3話目を書き始めたら、結構すらすらと書けてしまって今日の投稿に至ります。
正直前半が書きたかっただけで後半が少々適当な部分があるかもしれません((
あ、お気に入り21件来て毎日情報ページ見るのが楽しみになっています。
ありがとうございます。
「こ、こうでいいのでしょうか...?」
ほうしょうは困っていた。
例の艦隊が増速して10分ほど経った頃だ。
相変わらず呼びかけにも応じず、進路を変えずに突っ込んでくるので航空機による誘導を試みようとしているのだが、いまいちこのクロスボウの使い方が分からない。
例の妖精さんから「元々レシプロ機を飛ばしていた空母の艦娘は大体弓を射ているから、このクロスボウはF-35Bを飛ばすものではないか」と推測をもらったのだが、生まれてこの方何かを握ったことすらない、ましてや人に化けるなど想像もしていなかったので、どう撃てば良いのか分からない。
妖精さんの中にたまたま元の世界でクロスボウ経験者がいたので、装填、発射の仕方はなんとか知ったが、的が見えないのに何を狙えば良いのだろうか?
そこに艦これの世界を知る妖精さんが割り込む。
「とりあえず、そらにむかってうってみればどうです?かんむすならたぶんそれでいいはずです。」
「空に向かって撃つのですか? 」
何か適当さが拭えないが、気にしないでやった方がいいのだろう。
クロスボウを空に向けて構える。矢の装填、よし。
「航空機スタンバイ、発艦始め!」
トリガーを引く、と同時にグレー色の矢が飛んでいく。
その数秒後、矢が光ったと思えば形を変えて、見慣れたF-35Bに変身した。
なるほど、そういう世界なのか。
「
「ホークアイ1-1、
「ホークアイ1-1、
2機目を出す為にクロスボウの弦に手をかけr―
「あっつぅいっ!」
指を火傷した。
F-35Bは垂直着陸の際に、摂氏約1000度の熱を甲板の一点に与えるとの資料がある。
離陸の際には熱が当たる箇所は一点ではないので、そこまで熱くはならないだろうが、それでも短距離離陸を可能とする為にそれ相応の熱が出ている。
そのデメリットがこちらの世界にもあるのだろうか。
金属製のワイヤーが地獄のように熱くなっている。
「っつつ...手袋のようなものがあればよかったのですg...。」
あった。
左腰の部分にぶら下がってた。
なぜ今まで気付かなかったのだろう。
一悶着あったが何とか2機発艦を終えて誘導のために不明艦隊の元へ向かわせていた。
「そろそろ視認可能距離、果たしてどんな奴さんが待っているんでしょうねぇ?」
「あくまでも誘導が目的だから、急に撃ったりするんじゃないぞ?じゃないと、後でどやされるからな。」
「分かってるってのー。」
「まるで何も分かってないかのような口振り、これは死ねるな。」
雑談をしながら辺りを見渡す艦載機搭乗員の妖精さん。
すると、進路から2時の方向にそれらしいものを発見した。
「タリホー。間違いないとは思うけど...なんじゃありゃ?」
「歯の発達した変な魚のような見た目が4体に...あれは主砲か?それに人が顎辺りにしがみついてる見た目だな。ちょっと気味が悪い。」
「変なのー。これが艦これの世界での普通なの?」
「多分そうなんだろ。ホークアイ1-2、
「1-1、コピー。」
2機同時に旋回して不明艦隊の後方左右につくように進路を取る。
速度を落として少しずつ接近し、不明艦隊からよく見えるように高度も落とす。
と、その時だった。
「うわ...っ!!?弾が...飛んで、きた...っ!!」
「一旦離れろ!ブレイク!ブレイク!」
急旋回して出力もフルスロットルまで入れ、一時不明艦隊から距離を取る。
その最中にも弾は飛んでくる。目の前で何かが爆発する。いくつか左翼右翼に被弾し穴が開いていた。
「ちぃ...っ!」
「いゃ、だ...っ、死にたく、ない...っ!!」
「だったらさっさと逃げるんだ!とにかく撃たれない方向に!」
戦場を知らない者にとっては恐ろしい以上のものだった。
突然命の危機に晒された際、冷静にいられるのもかなり難しい。
「ホークアイ1-2、
「敵艦からの攻撃ですか...。」
一時的に誘導隊の離脱を許可した後、ほうしょうは自衛の手段に困っていた。
やむなく今の段階で撃沈するか、それとも敵の対空を黙らせるだけの限りなく最小限の自衛に止めるか。
妖精さんの間でも討論になっていた。
「いましずめなくてどうする!?このままじゃぼかんが...ほうしょうさんがやられてしまうぞ!!」
「とはいえせんしゅぼうえいがモットーだから、げきちんはやりすぎといわれかねない。ほんかくてきにせいとうぼうえいといえるまでまったほうがいい。」
「だがそれでじぶんたちがやられたらもともこもないんだよ!!しゅほうがのってるときいた!それでうちぬかれたらいっぱつでおわりだ!」
専守防衛。
日本国憲法第9条で、日本から戦争をふっかけることを、武器を使って威嚇や攻撃することを禁じられた結果取ることになった方針である。
平和的に全てが解決が出来るのなら、一番良い憲法条文ともいえるだろう。しかし、相手が武力を背景に自分たちの居場所を強奪しようとしてきたら。武力に対抗できるのは武力しかない。しかし相手から攻撃を受けない限りこちらは反撃をすることができない。最近では領海内に入られても攻撃を受けていないため、反撃できない事態も発生した。
「攻撃されない限り武器の使用を禁じる」。言葉だけで見れば聞こえは良い。しかし戦場においては他に類を見ないほど大きな足枷である。
今はどうか。
誘導をしようとした味方機が不明艦隊からの攻撃を受けた。それも撃ち落とそうとする射線だった。
「たかがそれだけで反撃か」、そう思う人々もいるかもしれない。
だが、殺意をもった相手に歯止めという言葉はない。
手を挙げて妖精さんたちの口論を制し、口を開く。
「―稼働戦闘機、全機爆装。これより、彼の艦隊を敵艦隊とみなし、攻撃を開始します。」
専守防衛の足枷が今はありますが、後々この縛りは解除される予定です。
だってずっとその縛りでストーリー描くのめんどくs…おっと誰か来たようだ。
それではまた次回をお楽しみに。
2021/02/22 遅くなりましたが、妖精さん主観の会話について漢字+ひらがな表記の修正を行いました。