「ヒューゴさん、どうしたんですか?」
「恋人がほしくてついに幻聴でも聴き始めたのか?」
「ありえる」
ハザルさんとセインさんがそれを聞いて疑っていますが、確かに何か聞こえます。
「バカ言え、それなら夜の宿に泊まるっての。そうじゃねえ、なんかか細くて聞きづらいが確かに聞こえんだ」
「確かに僕にもちょっと聞こえますね。こっち?」
なんとなくそれの方向へ遺跡の壁づたいに歩いていくと果たしてそれはそこにありました。
「これ、ですね」
「ああ、そうだな」
「まじかよ」
「これは宝石か?」
「わからん。だが、普通とは違う事は確かなんだが俺ではどうにも判別できんな。ギルドに持ち込んでみないと」
そこに転がっていたのは緑色の拳ほどある石です。確か、こんなものをギルドの資料室で見たような。
「とりあえず拾ってギルドに持っていこうぜ」
ハザルさんが石を手に取ろうとしたところで“それ”がなんなのか思い出しました。そう、あれは魔神の姿一覧でみた………!!
「ダメッ…!!」
とっさにハザルさんの手を払った僕は石が勝手にハザルさんの方へ跳ねた瞬間を目にして、そして、それは割り込んだ僕の元へ
「うっ………」
「リム坊!」
「リム!!!」
「リムくん!!!」
三人の声が聞こえるけどそれに被さるように憎しみとか怒りという悪い感情が頭に直接響いて立っていられなくなった。
「おい、どうした!大丈夫か!!」
「ヒューゴ!なんとかなんねえか!」
「俺にもわかんねーよ!」
「ヒューゴ……さ…ん…ブレ……イブ…ハート」
「わ、わかった!ブレイブハートだな!!掛けるぞ!!」
辛うじてそれを伝えられたけどこれで間に合うのか僕にもわからない
「リム坊!しっかりしろよ!」
「セイン!ギルドに、カムさん呼んでこい!!早く!!!」
「わかった!」
僕の意識があったのはそこまでだった。
「うわっリム坊の身体から蔦が!!やめろ!離れやがれ!!」
「くそっこのっ」
・
・・
・・・
・・・・
あつい
からだがあつい
もやされているみたいだ
からだはもえてない
どこ
あつい
「リー坊!」
だれ
「おきろリー坊!」
なつかしいこえ
「くそが!んだってここにエンデルッツの宝珠が転がってんだよ!!!」
そう、カム「おじさん?」
「よっしゃ、起きたな!そのまま意識を保てよ!!」
瞼を押し上げるとカムおじさんが蔓のような物と戦闘をしていた。
僕も一助になれれば。と手を持ち上げようとして上がらなくて、それどころか足も胴も動かない、唯一動いた顔で自分の体を見て愕然とした。
僕の身体から蔓が伸びてカムおじさんを攻撃している。