もし炭治郎のところにしのぶさんが来てたなら? 作:卵かけ太郎
あれから少し経ち、姉さん宛てに手紙を飛ばす。
「しのぶさん、今のは?」
「今のは、鎹鴉と言って鬼殺隊で使われている連絡用のカラスですね。少し手紙を出していました。」
「へぇ〜すごいですね。カラスを連絡手段に使うなんて。」
炭治郎くんが感心した様に声を上げる。
じゃあそろそろ本題
「炭治郎くんあなたは、鬼殺の剣士になると言った覚悟は本物ですね?」
「はい!!」
「わかりました。なら、あなたのことは責任を持って私が鍛えます。」
「はい!よろしくお願いします。」
「では禰豆子さんを日の光に当たらないように…そうですね。籠に入ってもらって、背負ってください。」
納屋から籠を持ってきてもらう。
「はい、じゃあこの籠に入ってくれ禰豆子…あーこの籠だとちょっと小さいな。小さくなれるか禰豆子?」
「うぅうう」
すごいですね禰豆子さん小さくなっていく…そうだ。
「炭治郎くん、禰豆子さんは小さくなると重さも軽くなるのかしら?」
「そうですね。小さくなればなるほど軽くなるみたいですね。」
「わかりました。なら、途中でもう少し大きな籠を用意しましょうか。」
「?はい、わかりました。」
「じゃあ行きますか。ここから走って移動します、二日ほど走り続ければ着くので行きましょうか。」
「はい!!って二日も休まずにですか?」
「えぇ、人間は二日ぐらい徹夜しても死にませんから。」
「(禰豆子…俺死ぬかも…)」
一日目 昼
「炭治郎くん、少し遅れているわ。(すごいわね彼、半日続けて走っているのにまだついてきています…)」
「はぁはぁ、はい!!(しのぶさん全然息を乱していない…)」
「この速度だと今日は休憩できないですよ〜(限界を見極めるために走れなくなるまでやりますけど)」
「はい!!(しのぶさんから嘘の匂いしかしない…はなから休憩させる気はない…)」
夕方
「炭治郎くん、大丈夫ですか?(あれから蝶屋敷までの工程の7割は走ったけどまだ走れていますね)」
「はぁはぁ(つらい…しんどい…もう倒れそうだ…あぁだめだ。がんばれ、鬼殺の剣士になるんだろ!! 禰豆子を人間に戻すんだろ)」
「炭治郎くん?(返事がなくなりましたねそろそろ限界かしら)」
後ろを振り向くと、
「あははは、走るのって楽しいですね。しのぶさん!!(そうだ、辛くない!!こんなに楽しいのだから!!)」
炭治郎壊れる(後の世のランナーズハイ)
「!!炭治郎くん一旦休憩しましょう!!(思ったより粘るから限界の見極めに失敗しました…)」
「大丈夫です。しのぶさんまだまだ走れます!!さぁ、走りましょう。もっと早く、もっと遠くへ。」
「すいません。やりすぎました!?だから、止まりましょう!!休憩しましょう!!」
夜
焚き火を囲みながら、
「すいません…しのぶさん、変なところをお見せしました…」
「こちらこそすいません。想像以上に走れたものですから…何か訓練などをしていましたか?」
「特別な訓練はしたことがないですね…炭を焼いたり、町に行って売ったりですね、後は父が教えてくれた神楽を練習したりですね。」
「…神楽の練習ですか?」
「はい、ヒノカミ神楽という神楽舞なんですけど、十二の舞型があってそれを一晩中舞うための練習ですね。」
「一晩中…途方もないですね。」
「そうですね。俺もまだ舞切ることができないんですよね。」
「そうですか…今度見せてくださいね。」
微笑みながら炭治郎くんに答える。
「いえそんな…」
頬が少し熱くなる。
「では、朝まで休んだらまた走りますから仮眠をとってくださいね。見張りは私がしますから。」
「いえ、そんな見張りは俺がやります。こう見えて竈の番で寝ないのは得意なので。」
「あら?なら走ればよかったかしら?」
「エ“ッ」
「ふふっ冗談ですよ。いいから休みなさい。」
「…分かりました。でも、二時間経ったら交代します。」
「分かりました。二時間経ったら起こしますね。」
しばらくして炭治郎くんが寝静まった頃、
「うぅ…ぅうう禰豆子…六太みんな…ごめんよごめんよぉ。」
(炭治郎くんうなされてますね…)
がさっ炭治郎くんの頭を少し持ち上げ太腿の上に乗せる
(これで少しは落ちついて眠れると良いんですが)
ガサガサ
「おや、禰豆子さんも起きてしまいましたか?」
「うぅ〜」
ペチペチ炭治郎くんの頬をペチペチと叩く
「だめですよ禰豆子さん…お兄さんは今寝たばかりですからね。」
「うぅ〜」こくこく
「ふふっ、いい子ですね…」
「うぅう〜」
ガサガサ
禰豆子さんも私の膝に頭を乗せてくる。
「禰豆子さんもですか?いいですよ。もう一度寝てしまいましょうね〜」
「うぅーうぅーZzz」
頭を撫でているうちに再び寝てしまう。
今でも鬼は憎い…両親を奪った鬼は許せない…でも…
「これでよかったよね、姉さん…」
『姉さん、任務先で人を襲わない鬼とそのお兄さんに出会いました、私はこの二人を保護して兄は鬼殺隊に入れようと思います。自分勝手な考えで申し訳ないですが花柱としてのお力を借りたいと思い手紙を出しました。どうかよろしくお願いいたします。胡蝶しのぶ』
「しのぶ…無茶するわね」
妹からの手紙を読みながら花柱胡蝶カナエは妹のことを思う。
「御館様に連絡を入れて私も覚悟を決めないと。」