

 助走なしでロケットのような勢いで飛び掛かった金属の複製は、簡単にエクトプラズムの身に大穴を開けてその向こうへ突き抜けた。

 オールマイトの後ろにいた麗日達の悲鳴が上がる。

 だが直後エクトプラズムの姿が消えた。個性で生成した分身だったようだ。

「ギリセーフでした。」

「エクトプラズム先生!」

「ちょっと! 心臓に悪いじゃないか!」

 別の方向から本体のエクトプラズムがやってきた。どうやらオールマイトがアンデッド化した段階で少し回り道をして分身だけをオールマイトが行った方向へ先に行かせて囮にしたらしい。

 床に倒れるように着地してからすぐに立ち上がる金属の複製は、首をグルリと180度回転させてオールマイト達を見据えるように動く。

 オールマイトが簡単に破壊できない相手だと認識したのか、すぐに攻撃に移ってこない。

「ふむ…、それなりに知能も持ち合わせているのか…。」

「だとすれば厄介ですね。逃がすわけにはいかないのに…。」

「ここで破壊す…。」

「きゃああ⁉」

「なにぃ⁉」

 見つけたからにはすぐに破壊しようとオールマイトがファイティングポーズをとった直後、背後で悲鳴が上がって慌てて振り向く。

 そこには天井を突き破って伸びる髪の毛のような細長い物の束が拳藤を絡めとって持ち上げられた姿があった。

「ぁ、ぐっギぁあっ……⁉」

 巻きついた髪の毛のような物はすぐにものすごい力で拳藤の体を締めあげ始め、首の気道と関節が危険な状態に陥る。その動きはまるで惨たらしい肉団子にして殺そうとしているように見える。

「芦戸さん!」

「で、でも…!」

「命を最優先!」

「う…。ごめん!」

 麗日が芦戸を叱咤し、彼女の個性で髪の毛のような物を溶かせと急かし、芦戸は覚悟を決めて手から酸を放った。

 拳藤の体に巻き付いていた髪の毛のような物と拳藤もろとも酸が浴びせられ、髪の毛のような物から煙が上がり悪臭が鼻を突く。束になってた髪はチリチリと脆くなり千切れていき床に残骸が散乱し、拳藤の肌とコスチュームも酸で溶けて焼かれて焦げた。

 髪の毛のような物はやがて拳藤の体を持ち上げたままでいられなくなったのか、ブチブチと千切れながら逃げるように天井の穴へと引っ込み、拳藤の体を床に落としていった。

 エクトプラズムが床に落下する寸前で彼女の体を受け止めた。

 エクトプラズムの腕の中で小さく呻く拳藤に芦戸が駆け寄った。

「ごめんごめんね! だいじょうぶ⁉」

「へ、へーき…、助けてくれて、ありがと…。」

 首を絞められて息ができなくなり、その間に関節を始め体中をおかしな形にされかけて体が痛む拳藤は泣きそうな芦戸に必死に作った笑顔でお礼を言った。肌が酸で焼けて溶けて跡が残るかもしれないが、命だけでも助かったのだから問題ないという意味で言葉を伝えられ、芦戸は余計に顔を歪めて泣きそうになった。

「しまっ…⁉」

 直後、オールマイトに再び襲い掛かってきたかに思われた金属の複製が、器用にオールマイトの足の間をすり抜け、後ろにいる麗日に飛び掛かろうとした。

 目前に迫った金属の複製に目を見開いた麗日だったが、咄嗟に両手の指を広げて自分の顔の前に出した。

 直後、金属の複製に彼女の両手の指にある肉球が当たる。

 そして個性が発動する。

 麗日の肉体を破壊する前に個性『無重力』が効果を発揮したらしく、重量のある金属の複製が天井に向かってあっという間に浮かんで背中をぶつけた。

「これは…。」

 オールマイトが天井にぶつかりながら思ったように動けず手足をジタバタさせている金属の複製を見上げてから、エクトプラズムに視線を寄越す。

 エクトプラズムは静かに頷いた。

「ふんっぬおおおお!」

 オールマイトは、拳で天井をぶち抜いた。

 上階まで全ての天井がぶち抜かれ空が露わになり、空けられた天井のその大穴に吸い込まれるように金属の複製が無重力状態のまま空に向かって浮き上がり続ける。

 どれだけジタバタ暴れても重力を失った状態では何もできないようで、その姿はあっという間に小さく、小さくなり、やがて目で見えない遥か高い空の彼方へ消えてしまった。

「…見かけによらない高い機動力と破壊力を持つが、無重力ではその力も全て無力となるか。」

「このまま重力のない宇宙空間まで行ってしまえば、戻っても来れないでしょう。それまで個性は解除しない方向で…。」

「うむっ! そうしなければ落ちてきて、また襲ってくるだろう! 麗日少女! 君の大金星だ!!」

「ふぇ…? あ……、うち…、やった? やったの?」

「ああ。君がいなかったら危険だった。」

「や…やったぁ…!!」

 麗日は、ヘナヘナとその場にへたり込んで泣き笑い顔になってしまった。

 本当に咄嗟だったが、運よく個性が通じて肉体を破壊されることなく撃退に繋げられた。そのことを理解して脱力したのだ。

 当時財団の建造物の中の監視カメラで捉えた金属の複製による殺戮の映像と殺害された財団の職員の死体の写真も見せられていたから、まさか最初に金属の複製に遭遇するとは考えが及ばなかったのあり、それを五体満足でなんとかできたというとんでもない安心感も影響している。

 

「おーい!」

 

 そこへ数名の生徒が走ってきた。

 峰田と瀬呂と凡戸と小大だった。

「拳藤⁉ やられたのか⁉」

「ううん…、ちょっと痛いけど休んだら動けるから…。」

「すまないが説明は後回しにして、君達は何を探しにここへ?」

「えっ、ああそうです! 髪の毛の塊みたいな奴見ませんでした⁉」

「髪の毛⁉ それ、さっき襲ってきた奴⁉」

「やっぱこっちに来てたんだ…! まさか…拳藤さんが⁉」

「そうだよ! 急に天井から…、それで…、私の個性で…!」

「芦戸、落ち着けって! とにかく助けたってことだろ? 止むを得なかったんだろ? だったら最善の選択だったんじゃないか?」

「そーだぜ! アイツ髪の毛のくせにメチャクチャパワーがあってライフル銃ぐらいグシャグシャにねじり曲げちまうんだ! 俺のモギモギか瀬呂のテープか、凡戸のセメダインでくっつけて固めて動きを封じようとしたんだけど、あと少しで逃げられちまって!」

「ん……、私の個性でトラップにすればいいかと思って…。でも…逃げ足すごい。」

「あと少しだったのにヘマしちゃった……。もっと早く動けてたら…。」

「髪の毛の奴が予想以上にスピードがあっただけだから自分を責めすぎんなよ。あの複製って財団の奴らも知らないタイプだったんだろ? 確か。」

「それじゃあ、どういう能力なのか、どういう攻撃をしてくるのか分からなくて当り前だな。途中で会った財団の人らも頭抱えてたし。」

「うん…、だからって…、負けない…。勝つしかない。」

 小大は、頷きつつ強い眼差しで言葉を発した。

 ここで自分達が負ければ、雄英を中心に核弾頭が落とされて周辺を含めてかなりの範囲が跡形もなく焦土と化す予定なのだ。

 それほどビルダーベアと、ビルダーベアが製作する複製が危険だということだからだ。

「芦戸の酸で逃げたってことは…、酸も有効ってことか?」

 瀬呂が芦戸を見て呟いた。

「髪の毛はタンパク質。故に強い酸性に弱く、危険な濃度の酸を頭に浴びれば毛髪が生えてこなくなる危険性があるほどですから。だから非常に有効な攻撃手段と考えていいでしょう。」

 エクトプラズムが床に落ちている髪の毛の複製の一部だったボロボロに崩れて散らばった物を指で拾って見せた。それから芦戸に目配せした。

「芦戸さん、あなたは彼らに加わって髪の毛の複製の討伐に向かってもらえますか?」

「えっ⁉ でも…。」

「ここは我々がなんとかします。拳藤さんのことは任せてください。あなたが浴びせた酸でダメージが残っている間に早く発見して仕留めなければ、回復されでもして更に被害が出てしまうかもしれない。」

「!」

 芦戸はハッとしてやっと冷静さを取り戻した。

 そして立ち上がり、瀬呂達の方へ移動した。

「行ってきます!」

 芦戸は、エクトプラズム達にあとのことを託し、瀬呂達と共に髪の毛の複製を探して討伐するために走り出した。

 彼女達を見送った後、エクトプラズムはオールマイトに目配せして頷きあい、エクトプラズムが拳藤を抱き上げて麗日も連れてリカバリーガールがいる場所へ急いだ。

 無事にたどり着け、リカバリーガールと財団から派遣された救護班の診察で骨のあちこちにヒビが入っているが命に別状はなく、芦戸の酸による火傷も思ったよりも酷くはなく、もし跡が残って気になるなら皮膚移植での治療も可能だと言われた。その時にする治療方法は自分の体の皮膚を用いて移植する手術なので、免疫による拒絶反応の危険があるドナーからの移植をするほどではないそうだ。

 それから麗日だが……。

「まさかそんな方法で、あの忌々しい金属製の複製をどうにかする方法があるなんてね~。従来の財団の頭じゃ思いつかなかったことだわ。現段階で一番の大手柄よ。」

 財団から派遣された責任者であるオフェリアから若干ムカつく口調だが、その功績を称えられたのだった。

 

 

 

 

 後の財団の記録に、過去に財団の建造物内で確認されていたビルダーベアの複製の3体のうちの1体である金属の複製がひとりの少女の個性の力で自身の重力を失い、遥か空の彼方……、恐らく大気圏をも超えて地球の重力も及ばない位置まで浮いていったことが記され、衛星や宇宙に建造された宇宙ステーションでも一切観測されなかったことから、文字通り宇宙の藻屑になったのだろうと結論付けられるのは少し後の話。

 

 

 




なんで執筆が乗らなかったんだろう…。不思議だ。いつものことですが。

今回は、元ネタのSCPの方でも登場したビルダーベアの3体の複製の1体である金属の複製と、オリジナルの複製で人毛を素材にした複製です。

金属の方は、倒し方がイマイチ思いつかなかったので、勢いで麗日の個性で地球からの追放という形で退場になってしまいました。
たぶん破壊に特化したタイプで、機動力も高いだろうし、無機物で構成されたタイプだから物理的に倒しても復活する可能性も考えるとこれが一番だったかなと書き終えて思ったりしました。
破壊力を発揮するには勢いを自分でつけないといけないので麗日の個性を受けるとそれができなくなり、解除されない限り手も足も出せずに何もできなくなるということにしました。
ほとんど運によって成り立った討伐だったので、麗日の個性が咄嗟の防御する行動と同時に上手く発動しなかったらあの場でオールマイト以外の者達は詰んでいたかもしれません。
オールマイトは、アンデッド化を利用して肉体の強度を著しく上げることで体を貫かれない強みができてて金属の複製にとっては想定外すぎる対象。
貫かれたとしても死なないし。仮に死んでもリッチになって復活する運命にあるのでどっちみち金属の複製はオールマイトを殺せない。

髪の毛の複製は、峰田達に追われている途中で天井に穴を開けて拳藤を殺害しようとしたけど芦戸の酸で大きなダメージを受けて退散。
今回は姿は確認できなかったけど、人間の髪の毛の塊で相手を絞め殺す複製。
素材のおかげで狭い個所を移動できるけどくっつく個性やボンドのような粘着液、髪の毛に多大なダメージを与える強酸などに弱いため、弱点は多い方。
なお髪の毛の複製の討伐チームは、出久が有効な個性の持ち主で構成し、通風孔に逃げ込まれた時にたまたま近くにいた別チームの小大が加わり、最後に芦戸が加わって完全に倒しきるために追跡を再開する。



次回は、何を出そうかな。

次の短編のネタにするなら?

  • 妖怪ウォッチ
  • すまっしゅ!!
  • それ以外の怪異や、妖怪など
  • SCP
  • いや、連載の続き書けよ
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