ヒロアカ×ゴーストライダーネタ  連載版   作:蜜柑ブタ

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炎獣・荼毘vsクラミス。



あと、クラミスが起こした惨劇に自分のせいだと思って罪悪感に苦しむ壊理。




オリジナル展開です。




短いです。(2000文字程度)





それでもOKって方だけどうぞ。





いいですね?





SS56  痛む幼子の心

 

 悪魔の脅威。

 それは、リフィカル教団の事件で分かっていたはずだった。いや、下手に低級悪魔を退治しただけでそれで分かっていたつもりになっていたのかもしれない。

 その油断が生んだ惨劇は、サー・ナイトアイの事務所内だけに止まらず、街ひとつを飲み込んだクラミスの幻覚で起こされた事故や発狂によりあっという間に街を混沌に堕とした。

 

 

「貴方は…、ゴーストライダーに取り込まれてるのね?」

『だからどうした?』

 

 街の隅まで追われたクラミスが炎獣・荼毘と対峙した。

 轟々と燃え上がる青い炎を全身を覆うマントかローブのように身につけている荼毘は、顔半分以上かくした状態でクラミスを見つめる。

『とりあえず焼き尽くしてやるよ、クソ蟲。』

「あら? やれるもんならやってみなさいよ。」

 荼毘の炎が燃え上がり、クラミスに迫った。

 だがその炎が見えない斬撃で斬られて散り散りになって消える。

 斬撃は、荼毘をも切り裂くが、すぐに荼毘の体は元に戻る。

「…根本がゴーストライダーの中にあるうえに、炎で出来てるから切れないか。」

『なぜ逃げた? これほどの力があるならゴーストライダーも恐れる理由もないはずだが?』

「……。」

『力の代償に致命的な弱点があるのか?』

「言うと思う?」

 クラミスが虹色のオーラを出し、滝の幻覚を作り出す。

『!』

 荼毘に向かって落ちてくる水が実体を持ち荼毘の体の半分近くが蒸発したため、荼毘は炎となって滝から離れた。

「あらあら、惜しかったわね。炎そのものだと強いようで弱いじゃない。」

『実体のある幻覚…。』

 消えた炎の分を燃え上がらせ直し、体を修復しながら荼毘が分析する。

「すごいでしょ? あの方から頂いた力なの。」

『あの方ってのは、ブラックハートのことか?』

「あら、知ってるの?」

『俺がゴーストライダーの一部だということを忘れるな。』

「そうだったわね。あの方とは因縁があったわ。貴方と遊ぶのも楽しいけど、あの方の命令のため…、そろそろ終わりにするわ。」

『逃がすと思うか?』

「いいえ。逃げるわ。」

 クラミスが濁流の幻覚を作り出す、その間を縫って変幻自在の炎となった荼毘がクラミスを包み込んだ。

「あああああああっ!」

 青い炎がクラミスの全身を焼く。

 しかし、芯まで焼こうとしたとき、コンマ1秒ほどでバクンッとクラミスの体が裂けて、粘液と共にクラミスの裸体が飛び出して炎から逃れた。

『!』

 クラミスの“殻”が燃え尽きると同時に濁流が生きてるようにうねり、荼毘を包み込む。

「また遊びましょうね。」

 クラミスは、背中から虫羽を出し飛んで逃げた。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

『仕留め損ねたか…。』

「……。」

 ザラゾスの呟きを出久は聞いた。

 出久達は今クラミスの幻覚による被害を受けた街の救済に回っている。

 猫の手も借りたいとはこのことで、サー・ナイトアイの事務所などは所属ヒーローがほとんど死傷したためまったく手が回らず、近隣のヒーロー事務所や離れていても騒ぎの終息のために出動したヒーロー達が街に集まった。

 ライオンのぬいぐるみを抱きしめて、壊理は、メソメソと泣いていた。

 

『たくさん死んだわよ~。あなた達を庇って。』

 

 壊理の頭の中に、クラミスの言葉が反響する。

 幼い子ではあるが、今置かれている状況が分からないほど馬鹿でなかったこと、それが彼女の不幸であっただろう。

 自分が狙われていたからたくさん死んだ…。

 自分を守るためにたくさん犠牲者が出た…。

 6つという幼い年齢の少女は、その事実に打ちのめされた。

 自分がいたから…こんなことに……。そんな悪い考えばかりが心をいたぶる。

 壊理は、忙しく動き回っているヒーローや警察、消防隊などを眺め涙を流した。

 

「余計なことを考えちゃダメだ。」

 

「お兄ちゃん…。」

 幻覚で発狂した人間を正気に戻させてきた出久が戻って来て、壊理の頭にポンッと手を置いた。

「考えるなって言う方が無理かも知れないけれど……、君の責任じゃない。」

「でも…。」

「……君は、優しいね。」

「……。」

「でも、ダメだ。敵はね、君の心が壊そうとしている。君の優しい心を痛めつけるために周りの人間を攻撃してるんだ。」

「っ…、やっぱり…。」

「そうやって自分を追い詰めたらいけない。自分のせいだと想えば想うほど敵の思うつぼなんだ。辛いと思う気持ちは分かる。考えないようにするのも無理なことも…。君に、悪魔になって欲しくない。」

「……。」

 壊理は、ライオンのぬいぐるみを抱いたまま出久に抱きついた。

「どうして私なの…? 私…が、悪い子だから…? パパのこと消しちゃった悪い子だから…?」

「君は、悪い子じゃない。」

「みんなが…傷つくのは見たくないの…、でも、でも…………………悪魔になんてなりたくないよぉ!」

「絶対に…君を悪魔になんてさせない。必ず、守るから。」

「……うん!」

 出久はギュッと壊理を抱きしめた。

 

 

 

「……なあ、廻…。気持ちは分かりやすけど、自重しましょうや…。」

 物陰でギリギリと嫉妬している治崎に、クロノがツッコミを入れた。

 

 

 




荼毘は、死んでませんよ?
大元はゴーストライダーの中にあるので、ゴーストライダー(というかザラゾス)が死なない限りは消えません。

壊理は、罪悪感と、悪魔になりたくないという恐怖でグチャグチャ。
ちっちゃい女の子には酷ですよね……。


治崎はね……、うん……。ごめんなさい。

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