ヒロアカ×ゴーストライダーネタ  連載版   作:蜜柑ブタ

78 / 115
前のアップが今年最後とか後書きに書いたけど、嘘になりました。


これが本当に(たぶん)、今年最後。



文化祭から一転して、暗く?


出久に異変。


ホークスのしゃべり方がよく分からない。




後半は、爆豪が出久にやった過去の一部を麗日が……?






それでもOKって方だけどうぞ。




いいですね?






SS64  噴きこぼれる地獄の蓋?

 

 燃え上がる炎は、日に日に火力を増している。

 最近そんな夢を見ていた。

 体が内側からはち切れてしまうような大火力。

 解放されればすべてを焼き払い、それでも止まらないような……。

 

 

 堕ちた罪人を罰する、地獄の炎。

 

 

 

 

「……っ。」

 出久はそこで目を覚ました。

 カーテンの隙間から見える空は、まだ暗い。太陽もまだ上っていないらしい。

 焦げ臭い匂いを嗅いで見ると、パジャマとして着ていたシャツの胸部分が焼けて破れていた。

 まるで内側からパックリと裂けて焼かれたような……。

「?」

 見てもいないのに……なぜ、そう考えてしまう?

 シャツをまくって胸を調べたが、裂けたようなところはない。

 だが触ってみると、妙に熱を持ってることに気づいた。

 その時、メギッと音が鳴ったような気がした。

 胸の中心に縦に亀裂が入り、炎が溢れ出ようとした。

 すると。

「………緑谷。」

 コンコンと戸が叩かれる音がして、轟の声が聞こえた。

「う…ぅ…!」

 胸を突き破るように溢れ出ようとする炎を手で押さえて必死に抑えようとする。

「緑谷?」

「あ、開いてるよ…。」

「緑谷!」

 異変に気づいて入って来た轟が出久を見て目を見開く。

「こ、氷…。」

「分かった!」

 轟は右側から氷を出し、苦しんでいる出久の胸に当てた。

 ジュシュゥウウ!っと氷が蒸発する。

「くっ…。」

「だいじょうぶか!?」

「だいじょうぶ……、はあ…、やっと落ち着いてきた。」

 シュウシュウっと蒸気が上がる胸の部分を摩り、出久はため息を吐いた。

「これは? いったい…。」

「ごめん…だいじょうぶだから…。」

「平気なはず…。」

「来てくれてありがとう…。悪いけど…、今日は一緒に寝てくれる? 冷やしながら寝られる?」

「! 分かった。」

 轟からしたらその申し出は願ったり叶ったりだ。

 早速とばかりに轟は出久のベットに潜り込んだ。

 そして氷を纏わせた右手で出久の胸を押さえるように触れる。

 炎は収っているが、まだかなりの熱を持っている。触った端から氷が溶けるのが分かる。

 轟は心配して必死に熱を抑えようと冷気を使った。

 ふと見ると出久は目を閉じて眠っていた。

「…ザラゾス?」

『……あぁ?』

 すると出久の目が開く。いや開かせたのも声を漏らしたのもザラゾスだ。

「なにが起こってるんだ?」

『……地獄の蓋がちっとばっかし緩んできてる。』

「じごくのふた?」

『俺も予想していなかった。こんなに早くとはな……、この世は…あまりに罪で汚染されている。』

「!」

『地獄が…、近いうちに溢れ出るだろうな。』

「地獄が?」

『その時は、お前が止めろ。』

「俺が?」

『俺の方も閉じるために抑えるが……一度開いた扉はコイツ(出久)が閉じねぇと開きっぱなしだ、そうなれば世界は溢れた地獄に焼かれるだろう。自分の意思で開かれたわけじゃねぇから、開いた衝撃で気絶するだろうが、そうなったらコイツの手を使って無理矢理閉じろ。いいな?』

「とびら…、扉ってどこの? あっ。」

 轟が戸惑っているとザラゾスは引っ込んでしまった。

 轟は、仰向けで寝ている出久の上から冷やし続けて胸の上に乗ったままやがて眠った。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 ヘルバイクが夜の世界を駆け抜ける。どんな障害物も越えていく、ただし壊さずに。もちろん人も生き物も轢かない。

「最近すっかり犯罪発生率が下がってんだよね。」

 ヘルバイクと平行して飛んでいるのは、ヒーロー・ホークス。

 その若さでナンバーワンに迫るほど最速で順位を駆け上がったほどの実力者だ。

「ゴーストライダー様々だわ。」

『……。』

「他の連中や上はアンタのこと煙たがっているのが多いっすけど、俺は歓迎してんだぜ? アンタのおかげで暇ができた。」

『……。』

「アンタがエンデヴァーを粛正した件が響いて、ビルボードチャート大荒れだったけど、ヒーロー全体の気付け薬にはなったんじゃないかな? アンケート取ったらしいんだけど、アンタへの支持率が高くってから文句言ってる連中が多いのなんのって。アンタは別にそんな意図も考えもないんだろーけどさ。いやさぁ、何が言いたいかって言うと…、アンタに文句のある連中がなにかしでかすかもってこと。まあ、そんなことすりゃアンタに返り討ちにされて最悪免許剥奪だろうから…それとなく忠告はしとくけどさ。っていうか、なんか喋って欲しいな。」

『……。』

 やがてヘルバイクは、街郊外へ。

 ヘルバイクが路上から滑るようにバランスを崩し、道端のうち捨てられた元畑の上にゴーストライダーが転がった。

「ゴーストライダー!」

 その異変にホークスがゴーストライダーの傍に降りようとする。

『来るな!』

 ガチガチと歯を鳴らしながらゴーストライダーが蹲り、胸を押さえながら叫んだ。

 ゴーストライダーの胴体からゴウッと燃え上がる炎により、降りようとしていたホークスが吹っ飛ばされる。

 その時溢れ出た炎が無数のドクロのような形状をしていた。

『ダメだ…、ダメだ…。開くな、開くな…。』

「ゴーストライダー?」

 両腕で抱えるように胸を押さえているためホークスには見えないが、ゴーストライダーの胸部が内側から突き破ろうとしている肋骨によって左右へ開こうとしていた。

 ギチギチメキメキと、やがて肋骨が引っ込み、炎も落ち着く。

「だいじょうぶか?」

『……帰る。』

「無理すんなって、近くのホテルか事務所にでも…。」

『帰る。』

 ゴーストライダーは、ヨロヨロと立ち上がり、倒れているヘルバイクを起こして乗り、雄英へと帰った。

 その姿をホークスは黙って見送りホークスは、街へと戻った。

 街では ゴーストライダーに倒された黒く、歪んだ形をした脳無が警察により拘束されて運ばれていく最中だった。

 脳無の体は焦げており、なおかつ顔の横に拳の跡がくっきり残っている。街で暴れようとしたところをゴーストライダーにボコボコにされたのだ。幸い被害はない。

 ふと見ると現場に遅れて駆けつけたらしいヒーロー達がいて、なにやらブツブツ言っている。きっとゴーストライダーへの文句だろう。

 すると警察がホークスに、現場の状況について説明を求めてきたので。

「俺が来たときには、とっくにボッコボコでしたよ。いや~、仕事が早くて助かる。」

 それを耳にしたらしい別のヒーローがバッとこちらを見てきた。

 ホークスの管轄であるこの街であるが、それより早くゴーストライダーが動いて脳無を倒した。ホークス自身がそう証言しているのだから事実なのだろう。

 ヒーローが見つけて動くより早く犯罪を見つけては粛正して、終わるとさっさと走り去る。その素早さと余計な演出も何もしない。現場に人質などの被害者がいる場合だけ、近くの交番や山間などの場合は被害者の自宅に送ったりなどしている。そういう所も支持を受ける部分だった。

 ゴーストライダーが現れて活躍し始めてからというもの、派手な演出が目立つようになっていたヒーロー業界やそれを求めていた人々の考えを改めさせられ、原点回帰が起こりつつあるとされている。そのため派手さで売っていたヒーローなどは困った。そういう風に化けの皮がはがれるヒーローなどがゴーストライダーに不満を持つのだ。

 ひとりふたりならゴーストライダーの恐ろしさ故に喧嘩を売るような真似はまずしないだろう。だが問題は集団になった時だ。

 ヒーローの飽和が問題視されているこの時代、ヒーローという形で様々な社会の不平不満をヴィランとして取り締まっている側が不平不満を持たないはずがない。

 いつの時代も不平不満の爆発が様々な改革を生み、時に滅びを生んだ。

 ゴーストライダーはまさに存在自体が異端なのだ。

 恐ろしい外見、強大すぎる力。罪を犯した者への容赦のなさ。復讐の精霊。

 しかし、力無き者達は復讐の精霊を求める。

 

 

 それが、ゴーストライダーが必死に押さえ込んでいるモノの火力を上げ、今にも爆発しようとしていることにも気づかずに……。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 麗日お茶子は、夢を見ている。

 

 学ランの男の子…、おそらく中学生だろうか、集団でひとりの同じ学ランの男の子をいじめている光景。

 やめて!っと声を上げたくても声が出ない。殴られたり蹴られて痛そうな場面に目を瞑ろうとしても瞑れない。

 彼らの頭は黒いモヤがかかったみたいで、よく見えないし、声にもノイズがかかっているように聞こえない。

 ザザッとまるで壊れたビデオテープを再生したような雑音と共に、ノイズが少し消えた。

 

『無個性のクソナードが、夢なんて見てんじゃねーよ!』

 

 この男の子の声には聞き覚えがある。誰だったか……、そう自分のクラスにいる…。

 それを思い出そうとしていると、足で男の子を踏みつけている男の子の手にバチッバチッと火花が弾け、頭を隠していたモヤが晴れる。

 ツンツンとした金髪の後ろ頭。

 さらに踏みつけられている男の子の顔が露わになる。

 緑のモジャモジャモサモサの髪の毛、そばかす……、涙を浮かべた大きな目…。

 爆発の個性を纏った手が痛めつけられている彼の学ランをはだけさせられてその体の肌に押しつけられ、爆破されて悲痛なその少年の悲鳴が上がった。

 

 

 

「やめてぇえええええええええええええええ!!」

 

 そこで麗日は、目覚め自分が叫んでいたことに気づいた。

 ガバッと起き上がり、顔の汗を両手で拭う。

「…酷い……。」

 夢とは思えないほど耳にあの少年の悲鳴がこびりついていた。

 素肌に直に爆破されたのだ。痛くてとても熱いはずだ。

 それを周りにいた男の子達が止めようともしていなかった。顔は見えなかったがきっと一緒になって笑っていたのかもしれない。

 あの金髪の……、爆豪と一緒に。出久を…。

「アレは…、実際にあったこと? 緑谷君……。」

 麗日は、涙を零した。

 その日の教室で、爆豪を見るとあからさまに麗日は、顔を背け、また爆豪が出久に突っかかると間に入って引き離した。

「おい、丸顔なんのマネだ!?」

「うるさい、緑谷君に近づくな馬鹿!」

「ばっ…!?」

 いきなりのことに固まる爆豪。

「おおい? どうした、麗日? なんかおかしいぞ?」

 上鳴達が訝しむ。

「麗日さん?」

「うっ…。」

「どうしちゃったの!?」

 感情が高ぶって泣き出す麗日にみんな驚いた。

 その後予鈴が鳴り、相澤が入って来て何があったとなって、てんやわんやとなった。

 

 出久の中にいるザラゾスだけが、この状況を見て、クスッと笑っていた。

 

 

 

 




ザラゾスも困ったことが発生しつつある。

ゴーストライダー(出久)が退治した脳無は、ハイエンドです。エンデヴァーと戦うところをゴーストライダーが相手になってあっさり倒されてます。

麗日に、出久の過去の情景を見せたのはザラゾスです。
さて、その狙いは……?


次回から合同演習かな?



今度こそ、今年最後の更新…、に、なればいいな。

次の短編のネタにするなら?

  • 妖怪ウォッチ
  • すまっしゅ!!
  • それ以外の怪異や、妖怪など
  • SCP
  • いや、連載の続き書けよ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。