体の入れ替わり事件は、すまっしゅ!!を参考にしています。
ただし、すまっしゅ!!と違って、個性は入れ替わりで移りません。つまり意識と記憶だけが移るので、例えば透明化の葉隠さんと入れ替わると、葉隠さんの個性が発動している体にそのまま入ることになります。
尾白の尻尾も、尾白の体の物です。尾白の意識と記憶が他人に移っても移った相手の体に尻尾は生えません。
腹痛などの症状は、その体のものなので入れ替わった者がその症状で苦しみます。逆に症状の無い体に移ったことで症状からの解放もある。
移らされて最初は個性の使い方が分からないため、個性が使えないけど、時間経過で体に慣れてきてその体の個性が使えるようになる。ただし使い方や加減が分からないため、暴発するなどの危険がある。
あと、最後の方に微妙に爆豪アンチ表現があります。
それでもOKって方だけどうぞ。
いいですね?
体を入れ替える、入れ替わるというのは、ある意味で夢だろう。
もし理想の体を持つ相手の体を手に入れたなら…っと。
「少し現実逃避気味になってないか!? 現実を見ろって!」
そう叫ぶのは、芦戸の体になってしまった切島。
「うっ…、胸が重い。」
「耳郎さんのお体、軽いですわ。」
耳郎→八百万。
八百万→耳郎。
「うおおおおん! なんで砂藤!? なんでヤオモモじゃねーんだよーー!」
「周りがでっかく見える…。」
峰田→砂藤。
砂藤→峰田。
「うう…、手が…、どれ動かせばいいのか分かんない。あと、な、なんか足の間が変…。」
「前屈みはやめてくれ。」
麗日→障子。
障子→麗日。
「ケツが重い! 尻尾の動かし方が分かんねぇ!」
「尻が軽いのが気持ち悪い気がする…。」
上鳴→尾白。
尾白→上鳴。
「ふおお、筋肉が、筋肉が! 雄っぱい柔らか!」
「ちょっ! 上脱ぐなって! 揉むなよ!」
芦戸→切島。
切島→芦戸。
「すまん、蛙吹…。」
「……。」
サラサラ。
『気にしないで』っと書かれたノートを見せる。
常闇→蛙吹。
蛙吹→常闇。(※常闇の口の形状に慣れないため、うまく喋れないでいる。筆談してる。)
「なんで俺が…、このクソモブに…。でもって腹が…! グオオオオ!?」
「お腹が痛くないのは個性が出るよりも前ぶりかな!」
爆豪→青山。
青山→爆豪。
「感触はあるのに、体が見えねぇ。」
「うーわー…、イケメンinの日が来るなんて思わなかった!」
轟→葉隠。
葉隠→轟。
「入れ替わりが起こっていないのは、緑谷と飯田と口田と瀬呂だけか。」
「くー! イレイザーヘッドがよかったわ!」
「HEY! 俺の体じゃ不満足だってのかー!?」
「あんたの体、臭いのよ!」
「ちゃんと風呂入ってるっての!」
相澤→ミッドナイト。
ミッドナイト→プレゼントマイク。
プレゼントマイク→相澤。
「他の先生方は?」
「確認中だ。」
「一大事だよ!!」
「校長!」
そこへ壊理の手を引いて走ってきた根津。
「壊理ちゃんが行方不明なのさ!」
「えっ、そこに…。」
「いや、間違えた! 正確には、オールマイトと入れ替わってしまった壊理ちゃんがだよ!!」
「えーーーーーーー!?」
周りから絶叫が上がる。
「あー! 困った困った! こんなことになろうとは!」
「落ち着いてくれ、オールマイト。今は、壊理ちゃんの保護と、原因究明を第一にだよ!」
「ふぇ~ん…、出久お兄ちゃ~ん…。」
「いたーーー!」
「絵面が!」
オールマイト(マッスルフォーム)で、両手を目に当ててメソメソ泣きながら歩いてきた壊理。
とりあえず壊理を保護できたので、すぐに情報収集、あと外部から入った連絡で今回の騒動の原因が判明していった。
体を入れ替える個性を持つヴィラン。『チェンジ』。
コイツが犯人だった。
今回の入れ替わり事件は、雄英校内だけで起こっていたことが分かったが、そのヴィラン自体は長年海外問わず指名手配されていた激ヤバヴィランであった。
というのも、この個性は、意識を別の体へ入れ替えるというものだが。
問題は、この個性を自分にも使えるということ。
さらに厄介なのは、他人に移っても自分の個性を使えることと、なおかつ移った相手の個性も時間経過で使えるようなることだ。(おそらく個性の使い方を覚える必要があるためだろう)
これを利用して権力者や強個性の人間に移り、ありとあらゆる犯罪を犯し、危うく世界大戦になりかけたともされる最悪のヴィランだ。一部では悪の帝王を自称するオールフォーワンより厄介だと語られている。
唯一の欠点は、移った相手の記憶を利用できないことだろう。どうやら入れ替えると意識ごと記憶が移ってしまうらしい。そのため中身が別人だと悟られたらお終いだ。
だがそのことを熟知しているため、事前に情報収集してから体に移り、その人物の演技をする。
最近では個性の多様化もあり、演技だけでは乗り切れない場面もあってか戦争を起こす寸前になるような事件は起こしていなかった。
ちなみに『チェンジ』がオールフォーワンの傘下に入っていなかったのと、オールフォーワンを狙うようなことをしなかったのか……。
余談であるが、オールフォーワンからも危険視されており、水面下で争っていた。結局、この入れ替わりヴィランである『チェンジ』が逃げ切り、なおかつオールフォーワン自身が倒れたため勝敗はつかなかった。逃げ続けていた理由としては、オールフォーワンが個性を奪う個性を持つため自分の個性を奪われる可能性を危惧してだとか。
そして、今回の事件である。
日本に侵入していたのも大問題だが、雄英校に入り込んで事件を起こしたこと。
平和の象徴であるオールマイトを狙った犯行というにはお粗末だし、それだったらヒーロー協会の方を狙うのがいい。なにより狙われそうであるオールマイトが、壊理と入れ替えられているだけに終わっているので、狙いがオールマイトではないというのが分かる。
「入れ替え状態については、ヒーロー教会と警察機関から個性を解除できる人間を寄越してくるからだいじょうぶさ! 今考えるべき問題は、『チェンジ』の今の居所! そしてその目的を掴むことさ!」
「目的が分かれば、捕まえるのも容易くなるはずですな!」
「しかし、言い方を変えれば、入れ替わった相手を装っている『チェンジ』をあぶり出すこと…。まるで人狼ゲームのようだな。生徒や壊理でないことを祈るしかない。」
「警察機関が、思考を読み取る個性の人材も送るから、それまでに誰も雄英から出すなってお達しが来てるよ。だから雄英は全面完全封鎖中だよ。」
「生徒や他の教員達内部での疑心悪鬼を防ぐため、早急に『チェンジ』の目的だけでも分かれば…。」
職員会議が行われている中、外で破壊音が聞こえた。
「なにごとだ!?」
「報告! 入れ替わりを受けた生徒の個性が暴発したそうです!」
入れ替わりを受けた人間は、入れ替わり先の体に慣れてくる。その結果として入れ替わり先の人間が持っている個性が暴走することがある。だが大半は試しに使ってみようという興味本位でだ。
「イレイザー…、じゃなくてプレゼントマイク先生! 君も慣れただろうから相澤先生の個性で止めてきてくれ!」
「イエッサー!」
「いっそのこと全員眠らせて、救援が来るまで待ちますか? その方が合理的なような気がしてきました。今ちょうどミッドナイトの体ですし。」
「事態が収拾つかなくなったら、それを実行しよう!」
「あーもう…、なんでイレイザーの体じゃないのよ…。」
全校生徒を1箇所に集めてミッドナイトの個性『眠り香』を使おうかと本気で考え出す相澤。その提案を呑む根津。相澤の体に入れなかったことを残念がるミッドナイト。
カオス。
一部、入れ替わりを免れた教師達は、早く事態が好転することを心の中で祈った。
「そういえばオールマイトは?」
「壊理ちゃんの個性の暴走の怖れがあるので、部屋にこもってますよ。」
「そっか。平和の象徴ですらこんな状況じゃ形無しだね…。とりあえず、完全封鎖の上で、救援を待とう。各自、担当のクラスの生徒達の監視を続けてくれ。なにかひとつでも不審な点があったらすぐに報告すること。とりあえず以上!」
「校長? どこへ?」
「よく考えてごらんよ。僕の個性『ハイスペック』を利用されたらって…。僕も念のため部屋にこもるよ。外から鍵を掛けてくれると助かるかな?」
「あっ、念のため護衛を…。」
「その必要はないぞ、ブラド。」
「はっ?」
相澤が根津に近づこうとしたブラドを止めた。
すると根津が立ち止まる。
「校長…、今日は気温が低いですが、捕縛布に入り込まないのは珍しいですね?」
相澤の言葉に、会議室内が凍り付いたように静まった。
「アハハハ…、これだから畜生は扱いづらい!」
「逃がすか!」
根津と入れ替わっていたヴィラン『チェンジ』を捕まえるべく、相澤がミッドナイトの体で捕縛布を使った。
次の瞬間、『チェンジ』が隠し持っていたリモコンのボタンが押され、会議室の消火設備が動き出し消化剤が撒かれた。
「くそ!」
「マズいわよ、イレイザー! よりにもよって校長の個性だなんて…、だとしたら雄英のシステムは全部手中にしてるってことじゃないの!?」
「だとしても、今やるべき事は決まっている!」
「そうね!」
「誰でもイイ、緊急回線を使って全校生徒に知らせろ!」
『チェンジ』との戦いが始まった。
会議室から脱出した相澤達だったが、根津は割とすぐ見つかった。
正確には、相澤と入れ替わっていたプレゼントマイクが、『チェンジ』に入れ替わられて根津の体に入れ替わられてしまったプレゼントマイクであったが。つまり今の根津の中身は、プレゼントマイク。
「じゃあ、今、敵は相澤の体か!?」
「待てよ…。」
「イレイザー?」
「そういうことか! すまんが、うちのクラスの寮に戻る!」
「何か分かったのか!?」
「『チェンジ』は最初から雄英も、オールマイトも目的じゃなかった。いるだろ! オールマイト以上の抑止力が!」
「あっ……。」
一瞬にしてその場にいた者達の頭に、ゴーストライダーの怖い姿が浮かび上がった。
一方その頃。
「壊理ちゃん、元に戻れるからもう少し我慢して。」
「いじゅくさん…。」
壊理(※外見はマッスルフォームのオールマイト)が、グスグスと泣いていて、出久に頭を撫でてもらっている。
結構な絵面であるが仕方ない。
相澤から寮から出るなと指示されていたので、A組クラスはみんな寮の中にいる。本当はB組とかの入れ替わりを見に行ったりしてみたいところだが、国際指名手配されているヴィランの仕業とあって、さすがに自重している。
「ぎょわああ! 酸が、酸が!」
「ちょっと、鋭児郎! 床が床が!」
「落ち着け、ダークシャドウ!」
『へへーんだ! 今は踏陰の個性じゃないもんねー!』
「うおっ。」
「なんかぶつかった!? って、葉隠ならぬ轟か! なんで脱いでるし!?」
「透明人間になる機会なんてそうそうないだろう?」
「自重したまえ、轟くん! 今君は、か、仮にも女子の葉隠さんの体なんだぞ!?」
「クソが…、腹が…また…。」
「温めようか?」
「火を直接近づけんな!」
「だいじょうぶ! 火傷しても同時に冷やせるから!」
「氷も近づけんな! うぐっ! は、腹が…!」
「爆豪くんは気性が荒いからストレスがダイレクトにお腹に来ちゃってるのかも?」
「青山くん…、よくそんな体で頑張ってきたね…?」
「日々努力した賜物さ。」
「ねえ、ヤオモモ。なんか妙にお腹減る気がするんだけど? これって個性の影響?」
「そうだと思いますわ。なにか召し上がりますか?」
人それぞれの個性による弊害やら、暴発、個性を使ってみたい衝動でプチパニック。
そこへ、相澤が現れた。
「あっ、先生!」
「緑谷はいるか?」
「ここに…、って、緑谷!?」
「!」
「ちょっ、緑谷くん! 待って!」
相澤を見た瞬間、目を鋭くさせた出久が相澤に迫ったため障子の体になっている麗日が止めに入った。
そうして出久が立ち止まらされた直後、相澤(?)がニヤリと笑った。
「頂くぞ! ゴーストライダー!!」
「!?」
出久に接近した相澤の目が異様な光を放って、出久の顔を除き込むように見てきた。
しかし。
「……?」
光はちょっとして消え、『チェンジ』の顔色が変わった。
「な…んだと…?」
「……。」
「せんせい?」
「っ! まさか!?」
「あっ…、なんで…、そんな馬鹿な…!? あっ、がっ!?」
「…捕まえた。」
困惑する『チェンジ』の腕と胸ぐらを掴み、出久が床に叩き付けて、鎖で拘束した。
そこへ本当の相澤達が駆けつけた。
「緑谷、無事か!?」
「はい。」
「なんでだ!? ゴーストライダー! なんでお前の体に入れないんだ!?」
「やはり緑谷が狙いだったか。」
「そうだよ! あのオールフォーワンを再起不能にした魔眼と力が宿っている肉体を手に入れれば怖い物なしだって思ったんだよ! けど、なんで個性が通用しないんだ!? 俺の個性は、人形や“死体”じゃなかったら絶対通用するのに!?」
「!?」
『チェンジ』の言葉に、爆豪が目を見開き、青ざめた。
「……ねえ。」
出久が床に転がされている『チェンジ』の傍にしゃがんで聞いた。
「……心臓の音がしない体じゃダメってこと?」
「なっ…、おま……。ひっ!?」
「緑谷! やめろ!」
『チェンジ』の首を掴み、顔を近づけた出久を相澤達が止めようとするが…。
「タルタロスに収容されても、コイツの罪の犠牲者達は救われません。安心してください。先生の体は無事に、コイツだけが罰を受けるだけなので。」
「い、やだ…、たすけ…!!」
「『俺の目を見ろ。』」
1年A組の寮に、国際指名手配ヴィランの断末魔が響き渡った。
その後、雄英を出入りしていた宅配人と入れ替わられていた根津も見つかり、『チェンジ』の個性の劣化版みたいな入れ替えの個性で被害者全員が元に戻った。
オールフォーワンより危険だと一部で語られるほどのヴィランであった『チェンジ』は、廃人状態のまま適当な動物に意識を移され、タルタロス送りとなった。
世界中で『チェンジ』の末路のことが号外ニュースで知らされ、世間がしばらく騒がしかった。
そんな中で、爆豪は顔色悪く、俯く姿がよく見られたという。
最初は理由が分からなかったが程なくして、出久が中学時代に自殺していて、その後にゴーストライダーとなっており、その原因を作ったのが爆豪自身だったことが知られ、周りはかける言葉が見つからなかったそうだ。
本当は、すまっしゅ!!のようにギャグのつもりで書き始めたのに……。
なんでこうなったんだろう?
ゴーストライダーネタの出久の設定を振り返ったら、出久が死んでいる体だったというのを思い出したせいだろうか?
オリヴィランがゴーストライダーの体と力を狙ったのは、入れ替わりを繰り返していて圧倒的な力と不死身のような頑丈さのある体があれば体が壊れてしまった時に急いで入れ替わり先を見つける手間が無いのと、オールフォーワンをも廃人にしたペナンスステアさえあれば恐れる相手もいないと考えたからです。
この短編の後、爆豪が立ち直れたかは不明。
たぶん、出久は無関心。
次の短編のネタにするなら?
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妖怪ウォッチ
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すまっしゅ!!
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それ以外の怪異や、妖怪など
-
SCP
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いや、連載の続き書けよ