ハーメルンで知り合った方からの案で、ゴーストライダーが銃を使っています。
途中で、ゴーストライダーが我を失っています。
そして荼毘は……?
死にネタかも。
それでもOKって方だけどうぞ。
いいですね?
リフィカル教団本部の屋根が爆発するように崩れ落ちる。
そして、屋根の上にいた黒い影(ブラックハート)と、赤き炎を纏ったゴーストライダーが地上へと落下した。
両者とも途中で体勢を整え、地面に着地したが、地面に足がめり込んだ。
ゴーストライダーは鎖をブラックハートめがけて投げ飛ばす、ブラックハートは顔を傾けてギリギリのところで避けたが頬をかすめたのか黒い筋が付く。ゴーストライダーがその鎖をグイッと引っぱると分銅がまるで生きているように動きブラックハートの首に巻き付く。反撃しようとブラックハートは、尻尾を振ってゴーストライダーの胴体をなぎ払おうとしたのだが、腕で受け止められた。
直後、ゴーストライダーの顔にナイフが投げつけられる。ゴーストライダーは、それを歯で噛んで止めた。すると熱でナイフが溶けて落ちる。
『弱ってるな。まあ、これだけ大規模な召喚をしたんだ。いくら魂を喰っても限界がある。』
ザラゾスがそう呟いた。
『おい、若造。穢れた魂をどれだけ喰った? いくらアイツの息子とはいえ、もう限界だろうが。』
『うるさい、黙れ!』
『無理すんなよ~、ボンボンくん。』
『黙れと言っている!』
ブラックハートは、バンバンと地面を尻尾で叩き怒りを表わす。
『生かして…帰さない!』
『おう、お怒りだな、出久。まあ、無理もねーけど。』
復讐の精霊…、ゴーストライダー。今、ゴーストライダーである出久の心を燃やす怒りは計り知れない。
リフィカル教団にいた何も知らない善良なる信者、無差別に殺されていく生者達、悪魔に体を奪われながら意識が残っている哀れな怪物達の嘆き。
『なんだというのだ! たかが人間風情の、退化した屑共の怒りや悲しみがなんだという!? なぜ貴様は、悪魔であるにも関わらず!』
『人間の魂が燃やす感情と言う名の焔(ほむら)を舐め腐るな。だから、てめーは父親を越えられねーんだよ。』
『だまれぇぇぇぇ!!』
ゴーストライダーの背後にある壁が崩れ、無数の怪物達の手がゴーストライダーを掴んで火の海に引っ張り込もうとして…、逆にゴーストライダーが体から放った炎に怪物達が包まれて炭となった。
『は、はは…フフフ! そいつらには、まだ…。』
『彼らは死を望んでいる。慈悲なき生より…、安息のある死を。』
『偽善を!』
その時砕けた壁の向こうから、ひときわ大きな怪物が飛びだしてきた。
かつて霧崎と呼ばれていた女だったモノだ…。
ゴーストライダーは、振り向き様に拳を振るい、怪物の体を貫通させた。そして心臓をつかみ出す。
『…う、ぅ…お…お……、あり…が……ぅ…。』
辛うじて目玉らしき部分から涙を零し、霧崎だった怪物は息絶えた。
『チィ! 使えん!!』
『……次は、お前だ。』
『おやおや、出久…お怒りだな。……まあ俺も腹が立ってるけどな。』
『なっ…。』
『テメーのやることは雑魚の新品共と同じで悪趣味でつまらねーよ。ブラックハート。』
『ぐっ! き、貴様ぁ…。』
ブチブチと怒り狂うブラックハート。
黒い雷と共にその魔力がほとばしる。
『ケッ。こんな挑発に簡単に乗っているようじゃ、まだまだガキだな。そーだな…。なにか武器でも…。おっ?』
霧崎だった怪物の死体の傍らに、見たこともない大型の拳銃が落ちていた。おそらく霧崎が持っていたものだろう。血と煤で汚れていながら銀色の美しい銃身が光る。
『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
ブラックハートが放つ黒い雷が周辺に放たれた。
ゴーストライダーは、大型拳銃を拾い上げた。そして掴んだ端から炎と黒と赤の血管のような物が銃身に広がり、銃口をブラックハートに向け、弾丸を発射した。
常人はおろか、異形系でも一発で肩が抜ける代物であるその銃。もう一丁の銃を双子とする二丁セットの銃だが、なぜかここには片割れだけ。だが一丁でも威力は凄まじい。さらにゴーストライダーの力が上乗せされその威力は…。
『ーー! がっ…ハッ…。』
ブラックハートの左胸に穴が空く。
『ば、馬鹿な! 人間の武器程度でこの俺に…!』
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
凄まじい連射速度で銃弾が、尽きることなく放たれ続けた。
ブラックハートは、必死に銃弾で心臓を撃ち抜かれまいとガードする。
しかし、その時ふと…、ゴーストライダーの異変に気づいた。
ゴーストライダーは、頭を抱えて叫んでいた。
その様子を見ていた、ブラックハートは、拍子抜けしたと口元を歪めた。
『ハハハ…。怒りに…我を失うか…。しょせんは齢15程度の子供か…。見誤ったな、ザラゾス!』
『…おい?』
ザラゾスが珍しく困惑した。
『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』
『…そのまま…、すべてを焼き払うまで狂うがいい!』
ブラックハートは、その場から消えて逃げた。
『あっ! ちくしょう! おい、出久!』
『うおおおおおおおおおあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』
ザラゾスが内側から呼びかけるが、まったく聞こえていない。
ゴーストライダーの心(精神)を塗りつぶすのは……。
怒り。
悲しみ。
憎悪。
理不尽な突然の死に対する様々な感情。
名を付けるのだとしても、もはやゴーストライダーにはそれを判別することが出来なくなっていた。。
叫んでいたゴーストライダーは、やがて復讐対象(?)を探して壊れた壁から教団本部の中へ入って行った。
***
熱い…。
熱い…。
だけど、こんな熱さはイヤだ。
どうせなら……。
火に囲まれた状況で横たわっていた荼毘は、ふと目を開けた。
酷く胸の辺りが痛い。
火の個性を持つくせに“暑がり”な体質である体が周りの熱で細胞の一つ一つが悲鳴を上げているようだ。
火を見ると思い出すのは、父のこと。
思い出の中の父は常にしかめっ面だったような気がする。やがて焦凍が生まれてからは、その顔すら見ていない。いや、自分に向けられることが無くなったのだ。
「最悪…。」
こんな形で火の中で終わるのかと思うと自分が滑稽で仕方なかったが、体が痛くてもう動けない。
そういえば、なぜ体が痛いのかと荼毘は思い起こす。
そうだ…、懐に持っていたゴーストライダー(出久)が、復活した時の衝撃で体が吹き飛ばされたのだ。。その時の衝撃で体が痛いのだ。
凄まじい力だった。
凄まじい熱だった。いまだかつてないほどの。
きっとあれは、父よりも熱い炎だ。自分を取り囲む火よりも熱い……。
どうせ焼けて死ぬのなら……。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
凄まじい叫び声と共に、火が大きく揺れる。
ぼんやりする頭でだが、不思議と聞こえてきた。。
力を振り絞って顔を上げると、ゴーストライダーが炎の中で叫んでいた。
『ぐうううう、おおおおおおおおおおおおお!!』
ゴーストライダーは炎を体の一部のように振り乱して叫んでいる。
荼毘は、そんな中で不思議と冷静にゴーストライダーの状態を分析した。
怒りに我を失っている。
いったいどれだけの人間が、この惨劇で死んだ?
どれだけの人間の嘆きや怒りがあっただろう?
ゴーストライダーが小さな力の無い者達のそんな声を聞き取り、復讐の精霊として復讐をする存在ならば…、今のゴーストライダーは、その声の多さと凄まじさに文字通り身と心を焼き、自分自身すら失っているのだ。
すべては、復讐のために。
「…違うだろ……。」
荼毘は、ゆっくりと起き上がった。どこにそんな力が残っていたのか分からない。
『……望むか?』
声が聞こえた。
『なら、示してみろ。そしたら、連れて行ってやる。』
どうせなら……。
あの炎がいい……。
ゴーストライダーの炎が膨れ上がる。
荼毘はゴーストライダーの前に飛び出した。
そして、膨れ上がるゴーストライダーの炎の中に荼毘は飛び込んだ。
叫び続けるゴーストライダーに抱きつきように手を伸ばしたが、その体がゴーストライダーに触れることはなく、荼毘の体は周辺の火よりも熱いゴーストライダーの炎の中に溶けるように燃え尽きた。
『よく出来ました。』
ザラゾスが犬猫のように褒めて笑う。
燃え尽きて炎に溶けた荼毘の灰が、炎と一緒にゴーストライダーの体へと吸い込まれていった。
ゴーストライダーは、頭に炎を灯した状態でぼう然と立ち尽くす。
その頃には、本部を焼いていた火が消えていた。
いくら精神力が強くても、出久は十代半ばの少年ですからね……。限界がある。
なお、荼毘の終わりは誰にも見られていません。オールマイト達は避難しています。
荼毘は、ザラゾスの波動に影響されています。誘われてそのまま燃え尽きて取り込まれました。
これ以降、荼毘は原作で出るところで出ず、アシスタントとして出てきます。
ゴーストライダーが使った銃は、二丁銃として今後名前付きで出す予定。
次の短編のネタにするなら?
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妖怪ウォッチ
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すまっしゅ!!
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それ以外の怪異や、妖怪など
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SCP
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いや、連載の続き書けよ