方舟の伝説   作:マカロニサラ・ブリッグス

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レイスさん回です。

銃は使用せずに身体能力のみで暴れ回ります。


ヴォイド・ウォーカー

 Apexゲームで幾度となくあらゆる局面で行っているとはいえ、隠密行動というのはいつも疲れるものだ。戦闘以上に神経を研ぎ澄ませなければいけない。

 

 けれど、ありがたいことにこの村は建物のほかに身を隠せる遮蔽物が多く置かれている。文明レベルが低くとも機械技術は発展しているらしく、車などの機械製品もちらほら確認できた。

 

 それを遮蔽代わりに伝いながら動いていけば、気付かれることなく簡単にヤツらへと接近できる。

 

 今見えている標的は3人、装備は刃物と鈍器のみ......周囲に人の気配はない。これなら楽に済ませられそうね、やりましょう。

 

 フェーズシフトを発動し、肉体を加速させて前方の敵の背後へと肉薄する。

 

「ん?なんの音──っ!?」

 

 足音に気づいた最初の1人を足払いして体勢を崩させると、続けざまに横の男の頭を掴み壁に叩きつける。突然の攻撃に何も反応出来るはずもないその兵士は、脳に衝撃をモロに食らい意識を失った。

 

「き、貴様……ガっ!?」

 

 転ばせた男は状況を把握したのか急いで体勢を立て直そうとしているようだが、迷いなくその男の顎を蹴り上げ同じように気絶させる。

 

 残りの1人に視線を移した。そいつは既に武器を振りかぶってこちらを殺そうとしているようだけど......背後から奇襲するには、気配が全く隠せていない上に遅すぎる。

 

「っ!?」

 

 振り下ろされる鈍器を半身を逸らすことで避ける。回避されたことが予想外だったのだろうか、振り切ったまま硬直している。隙だらけとなった男の腕を掴み、手前へ思い切り引き寄せる。

 

 かの“鉄壁の巨人”を殴り飛ばすこともできる膂力があれば、この男一人動かす程度は造作もないだろう。

 

 間抜けな声を上げ前のめりになる男の足をかけると容易に地面へと倒れた。あとはその無防備な背中へ馬乗りになり、掴んだ腕を背中へ回して関節を固めれば簡単に拘束することが出来た。

 

「ぎっ......が、あぁ!!」

 

 仮面の男は苦痛の声を上げ、拘束を解こうとしているようだ。抵抗できないように脅しとして喉元にクナイを突きつける。

 

「大人しくしていなさい」

 

「ッ......くそ......!」

 

 抵抗の余地がないと悟ったのか、すぐに男は静かになった。

 

「質問よ。IMC、ミリシア、アウトランズ、オリンパス......これらの単語にひとつでも聞き覚えは?」

 

「......ね、ねえよ!」

 

「......そう、わかったわ」

 

 どうやらアニータの情報は確かなようね。

 

「じゃあ次に、貴方達は何者?」

 

「そういうお前こそ何者だ!まさかロドスのやつらじゃないだろうな!」

 

「ロドス?......いいから質問に答えなさい。貴方達は何者で、何故この村を襲っているの?」

 

「俺達はレユニオンのただの下っ端だよ!ここに来たのは物資を調達するためだ!」

 

「レユニオンは貴方の所属している組織の名称でいいのね?」

 

「あ、ああそうだよ!」

 

 レユニオン......企業や正規の組織ではなさそうね、装備が明らかに粗末すぎる。野盗の集団かしら?

 

「今、ここには貴方達の幹部はいるの?」

 

「い、いない......この村にいるのは一般兵の連中ばかりだよ!」

 

 一般兵のみであの数なら、レユニオンというのは随分大きい規模の組織なのね。 野盗というよりはギャングやテロリストグループってところかしら。

 

「......そう、質問は終わりよ。ここで寝てなさい」

 

「ガハッ!?」

 

 質問を終えたレネイは殴打で男の意識を刈り取る。フェーズによって威力が増しているため、早々に目を覚ますことは無いだろう。

 

「ん?この男......」

 

 気絶させた男の体をよく見ると、ボロボロの服の破れ目から見えている肌に、謎の黒い石のようなものが生えていることに気づいた。

 

 そういう種族なのかしら?アニータの話では悪魔や天使の特徴を持った人間もいると書かれていたらしいし、それならゴーレムに類似した種族がいても不思議ではないけれど......。

 

 まったく、知れば知るほどファンタジーね。まさか魔法もあったりするのかしら?オクタビオやナタリーが知ったら子供のようにはしゃぎそうだけど......いえ、オクタビオに関してはそれがいつも通りだったわね。

 

 くだらないことを考えながらも、他の暴徒を止めるために彼女は再び動き出した。

 

 村の中を駆け回り、レユニオンの連中を見つけたら不意をついては無力化を繰り返していく。複数人相手だろうとそれは関係無しで、様々な技術を駆使して素早く戦闘を終わらせていった。

 

 その途中、襲われている村人の救助も並行して行っている。

 

「ふっ!」

 

 壁を利用し跳躍、その勢いのまま暴徒の側頭部に蹴りを叩き込む。鈍い音と共に暴徒は吹き飛ばされ動かなくなった。

 

「う、え......?」

 

「あなた、怪我はない?」

 

「え、は、はい......」

 

 襲われていた女性へと顔を向けると、ポカンと口を開けながら放心しているようだった。容態を聞くと少し冷静になったのか返答が返ってくる。

 

「良かった、早く避難しなさい。次は助けられないかもしれないわ」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 急いで避難していく女性の背中を見送り、息をつく。

 

 これでヤツらの数も大方減ってきたかしら?村人が救援を呼んでくるまでは行動を続けましょう。それと、時間があればもう少し情報を得ておきたいわね。何か次元の復元に繋がるものが見つかればいいけど......ん?

 

──どこかで、微かに金属音が響いていることに気がついた。

 




Apexシーズン7、ダイヤ3までいって燃え尽きました。

いや、始まって1週間程でそこまで到達はしてたんです。ソロからはもう心が……ね?

大人しくカジュアルで平和に生きていきます(平和主義者)
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