こんな設定あったらいいな、個人的にこういう奴らいねぇかな。   作:合間な人

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唐突に思いついた隊士の設定と短編です。
相変わらず自己満足です。すみません。


自己満足な鬼滅の刃の設定と、短編 鬼殺隊隊士編

甘露寺 侑真

 

見ての通り甘露寺蜜璃の弟。弟じゃなくてもいいけど、身内が鬼殺隊になれば鬼殺隊の一員になる理由もあるか、ってなった。ついでに鬼に身内は殺されていないが、友達が目の前で鬼に食べられている。隠として入隊しているが、そこいらの隊士よりも強い。呼吸も使える。でも姉を心配させたくないのと、当人曰く「前衛で戦うより、後方支援していた方が身に合っている。」とのこと。

 

性格

姉の蜜璃とは似ても似つかない性格。基本は落ち着いた性格で、少々ストイック。心を許せる相手だと、冗談飛ばしたり、いたずらしたり、感情を表に出したりと年相応人柄になる。隠として働いている際は柱は「〇柱様」と呼んでおり、同業者の人は「○○さん」になる。休暇が入った時全員に等しく「○○さん」もしくは「○○君」など、苗字か名前で呼ぶ、たまに敬称も付く。個人として、姉の蜜璃を呼ぶときは「蜜璃姉」。

 

経歴

友達の一人が目の前で鬼に食べられ、そのあと鬼殺隊の隊士に助けられる。その時、鱗滝左近次の名を知り、狭霧山まで走って行った。この時が13歳。一日走って、鱗滝左近次の居る狭霧山に着いた。そこで呼吸法を学び、鬼を狩る術、人と戦う術を学んだ。鱗滝左近次の山の修行と呼吸自体を覚える修行を1足らずで覚え、二か月間呼吸の練度を上げ、残りの八か月は鱗滝キッズ(錆兎、真菰など)との稽古。最終選別を終えた後、隠になることを決意し、隠として、本格的に訓練している傍ら、水の呼吸から派生した独自の型を編み出した。

この時、型の動きが微妙にあってないためかなり実戦的な動きに変わっている。もはや水の呼吸とは言えない動きになっているため、別の名前にされた。

隠として訓練している際に産屋敷、刀鍛冶の隠れ里、蝶屋敷そして、藤の花の家紋の屋敷の場所を知り、訓練の場で怪我の応急処置と裁縫を学び、刀鍛冶の里で鍛冶と絡繰り工作の基本を学んだ。教えた人全員から『筋が良い』と褒められるため応用も少し学んでいる。隠としての修行を半年で終えて、隠れ里に三か月滞在して、基本を学んだ。そのあとの残り一年と4か月は隠として活動しながら襲ってきた鬼を倒したりして、「戦える隠」として知られ、気づいたら恋柱/甘露寺蜜璃専属の隠として推薦されることとなった。

 

技能

裁縫、隊服の制作、及び修繕。

店の人の助っ人に駆り出される程度の料理の腕。

軽い機械工作、及び鍛冶の基本を刀鍛冶の里で学習、刀の手入れや修繕はできても、本格的な刀は打てない。工作などの知識は小鉄の父から学んだ。ちなみに設計図も書ける。

呼吸を使った戦闘技術。常中もできる。

怪我の応急処置は一般人レベルではできたものの、本格的な応急処置は隠になってから覚えた。

 

装備品

フード付きの隠の隊服(夜の任務で隠として知られるのは良しとしないため、後ろの『隠』の文字はわかりにくくなっている。)

日輪刀(短刀)

日輪刀の仕込み刃(アサシンブレードみたいなやつ)

口元を隠す布

狐のお面(鱗滝左近次に貰ったもの。持っているが、余り被らない。)

 

短編

 

 

布団から目を覚ます。いつもの朝だ。俺は身支度を済ませ、朝食を済ませてから、自作した隠の隊服を着ていつものように隠として仕事に行く。俺、甘露寺侑真は同僚から「そこいらの隊士よりも強いのになぜか隠として働いている男」として見られているが、これは姉の心配をかけたくないのと、俺の肌に合っているからだ。俺は元々、人の下で働くのが好きで手伝いなどもかなりやるからか、前で指揮するよりも誰かの下について行動するのが身に染みついている。それに、隠の方が死亡率が少なく、そして鬼の情報を効率よく集められる。何よりも仲間を助けることもできる。汚れ仕事もある程度受け持つがそんなことはさして気にしない。小刀を隊服の下に隠し俺は任務を確認する。今日はエロ眼鏡こと前田さんと一緒に隊服と着物の修繕、及び「余計な」手心をしないように監視、近辺の鬼の調査、そしてなぜかお館様から呼び出しだ。隠も人手が足りるから休暇はあるにせよ、鬼の調査を重点的に回されているのはおそらく俺が全集中、常中を使えていることだからだろう。

 

「はぁ...前田さんには困るなぁ。いつも趣味を挟もうするんだから。」

 

そう、僕の先輩、前田さんこと「前田まさお」は趣味全開の隠だ。特に恋柱様、そして俺の姉、甘露寺蜜璃の隊服を洋袴に、しかも丈を極端に短くしたと聞いたときは正直呆れ果てたし、軽蔑した。確かに服の面積を小さくして機動性を重視したという彼の言い分も間違ってはいないといえば間違ってない。彼女も初めてもらったものだからそういうものだと納得したことだろう。でも、やはり弟としてみると居たたまれない、というか少し辛い。「それ騙されてるよ蜜璃姉」と言いたかったが、文句を言わない辺りあまり気にしていないのだろう。無理に変えても本人が困るだけだし。それに多分蜜璃姉は俺気付いていないから、知らない隠に新しい隊服渡されたらそれはそれで困るだろう。

 

「っと、おはようございます、前田さん。今日はよろしくお願いします」

「来たね、甘露寺くん。相変わらず早いねー」

「まあ、早起きは三文の徳って言いますし、とりあえず仕事に取り掛かります。」

「了解。それじゃあ、これ頼むよ、昨日も大掛かりな鬼の討伐任務があったから負傷者と一緒に損傷した隊服が多くてね、君の手も借りたかったわけだよ。」

「そうですか。まあ、隠としての訓練である程度は身に付きましたが」

「その手際の良さをある程度っていうのか?」

「前田さんの指導のおかげですよ。」

「謙虚な後輩を持って嬉しいねぇ...」

 

隠としての訓練は場所の把握、簡単な隊服の修繕、そしてある程度の作法や鬼の手がかり、及び事後処理のいろはなどを身に着けるものである。ちなみに俺はその訓練をかなり短い時間で済ませ、他の隠たちからも「お前何でもできるな羨ましい...」と言われた。でも、最初っからできるわけじゃなくて飲み込みが早いって言われてるだけなんだけど、そこらへんはどうでもいいか。

隊服の修繕が終わった後は近辺の噂の確認だ。特に「最近、多数の村の住人が行方不明になっている」などの情報があればある程度特定できる。一週間のうちに10人、そして血縁上関係なかったり、一貫性がない場合はそこまで強くない鬼、行方不明者に何らかの関係性や共通性などがあればそれはおそらく上位の鬼とみている。少なくとも例外はあるようだが、拘ることができる鬼はある程度の強さを持って人間を「味わう」ことができる鬼だ。そして、近くで合流した頼れる先輩、後藤さんと合流した。彼も同じく情報集めの任務だそうだ。

 

「よう甘露寺弟。仕事には慣れているようだな」

「はい、先輩の教育のおかげです。特に後藤さんには頭が下がるばかりですよ」

「よせや、後輩を気にかけて育てるのが先輩の役目だろ?」

「...はい、ありがとうございます」

「それで、情報は集まったか?」

「聞いた話だと、この辺りで山の中とある屋敷から鼓を叩く音が聞こえて、中に迷い込んだ人たちが帰ってこなくなっているらしいです。」

「鼓の音が気になるが今まで何人犠牲になってきたかわかるか?」

「今日で7人目と言っていました。ほかの行方不明事件に比べて少ないですが、ここ最近「視線を感じる」、「異形の影が見える」、そして「『まれち』という呟きが聞こえる」とも言ってる人たちが次々と行方不明になっていることから、厳選している可能性が高いかもしれません。」

「その「まれち」は稀血というのをみて間違いないだろう...しかし誰を派遣する?稀血ばかりを狙うのならば何人か向かわせるか?一応小部隊を編成するよう御館様に掛け合うか」

「俺、今日なぜか呼び出し食らったんでついでにやります」

「俺だって定期連絡の義務がある。俺も付いていくよ。」

「毎度ながら頭が下がります。」

「だから気にすんなって。ほら、次の現場行くぞ」

「はい」

 

そこからは噂程度の話から、鬼がそこにいるという噂まで場所によってかなり違っていたが、少なくとも鬼が必ず出没する場所にいくつか目星は着いた。後はそれをお館様に報告するだけだ。

 

「ーーー...というわけですお館様。」

「ありがとうね、後藤くん、侑真。君たち隠の働きで最近、鬼狩りの効率がかなり上がっている。これからもその調子で頑張ってくれるとありがたいかな」

「勿体なきお言葉」

「さて後藤くん。下がっていいよ。そろそろ柱の定期報告が始まるからね。侑真はもう少し残ってくれるかな?」

「はい。ではお館様」

「はい。」

 

柱の定期報告が始まると聞くなり後藤さんはすぐ頭を下げそして礼儀正しく産屋敷から去っていった。俺は残れと言われたので少し不安が残るがここで処刑されることはないだろうから礼儀正しく待つ。

 

「さて侑真。なぜこうして残ってくれと頼んだか、わかるかな?」

「...いいえ、心当たりはございません。私は知らずのうちに隊律違反を犯したのですか?」

「そうではないよ、頼まれて欲しいことがあるんだ。引き受けてくれるかな?」

「内容によりますが、お館様の頼みならよっぽどの事でない限りは引き受けます。」

「ありがとう。その頼みっていうのは、柱の専属の隠、及び柱と隠の仲介係になってほしいんだ。」

「...別にかまいませんが、なぜそんなことを?」

「蜜璃に会う機会を設けようと思ってね」

「恋柱様に...ですか?なぜそんな?」

「姉に会いたくはないのかい?」

「...会いたくないといえば嘘になりますが。それでも解せない点がいくつか...」

「解せない点?まさか、自分にその役割は不相応とでも言うのかな?」

「...はい、他に隠として優れている人もいるのでその人たちがやるべきかと...」

「柱の名を聞いて怯えないのはごく少数。それも隠となるとかなり限られる。君はその怯えない一人だ。それでいて、隠としての技能もかなり優れていると聞く。そして何よりも君は全集中・常中も使えて鬼と渡り合える術を持っている。この君以上に適任は人はいないと思うんだ。」

「...わかりました。その役割、引き受けます。」

「良かった。といっても、柱との接触が頻繁になるだけで、隠としての仕事にさして変わりはないから安心して。」

「了解しました。」

 

そののち、柱の何人かに、専属の隠がつくことが決まった。俺もその一人で俺の担当は恋柱様。俺の姉だった。風柱様、霞柱様、岩柱様、水柱様、そして蛇柱様にも専属の隠がついたと聞いた。蟲柱様は蝶屋敷の中に何人かいるから、炎柱は煉獄家で弟が面倒を見ているから、そして音柱様は本人が即婚者であることから隠は着かなかったと見た。

余談だが「知らない隠よりも弟のほうが良いだろ」という理由で俺は恋柱様専属の隠として推薦されたらしい。なぜこうなった。

 

 

翌日、俺と他何人の隠が柱と一緒に産屋敷へ呼び出された。おそらく顔合わせだろう。全員名乗り上げて、今は俺の番だった。

 

「今日からあなたの専属の隠になる、甘露寺侑真です。何卒宜しくお願い致します。」

「へっ?!...うっ、うん!よろしくね!」

「えっと、どうかされましたか?」

「ううん、何でもないのよ...少し考え事があっただけ」

「そうですか...ともあれ、これからよろしくお願いします、恋柱様。」

 

一瞬驚いたような顔してそのあと平静を装うように振る舞っていた。弟が鬼殺隊の隠になっていたのがかなり驚きだったらしい。そのあとは、蜜璃姉もほかの隠と話していた。俺も暇だったので少し辺りを見回していると声を掛けられた。

 

「おい、貴様は甘露寺の弟なのか?」

「はい、そうですが...」

 

言い方からして悪意や敵意が入っているような...少し不安だがちゃんと応対しなければ。

 

「甘露寺の事について聞きたいんだが、彼女...は何をあげれば...喜ぶと思う?」

「えーっと...どういうことですか?贈り物なら...服の類でしょうか?あとは...自分の体質を受け入れてくれる人、ですかね?」

 

悪意じゃなかった、聞くのが恥ずかしくなってどんどん声が小さくなってた。この人か、最近気にかけてくれる『伊黒さん』って人は。

 

「体質?文通はしているがそんな話は書いていなかったぞ?」

「一緒に食事することがあればわかりますよ。それにあなたは、蛇柱の伊黒さん...ですか?」

「そうだが...なぜそれを?」

「姉の手紙で知ったんです。気にかけてくれる柱の先輩がいて、たくさんの事を教えてもらったって。でもまだ社交辞令なのか、それとも本心なのかがわからないとも言ってました。少なくとも一緒に出掛ける時があればある程度本心を打ち明けるのも一つだと思いますよ。」

「そうか、感謝する。それと、なぜ甘露寺に隠す?」

「少し驚かせようと思って。秘密にしてくださいね、驚いた顔が見たいので。良ければ遊びに来てください。」

「ふん、気が向いたら行ってやる。(甘露寺と比べると随分落ち着いた性格だな...)」

 

少し神経質な人だなというのが蛇柱、伊黒さんの第一印象だ。人に落ち度があればネチネチと責め立てる評判は小耳に挟んだことはあったが、人によってはそうでないらしい。少なくとも、俺もいつかネチネチと何か言われるけどそこは気にしないでおこう。一緒にいた蛇もなんだかいい感じの蛇だったし...なんとなく。そうこうしているうちに顔合わせの時間は終わり、蜜璃姉に声をかけられ、帰路についた。

 

「えーっと、あなたは何も思わないの?」

「何がですか?」

「この髪の毛の事とか...後女性が刀を握っている事とか...」

「別に何も思いませんよ。確かに奇抜な色だとは思いますが、それまでですよ。」

「えーっと、どういうこと?」

「髪の色は良い色だと思うし、刀を握っていることに関しては適材適所だからあまり気にすることではないと思って。女性の隠や隊士だっているわけですし。」

「そういってもらえると助かるわ!甘露寺くん!」

 

そんな雑談しているうちに恋柱邸、蜜璃姉の家に着いた。柱だけあってかなり大きい。俺たち隠は鬼殺隊の中でもかなり大事な役割を担っているが、個人個人の屋敷は用意されず、近くの藤の花の紋がいる屋敷に滞在、もしくはお館様と繋がりのある家に泊まらせてもらうことが普通である。場合によっては野宿もあり得るが、それをする勇気のある隠や隊士はいない...当然ながら。そして、苗字で呼ばれているあたり本気で気付いてないなと思った。まあ、隠の隊服につけた頭巾(現代でいうフード)と口を隠す布をしているから当然っちゃあ当然だね。声と名前だけだと自信ないし、何より蜜璃姉は鈍感だし。

 

「さて、ようこそ!ここが新しいお家よ!改めてよろしくね!甘露寺くん!」

「はい...今日からあなたの手となり、足となり、影となり、あなたを支援します。改めてよろしくお願いします、恋柱様。」

「...ねえ、私...君と名前が全く一緒の弟がいるの。声もそっくりなんだ。だから君と話していると、なんだか弟と話している感じがして...なんでだろうね?弟じゃないかもしれないのに、少し寂しくなっちゃうわね...ごめんなさいね、急にこんなこと言われても困っちゃうよね?」

「そうですか、すごい偶然ですね。声も名前も一緒なんて...すごい偶然ですね。蜜璃姉?」

「そう、その呼び方をしてたわ...ん?ちょっと待って?」

「はい、なんでしょうか?」

「今私の事なんて呼んだ?」

「...(やばい、耐えられない...おかしすぎる笑うな笑うな)」

「どうしたの甘露寺くん?」

「ごめんなさい、さすがにもう無理です...フフフ...」

「どうしたの甘露寺くん?」

「アハハハハハハ!蜜璃姉がめっちゃ気を使っている!あの快活で元気いっぱいの蜜璃姉が!アハハハハ!」

「えっ?えっ?どういうこと?私、馬鹿にされている?!」

「まだ気づかないの?俺だよ!侑真だよ!」

 

そういって、口の布と頭巾を外した。

 

「えっ...侑真くん...?なんで?へぇ?」

「アハハハハ!やばい!涙出た!ここまでずっと気付かなかったって...!蜜璃姉鈍感すぎw!アーハハハハハハハハハハ!」

「もう!そんなに面白い?!お姉さん怒るよ?!」

「ごめんごめんww...少しツボっちゃってw」

「もう!笑う子にはこうだ!」

「わぁ!」

 

姉に抱き着かれた。少し痛いけど、振りほどくほどではない。その後、啜り声が聞こえた。

 

「心配したんだよ...?うちからの手紙で『侑真が『俺、やりたいことがあるから』というなりどこかに行った』って呼んだ時どれだけ心配したか...鬼に食べられたと思ったこともあったし、それにあれ以降、手紙は来てもどこにいるとか、何をしているとか全く書かないんだもん。『元気にしています』以外何もなくて、私少し心配だったわ。」

「ごめん蜜璃姉。俺、ちょっと蜜璃姉を驚かしたくてさ、いつか隠として活躍していたら蜜璃姉に合えるかなって思って...それで、隠の仕事を頑張ったんだ。でも、俺は生きてるから許してくんね?」

「...お姉さんは、侑真くんが心配だよ...昔から自分の事を後回しにして...」

「ごめんって、ちゃんと自分のことも考えるから...」

「今日はこんなところで勘弁してあげるわっ!でも次はちゃんと報告を欠かさないこと!わかった?!」

「わかったよ、蜜璃姉。」

「後、恋柱様じゃなくていつも通り蜜璃姉って呼んで?」

「それとこれとは関係ないだろ?!公私しっかり分けさせてくれよ!」

「恋柱様呼びされるとお姉さんは寂しくなります!」

「隊士と隠の上下関係ははっきりしたほうが良いと思いまーす」

「じゃあ、柱として私の事は蜜璃姉と呼ぶことを義務付けするわ!」

「職権濫用反対でーす、隠として働いているときは柱として接しまーす。」

「...わかったわ!でも、こうしてここに帰った時はいつも通りでいいから」

「わかってるよ、さすがに家まで姉に対して他人行儀だと蜜璃姉涙目になりそうだし。」

「そんなことないわよ!」

「柱の権限使ってまで弟に隠として接されたくない時点で説得力ないよ?蜜璃姉」

「...」

 

久しぶりに遠慮のない会話ができて嬉しい。まあ蜜璃姉は不機嫌そうな顔で頬を膨らませているが。俺は手を洗い、ふとして蜜璃姉に聞く。

 

「蜜璃姉、ご飯作りたいけど料理用のものってどこにあるの?」

「えっ、侑真くんご飯作ってくれるの!?侑真のご飯食べるのは久しぶりねっ!」

「家出てから時間あるときは自炊は欠かさなくてね。たまに蜜璃姉が出てから色々やってたけど、何回か店に助っとを頼まれたことがあってさ、楽しみにして待ってろよ?」

「あれからもっと美味しくなったの?!すごく楽しみになったわ!」

「量はもちろん?」

「いっぱい!」

「任せて!腹いっぱい食べさせるよ!」

「やったぁ!」

 

この会話も久しぶりだ。蜜璃姉の屋敷だけあって、食べ物がたくさんある。作るものを決めてから、調理に取り掛かるとした。

料理しているときに蜜璃姉が話しかけてきた。

 

「それにしても、相変わらず手馴れてるね?」

「うん、店に呼び出される程だし、これくらいできないとね。」

「私も作るようになったんだけど、やっぱりこれほどズババババーッって感じには出来ないわねー」

「慣れればできるよ、蜜璃姉もなんだかんだ言って器用だし。」

「そうかなぁ...」

「そうだよ、そうでなきゃ蜜璃姉、あの刀使いこなせないもん」

「...見てたの?」

「結構前に修行しているところを見たけどすっごいかっこいいじゃん。あんな風に、ビュンッ、ギュワッって感じの技を出せるって」

「そうでしょそうでしょ?!あれ私の考えた型なんだけど!最初は苦労したんだよ?!縄や紐を使って試行錯誤して作ったんだから...私も聞いたよ?『戦う隠』として知られているんだって?!すごいじゃない!」

「お館様から聞いたの?」

「うん、聞いた話だと鬼の攻撃を小刀で受け流すと同時に頚を斬るって!侑真くんだってすごいじゃない!」

「水の呼吸を少し自分風に変えただけだよ。蜜璃姉みたいな『これが柱だ!』って感じじゃないしね」

「それでもだよ!隠って本来戦わないんだから、そういう意味では侑真くんってかなりすごい人材よ!それに常中まで習得しちゃってるし、自慢できないじゃない...」

「自慢して何するつもりなの?」

「少し姉の威厳を見せたかったり...ね」

「すごくぽわぽわした表情で桜餅食ってる姉に求める威厳って...」

「別にいいじゃない!」

「悪いとは言ってないよ?」

 

そんな雑談しているうちに料理が完成した。そのあとは食べながら会話は伊黒さんの話や故郷のみんなの話、そして同僚との付き合いなどの近況報告。鬼に食べられた親友、蓮治の話はしなかった。知られて欲しくないし。あれはある意味俺の戒めだ。あいつはこんなことを求めるようには思えないが、少なくとも、俺は蓮治の様な目に合うことは嫌だ。だから、俺は鬼殺隊の隠としてそれを未然に防ぐ。悲劇や過ちは繰り返してはいけないんだ。余談だが、蜜璃姉の食べっぷりはいつ見ても良いものだ。そして美味しそうに食べるところを見ると作った人としてはとても嬉しいし誇らしい。そして、伊黒さんには頑張ってもらわないと...姉の『添い遂げる人』の候補、同時に俺の義兄候補として。




隊士サイドの話です。今回は戦う隠の設定です。
矛盾がある可能性もありますが許してくださいお願いします。
ちなみに侑真は炭治郎と入れ違いです。彼が隠として修行している間に彼は狭霧山で二年間修行していました。その証拠に炭治郎は二年ですが、侑真は一年と8か月です。呑み込みが早いのでこれでいいでしょう。
自分で考えてなんだろうこのハイスペック。
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