インフィニット・ストラトス~無敵の刑事は今日も飛ぶ~   作:とあるP

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とあるPです

今回はクラス代表決定戦です。そして、修司の専用機が明らかになります。

それで、本編どうぞ!


第2話 クラス代表決定戦(前編)

修司の朝は早い。朝5:30には起床し、軽い身支度をしてトレーニングに向かう。途中同室の神楽を起こさないように細心の注意を払って自室をあとにする。

 

竹刀と道着を持って向かった先は「剣道部」と書かれている建物だった。

 

「ここが剣道場か…立派だな」

朝焼けの澄んだ空気を胸いっぱい吸い込み、深い深呼吸をして道場内に入って行った。道着に入り着替えたあとは日課のトレーニングを始めた。

 

まず、道場内を3周し呼吸を整え準備運動をし、各種素振り(上下素振り、正面素振り(一拍子)、左右面素振り、股割素振り、踏み込み素振り、一挙動(左手のみ、両手))を20回づづ行い、次に足さばき(面ありと面なし)を30分行った。

 その後は技の切返しや基本練習をして、身体が暖まったところに人の気配を感じた。

「む?修司さんですか?」

 

「千冬か?どうした?」

 

「いつもの様にトレーニングですよ」

 

「そうか。関心するな」

 

「修司さん程じゃあないですよ。聞くところによると、警察学校に合格した後からずっと続けているじゃあないですか」

 

「誰から聞いた…って1人しかいないな」

 

「ええ。どうですか?久しぶりに手合わせでも?」

 

「いいぞ。愛弟子の実力見せてもらうかな?」

 

そう言って、千冬はウォーミングアップを始めた。その間修司は準備をし、千冬の準備が終わったのを確認して互い礼をしてからスタートとなった。

 

誰もいない道場にバシ!バシ!と互いの竹刀の音が鳴り響く。

互いに、1歩も譲らない中先に動いたのは千冬だった。地面スレスレのすり足から一気に修司に肉薄した。

 

しかし、修司も突っ込んで、千冬が上段から面をとるのを確認して直ぐさま胴を取りに行った。

 

そして、千冬から1本を取った。

 

「胴あり!1本!」

 

「ふぅ~また負けてしまった…」

 

「これで、25戦23勝2敗だな」

 

「ええ、まだまだですね」

 

「そんな事ないぞ。これが剣道だからいいが、ISだったらお前の方が上だからな」

 

「分かりませんよ?ISはイメージによって強さが決まって来ますからね」

 

「まぁそうなんだかな…」

 

「それよりも、そろそろ時間ですよ」

 

「おっと、そうだったな」

 

「じゃあ、お互いに礼!」

 

『ありがとうございました』

 

「ここは、私が片付けておくので修司さんは先に行ってください」

 

「わかったよ。織斑先生…」

 

そう言って、修司は竹刀と道着を持って自室に帰って行った。自室では既に神楽が起きており、制服に着替えていた。

「おはようございます。修司さん」

 

「おはようございます。神楽さん。直ぐに支度しますね」

 

「大丈夫ですよ。私が早いだけなので」

 

「それでもです。女の子を待たせる訳には行きませんからね」

 

「まぁ!お上手ですこと♪」

 

修司は20分程シャワーを浴びてIS学園の制服に着替えた。IS学園の食堂は広く多くの学生でいっぱいだった。国際色豊かな人種がいるためメニューも豊富で、値段もお手頃価格となっていた。

 

修司はご飯、味噌汁、鮭の塩焼き、沢庵とまさにThe和食って感になった。一方神楽はサンドウィッチだけと言うシンプルなメニューだった。

 

「神楽さんは少ないんですね」

 

「え、ええダイエット中なもので…」

 

「そんな事無いと思いますよ。僕なんかこの歳でもこの量はきついので」

 

「なら、少なくすればいいではありませんか?」

 

「そうなると、お昼まで持たないんですよ。だから、ちょっとでも食べておかないといかないので」

 

「まぁ、ふふふ」

 

 

そんなやり取りをしていると、複数の声が聞こえて来た。どうやら彼女たちは席を探していらしい。

 

「あ、いたいた!」

 

「やっほーかぐっち!」

 

「ごめん~!他の席取られてて、相席でもいいかな?」

 

「頼むよ!」

 

「神楽さん、この人達は?」

 

「クラスメイト何ですけど、相席でもいいですか?」

 

「僕は構いませんよ」

 

『なら、お言葉に甘えてもらいまーす!』

 

そう言って神楽達のテーブルに集まってきた。そこから、簡単な自己紹介が始まった。

 

「はい!あたし相川清香。ハンドボール部で趣味はスポーツ観戦とジョギングです!」

 

「私は鷹月静寐です。部活はソフトテニスで趣味はショッピングかな?」

 

「…鏡ナギです。…陸上部にいます。えっと、実家は寿司屋です」

 

「谷本 癒子です!7月のサマーデビルは私のことだー!」

 

「そして、最後に布仏本音っていいま~す!生徒会で書記をしてるよ〜よろしくね山さん!」

 

「や、山さん?」

 

「うん!だって刑事なんでしょう?それなら、山さんだよ~」

 

「ははは、ありがとうございますね」

 

「うん!」

 

『改めてよろしくお願いしますね!山田さん(山さん~)!』

 

 

「こちらこそ。あと僕のことは名前でもいいですよ。山田だと先生と被ってしまいますからね」

 

「確かにそうだよね。なら私たちの事も名前で呼んでください」

 

「分からりました。清香さん、静寐さん、ナギさん、癒子さん、本音さん」

 

「なんどろうね、年上の人からさん付けで呼ばれるとドキドキするね///」

 

「私もそう思った」

 

「…私も」

 

皆の自己紹介が終わった所で朝食となった。他のテーブルを見てみると一夏と箒は一緒に朝食を食べていた。そんな感じで朝食の時間が過ぎて行き、教室に向かう途中であった。

 

「そう言えば、かぐっちの事呼んでなかったよね?」

 

「ええ、神楽さんとは同室になったので」

 

『えーーーーーーー!』

 

「何それズルいよ!神楽!」

 

「だって言ってませんもの」

 

「羨ましいなぁ~」

 

「そうでしょうか?こんなむさ苦しい男と、同室になったら嫌だと思いますけどね」

 

『そんな事ないです!』

 

「そ、そうですか…」

 

『はい!』

 

喜んでいいのだろうかわからないけど、少なくとも嫌いになっていない事に少し嬉しいと思うのであった。

 

そして、皆が教室に着いて1時間目の準備をするのであった。

 

 

1時間は千冬の授業であった。その時にクラス代表決定戦の話しになった。

 

「織斑、来週のクラス代表決定戦だが学園側での準備が間に合わない。よって専用機が送られる」

 

千冬のその一言でクラス中が騒ぎ出した。専用機が貰えるだけとあって大事なのに当の本人は全く状況が掴めていなかった。

 

「えー!1年のこの時期に」

 

「それって政府からの援助を受けるってことなんだ」

 

「いいなぁ~私も専用機欲しいなぁ…」

 

「えっと、どう言うとこ?」

 

「織斑、参考は読んだんだろうな。それなら分かるはずだぞ」

 

「えっと…」

 

「はぁ…次はないからな。山田代わりに答えてみろ」

 

「はい。現在、国家・企業にて、技術開発が行われているISだが、その中心たるコアを作る技術は一切開示されていません。世界中にあるISはわずか467機だけです。

そして、その全てのコアは篠ノ之束博士が作成したもので、これらは完全なブラックボックスと化していて、未だ博士以外はコアを作れない状況にあります。

しかし、博士はコアを一定数以上つくることを拒絶しており、各国家・企業・組織・機関では、それぞれ割り振られたコアを使用して研究・開発・訓練を行なっているのが現状です」

 

「うむ、満点の回答だ。どうだ?あれほどの回答をして欲しいものだな」

 

「むぅ~」

 

「あの~織斑先生。篠ノ乃博士って箒さんの関係者ですか?」

 

「そうだ。篠ノ乃はあいつの妹だ」

 

『えー!』

 

「だから、ISを動かせたのかな?」

 

「ねぇ!博士って何処にいるの?」

 

「うわさだと、国際指名手配になっているってき「あの人は関係ない!」」

 

「大声を出してすまない…けど、私はあの人ではないんだ…」

 

(束をあの人呼ばわりか…相当嫌っているんだな)

 

その一言でクラスの皆が黙ったが、修司は箒と束に深い溝があることを改めて知った。

 

「山田先生、授業の続きを」

 

「は、はい!」

 

そう言って授業が再開されたのであった。

 

「いいですか、ISは稼働時間により、データが蓄積されます。それに加えてコアとの相性にもよります。ですからISを道具として扱うのではなく、あくまでもパートナーとして接してくれれば、きっと答えてくれます」

 

「先生~!それって、彼氏・彼女的なことですか?」

 

「か、彼氏ですか!私はそんな人いないのでわかりませんね///」

 

「あ、まやまや照れてる」

 

「可愛い~!」

 

「こら!教師をからかわないでください!」

 

 女子生徒からのからかいにも、笑顔で対応する真耶を見て一安心する修司であった。そして、SHR後の休憩時間中に清香と静寐が話しかけてきた。

 

「そう言えば、修司さんは専用機を持っていないんですか?」

 

「あ、私も思った!どうなんですか?」

 

「えっと…」

 

一瞬言ってしまってもいいか考えたが、いずれはバレてしまうので今話しても問題ないと思って話すことにした。

 

「はい。僕も専用機はありますよ。僕は警察に所属していますにで、そこから支給されています」

 

「へ~なら、色は白と黒かな?」

 

「そこまでじゃあないですけど、けどコンセプトは犯人逮捕とは違う形になりますね」

 

「それを聞いて安心いたしましたわ」

 

「オルコットさん?」

 

「訓練用ISで勝負しても仕方ありませんからね。まぁ勝つのはこの私ですがね」

 

そう言って、セシリアは髪をなびかせて颯爽と去っていった。

 

午前中の授業が終わり、皆でお昼ご飯を食べに行く事になり修司は朝メニューと違って、比較的軽いものにした。

 

そして、修司が席に着こうとした瞬間事件が起きた。

「それじゃあ、いただきます」

 

「あ!」

 

「危ない!」パッシ!

 

「…あ、修司さん」

 

「大丈夫ですか?ナギさん?」

 

「…は、はい」

 

「良かったです」

 

「…あ、ありがとうございました」

 

「いぇいぇ、ナギさんに怪我がなくて良かったです」

 

「ああ!修司さん制服にケチャップが…」

 

「あらら」

 

ナギが手を滑らせたオムライスを受け止めた修司であったが、運悪く制服にケチャップがついてしまった。

 

「この程度で済んでよかったですよ」

 

「…でも何だか申し訳なくて」

 

「ちょっと保健室で落としてきますから皆さんは昼食を楽しんでいてください」

 

「…なら、私にも手伝わせてください。お願いします!」

 

「ナギさん、わかりました。なら、お願いします」

 

「は、はい!」

 

修司とナギは保健室でケチャップの汚れを落とすのであった。余談だが修司の上着を脱いだ時にチラッと見えた引き締まった身体にナギが照れていたのは言うまでもない。

 

 

 

 

放課後になり、一夏は箒と一緒に道場に向かうのであった。そこで、一夏の体たらくを目の当たりにした箒は代表決定戦まで、剣道しか行わなかった。

 

一方の修司は職員室に向かい、千冬と真耶を探すのであった。

 

「失礼致します。織斑先生と山田先生はいらっしゃいますか?」

 

「む!山田先生は居ないが、私はいるぞ」

 

「良かったです。実は折り入って相談がありまして」

 

「わかっている、訓練機を貸してほしいのだろ?」

 

「流石は織斑先生。僕が考えていたことをよく見抜いていらっしゃいますね」

 

「まぁな、しかし、今は余裕が無くて全て出払っている」

 

「そうですか。なら、アリーナの使用許可をお願いできますか?」

 

「それなら構わないが、どうする気だ?」

 

「ちょっと、試したい事があるので」

 

「わかった。放課後第4アリーナを使うといい」

 

「ありがとうございます。それと第4アリーナを貸切状態にしてもらえないでしょうか?」

 

「何故だ?」

 

「代表決定戦前でお互い手の内を知られたくないので。お願いします」

 

「わかった。第4アリーナを貸切状態にしておく、但し、教師は1人付いてもらうぞ」

 

「了解です。それなら山田先生をお願いします」

 

「わかった」

 

そう言い残し、修司は職員室を後にし、自室に戻り自身のIS【シルバーバレット】の待機状態である銀の拳銃S&W M27を手にし第4アリーナに向かうのであった。

 

「…こいつを使うのも久しぶりだな」

 

 

アリーナに着くと既にラファール・リバイブカスタムを纏っていた真耶がスタンバイしていた。

 

「真耶?どうしてISを纏っているんだ?」

 

「織斑先生から聞いたの。「修司さんがアリーナで特訓するから付き合え」って」

 

「なるほどね。なら、お願いしようかな」

 

「うん!負けないからね」

 

「お手柔らかに頼むぞ」

 

 

そう言って、修司はISスーツを纏って銀のS&W M27を天高く構え発砲した。

 

 

「来い!シルバーバレット!」

 

 

S&W M27(以下M27)から放たれた銀の弾丸は修司の身体を纏い、銀色の装甲と足と背中に、4つのスラスター。腕は厚い装甲に覆われて2丁の銀の拳銃M27が握られていた。

 

更に左右のホルスターには予備のS&W M29が2丁。そして、警棒が足の所に2本格納されている。

 

「相変わらず、遠距離特化なんだね」

 

「そんな事ないぞ。シルバーバレットはこれだけじゃあないからな」

 

「なら、いいけど。それで、どうするの?」

 

「とりあえず、全機能を試してみたいだから、真耶は……全力で逃げ回ってくれ」

 

「わ、わかったよ」

 

簡易装置から試合開始ブザーが流れて、修司の慣熟訓練が始まった。

 

「先ずは、こいつだ!モード木風(ふうか)

 

M27に青い弾丸を装填して撃ちだされ弾丸が修司のISに当たると、先程までの銀色の装甲から青色に変わっていた。

そして、スラスターを全開にし飛び立った。青色のM27から青色の弾丸が発射され真耶に向かって一直線に飛んでいった。その弾が真耶に当たる寸前、なんと龍の稲妻となり真耶を飲み込もうとした。

 

しかし、ラファールの連装ショットガン「レイン・オブ・サタデイ」で事なきを得た。

 

この龍の稲妻は『リーフ・ドラゴン』と言い、対象物に一直線に進み当たる寸前で龍の稲妻となり、対象物を丸のみにする。その時ダメージを受けた相手は一定時間麻痺(スタン状態)になる。

 

 

「まだまだ行くぞ!モード烈火(れっか)

 

次にM27に赤い弾丸を装填し、発射された弾が修司のISに当たると青から赤に変わっていた。そして、赤いM27から撃たれた弾丸は、火の鳥となり上下左右から襲い掛かった。流石に真耶でも防ぎ切れず当たってしまった。

 

火の鳥こと『ファイヤー・バード』は対象物に対して発射された赤い弾丸は火の鳥となり、上下左右から襲い掛かる。また、ホーミング性があり、ある程度であれば追い続ける。

 

 

「だいぶ暖まって来たな!それじゃあ、モード金剛(こんごう)」」

今度はM27に金の弾丸を装填し撃ちだされ修司のISに当たると、赤から白色に変わっていた。

 

そして、足に取り付けていた警棒を2本取り出すと、一気に真耶に肉薄した。虎のごとく暴れだし真耶を切りつけ真耶もラファールに装備されていた近接ブレード「ブレッド・スライサー」を使い、受け流すも手数が多い修司が勝っていた。

 

この『ホワイト・カッター』は、【シルバーバレット】唯一の近接武装で足に取り付けていた警棒を2本取り出し虎のごとく暴れだす。この時M27は使用できず、ある程度離れた位置から出ないとM27は使えない。

 

 

「次!モード水鬼(すいき)

真耶から離れた修司はM27に黒い弾丸を装填し発射され修司のISに当たると、白から黒色に変わっていた。

修司は構えを解くと真耶は好機と思いブレッド・スライサーを振るって攻撃して来た。だが、寸前の所で修司が歪み消え後ろから回し蹴りを受けてしまった。

 

これは『イリュージョニスト』と言う能力で相手が攻撃くる寸前の所で実像が歪み消える。相手は攻撃したと勘違いするが、実は攻撃を受けたのは虚像で本体には全くダメージが入っていない。

 

 

「これでラストだ!モード土龍(どりゅう)

最後にM27に黄色の弾丸を装填し発射され修司のISに当たると、黒から黄色に変わっていた。左右のホルスターからS&W M29を2丁取出し、早打ちガンマン譲りの速度で発射されラファールのSEを4割減らし、そこにM27からの連射にが加わりSEが0になってしまった。

 

【シルバーバレット】最後の能力『ファイナルドラゴンアタック』。これは、M27をしまって、S&W M29を2丁取出し、早打ちガンマン譲りの速度で乱射する。更にM27からの連射により、相手に反撃のチャンスを与えない。

 

 

そして、銀色の弾丸を装填して発射し修司のISに当たり、銀色の【シルバーバレット】に戻った。

 

「お兄ちゃんやりすぎだよ!怖かったんだからね…」

 

「すまん、すまん。つい熱くなってしまってな」

 

「フンだ!もう、お兄ちゃんなんて知らない…」

 

「怒るなよ…わかった!今夜の夕飯は俺が作るから、な!」

 

「…デザートのプリンも忘れないでね」

 

「了解です!」

 

そう言って、真耶の手を取り部屋に戻っていくのであった。

 

そして、次の日から第4アリーナでの特訓が始まった。神楽達には、しばらく夕飯には付き合えないと言って特訓に打ち込んだ。

 

 

 

 

 

 

そして、クラス代表決定戦当日。舞台は第3アリーナ。観客は一組と噂を聞きつけた子達でいっぱいになった。一夏と修司はアリーナのWピット。対してセシリアは反対側のEピットに居る。

 

「オルコットさんのISは【ブルー・ティアーズ】、僕と同じ遠距離特化の機体か…」

 

「なぁ、箒。ISについて教えてくれるって言っていたけど…」

 

「な、何だ?」

 

「この一週間ずっと、剣道しかしてなかったけど…」

 

「……」

 

「目を逸らすな!」

 

「し、仕方ないだろ!ISの貸出が出来なかったんだから」

 

「それでも、基本的な事は出来るだろ!」

 

「そ、それは…」

 

「まぁ、過ぎた事をとやかく言うのはやめたほうがいいですよ」

 

「修司さん…」

 

そんな時、山田先生が走ってこっちにやって来た。どうも急いでいるらしく、修司は(なんか嫌な予感がする…)と思うのであった。そして、それは無情にも当たってしまうのであった。

 

「織斑君~織斑君~!」

 

「山田先生」

 

「はぁ、はぁ、はぁ、織斑君。大変です」

 

「どうしたんですか?深呼吸してください」

 

「す~はぁ~す~はぁ~…織斑君のISですけど、搬入が遅くなりそうなんです」

 

「え~!」

 

「だから、順番を入れ替えて、初戦はオルコットと山田で行ってもらう。その次にオルコットと織斑で行ってもらう」

 

「…わかりました。一夏君のISが届くまでどのくらい時間がかかりますか?」

 

「わからん。長くて30分か1時間くらいかかる」

 

「なら、その時間稼ぎをしてきますよ」

 

「頼む」

 

 

そして、修司はカタパルトに向かうのであった。修司はISスーツを纏って銀のS&W M27を天高く構え発砲した。

 

「来い!【シルバーバレット】!」

 

S&W M27から放たれた銀の弾丸は修司の身体を纏って自身のIS【シルバーバレット】を装備した。

 

「それが修司さんのISですか?」

 

「まぁ、そうなるね。それじゃあ行ってきますよ」

 

「勝ってきてください」

 

カタパルトから射出されたシルバーバレットは、空中で待機していたセシリアと対峙した。

 

「それが、山田さんのISなのですね」

 

「まぁ、そうなりますね」

 

「最終通告ですわ。降伏するのであれば見逃してあげます」

 

「残念ですがお断りします。これから後輩が頑張るのに無様な姿は見せられないので。それに…」

 

一瞬、管制室にいる真耶の顔が浮かんだ。

 

「それに、カッコ悪い姿を妹に見せる訳にもいかないですからね」

 

「そうでしたか…では、致し方ありません!」

 

<それではこれより、セシリア・オルコットVS山田修司の試合を始める。…試合開始!!>

 

試合開始のブザーと同時に「警告敵ISロックオン」と鳴りセシリアのスターライトmkⅢからレーザーが発射された。

 

「おわ!」

 

「さぁ踊りなさい!ブルー・ティアーズか奏でる円舞曲(ワルツ)を!」

 

「ちい!」

 

すかさず回避した修司は、M27から弾丸を発砲するも、寸前の所で回避された。どうやら発射時にブレが生じ外れてしまった。更に追撃は続き、回避するのがやっとだ。

 

「まだまだ行きますわよ。ティアーズ!」

 

「あれは、ビット?」

 

4基のレーザービットが出現し、先程のスターライトmkⅢとの連撃が始まった。手数が多くなった分修司は苦戦しながらも、回避するのであった。

 

しかし、多勢ゆえついに修司は、アリーナの壁まで追いやられてしまっていた。その間僅か10分。一夏のIS到着まであと20分

 

「お願いです!どうか降伏してください!」

 

「そうしたいのは山々なんですけどね。こっちにも事情があるので出来ないんですよ」

 

「どうしてそこまで…」

 

そんな事を言うセシリアの顔には苦痛が滲んでいた。こんなのでは、只々修司を嬲っているだけではないかと思っていた。

 

しかし、当の本人はそんな風には思っていなかった。

 

「大人の事情ですかね?」

 

「大人、大人って…いつも私を子ども扱いして楽しいですか!!」

 

「オルコットさん?」

 

「…すみません。どうも感情のコントロールが出来てなくて」

 

「いいですよ。何か悩みがあるのであれば、何時でも相談しに来てください」

 

「では、試合後に…」

 

「分かりました」

 

「しかし、この不利な状況をどう覆そうと不可能ですわ」

 

「そうですかね?」

 

こうしている間にも時間は刻々と過ぎていいた。そして、修司は手元の時計を確認した。

 

一夏のIS到着まであと15分

 

そろそろ、いい頃だと思い。修司は仕掛けることにした。

 

「では、チェックメイトといたしますわ」

 

4基のビットが一斉に攻撃してき、修司は回避しようとしたが、セシリアがそれを許さなかった。

 

「左足、いただきました」

 

「まずい!」

 

 次の瞬間、スターライトmkⅢのレーザーが修司をとらえて爆発した。

 

「修司さん!」

 

「お兄ちゃん!」

 

「ふっ…遊びし過ぎですよ。修司さん」

 

 

爆発後の煙が晴れるまで、セシリアはスターライトmkⅢを離さなかった。そして、「警告敵ISロックオン」のアラートが表示された。

 

「何ですって!」

 

「やっと、暖まってきました」

 

そこには、ほぼ無傷の修司が立っていた。ただ、違うのはISの色が銀色のから黒色に変わっていた。

 

「何ですのそのISは!」

 

「このISは僕が強くなる為の、そして正義のために使う力をくれるISですよ」

 

「ぐぬぬ…」

 

 

実は、セシリアの攻撃が来る数十秒前にある声が、修司の中に入って来た。

 

~~修司side~~

 

修司は壁を背に、4基のビットに囲まれていた。

 

(やばいな、囲まれちゃったよ。一夏君のISは後20分もかかるのか。どうしようかなぁ…)

 

「お願いです!どうか降伏してください!」

 

「そうしたいのは山々なんですけどね。こっちにも事情があるので出来ないんですよ」

 

「どうしてそこまで…」

 

(どうやらこの子は、こんな状況でも俺のことを心配しているんだね。おじさん涙が出そうだよ…けど、一夏君のISが来るまでは、粘っておかないとね。)

 

「大人の事情ですかね?」

 

「大人、大人って…いつも私を子ども扱いして楽しいですか!!」

 

「オルコットさん?」

 

「…すみません。どうも感情のコントロールが出来てなくて」

 

「いいですよ。何か悩みがあるのであれば、何時でも相談してください」

 

「では、試合後に…」

 

「分かりました」

 

「しかし、この不利な状況をどう覆そうと不可能ですわ」

 

「そうですかね?」

 

(ありりゃ、オルコットさん訳アリみたいだね。話しを聞く約束しちゃったけど、大丈夫かな?)

 

【それは、良い事ではないでしょうか?】

 

〈うんうん、マスターって子供には優しいからね》

 

〔フン、こんな小娘にやさしくする必要などない〕

 

[…まぁまぁ抑えてください]

 

《どうでもいいけど、この状況やばくない~♪》

 

 その時、突然頭の中に4人の声が聞こえてきた。

(うん?)

 

【マスター、ここですよ】

 

(てか、君たちだれ?)

 

【私たちは、このISのコア人格です】

 

〈そうそう、マスターがピンチだと思って助太刀に来たのだー〉

 

〔某は其方が助けを求めていたから、現れてきた〕

 

[…とりあえず、次の攻撃で私を使うのをお勧めします]

 

《やば!あの子撃ってくるよ》

 

(マジか!はぁ、しゃあない。ここは力を貸してくれてよ。)

 

《はい、マスター(主)(マスターちゃん!)》

 

そう言って、モード水鬼を発動させるために、M27から黒い弾丸が発射され、修司のISに当たると銀色から黒色に変わっていた。

 

~~修司side out~~

 

「どうして…先程は銀色だったのに…」

 

「すいませんね。色々と仕掛けがあるんですよ。では、今度はこちらの番です」

 

「くっ!行きなさいティアーズ!」

 

「モードチェンジ:烈火」

 そう言って、修司はM27に赤い弾丸を装填し発射し修司のISは赤いく染まった。それに驚愕していたのはセシリアだった。

 

「色が変わった!?」

 

「行くぞ!『ファイヤー・バード』」

 

修司は赤いM27から4発の弾丸を発射した。最初は明後日の方向に飛んでいたが、直ぐに火の鳥となり、上下左右から襲い掛かった。

 

流石にセシリアはビットで防いだ。それにより2/4基無くなった。この時、セシリアが動かなかった事をみた修司はもう一度撃ってみた。

 

弾丸がセシリアに向かう途中でビットに阻まれたが、その時先程同様にセシリアは動かなかった。これ確信した修司はニヤリと笑うのであった。

 

「何か可笑しな事とかありましたか!」

 

「別に、何でもありませんよ」

 

「むぅ~」

 

「さぁ、フィナーレと行きますか!」

 

そんな仕草も可愛いと思ってしまった。そして、修司は決着をつけるために

 

「モード:金剛(こんごう)

今度はM27に金の弾丸を装填し発射され修司のISに当たると、赤から白色に変わっていた。

 

「最後です!『ホワイト・カッター』」

 

足に取り付けていた警棒を2本取り出すと、セシリアに向けて一気に肉薄した。そして、虎のごとく暴れだしセシリアを切りつけに行ったが、セシリアは不適切な笑みを浮かべた

 

「残念ながら。ブルー・ティアーズは6基ありましてよ!」

 

「でやぁーーーー!」

 

スカート部分から2基のミサイルが発射されたが、修司はそんなのもお構いなしにセシリアに突っ込んだ。

セシリアも近接ブレード「インセプター」を出そうとしたが、襲い掛かる修司の動きを止まらせることが出来ず、SEが0になった。

 

<セシリア・オルコット!SEエンプティ!勝者山田修司!試合時間40分50秒>

 

 わーーー!

 

大きな歓声が広がり試合が終了したことを告げた。修司とセシリアは互いに手を握り健闘し合っていた。

 

「ナイスファイトでしたよ。オルコットさん」

 

「いいえ、山田さんもお強いですね」

 

「そんなことないですよ。ただ、流石は代表候補生だけあって、射撃も正確だった」

 

「ありがとうございますわ」

 

「是非とも、ご教授願いたいですね」

 

「そんな…では、もしよろしければ放課後にでも///」

 

<いつまで、そこにいる!早く戻って来んか!!>

 

「おっと、怒られてしまった。では、またね」

 

「はい!///」

 

こうして、長きに渡った戦いは修司の勝利で幕を閉じた。




次回は後編になります。

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