もし炭治郎のところにしのぶさんが来てたなら? 作:卵かけ太郎
「うわぁああああ」
ガバッと起き上がり自分の頭蓋を確認する、生きてる!?割れてない!?
あの世界の脱出方法はあの世界で死ぬこと?
初めは自分の首を切ろうかと思ったけど、試す前に頭蓋を割られるとは思わなかったな…
すんっ「何か焼けた匂いに禰豆子の血の匂いが混ざっている?」
グイグイと袖を引っ張られる
「ムー!!」
目を向けると額から血を流した禰豆子が目に入る
「どうしたんだ!?その額の怪我は!!」
そう聞くと禰豆子が
「ムームー」
ペチペチ、俺の額を叩いてくる
「もしかして俺の額に当たったのか?ごめんよ?痛かったよな?」
よしよしと頭を撫でるすると腕につけた覚えのない縄が括り付けられている
「さっきの焼けた匂いはこの縄からしてるのか?それに鬼の匂いもする…。禰豆子、もしかしてこの縄を焼き切ったのは禰豆子か?」
試しに聞いてみると
「ムン!!」
胸を張り応える禰豆子
「そうか…なら全員起こすためにはまずこの縄を切らないといけないのかもしれない…禰豆子頼めるか?」
「ムン!!」
胸を張り寝ている四人に火をつける
「えっ禰豆子思ったより燃えてるんだけど大丈夫なのかこれ?」
「むー?」
「むーじゃないぞ禰豆子!!あれ?でも人が燃えてる匂いはしない…血鬼術だけ燃えているのか?」
とりあえず大丈夫そうかな…
「すまない禰豆子。みんなが起きるまでここを守ってくれ。俺は鬼を倒しに行く。」
「ムームン!!」
俺の問いに力強く返事をしてくれた
「よし、頼んだぞ」
禰豆子に任せて先頭車両の方に移動しようとすると
ブン
っと鋭利な武器を振りかぶって誰かが攻撃してくる。
「邪魔しないでよ!!あんたたちが起きたせいで夢を見せてもらえないじゃない!!」
「(縄の先に繋がれてた人たち…目を覚ましたのか)」
みんなに繋がれた人も目を覚まし、4人に囲まれる
「あんたも、起きてんなら手伝いなさいよ!!」
一人の青年がツーと涙を流しながら立っていた
数分前、彼が炭治郎の夢の中で見た光景
暖かく、空気は澄み切って心地よく光る小さな小人が、破壊しようとしていた精神の核へと案内してくれると
「あら、あなたたち?ここに連れて来ちゃったの?」
誰だろう、蝶の髪飾りをした美人な女性が光る精神の核を抱えて座っていた
「あなた、これを壊しに来たの?」
するとその女性が話しかけてくる
「えっ?はい…」
優しい雰囲気に何故か嘘もつけず応えてしまう
「そう…申し訳ないんだけど、これはあの人のものだから渡せないの。でも少しお話ししましょ?」
それから、自分の病気の事とか、色々話しを聞いてもらった。
「そう辛いわね…みんなきっと、そんなどうしようもない思いがあるから夢を見るんだと思うわ。不治の病に犯されたあなたに、こんなことを言うのはあまりにも無責任で申し訳なく思うけど、どんなに打ちのめされても、生きていくしかないのよ…」
諭すように俺に話しかける彼女も自分のことのように涙を流してくれた。
「ごめん…なさい…」
口から出た言葉は謝罪だった…
「いいのよ…あなたは踏みとどまることができたじゃない…」
「ありがとう…ございます…」
「あっもうすぐ…目を覚ますわね。起きたら気をつけるのよ?」
「はい!!」
俺はここに来る前より穏やかに目を覚ました
彼は俺の夢に入ってきた人か?敵意は無いようだけど、他の四人を止めないと…
「ごめん。俺は戦いに行かないといけないから…」
一息で四人を気絶させ、残った一人に視線を向けると
「すまないことをした…許して欲しい。ありがとう、気をつけて」
そう言って深くお辞儀をした
「はい!!よし禰豆子さっき言った通りここは頼んだぞ。」
「ムン!!」
四人を禰豆子に任せ、列車の連結部分に出ると強烈な鬼の匂いがする
「ものすごい匂いだ、こんな中眠っていたのか…不甲斐ない!」
列車の屋根に登ってみると一人の鬼が立っていた
「あれぇ?起きたんだぁ…せっかくいい夢を見せてやったのに、まぁお前の場合は何故か途中から制御できなくなったんだけどね?なんでか心当たりある?」
「知るわけないだろ!人の心に土足で踏みいるな!!」
強く車両の屋根にを蹴り間合いを詰める
「眠れ」
『血鬼術 強制昏倒催眠の囁』
血鬼術を喰らい意識が落ちる…
グシャッ!!
「ウァアアアアアア!やめろぉおお!!俺を眠らせるなぁあああ!!」
『ヒノカミ神楽 円舞!!』
ザン!!
覚醒したと同時に首を切り飛ばす。
「はぁはぁなんて危険な鬼だ……」
「あの方が柱に加えて耳飾りの君を殺せと言った気持ちがすごくよくわかった…。存在自体がなんかこう…とにかく癪に触ってくる感じ…」
「(首を切ったのに死なない!?)本体が別にいるのか?」
「意外に勘がいいね、君。そうだよ。俺は今この列車と融合しているんだ。乗客は全員、俺の人質。おあずけさせられるかな?」
そう言いながら、鬼は列車に溶けていく
「(まずい…俺一人で守れて4両…ヒノカミ神楽で回復を遅らせてもこれが限界)人手が足りない!!煉獄さん!!甘露寺さん!!善逸!!伊之助!!全員起きてくれ!!!」
起きているかわからない人達に大声で呼びかけると
「うぉおおお!!ついてきやがれ!!子分ども!!!」
列車の屋根を突き破り伊之助が飛び出してくる
「わぁああ伊之助くん!待って待って一人だと危ないから!!」
あとを追うように甘露寺さんも出てきた
「伊之助!!甘露寺さん!!この汽車全体が鬼です!!眠っている乗客を守ってください!!」
「わかったぜ!!炭治郎!!」
「うんわかった!!」
二人が列車内に戻り眠っている乗客を助けるために行動し始める
「よし俺も戻らないと。」
するとドンと大きく列車が揺れる
「うわぁ」
「竈門少年!!」
なんとか踏みとどまり顔を上げると煉獄さんが急に現れた
「煉獄さん!」
「余裕はないから手短に話す。猪頭少年と甘露寺には鬼の首を切りに行ってもらった。そして8両編成のこの列車を残りの4人、俺と黄色い少年、そして君たち兄妹で守る。後方5両は俺が引き受ける。残りの3両を君たちが守れ」
「はい!!でも俺たち3人で前方4両守ります!!」
「よし!!いいだろう!!気合い入れろ!!」
「はい!!」
煉獄さんは再びドンと強く踏み込み後方の車両に走っていく
「よし!!気合い入れていくぞ!!」
列車の屋根から車内に飛び降り型を繰り出す
『ヒノカミ神楽 日暈の龍・頭舞い』
車両を移動しながら切り込みを入れていく
前方ニ両ある程度切れ込みを入れ再度後方の車両に向かって走り出すと途中
「ムゥームー」
肉壁に捕まっている禰豆子を見つける
「ねず(ドン!!)」
「禰豆子ちゃんは俺が守る。」
善逸が一瞬であたりの肉壁を全て切り裂き禰豆子の前に現れる
「善逸!!」
「守るっフガフガプピー」
「善逸?」
寝ているのか?
「禰豆子大丈夫か?」
「ムン!!」
「よし!気をつけて戦うんだぞ!」
「ムン!!」
「(よしここは禰豆子と善逸に任せて大丈夫そうだな)」
そうして、車両を何往復かしていると突如列車から悲鳴が上がり車体全体が大きく揺れ始める
「(まずい!!列車が倒れる!)」
『ヒノカミ神楽 円舞』
型を繰り出し車体のうねりを鎮めようとするが
「(ダメだ!!一回ぐらいじゃ全然治らない連続で出すんだ!!)」
『ヒノカミ神楽 碧羅の天 烈日紅鏡 灼骨炎陽』
続け様に神楽を重ねていく
「ゴォオオ(前に比べて楽に出せている、なのに威力は上がっている…まだ早くなる…)」
『陽華突 日暈の龍・頭舞い』
「ゴォオオ(ここまで連続で出せたのは初めてだなまだいける、疲れが来ない…)」
『斜陽転身 飛輪陽炎』
「ゴォオオ(たしか…父さんが言ってたな正しい呼吸をすれば疲れることなく、ずっと踊っていられる、そしてあの日の光景…)」
連続でヒノカミ神楽を出し続けているのに一向に疲れてこない
「ゴォオオ(まだ舞える…っつ」
すると突如視界に変化が現れる
「(今のは…一瞬人が透けて見えた?筋肉の動きから血流まで全てが見えた気がする…)今のは…いったい…」
疑問は尽きないが列車も落ち着き被害も最小限に止めることができた
「とりあえず外に出よう、伊之助や甘露寺さんも心配だし」
外に出ると伊之助と甘露寺さんが先頭車両の近くに立っていた。
「伊之助!!甘露寺さん!!」
「あっ炭治郎君!!倒したよ〜」
「おう俺様の活躍でしっかり倒したぜ!!」
「二人とも怪我はありませんか?」
「ないぜ!!」
「ないよ!!」
「そうですか、よかった」
二人の無事を確認して一息ついていると
「三人とも無事か!!」
煉獄さんもやってきた
「俺たちは無事です。」
「おう完璧な勝利だぜ!!」
「煉獄さん!!やりました!!」
「そうかそうか!!三人ともよくやってくれた。乗客にも死者はいないし、怪我人も少ないようだ。列車も大きく脱線しなかったしな!!」
三人の頭を一回ずつ撫でていく
「わっ!」
「ハハッ!!もっと称えろ!!」
「えへへ」
「ん?どうした?甘露寺」
「少し懐かしくて、修行時代を思い出しちゃいました。」
「そうか、確かにあの時は楽しかったな!」
「はい、そうだ今度一緒にお弁当作ってお出かけしませんか?いつかしたお花見みたいに!!」
「あぁそれはいいな!!千寿郎も連れて三人で行こう!!」
「はい!!」
楽しそうに話す二人を見ていると
「(とてもいい信頼関係だな……俺も早く帰ってしのぶさんに会いたいな…)」
そんな些細な思いも約束も、壊すのはいつだって理不尽な暴力
ドン!!!
上弦の参…襲来…
煉蜜ですはい、おばみつは公式で見れるのでこっちにさせてください、すいません…