もし炭治郎のところにしのぶさんが来てたなら?   作:卵かけ太郎

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第二十一話

「走ってきたからなんとか、その日のうちに着いたけどもう夜になっちゃったな…」

 

スン

 

「鬼の匂いだ……」

町に到着した時から鬼の匂いがしている。

 

「早く探さないと街で被害が出てしまう…」

 

しばらくあたりを探索していると、

 

「里子さん!!どこだ!!」

付近で人を探している青年を見つける…

 

「どうしました!」

 

「里子さんが!さっきまで一緒にいた里子さんが突然姿を消したんだ!」

 

酷く動揺した様子で状況説明をしてくれた。

 

「(もう鬼の被害が)まだ間に合うかもしれない(スン)鬼の匂いがまだ近い!」

急ぎ辺りの匂いに集中する。

 

「おっ鬼?」

 

「えぇ、見つけました。すぐに追いかけます。」

 

すぐさま匂いをたどり追いかけ始める。

 

 

しばらく走り、匂いの発生地点を見つける、辺りに誰もいないが地中から匂いがする。

 

「ここか!!」ドン!!

 

地面に刀を突き刺すと手応えを感じる。

 

すると地面から黒い影のようなものが広がり中から現れた女性の姿が目に入り、着物を掴んで影から引き摺り出す。

 

「里子さん!!」

 

先程の青年が息を切らしながら追いついてきた。

 

「この人が…よかった間に合った。その人を抱えて近くに立っていてください、いいですね?」

安心させるために微笑みながら、青年に声をかける。

 

「はっはい…(見た目は年下なのに、なんて落ち着きなんだろ…)」

 

「(さっきの鬼、地面を潜れるのか…でも匂いは消せないみたいだな…数は三つ…まとめて来ている…ここだ!!)」

 

『ヒノカミ神楽 碧羅の天』

 

浮上してくる鬼に合わせて体を捻り腰を回し、出てきた鬼のうち二体の首を切る。

 

「(箱の重みで一体逃した…)」

 

「クソ!!良くも邪魔してくれたな!!!そこの女は早く食わないといけないんだ!!ん?ガキ、お前の付けてる髪飾りよく見ると女ものだな?贈り物か?」

 

鬼が地面から上半身を出して声を上げる。

 

「…それがどうした?」

 

「いや、ここでお前を殺したら、その髪飾りを送った女も食ってやろうと思ってな!!」 

 

ブチっ

 

『ヒノカミ神楽 陽華突」

 

「しのぶさんに手を出すだと?」

激しい勢いで放たれた突きは、鬼の首を正確に捉えて影から引きずり出す。

 

「グッガァア(なっなんだこいつ、攻撃が全く見えなかった。)」

突きにより喉を潰されたため鬼は喋ることすらできない。

 

「奪わせるわけないだろ!!お前なんかに…」

 

月を背にして見下ろすようにして鬼に刃を振るい、

ザン!!

首を落とす。

 

首を落としたことであたりから鬼の匂いが消える。

 

「…はぁ(煽られたからと言って熱くなり過ぎてしまった…)」

 

「あの終わったんですか?」

 

「あっえぇ終わりましたよ、二人とも怪我はありませんか?」

 

「えぇ大丈夫です、里子さんも気を失っていますが大丈夫そうです…」

 

「そうですか、それは良かった。」

 

「あの名前を教えてもらってもいいですか、俺は和己と言います。鬼狩り様は一体なんと?」

 

「様付で呼ばれるほどすごい人ではないですが、俺は、竈門炭治郎。」

 

いつかのしのぶさんを真似して、

「鬼殺隊で唯一日の呼吸を使える、ちょっとすごい剣士なんですよ。」

 

少しは追いつけましたかね?しのぶさん

 

 

それから和己さんに藤の花のお香を渡してこれからの対策を教えてこの町から離れた。

 

「(さっきの言い回し少し恥ずかしいな…それに別の呼吸を使えるだけで、もっと強い人たくさんいるから誇れないよな…よしまだまだ頑張るぞ!!)」

 

「カァー竈門炭治郎!!日ノ呼吸ヲ使エルチョットスゴイ剣士、次ハ浅草ニムカエーカァー」

 

「ちょっやめてくれ!!しのぶさんの前では絶対やめてくれよ!!」

 

「ナラ早ク行ケエエエチョットスゴイ剣士ィイ」

 

「わかった、わかったから!!」

 

鎹鴉へ急かされて、急ぎ次の目的地、浅草へと足を進めるのであった。

 

 

蝶屋敷

 

「しのぶ様?傷薬の在庫が少なくなっているので調合するので薬品庫の鍵をお借りしますね?」

 

「あらアオイ、えぇどうぞ」ニコニコ

引き出しから薬品庫の鍵を出してアオイに渡す、一見普通の光景に見えるが違和感がすごい

 

「あのしのぶ様?」

 

「何かしら?」ニコニコ

 

「変なものでも食べました?」

 

「(ピクッ)そんなことないですよ」ニコニコ

 

「そうですか…(感情制御の一環ですか…すごくニコニコしてますけど、カナエ様を意識してるんですかね?)」

 

「えぇですから気にしなくていいわよ?」ニコニコ

 

「(なんでしょうか、この気持ちは…的確に表現するなら……)気持ち悪い」ボソ

 

「……!!」ニコニコ

 

「あっ……」

 

「「………」」

 

 

浅草

 

はぁ…遠かったな浅草、でも夜なのに明るい…人も多い…酔ってきたぞ。

 

 

「(少し離れよう…禰豆子も眠そうだからどこかで一旦休んでから行動しよう…ん?この匂い!!なんでこんなところに居るんだ…… 鬼舞辻無惨!!)」

 

人混みをかき分け、匂いの元にたどり着き姿を確認すると西洋の服を着た男が人間の少女を抱え、人間の女性と一緒に歩いている。

 

「(こいつ…人間のふりをして生活しているのか…気付いていないのか、こいつが人を食う鬼だと…)」

思わず口を片手で覆い立ち尽くしてしまう…

 

「あらあの子?どうしたのかしら?」

そんな様子に女性の方が気がついてしまう。

 

「なっなぜ今頃になって現れる……ちぃ」

鬼舞辻と思われる人物もこちらに気が付き、近くを通りがかった男性の首筋を攻撃した。

 

「なっやめろ!!」

 

「ぐぅうがあああ」

「きゃあああ」

攻撃された男性は鬼に変えられ、奥さんに攻撃してしまう。

 

「まずい!!」

急ぎ男性を、奥さんから引き離して押さえつけている間に

 

「あなた?どうかしたの?」

 

「すまない…ここは危険だ、早くここから離れよう。」

 

無惨が逃げてしまう…

 

「待て!!俺はお前を逃さない!!どこへ行こうと!!地獄の果てまでお前を追いかけて!必ずお前の首に刃を振るう、絶対にお前を許さない!!」

 

 

夜の繁華街で己の決意を声に乗せた叫びは、夜の街に溶けていく。

 

 

 

 

 




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