前回の続きになります。
それではどうぞ。
「つぐ~、体育館まであとどのくらい~?」
「うーん……暗くてちょっとよくわからないかも……」
体育館を目指し、廊下を歩く6人。
しかし、夜の学校は予想以上に暗かった……
「方向はこっちであってるのか?」
「あってるよ~。ほら、聞こえない? 『こっちこっち~』って声……」
「あーあーあーわーわーわー! 聞こえない! 聞こえないぞ~~!!」
「そういうこと言われると、ほんとに聞こえてくる気がしちゃうじゃん~!!」
モカのジョークに完全にはまってしまう巴。
それにつられ、ひまりも涙目である。
「……」
「……もうしません」
蘭の視線で、もう言わないと言うモカ。
「そうだ! ねえ、みんなで歌でも歌ったら少しは怖さが紛れるんじゃないかな?」
「確かに! 歌に紛れて、他の音も聞こえなくなりそう!」
つぐみが妙案を出した。
これには他の5人も賛成し、夏々に至っては「楽しそう!」と言った。
そんな訳で6人で歌いながら廊下を歩いていた時だった。
「……っ」
「どうした、ひまり?」
「ねえ……何か聴こえない……?」
耳を澄ましてみると、近くの音楽室からピアノの音が聴こえてきた……
「……嘘だろ……」
「……っ! この曲……」
「
6人がさっきまで歌っていた曲そのものがピアノを介して流れていた。
「「「うわあーーーーっっ!!!」」」
蘭、巴、ひまりは悲鳴を上げ、近くにいた夏々の後ろに隠れる。
「もう無理! 無理無理無理!!! あたしもう帰る!!!!」
「えっ? あたし達、帰ろうとしてここまで来たんじゃないの?」
「そうそう。ボク達、帰ろうとしてるんだよね?」
恐怖のあまり、涙目になりながら夏々にしがみつく蘭。
モカと夏々は、そもそも自分達は今、帰ろうとしてたんじゃないのか?と疑問に思った。
「もうやだぁ~! このピアノの音、いつまで続くの!?」
「うーん、ボクの予想だと曲が終わるまでじゃない? それにしてもピアノ弾くの上手だよね♪」
「しっ、知らないよ! ああもう、おい、ピアノ! 止まれーっ!!」
巴の言葉にモカは、それで止まるの?と言った。
「この音、聞いてたくない……っ! 怖い……っ!」
「蘭ちゃん、蘭ちゃん。そんなに怖がらなくても大丈夫だよ♪ ほら♪」
怖がってる蘭に、夏々は音楽室の入口のドアまで行き……
「
「「「……えっ」」」
笑顔でそう言った。
「あ。でもネクタイは……蘭ちゃん達と同じ緑色か。良かったー。ボク、もし上級生だったらどうしようかと……あれ?」
そこには蘭、巴、ひまりの姿はなかった。
「ナナ~。蘭達どっか行っちゃったよ~?」
「えー?」
「ど、どうしよう……懐中電灯も持ってないのに……」
とりあえずモカの提案で、3人を追いかける事にした夏々とつぐみであった。
「蘭ちゃーん! 巴ちゃーん! ひまりちゃーん! ……いないかあ。モカちゃん、夏々君、あっちのほう探してみよう!」
「……あれ?」
3人を探す中、モカが何かに気づいて疑問の声を上げた。
「モカちゃんー、どしたのー?」
「つぐ、ちょっとここに立って」
「この鏡の前?」
「そうそう、そこ~。……んー、ちゃんとつぐが映ってるなあ」
「そうだねー。つぐちゃんが映ってるね」
鏡の前でつぐみを立たせるモカ。
しかし映ってるのは、つぐみである……
「モカちゃん、一体何を……?」
「さっきつぐがこの前を通り過ぎたとき、明らかにつぐじゃない人が鏡に映った気がしたんだよね」
「つぐちゃんじゃない人? んー……さっきの子とは別の子かなー?」
「えっ……!? モカちゃん、それ、冗談だよね?」
さっきの夏々にも驚いたが、モカのは冗談だよね……と言った時……
「あっ! また映った!」
「ほんとだ。
「……っ!!」
「つぐがこっち振り向いた瞬間、また……」
「いやあーーーーっ!!!!!!」
とうとう恐怖のあまり、つぐみは涙目になりながら、どこかに行ってしまった……
「えー? そんなに怖いのかなー? 同年代の可愛い女の子が鏡の向こうから、こんばんは……ってしてるだけなのに」
「……ふ~ん。ナナはモカちゃんより、そっちのほうがいいんだ~?」
「え? モカちゃん達だって可愛いよ? 周りの人に自慢できるくらい凄く可愛いし」
「っ! えへへ~♪」
取り残された夏々とモカは、そんな会話をしながら、4人を探しに行くのであった。
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