もし炭治郎のところにしのぶさんが来てたなら?   作:卵かけ太郎

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第三十三話

ドンッと強く地面になにかが衝突する音が聞こえ、俺たちは音の方向を見ると、一人の鬼が立っている。

「(なんだ、あの鬼は、今までと比較にならない威圧感)」

全員がその場に縛り付けられたかのような圧力を感じる。

鬼が此方を視界に捕らえた瞬間、

 

フッ 

 

と姿が消え、伊之助の目の前に現れ、攻撃体勢に入っている。

 

「なっ!!(まずい!この位置、俺じゃないと間に合わない!!)」

『ヒノカミ神楽 碧羅の天』

伊之助に向かう拳に向かって型を繰り出して腕を切り裂く。そうしてできた隙に煉獄さんと甘露寺さんも反応して追撃を仕掛ける。

『炎の呼吸 壱ノ型 不知火』

『恋の呼吸 弐ノ型 懊悩巡る恋』

しかし、鬼は柱による同時攻撃を全て受け切り、大きく後方に飛ぶと、ヒノカミ神楽によってできた傷を一瞬で直し

「ハハッ素晴らしい反応速度だ!!」

そんなことを言う。

 

「嘘!?私と煉獄さんの攻撃を全部受け切ったの!?」

「よもや、決めきれないとは…」

「伊之助、大丈夫か!」

「あぁ大丈夫だ…(くそ!!反応出来なかった!!)」

「そうかよかった、煉獄さん甘露寺さん見ましたか!」

「うん!確認したよ。」

「あぁあいつは…上弦の参だ。」

 

「お前達三人は、柱か?闘気を見ればわかる。練り上げられ至高の領域に近い。」

上弦の参が話しかけてくる。

 

「俺は違うぞ」

「ほぉ?俺の攻撃を止められる隊士が柱ではないのか?見る目がないな。」

「俺よりすごい隊士は沢山いる。」

「随分自己評価が低いな。名前はなんという?」

「俺は竈門炭治郎だ。」

「炭治郎か…俺は猗窩座。そっちの二人はなんという。」

「俺は炎柱 煉獄杏寿郎だ。」

「わっ私は恋柱 甘露寺蜜璃。」

「蜜璃が女なのは残念だ。男であれば、互いに武を極められたものを…」

すると煉獄さんが甘露寺さんの前に立ち

「すまないが、軽々しく甘露寺の名前を呼ばないでもらえるか?」

「(キュン!!!)煉獄さん!」

「さっさと始めるぞ、余計な問答など不要なはずだ!!」

煉獄さんが刀を構え直す

「そうか…残念だ、鬼にしてやろうと思ったがその気はないようだ」

 

『術式展開 破壊殺・羅針』

 

「当然!!」

一息で間合いを詰めて型を繰り出す

 

『炎の呼吸 壱の型 不知火』

 

互いの技がぶつかり、激しい衝撃が襲う。

 

『破壊殺・空式』

猗窩座が飛び上がり空中で拳を振るうと衝撃波が煉獄さんを襲うが甘露寺さんが動く

「煉獄さんはやらせない!!」

『恋の呼吸 陸ノ型 猫足恋風』

煉獄さんの前に立ち衝撃波を弾く

「ここだ!!」

技の打ち終わりを狙い間合いを詰める

『ヒノカミ神楽 飛輪陽炎』

「そんな平凡な横振り当たるものか」

大きく振りかぶりそれを平凡な攻撃と判断した猗窩座は後ろに飛んで避けようとするが、突如切先が揺めき間合いをが変わり、猗窩座の首を軽く切り裂く

 

「素晴らしいぞ!!切先が揺らめいて間合いが伸びたぞ!!」

此方の攻撃を避けたことで、さらに攻撃を仕掛けてくる

『破壊殺 乱式』

『ヒノカミ神楽 幻日虹』

猗窩座に振るう攻撃を回避し空中に飛び後ろに回り込む

「(もらった!!)」

確実に隙を捕らえ刃を振るうと此方を見てもいないのにしゃがみ込んで回避される

「いい技だ、確かに残像が見えたぞ、炭治郎!!」

しゃがみ込んだ体勢から体を捻り蹴りを繰り出してくる

まだ空中にいるため回避ができない。

「させないよ!!」

『恋の呼吸 壱ノ型 初恋のわななき』

甘露寺さんが割り込み猗窩座の蹴りを中断させ後ろに下がらせる

「もらった!!」

『炎の呼吸 伍ノ型 炎虎』

すると回避先を読んでいたように煉獄さんが型を繰り出す

「チッ先回りしているのか!!」

『破壊殺 乱式』

不完全な構えから出した技なため威力が乗り切っておらず炎虎に押し切られ後退させられる。

「これでもダメか!!甘露寺!!」

「はい!行きます!!」

再び二人は上弦の参に向かっていく

 

「すごい連携だ…俺が入る隙間がない…」

 

「おい権八郎!!大丈夫か!!」

「伊之助!!あぁ二人のおかげで助かった。」

「お前でもついていけないのか?」

「あぁ連携がおぼつかないせいで、足を引っ張っていると思う…」

 

二人の連携で少しずつ押しているようだが

「二人ともなかなかやる!!」

『破壊殺 脚式 流閃群光』

接近した甘露寺に対して蹴り技を放つ

「(まずい防がないと)」

『恋の呼吸 陸ノ型 猫足恋風』

 

ドン!!!

 

螺旋状に帯状の刀を展開し防ごうとするが、防ぐことがそもそもの間違い。刀で防ぐことには成功したが蹴りの威力が高く体は大きく吹き飛ばされて、列車の客車に叩き込まれる。

 

「甘露寺!!」

一瞬意識をそちらに持っていかれる。

そうして、できた一瞬の隙を猗窩座が見逃すはずもなく

「隙を見せたな杏寿郎!!」

『破壊殺 乱式』

 

「くっしまった」

「炎の呼吸 伍ノ型 炎虎」

技の衝突により、土埃が舞い上がり一瞬姿を見失う

 

煙が晴れると

 

先ほどと同じ図式ではあるが結果は真逆になってしまう、左目を負傷し頭から血を流す煉獄さんの姿が見えた

 

「まずい!!伊之助、甘露寺さんを頼む!俺は煉獄さんの援護に向かう!」

「チッ(俺がここに居ても役にたたねぇ)わかった、死ぬんじゃねぇぞ、炭治郎!!!」

 

「どうあがいても、人間では鬼には勝てない。それがわからないのか?杏寿郎?」

 

「俺は俺の責務を全うする!!お前を倒し!!ここにいるものは全員死なせない!!」

『炎の呼吸 玖ノ型 煉獄』

 

『破壊殺 滅式』

 

 

「(なんとか援護しないと、でもヒノカミ神楽じゃ間に合わない…)」

 

カチャ

 

ふと髪飾りが揺れ音が鳴る

「(あの技なら…しのぶさん技お借りします…)」

『蟲の呼吸 蜂牙ノ舞 真靡き』

炭治郎の知る限り最速の突き技を放つ

ドスッ

二人の技が衝突する寸前、煉獄さんの腹部に伸びていた拳の軌道を逸らすことに成功する

バキッ

しかし炭治郎の日輪刀が中程で折れてしまう

「炭治郎!!お前ぇ!!!!」

技を妨害されたことで激昂する猗窩座

「竈門少年!!よくやった!!」

こうしてできた隙に振りかぶった渾身の斬撃を猗窩座の右肩へ振り下ろし体の大部分を抉り取っていく。

「っくそがぁああああ」

『破壊殺 終式 青銀乱残光』

「むっ!!」

「ぐあぁあ」

 

右半身が使えないため威力は下がっているためか、なんとか受け止めることに成功するが、二人とも吹き飛ばされ負傷する。

 

「凄まじい威力ですね…煉獄さん…」

「あぁよもや、これほどとは…」

ふらふらになりながらも、二人とも刀を構え猗窩座の動きに備えていると、あたりが明るくなり始める。

 

「チッもう朝日が登る…(この状況…手負二人ではあるが…)」

猗窩座は仕方なく日の当たらない森に逃走を開始する。

 

 

「逃げたんですかね…」

目の前から消えた脅威の確認を煉獄さんにする。

「どうやら…そのようだな」

 

ガシャン!ドサッ

 

突如切れた緊張の糸に持っていた日輪刀を落としその場に座り込む。

 

「はぁっはぁっ生き残りましたね…煉獄さん」

「あぁそうだな竈門少年…」

 

「煉獄さーん!!!炭治郎くーん!!うわああああん」

先ほど吹き飛ばされた甘露寺さんが大泣きして鼻血を出しながら走ってくる。

「おいおい甘露寺?俺たちは無事だぞ、なにを泣くことがある?ほら、鼻血をこれで止血しろ。」

そう言いながら懐から出した布を甘露寺さんの鼻に当てながらよしよしと頭を撫でる。

「だって私が吹っ飛ばされたせいで二人とも大怪我して死にそうになったんですよ!!」

「そんなことあるか、甘露寺がいなかったらとっくの昔に俺は負けていたよ。」

「俺もきっと殺されていました。」

「でもでも、煉獄さんが死んじゃってたら私…私は…」

「大丈夫だ甘露寺、俺は死んでないみんなも生きてる。また一緒に弁当を持って出かけられる。一緒に行こう甘露寺」

「…はい!!」

 

負傷者数人 死者ゼロ

こうして無限列車で発生した事件は全て解決した。

 

 

「カァ胡蝶しのぶ!!煉獄杏寿郎・甘露寺蜜璃・竈門炭治郎!!負傷ノタメ蝶屋敷ニ運バレテクル準備サレタシィイ」

 

「…炭治郎…全くもう!!」シュッシュッ

 

 

 

 

 

甘露寺の夢

 

あの列車の中で見た夢、多分なんだけど、その人が一番見たい夢ってことなんだと思うんだけど、私が見た夢、たくさんご飯を食べたり、素敵な旦那様を見つける夢とかになるのかなって思ったけど違った。

 

私が見た夢は、修行時代の夢だった。つらくて、いっぱい怪我もしたし、逃げ出したくもなったけど、煉獄さんを師範て呼んで一緒に稽古して、千寿郎くんが作ったお菓子を食べて、みんなで笑って毎日が幸せだった、戻りたかったのかな?いいえ、違うきっと戻りたいんじゃない。進んだ先でまた一緒になりたい、だから……

 

お慕いしています、煉獄さん

 

 

 

 




正直前回の引きだと誰か死んでてもおかしくないなぁって書いてて思いました…
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