夕刻の少年と6番目のAfterglow   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
前回の続きになります。

それではどうぞ。


第3話 羽丘の七不思議

「うう……夜の学校って、思ってた以上に怖い……」

「この静けさが余計に怖いな……」

 

昇降口のドアが開かなくなってしまい、体育館の非常口を目指す事になった6人。

 

「けど、非常用の懐中電灯があって良かったね。勝手に借りちゃったけど……」

「始業式の日に返せば大丈夫だよ……多分」

「そ、そうだよね……」

 

学校が暗いので、つぐみが非常用の懐中電灯を勝手に借りて大丈夫かと不安がるが、蘭が始業式の日に返せば大丈夫だろうと言った。

 

「うひゃあっ!?」

「うわああっ!? な、なんだ!?」

 

突然、ひまりの大声に、巴は驚く。

 

「今、窓に顔が映らなかった!?」

「ひーちゃん、よく見てよ~。映ってるの、つぐだよー?」

「そうだよー。落ち着いて窓をよく見てよー。ほら」

「えっ……? ……あ、ほ、ホントだ……」

 

モカと夏々の指摘に、ひまりは落ち着いて窓を見る。

確かに、つぐみが映っていた……

 

「な、なんかごめん……」

「はぁ……ビックリした……ひまり、ちょっと落ち着けって。大丈夫、幽霊なんていないよ」

 

申し訳ない表情をしながら謝るつぐみと、溜息を吐きながらも、一安心する巴。

 

「そういう巴だって、さっきおっきい声出してたじゃん」

「あ、あれは」

「……(うーん、トモちゃんもかなり驚いた声出してたようにボクは視えたけどなー……)」

 

蘭の指摘に巴は違うと言う。

しかし夏々からしてみれば、巴もひまりと同じくらい驚いていたと思うような気がするのであった。

 

すると、モカがこんな事を言い出した。

 

「音といえばさ~、ウチの音楽室って、夜な夜なピアノの音が聴こえてくるらしーよ」

「えっ、なにそれ……」

 

不穏な単語に、ひまりが不安な表情で訊く。

 

「羽丘女子学園に伝わる七不思議ってやつ~? 聞いたことない?」

「その話……聞いた事あるかも。人体模型が動きだすとか、鏡に知らない顔が映るとか、確かそんなやつだよね?」

「へー。七不思議なんてあるんだー? 鉄板なものが多いね? モカちゃん、モカちゃんー、他の七不思議はー?」

 

つぐみが軽く内容を話しつつ、けっこう鉄板だねーと言いながら、夏々はモカに訊ねる。

 

「他にはー、階段が1段増えてるとかー、体育館からドリブルの音がするとか!」

「あはは♪ 体育館からドリブルの音がするのー? さしずめ夜のメトロノームみたいだね♪」

「た、体育館!? それとなんで夏々は楽しそうに笑ってられるの!?」

「は、はは……まさか。そんなの噂だろ? ありえないって」

 

夏々の反応を見て、ひまりはツッコみ、巴はモカに噂だろ?と言う。

 

「果たしてそうかな~? 今日真相が明らかになっちゃうかも~?」

「グランドに井戸があるっていう噂もあるよね。覗きこむと……」

「こむと……?」

 

つぐみが井戸の話を持ち出し、その言葉を蘭が呟いた瞬間……

 

「中から手がのびてきて、井戸の中にひきずりこまれるんだって~~~」

「うわああっ!!」

 

モカがうやめしや~という動作をしながら、オチを言うと、蘭は大きな声を上げ、夏々の後ろに隠れる。

 

「もぉ~! やめてよ、モカ~! つぐものらない!」

「うう、ごめんなさい……」

「……モカ、次おどかしてきたら強めに殴る」

 

夏々の後ろに隠れながらモカを睨む蘭。

ひまりが、モカ、蘭の目がマジだよ……と付け足す。

 

「ごめんて~。ほんのモカちゃんジョークだよ~。……あれ? 7つめの噂ってなんだっけ?」

「七不思議だもんね。7つめの噂って?」

 

夏々の言葉にモカは、う~んと唸りながら考える。

 

「音楽室のピアノ、動く人体模型、誰かが映る鏡、増える階段……体育館のドリブル音、グラウンドの井戸……これで6つでしょ?」

「うん。モカちゃんが言ってたやつ、ボク数えたけど、今ので6つだったよ?」

「あと1つあるはずなのに。なんだっけ~……? つぐ、覚えてる?」

「うーん……思い出せないなあ……」

 

つぐみも最後の七不思議の1つは覚えていないようだった。

 

「も、もうこの話、やめないか!? ほら、アタシ達は七不思議を解明しにきたわけじゃないし! 早く、ここから脱出して帰らないと!」

「そうだね! よし、体育館を目指すぞ~!!」

「「「「……」」」」

「あれー? 行かないのー?」

 

巴とひまりがそう言うが、夏々以外反応なし。

 

「じゃあボク、先に行くよ。みんな迷子にならないよーについてきてねー?」

「夏々の背中、めちゃめちゃ頼もしく見えるよ……」

 

巴がそう言うと、他の4人も頷いた。

当の夏々は、そうかなー?と首を傾げていたが。

 

「それじゃあモカちゃんは、ナナにくっついていよ~。ぎゅ~」

「……」

「モカちゃーん、あんまりくっつき虫状態だと、ボク動けないよー? 蘭ちゃんもー」

「えへへ~」

「……だって、モカだけズルいし

 

そんなこんなで目的地の体育館までの廊下を進む6人なのであった。

 




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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