インフィニット・ストラトス~無敵の刑事は今日も飛ぶ~   作:とあるP

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とあるPです。

今回から新章になります。ちょっと早いですがあの姉妹が登場します。

また、人格達の会話表記ですが、【】はユリカ、〈〉はルージュ、〔〕はユークリウッド、[]はイリノ、《》はユイとします。

それでは本編どうぞ!


第2章 セカンド幼馴染とクラス対抗戦
第4話 セカンド幼馴染とクラス対抗戦(前編)


千冬達と宅飲みした翌日。特に二日酔い等はなく、朝のラニングをしていた。そんな修司の後ろから見知った人が現れた。ショートボブが印象的な子でジョギングが趣味な子は1人しかいない。

 

「おはようございます、清香さん。早いんですね」

 

「おはようございます、修司さんこそ早いですね」

 

「僕はいつもこの時間帯には、起きてトレーニングとかしていますからね」

 

「本当ですか?」

 

「ええ、この後は剣道場に行って鍛錬するつもりですよ」

 

「凄いですね!あの~ちょっと覗いてもいいですか?」

 

「構いませんけど、時間大丈夫ですか?」

 

「はい!同室の子はまだ、起きてないので」

 

「分かりました。なら、10分後に道場に集合で」

 

「はい、よろしくお願いします!」

 

そう言って、清香とランニングを終えて修司は道場に向かった。道場に行くと、道着に着替えて清香の到着を待っていた。15分後清香は制服姿で現れた。

 

「ごめんなさい、着替えるのに手間取っちゃて…」

 

「大丈夫ですよ。それじゃあ始めますね」

 

「は、はい」

 

そこからはいつも通りのトレーニングを行った。各種素振りをして、足さばき(面ありと面なし)を30分行った。

 

「めーーーん!」

 

「っ!」

 

「どーーー!」

 

「っ!」

 

「ふぅーーー。お互いに礼!ありがとうございました。」

 

「おおー」パチパチパチ

 

余りの迫力に清香は、拍手しか出なかった。そんな風に見られていた事に修司は、少し恥ずかしいと思っていた。

 

「そんなにいいものじゃあないと思いますけど、ちょっと照れますね///」

 

「いえ!すっごく格好良かったです!」

 

「アハハ…ありがとうございます。そろそろ朝食の時間ですね」

 

「そうですね。私、先に行って席を取っておきますね」

 

「お願いしますね」

 

そして、修司と清香は道場に一礼して朝食を取るために、食堂に向かって行った。途中で別れて修司は部屋に戻りシャワーを浴びて制服に着替えた。神楽も起きていたが、一緒にトレーニング出来なかった事に、少しだけ不満気味であった。

 

一方清香は、部屋に戻りルームメイトの癒子と一緒に食堂に向かっていた。そして、修司、神楽、静寐、ナギそれにセシリアを加えた7人で食事をすることなった。そこに、一夏と箒の2人も合流してきた。

 

「おはようございます皆さん」

 

『おはようございます、修司さん(様)』

 

「こうも大世帯だと、流石に目立つよね」

 

「皆さん修司さんと一緒に食べたいんですよ」

 

「…そんなにいいもんじゃあないと思いますけどね」

 

「私たちと食べるのそんなに嫌でございますか?修司様…」

 

「そ、そんな事ないですよ!?だから涙目にならないでください」

 

「嬉しいですわ!」

 

「はぁ~」

 

「あ、修司さんおはようございます」

 

「おはようございます」

 

「一夏君、箒さんおはよう」

 

「修司さん…昨日のパーティーなんで来なかったんです?」

 

「ちょっと野暮用があってね…」

 

(言えねぇ~千冬達と飲んでたなんて言ったらとんでもない事になるからな。一夏ってシスコンの要素強いからな)

 

「ふ~ん、まぁいいけど」

 

「それよりも、朝食が冷めてしまうから早めに食べてしまおう」

 

「そうですね。箒は何にする?」

 

「そうだな、塩サバ定食にしようか」

 

「俺は、秋鮭定食にするか」

 

「僕は、かけそばで」

 

『え!?』

 

「ん?どうかした?」

 

「いゃ、それで足りるのかなって?」

 

「大丈夫、大丈夫。むしろこれ以上は入らないので」

 

「けど、朝道場でトレーニングしてましたよね?」

 

『朝道場でトレーニング?』

 

「あ!」

 

「清香さん…」

 

修司は頭を抱えたが、もう遅かった。

 

『修司さん(様)ドウイウコトカセツメイシテクダサイネ…』

 

「アハハ…」

 

朝練をばらしてしまった当の本人は(ごめんね~)と手を合わせて謝っていた。

 

朝に道場で剣道のトレーニングをしていると言うと一夏達剣道経験者は「ぜひ手合わせを!」と言ってくるし、セシリアに至っては「トレーニング姿を見たい」と言いてくる始末であった。

 

流石に、一度は無理なので、当番制にすることにした。皆で朝食をとっているといい時間になったので教室に向かうのであった。

 

教室に入ると噂好きの女子達が何やら話し込んでいた。

 

「ねぇねぇ聞いた?今日2組に転校生が来るんだって」

 

「何でも、中国からの転校生で代表候補生らしいよ」

 

「おはよう。何話しているんだ?」

 

「あ、織斑君、修司さんおはよう~」

 

「おはようございます。それより転校生がどうとか?」

 

「そうなんですよ。2組に転校生が来るらしいんですよ。しかも、中国の代表候補生らしいですよ」

 

「けど、専用機持ちは1組と4組だけだから、来週のクラス対抗戦は優勝間違いなしだよ!」

 

しかし、その情報はある人物の登場で消えることになるのであった。

 

「その情報古いよ!」

 

ドアの前に居たのは、小柄でツインテール。八重歯を覗かせているのが特徴的な女の子が立っていた。

 

「2組も専用機持ちになったから、そうそう優勝は渡さないからね」

 

「鈴、鈴なのか!」

 

「そうよ、凰 鈴音(ふぁん りんいん)改めて宣戦布告しに来たわけよ」

 

「何だよ!似合わない事して」

 

「うっさいわね」

 

「あー凰さん。そこに立っていると…」

 

「何よ!てかアンタ誰よ?」

 

「それは、後で話すとして早く教室に戻った方がいいと思いますよ」

 

「はぁ?」

 

「後ろ」

 

修司が後ろを見るように鈴に促したが、時すでに遅しだった。

 

「後ろが何よ!」

 

そこには、出席簿(物理)を握りしめ、仁王立ちしている我らが閻魔様(千冬)がいた。千冬は鈴に対して容赦ない鉄槌(出席簿アタック)をするのであった。

 

「オイ…」バッシン!

 

「痛いわね~誰…ひ!」

 

「そこをどけ凰。入るのに邪魔だ」

 

「ち、千冬さん…」

 

「織斑先生だ。2発目を喰らいたいのか?」

 

「い、いえ…」

 

「なら早く教室に戻れ」

 

「は、はい!一夏とアンタ!逃げないでよ」

 

そう言って、鈴は隣の2組に戻っていた。この瞬間千冬は鈴を要注意人物と認定した。

 

「変わってないな…」

 

「むぅ~」

 

当然箒は面白くなかった。一夏に新たな女の子の知り合いが出来ていると思うとモヤモヤしていた。

 

そして、昼休み。清香達は鈴に対抗するため、別の子と食べると言って修司はセシリア、一夏、箒と一緒に食堂に向かっていた。

 

食堂に入るとそこには、ラーメンのお盆を持っていた鈴がいた。

 

「待っていたわよ、一夏」

 

「わかったから、道を開けてくれ。通る人の邪魔になっているぞ」

 

「わ、わかったわよ」

 

そう言って、食券を買って鈴と一緒の席に座った。一夏、修司は日替わり定食。箒は唐揚げ弁当、セシリアはサンドウィッチにした。

 

「いやぁ~それにしても久しぶりだな鈴!元気にしてたか?」

 

「そりゃあ元気だったわよ。アンタも偶には風邪とか引かなかったの?」

 

まるで、会えなかった時間を埋めるかのように話し始めた鈴と一夏。しかし、一夏の何気ない一言で鈴の表情が暗くなってしまった。

 

「それよりも、親父さん元気か?」

 

「う、うん…」

 

「なんかあったのか?」

 

「別に…それよりもなんでISなんか動かしているのよ」

 

「知らないよ」

 

痺れを切らした箒とセシリアは一夏とどういった関係なのかを聞いてきた。

 

「う、うっん!一夏そろそろ教えてくれないか?」

 

「そうですねわね。この方とどんな関係なのか?」

 

「それは、僕も気になるな」

 

「ああ、鈴とは幼馴染なんだ」

 

「私だけと聞いていたが」

 

「箒は小4の時に引っ越しただろ。その後中2まで鈴と過ごしていたんだよ」

 

「ふ~ん。アンタが篠ノ之 箒ね。初めまして私は凰 鈴音。鈴でいいわ」

 

「なら、私も箒でいい」

 

そう言っている2人には火花が散っていた。どうやら、一夏を巡る戦いは激しさを増しそうだと修司は思っていた。

 

「私はイギリス代表候補生セシリア・オルコットと申しますわ。以後お見知りおきを」

 

「よろしくね、でそっちが2人目の男性操縦者?」

 

『こんにちは。僕は山田修司って言います。よろしくお願いしますね』(中国語)

 

『!』

 

突然の中国語に鈴を含めた3人は驚きを隠せなかった。セシリアは初日に英語で会話していたことを思い出し、別段驚くことはなかった。鈴は落ち着いて返答するのであった。

 

『凰 鈴音よ。アンタ中国語話せるのね?』

 

『昔、世界旅行を夢見ていた時があってね。その時覚えたのさ』

 

『ふ~ん。悪くないわね。ねぇアンタの事修司って呼んでもいい?』

 

『いいですよ。僕も鈴さんでいいかな』

 

『いいわよ』

 

謝謝(ありがとう)

 

「よろしくね!修司」

 

「ええ、こちらこそ」

 

「驚いた…修司さん中国語も出来たんですね」

 

「ええ、昔ちょっとね」

 

「一夏どうして修司に敬語なんか使っているの?同い年でしょ?」

 

「バカいえ、修司さんは千冬姉よりも年上だぞ」

 

「え!」

 

「気にすることないですよ鈴さん。呼びやすい方でいいですから」

 

「わかったわ。なら、鈴って呼んでちょうだい」

 

「生憎、呼び捨ては苦手なんで…」

 

「ならいいわ、そっちも好きに呼んでちょうだい」

 

こうして、昼休みは過ぎていくのであった。そして、放課後となり修司は教室を出ようとしら、癒子とナギが近寄って来た。

 

「修司さん、この後何かある?」

 

「特に用事はないです。どうしてですか?」

 

「…ちょっとお茶でもと思って」

 

「いいですね。なら場所は何処に「お待ちなって!」セシリアさん?」

 

「修司様!この後は一緒に行くところがありましたよね?」

 

「いゃと「ありましたよね!?」…はい」

 

「なら、早く行きましょう!さぁ、さぁ!」

 

「わ、わかりましたから~じゃあまた明日ですね。ナギさん、癒子さん」

 

『むぅ~』

 

 

~~??side~~

 

そう言うと、修司とセシリアは教室から出て行くのであった。これに危機感を覚えたのはナギであった。

 

「あ~あ、修司さん連れてかれちゃった」

 

「…どうする?」

 

「仕方ない。ナギ『オペレーション:大奥』発動して」

 

「…了解。オペレーション大奥発動」

 

そう言うとナギは某メッセージアプリを立ち上げて仲間達に連絡した。

 

ヘアピン

17:03オペレーション大奥発動

 

委員長

了解!場所は何処にする?既読5 17:10

 

ハンドボール

食堂でいいんじゃない?広いし!既読5 17:12

 

四十院

でしたら、もうそろそろ部活も終わりますので

18時ではいいでしょうか?既読5 17:15

 

ヘアピン

既読5 17:17 OKのスタンプ

 

委員長

今回は特別ゲストも招待するよ~既読5 17:20

 

四十院

誰でしょうか?既読5 17:23

 

世界最強が参加しました。

まやまやが参加しました。

 

世界最強

ここで修司さんの話しをしてると鷹月から聞いてな既読7 17:32

 

まやまや

お兄ちゃんの話しと聞いて!既読7 17:35

 

ハンドボール

ええ!@委員長なにやってんの!既読7 17:38

 

四十院

まぁ織斑先生と山田先生も参加するのですか?既読7 17:42

 

世界最強

ああ、修司さんの事になると真耶がうるさいからな。そのお目付け役だ既読7 17:50

 

まやまや

そんな事ないです!既読7 17:55

 

世界最強

とにかく、食堂だな。許可は取ってある。過ぎたらどうなるか

分かっているんだろうな既読7 18:00

 

ハンドボール

ダッシュのスタンプ既読7 18:01

 

委員長

ダッシュのスタンプ既読7 18:02

 

四十院

ダッシュのスタンプ既読7 18:02

 

ヘアピン

既読7 18:02ダッシュのスタンプ

 

この日5人は最速で食堂に向かったと言う

 

~~乙女達side out~~

 

最初に到着していたのは、清香であった。次に神楽と静寐。最後にナギと癒子で後は千冬と真耶を待つばかりとなっていた。

 

「ちょっと!静寐!なんで織斑先生も入れたの!」

 

「だって…L〇NEしてたのバレて、そしたら織斑先生が「私がどうかした?」!」

 

「すまんな、職員会議が長引いてしまってな」

 

「織斑先生この時のために、早めに切り上げたんですよ」

 

「…山田先生。明日ランニングに付き合ってもらえないでしょうか?もちろん10㎞ですよ」

 

「いぇ…結構です」

 

「…それよりも、始めましょうか」

 

「そうだね!じゃあ第34回オペレーション大奥始めます!」

 

 

癒子の開会の宣言によりオペレーション大奥が始まった。

 

 

『オペレーション大奥』

 

それは、修司の事が気になる子達で結成されたメンバーである。主に修司の動向や新しい女子と接触した時の話し合っている。

 

最近のトレンドは2組に転校して来た、鈴の事で持ちきりだ。

 

「今日お昼休みに修司さんの近くに座ったけど、何だか凰さんに対して中国語で挨拶してたね」

 

「ゆっこ、何で中国語だってわかったの?」

 

「そりゃあ最後に『謝謝』って言っていたもん」

 

「まぁ、修司さんって語学力豊なのですね」

 

「昔お兄ちゃんに聞いてみた時に、「いつか世界旅行に行くために語学を学ばないとな」って言ってたっけ」

 

「ほぅ?なら今度教壇にたってもらおうかな」

 

「お、織斑先生!それは、職権乱用じゃあないですか!」

 

「冗談だ……今はな」

 

「何ですか今の間は!?」

 

この人なら本当にやるかもしれない。そう思った瞬間であった。こんな感じで修司について話し合っていると、時間は20時になっていた。

 

「おっと、もうこんな時間か…」

 

「…今日もいい時間だった」

 

「そうだったね」

 

「ほら、そろそろ帰れ。余り教師の仕事を増やすな」

 

『はーい』

 

「…ところで織斑先生、山田先生」

 

「うん?」

 

「どうかしました?」

 

「…お二人は修司さんの事どう思っているんですか?」

 

『好きだぞ』

 

「え!?…それって友達としてですよね?」

 

『いや、異性としてだ(です)』

 

『えーーーーーーーー!』

 

この日5人に一番の衝撃が走った。

 

「はぁ~疲れた…」

 

セシリアと一緒に食堂を出て、地下の射撃場に行き訓練を行った。修司のISはセシリアと同様の射撃特化なので、実際の射撃で腕を磨いていた。

 

その後は飛行理論や三次元躍動旋回(クロス・グリッド・ターン)円状制御飛翔(サークル・ロンド)様々な事についてセシリアの部屋で勉強会が始まった。

 

「それにしても、セシリアの奴無防備すぎるだろ…」

 

いくら部屋だっと言ってもネグリジェ姿にブラウス一枚と薄着にもほどがある格好で勉強をしていた。

 

時より近くなる時があり、香水のいい香りが漂ってきて修司は理性を総動員して勉強に集中していた。

 

その勉強会も終わり、自室に戻る途中でベンチに座っているある人物を見つけた。

 

「さて、帰りますかね…ん?あそこにいるのは」

 

「ヒック、グッス…一夏のバカ~」

 

「こんにちは、鈴さん」

 

「修司~」

 

「どうしたんですか?」

 

「う、うぁーーーーん!」

 

「ちょっと!ま、待ってください!」

 

鈴は修司を見た瞬間大泣きしてしまったので、必死になって宥めて何とか落ち着かせた。

 

「大丈夫ですか?ほら、鼻かんで」

 

「ズビーーーーー!…ありがとうね」

 

「何かあったんですか?一夏君の事を言ってましたけど…」

 

「実はね…」

 

今日の放課後に一夏が1人で自主練をしていた。終わったタイミングで鈴は差し入れを出した時に昔ばなしに花が咲いた。そこで、鈴は昔約束したことを覚えているかと聞いてみた。それは「大きくなったら、毎日酢豚をごちそうする」と言う、日本で言う「毎日味噌汁を作ってやる」と言う意味で言いた。

 

しかし、一夏は別の意味で捉えていた。それは、

 

「『毎日酢豚を奢ってやる』ですか…」

 

「うん…どうやったら奢るとごちそうするを聞き間違えるかしら…」

 

「それを信じて今まで生きて来た彼も相当ですね」

 

「ええ…」

 

「けど、ハッキリ言わない鈴さんにも罪がありますけどね」

 

「え!なんで?」

 

「あの唐変木神の一夏君ですよ。多分直球剛速球で言わないと通じないですよ」

 

「う!」

 

…まぁ一夏君が好きな人は他にも居るから苦労しそうですけどね

 

「なんか言った?」

 

「いえ、別に…それよりもこれからどうするんですか」

 

「そうね…」

 

「さっきも言いましたが、一夏君には直球勝負じゃないと通じないと思うので鈴さんの思いの丈をぶつけてみては?」

 

「そうね!わかったわ!ありがとうね修司」

 

「いえいえ、それじゃあまた明日」

 

「うん!」

 

そう言って鈴は元気よく戻っていた。修司は(鈴ちゃんにはああ言ったけど箒はどうするんだろうな)と思っていたが、自分は関係ないと思い自室に帰って行った。(ブーメラン)

 

 

 

 

次の日。ジョギングしていると後ろから見知った顔が3人来た。

 

「おはようございます。セシリアさん、静寐さん、ナギさん」

 

「おはようございますわ修司様」

 

「おはようございます」

 

「…おはよう」

 

「ナギさん元気ないですね?」

 

「…気にしないで」

 

「ナギ、低血圧で朝起きるのつらいのに頑張って来たんだよね」

 

「…うるさい」

 

「そうですか、偉いですね」

 

そう言って、修司はナギの頭をナデナデした。それを面白くないと思ったのは静寐とセシリアであった。

 

「…うん///」

 

『あーーーーー!』

 

「修司さんズルい!私もなでなでして欲しい!」

 

「そうですわよ!修司様!私にもお願いしますわ!」

 

「分かりました!余り大声を出さないでください」

 

そう言って、セシリアと静寐にもナデナデしてた。満足した3人は修司と一緒に外周を3周走ったが、普段トレーニングしている修司と代表候補生セシリアは少しだけ息が切れる程度であったが、静寐とナギは大の字で息切れしていた。

 

「ハァ、ハァ、修司さんとセシリアは分かるけど私達はまだまだだね」

 

「…うん、悔しいね」

 

「けど、ここまで追いつくなんて凄いですわよ」

 

「ええ、僕は正直言ってダメかと思っていましたが流石ですね」

 

「…本当に?」

 

「はい。だからこれにめげずについてきて下さいね」

 

『はい!』

 

「さて、そろそろ戻らないと朝食に間に合わないようですね」

 

「そうですわね。それじゃあ修司様、また食堂で」

 

「それじゃあ、修司さんまたね」

 

「…また」

 

そう言って、修司以外の人達は自室に戻っていった。食堂では、箒と鈴が一夏の隣に座ろうと躍起になっている。それをしり目に修司は1人で朝食を取っていた。なぜ1人かって言うと

 

「あの~織斑先生と山田先生はなんでここにいるんですか?」

 

「ん?決まっているだろう。私達も朝食を取りに来たんだ」

 

「そうですよ。お兄ちゃん」

 

「う、ううん!ここではただの生徒だぞ。真耶

 

あ、ごめん…

 

そう、この2人が隣にいる為他の生徒が近寄って来ないだ。真耶はまだ生徒から好かれているからいいかもしれない。けど、千冬は違う。一部の生徒からは崇拝されている。そんな憧れの人に座ろうなどという恐れ多いことが出来ないのだ。だから、3人で食事している。

 

「織斑先生、時間大丈夫ですか?」

 

「む!こんな時間か…お前たち!食事は迅速に効率よくだ。時間は無限ではないぞ!」

 

そう言った途端、皆忙しく食事を済ませっていった。そして、一日が始まるのであった。

 

 

時間が経って放課後。今日はやる事がない修司は1人校舎内を歩いていた。そして、『整備室』と書いてある場所に辿り着いた。鍵が開いていたので入ってみると中では2人の女子生徒が作業をしていた。

 

「ね~かんちゃん。帰ろうよ~」

 

「本音は、先に帰っていいよ。後は私がするから…」

 

「そんな事言ったら、かんちゃん徹夜するでしょう」

 

「う…」

 

「女の子の徹夜姿は見たくありませんね」

 

「…だれ?」

 

「あ~山さん!」

 

「山さん?」

 

「本音さん、初対面の人にそれを言っても分からないですよ。初めまして、1年1組山田修司です」

 

「…1年4組更識 簪(さらしき かざし)です」

 

「よろしくです。更識さん」

 

「…苗字呼びは嫌い。名前で呼んで」

 

「聞いてもいいかな?」

 

「…行こう本音」

 

「あ、ちょっと待ってよ!かんちゃん~」

 

そう言って、簪と本音は整備室から出て行った。そして、修司はそこに鎮座していた1つのISを目にした。

 

 

『打鉄弐式』

1人目の男性操縦者織斑一夏の存在の出現により、それまで弐式を担当していた「倉持技研」が白式に必要な人員を割いたため、未完成の弐式を簪が引き取った。その機体がここIS学園の整備室で組立られていた。

 

「もしかすると、この機体を1人で設計から組立までやっているのか。大したものだね」

 

その時、ドアの方から誰かの視線を感じた

 

「誰です!?」

 

「あらぁ~バレちゃったわね」

 

そこには、先ほどの簪と同じ容姿の人がいた。ただ違うのは、紅い瞳に内側に髪が跳ねていること。そして、いかにも小悪魔的な雰囲気を出して修司を見ていた。

 

「私は、更識 楯無(さらしき たてなし)。この学園の生徒会長を務めているわ」

 

「そうですか。僕は「山田修司さんね」驚きました。僕の事を調べているなんて」

 

「私は生徒会長ですからね~」

 

「それで、その生徒会長さんがここになんの様でしょうか?」

 

「実は折り入ってご相談したいことがありまして、一先ず付いて来て頂けますでしょうか」

 

「分かりました」

 

 

そう言って、楯無と一緒にある部屋の前まで来た。そこには、『生徒会室』と書かれていた。修司と楯無はその生徒会室に入って行った。そこでは、眼鏡をかけたいかにも仕事が出来そうな感じの人と本音が机に突っ伏していた。

 

「こら、本音。お客様のお目見えよ」

 

「う~ん…あ!山さん!」

 

「本音さん…」

 

「すみません…」

 

「いぇ気にしないでください。初めまして、山田修司と申します」

 

「これはご丁寧にどうも。布仏 虚 (のほとけ うつほ)と申します」

 

「布仏と言うと」

 

「はい、本音の姉です」

 

道理で格好が同じだと思った。そして、楯無は生徒会長の椅子に座りながら、ここに来た話題を話し始めた。

 

「さて、ここに来てもらった話だけど…」

 

「もしかして、簪さんと関係がありますか?」

 

「ええ、簪ちゃんの事でね」

 

「お嬢様!また仕事をサボって整備室に行ったんですか!」

 

「ごめんね虚ちゃん~どうしても簪ちゃんが心配で…」

 

「ハァ、まぁお嬢様のサボり癖は今に始まったことではありませんからね」

 

「それで、僕はどうすればいいですか?」

 

「あ、あ、ごめんなさいね。単刀直入に言うわ。簪ちゃんを気にして欲しいの」

 

「と言うと?」

 

「あの子、1人で専用機を完成させようとしているのよ。だから、危なかっしい事が無いようにして欲しいの…」

 

「……」

 

「ねぇお願いできないかしら?」

 

 

確かに、今日の行動を見る限り意地でも1人でも完成させようとしていた。修司が手を貸せば直ぐに出来るだろう。そう言ったことを加味して修司は…

 

 

「…お断りします」

 

「!……理由を聞いてもいいかしら」

 

「確かに、僕がアドバイスや手伝いをすれば直ぐにでも簪さんのISは完成するでしょう。そうすれば無茶な事はしないと思います」

 

「だったら、なんで「それは、貴女にあると思いますよ。楯無さん」っつ!」

 

「そもそも、部外者である僕が、なぜ簪さんを見なければいけないのかわかりません。姉である楯無さんの仕事では?」

 

「そ、それは……」

 

「簪さんに言われました。『苗字で呼ばないで』ってね」

 

「!」

 

「もしかして、昔何かあったのでは?」

 

「……」

 

「いずれにしても、僕は介入出来ません。すみませんでした」

 

そう言って、修司は一礼して生徒会室を出て行った。そして、生徒会室には3人が残った。

 

「お嬢様…」

 

「たっちゃん……」

 

「フフフ、そう言事ね…」

 

そこには、不敵な笑みを浮かべていた楯無がいた。それを見た虚と本音は『あ~面倒くさい』と思っていた。

 

「いいわ…そんなに言うなら嫌でも手伝ってもらうわよ!山田修司!」

 

そして、修司に対して執拗なまでの付きまといが始まるのであった。

 

 




更識姉妹の登場でした。因みにヒロイン化にするのは未定です。

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