海賊ガンダム、STARWARS入り(仮)   作:コレクトマン

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EP.1 ファントムメナス
転生でガンダムになるのは変なのだが?


 

 

突然であるが、皆は輪廻転生……又は転生輪廻という言葉を聞いた事はあるだろうか?死んであの世に還った霊魂(魂)が、この世に何度も生まれ変わってくることを示すのだが、何故俺がその様な事を聞き出すのか?答えは単純だ。どうやら俺は知らぬ間に死んでしまったからだ。ただの輪廻転生ならばいいのだが……どうやら普通の転生ではなく、ネットの小説でよく聞く異世界転生という奴を果たしてしまった様だ。しかも人の生としてではなく、()()()()()()()()()だ。

 

 

前世の記憶はプログラムデータとして受け継がれ、俺を設計、製造させた科学者は何やら囈言を言っている様だが、俺としては早く自由になりたいという願望だけだ。……とは言え、下手に創造主こと製造者に逆らってはデータと化してしまった今の人格を消されてしまう。此処は逆らわず、敢えて従う振りをしつつも相手に気付かれず、脱走計画を立ててチャンスが来ればいつでも脱走出来る様にする必要がある。人として死んだ歳はざっと30代半ば。まだ50〜60年くらい生きたかった。そんな事を考えながらも俺は人生ならぬロボット生を歩む事になった………というか、なっちゃったのだが?

 

 

この時に俺は自分の型式番号と名前は何なのか知る為に自分が何者なのか自身のデータベースを調べた。そして結果が出た瞬間、俺の思考が停止した。

 

 

 

[XM-X1(F97) CROSSBONE Type X-1]

 

 

 

型式番号から察するにクロスボーン・ガンダムになっているやん。しかもX1だ。……何でさ(泣)。

 

 

いや……俺とてガンダムは好きだ。特にクロスボーン・ガンダムX1は様々なバリエーションがあって俺自身、心の中にあるロマンを動かすくらいに好きだ。一番好きなのはフルクロス装備だ。漫画の“鋼鉄の7人”に出てくるクロスボーン・ガンダムX1において最強の装備とも言って良いだろう。……しかし悲しいかな。俺はパイロット側ではなく、クロスボーン・ガンダムそのものだ。操縦するのではなく、人間に動かされる運命(さだめ)にあるのだ。あぁ……ちくしょう。どの道俺は鋼鉄の7人作戦でコロニー・レーザー“シンヴァツ”によって完全に破壊され、活動停止してしまう未来しかない。どうせならガンダムじゃなく、普通の人として生まれ変わりたかった。

 

 

……そう思っていた数分前の自分をシバキたい。データベースを良く調べてみたら、どうやら俺はMS(モビルスーツ)ではなく、戦闘用のバトル・ドロイドすら凌駕する最強のドロイドだそうだ。ドロイドやバトル・ドロイドって言葉を何処かで聞いた様な気がするのだが気のせいか?……まぁ、後で調べるとしよう。全長はバトル・ドロイドと同等の1m93cm。MSサイズのクロスボーン・ガンダムを約八分の一くらいダウンスケールした感じである。何か中途半端な感じではあるが俺は敢えてツッコマないことにした。

 

 

 

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俺がクロスボーン・ガンダムとして転生してから半年が経過した。……何っ?時が経過するのが早すぎるだって?仕方ないだろうに、半年の殆どは試験可動の実験や背中のX字スラスターの可動、宇宙やとある惑星の高重力圏内での対応力、後はX1専用の武器などのテストや、俺が喋れるよう対話インターフェイスの取り付けとテストをやっていたのだから。……というか、今更気付いたのだが、俺を作った科学者の他に明らかに人間じゃないエイリアンの科学者が人間の科学者と共にいるし(今更)。しかも他の惑星でのテストという時点でここは宇宙世紀(U.C.)世界ではない事が判明した。

 

 

マジかよ………ここガンダムの世界じゃないのか。そして次のテストが砂漠の惑星である“タトゥイーン”で行われるそうだ。タトゥイーンという惑星の名前を聞いた瞬間、俺は思い出したと同時に軽く絶望する。

 

 

 

……俺、スターウォーズの世界に転生したようだ。………原作知らんけど(汗)。 

 

 

 

うろ覚えで覚えているとしたら、確かアナキンというジェダイがシスの誘惑に負けて堕ちてしまったが、最終的にアナキンの息子ルークによって心を取り戻し、シスの親玉を動力炉にボッシュートして死んだとかなんとか?……やばい、完全にうろ覚えだから事の顛末が分からん。この時に俺は今は何年なのか銀河ネットワークを通して確認した結果、32BBYであった。この年だと確かエピソード1の時系列だったか?そう考えながらも俺と数名の科学者はCR90コルヴェットという多目的大型艦船に乗り込み、そのままタトゥイーンに向けてハイパースペースでジャンプするのだった。

 

 

ここまでは良かった……そう、ここまでは…だ。タトゥイーンに着いたのはいいが、途中で宇宙海賊に襲撃されるとは思ってもいなかったよ、畜生めっ!!しかし、これはチャンスでもあった。科学者や宇宙船のクルーが慌てふためく中、俺はX1専用武器を懸架し、そして武器や俺の同系機であるX-0、X-3の設計図を俺のデータベースに保管した後に削除した後にこのドタバタに紛れ込んで脱出しようとした。……ん?X-2はどうしたって?…知らんな、あのトチ狂った貴族主義(笑)の人は。絶対裏切る可能性100%の彼奴を作りたくねぇ。そうして宇宙空間に脱出した瞬間、俺が乗っていた宇宙船が大破、轟沈する。俺的には思わぬ誤算であったが、どの道いい方向へと転がっていったので結果オーライとも言えるだろう。そんなこんなで俺は背中のX字スラスターを起動させ、惑星タトゥイーンに向かい、ブランド・マーカーでビーム・シールドを展開してそのままタトゥイーンの大気圏に突入するのだった。

 

 

 

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タトゥイーンの現在の時間帯は真夜中。その真夜中の時間帯で一人の少年は夜空の星を眺めていた。その少年こそ、フォースにバランスを齎す人物こと“選ばれし者”であり、この物語のキーパーソンである“アナキン・スカイウォーカー”本人である。

 

 

「…なんだろう、アレ?大きい……」

 

 

アナキンは夜空を星を見ている時にひと筋の星が流れた。……否、その表現は正しくない。その流れ星と思われるものはより人の形をしたドロイドの様な何かであった。頭部には特徴的なV字型アンテナ。背中にはX字のスタスターを付けており、胸には独特的な海賊を思わせる様なエンブレムが付けられており、まるで海賊が使用するドロイドと思わせる様な変わったドロイドがアナキンの前に姿を現した。

 

 

 

そしてそのドロイドは地面に着地すると、まるで初めてこの惑星に来たかの様に辺りを見渡した。

 

 

「ここがタトゥイーンか……。砂漠の星だと聞いていたが、ここまで砂が多いとメンテが大変だな……」

 

 

大抵のバトル・ドロイドは喋れるのだが、此処までユーモアあふれる言葉を発するドロイドは他にはいなかった。この時にアナキンはそのドロイドに声を掛けてみた。

 

 

「ハァーイ!」

 

「ん?……少年か?」

 

「うん!僕はアナキン、君の名前は?」

 

 

アナキンはそう自己紹介をした時にそのドロイドは少し驚いた様子を見せた。この時のアナキンは普通に自己紹介しただけだという認識だったのだが、ドロイドはそうではなかった。数秒後、ドロイドは冷静になり、そのまま名乗り返すのだった。

 

 

「あぁ、俺か。……俺はガンダム。クロスボーン・ガンダムだ」

 

 

そうドロイドことクロスボーンは答える。この出会いを切っ掛けにこの世界の歴史の歯車が此処から狂い始めた瞬間でもあった。

 

 

なお、この時のクロスボーン・ガンダムに転生した彼の心境は……

 

 

『ヤベーよ、ヤベーよ!ちょっとフライングしてアナキンに会ってしまった!?俺、この先どうなるんだ……(汗)』

 

 

……色々と台無しであった。

 

 

連載した際に、追加する他作品のMSは何がいいか?

  • ガンダムWのガンダム達
  • SEED、種死のガンダム達+α
  • 王道で宇宙世紀のMSだけ

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