「おはようございます!」
僕はいつものように雷月亭の扉を通ってみんなと一日の始まりを祝福する。それぞれ思い思いの形で返してくれて嬉しくて今日もきっといい日になる。そんな予感がした。
「リムくんおはよう。今日も元気ね」
「お、おはようございまちゅ……あぅ」
浮かれたままでいたからか嚙んじゃった。
「ふふ、今日はどうするのかしら?」
受付のコメットさんが可笑しそうに笑うからますます恥ずかしいけどここはラックガルド家の名にも恥じないように、何より僕が恋している雷月亭の受付嬢ことサラ・コメットさんの前ではしっかりしないと。
「コメットさん、薬草採取は受け付けてますか?」
「ごめんなさい、薬屋のセーラさんも雑貨兼薬師のおばあちゃんも今日は出してないの」
「そ、そっかぁ。えとえと……」
「リム坊、それなら俺たちと森の偵察なんてどうだ?」
困っている様子を見かねたのかファイターのハザルさんが声を掛けてくれた。
ハザルさんの一党は斥候のセインさんと妖精術師のヒューゴさんの3人だ。
「ハザルさん!いいんですか!!」
「おう!なにせ今日はリム坊の成人の日だからな、お前さんに何かあったとなっちゃ姐さんがこえぇのなんのってな」
「バカハザルめ、ファストの旦那が算盤を弾きだすのが一番恐ろしいよ」
「何をいうか兄貴の焼畑がよっぽど恐ろしいわ」
「ほーそうか、そりゃあ良いこったなあヒューゴ」
「ひっ……ここここ」
「よぉ、どうしたぁ今日から鶏に転職か?ん?」
「ここにいらっしゃるとはつゆ知らず失礼しました。正鵠無比な妖精魔法には何時も惚れ惚れしておりますこれからもご健勝の事と存じ上げますつきましては今日はどの様なご用向きでございま「俺も受付に用があるんだ、どけ」はいぃ!!」
タビットのカムおじさんは小さい頃から可愛がってくれた優しいおじさんだ。お父さんとお母さんとフィールおじさんと同じ一党の一人ですっごい妖精魔法を使えるんだ。
「カムおじさんおはようございます!」
「おう、おはようさんリー坊。今日は探索か?気ぃ付けて行けよ」
「はい!!」
「(やっぱ、すげぇよな。リム坊)」
「「(ああ)」」
「てめぇらナニぼさっとしてやがる、さっさと行け」
「「「はい!!!」」」
「行ってきまーす」
それから森へ入る用意をして入れたのは朝市も終わった頃だった。
森ではウルフやゴブリンをいくつか倒してやっとお昼にしようと奥の魔動機文明の遺跡の前で簡易の休憩をみんなで取っていた。
「やっぱリム坊がいると安定するな!」
「えへへ、そんなことないですよ」
「謙遜しすぎると自分の力を見誤るぞ」
「かと言って謙遜しないとそこの戦士みてぇになるけどな!ハハハ」
「ん?……何か他にも人がいるのか?」