日の呼吸を使う武士、月の呼吸を使う武士が幻想入り 作:take8025
縁壱が幻想入りして既に数ヶ月、人里に来たばかりの時、里の人間からは、異界の人間を見る様な視線を受けていたが、それは既に無く、里の人間達からは快く受け入れられた。
縁壱は基本的に無表情で、何を考えているか分からないであるものの、手先が器用であったので一つに特化した専門的な事は出来なくとも、大体は何でも出来ていた、だから仕事を始めるには困る事はなかった。
大工や鍛冶等、力作業に縁壱は向いていた。
スカウトが凄かったものの、第二の人生、好きな仕事をして生きるを決めた縁壱はスカウトは断ったものの、暇な時に鍛冶や大工作業をするという形で引き受けた。
普段は里の子供達の為に剣術を教えてあげたり、寺子屋で授業(実技と性教育あり)したり、里の自警団(慧音の紹介)に入り治安を守る等、率先して行った。
老若男女問わず縁壱の評価は高かった、が、若い人里の女性達からの評判(特に見た目)がズバ抜けて良かった。
里の自警団に入って以降、妖怪からの襲撃はあるものの、圧倒的身体能力と優れた剣捌きを持つ縁壱が一つ残さず狩っている為、流石の妖怪も学習したのか、襲ってくる頻度と数が、右肩上がりから、右肩下がりとなっていった。
まだ人を襲っていない妖怪なら見逃す事もある。
だが、一度でも食人・ストレス発散を目的に人里・幻想入りした無力な外来人を襲った妖怪と知れば絶対に見逃さない。
「幻想郷がそれを許そうとしても私は貴様を許さない、死した者達の仇、私が取る、来世は良き生を過ごすが良い」
再生が不可能な程バラバラに切り裂く。
妖怪の賢者(八雲 紫)もそれはかなり考えた末に、縁壱のしている事を容認した。
※人里でも見かける、[人を喰わないが人を驚かす]傘化け妖怪の多々良小傘(オッドアイ)も一度、夜に人里で警護回りしていた縁壱を驚かし、人喰い妖怪と勘違いした縁壱に、日輪刀で討伐されかける寸での所で慧音が現れて説明してくれて、小傘は運良く死なずに済んだ。
小傘「あれ以上の恐怖なんて無いと思うよ、博麗の巫女や紫より怖かった」ガタガタガタガタッ
自警団所属の若手やベテラン達、そして団長である慧音も口を揃えて言う。
『もう、縁壱一人で良いんじゃないかな...あんなの見せられちゃ自信失くすよ...』
※もちろん縁壱は子供達だけでなく自警団所属の連中も鍛えさせている。
後...寺子屋で授業(主に性教育)の時、何故か霊夢・魔理沙・紫・藍・レミリア・咲夜・慧音・妹紅・アリスが一日生徒として、顔を真っ赤に染め上げて縁壱の授業に参加している、教師である縁壱も「???」と思う謎である。
性教育に関して縁壱が聞くと慧音から「知識としてはあるのだがやはり経験者の話を聞く方が為になるかと思ってな...すまないが私の事は聞かないでくれ...頼む(迫真)」と言われて、面倒ながらも引き受けた。
流石に呼吸法は今は教えていない、悩んでいる。
人喰い鬼は居なくとも、人喰い妖怪は居る、己の扱う呼吸法(日の呼吸)がそもそも(まだ見ぬ)妖怪相手に通用するか分かっていないので、子供達の師匠である縁壱は、教えるのを躊躇っている。
里の子供達からは「縁壱兄ちゃん」「より兄ぃ」「師範」「師匠」「縁壱様」等と様々な愛称がある。
縁壱も教え子からそう呼ばれた時にはホワホワしている...伊之助かな?
縁壱の額にある痣をカッコいいと言う子供もおり、額に縁壱と同じ痣を真似するのが剣道をする子供達の中でプチブームとなっている。
これには縁壱も苦笑い。
結局、縁壱は人里の中ではなく、人里から出てすぐ、魔法の森へ向かう道中に二階建ての家を建てた。
次に増えたと言ったら、人里で人形遣いと博麗の巫女と妖怪の賢者、そして紅魔館組が頻繁に見る事が多くなった事だろう。
人形劇の頻度も増えたが、それ以上に縁壱の所に居るのが多い。
数ヶ月も経てば季節は変わり、雪が降り出し、そして積もる。
冬にはやはり、コタツとミカンが最高。
縁壱の自宅
縁壱「クリスマスパーティー?何だそれは?」日輪刀の手入れ中
レミリア「知らないの?」
フラン「楽しいよ!パーティー!」
縁壱「知らん、パーティーと言う単語も初めて聞いた」
咲夜「簡単に言えば、パーティーは宴、クリスマスパーティーとは西洋の冬の宴、と捉えていただければ」
縁壱「そうか...」無関心
霊夢「縁壱さんも良ければと思ってね、紅魔館で行うわよ」
魔理沙「絶対参加なのだぜ」
紫「次は呑み比べで勝ちを取るわよ」
藍「紫様、帰ってからリバースはしないで下さいませ、掃除が大変なので...」
紫「...善処するわ」
アリス「次は私も参加するわ」
慧音「私も勿論参加だ」
妹紅「慧音が参加するなら私も参加だな」
縁壱「...一つ、皆に聞いても良いか?『何?』何ゆえ、私の家に集まるのだ?」
一同『落ち着くから』
縁壱「...そうか」日輪刀の手入れ終わり
魔理沙「霊夢ん所のボロ神社よりこっちが良いっての!」
霊夢「ウチのどこがボロ神社よ!?魔理沙!アンタ出禁にするわよ!?」
魔理沙「冗談だぜ冗談!」
霊夢「本当かしら?」
魔理沙「ホントホント!」
霊夢「ふーん?...まぁ良いけど...」
ズシッ...
縁壱「?(何か背中に...)」
アリス「縁壱って温かいのね...」
『!』
縁壱「私は元々、体温が高いからな、寒さに多少は慣れている」
慧音「おい!縁壱殿に引っ付くな!迷惑だろう!」
アリス「嫌よ、はぁ...温かい...」
縁壱「...寒いのか?ならば囲炉裏の火を強めて、部屋を暖めよう(後ろから抱きつかれると邪魔だ...)」
アリス「チッ...(胸を当ててみてもダメか...)」
縁壱「何故舌打ちをした?「気のせいよ?」...そうか」
数日後
紅魔館 (クリスマスパーティー会場)
夕方からパーティーが始まり、参加者達は雑談しながら楽しそうにしている。
縁壱もパーティーが始まる一時間前に慧音と妹紅の三人で到着し、ワイン・ビール・日本酒・焼酎を呑みつつ雑談していた。
縁壱「(見た事が無い料理ばかりだ...)」
レミリア「パーティーは始まったばかりよ、遠慮せずに楽しみなさい」
縁壱「そうさせてもらう(うた と一緒にこの様に豪華な食事を食べてみたかったな...まぁ、次に死が訪れる時こそ、うた に会えると思うから、それまでは我慢だ)」
結局、縁壱はすぐ一人になれる場所を探して、良いところを見つけたので早速、一人晩酌を開始した。
霊夢「あれ?縁壱さんは?」
魔理沙「また一人どっかで呑んでるんじゃないか?」
慧音「まぁ、本人が一人で呑みたいというなら、ソッとしておくのが良いんじゃないか?」
妹紅「私は縁壱と呑みたいのだが...」
『それな』満場一致
慧音「私も確かに皆と同じ考えだが、本人の気が変わらない限り、難しいだろうな」
アリス「上海と蓬莱に探させてるけど見つからないわね...」
縁壱が見つからないのもその筈、縁壱は紅魔館の屋根に登って、雪の降り終えた雲の隙間から見える月(三日月)と空一面に広がる星をツマミに酒を呑みつつ、静かに過ごしていた。
縁壱「(...貴様は今、どこで何をしている?まだ貴様は鬼殺隊の剣士達には斬られてはいまい、太陽が射し込まぬ日陰から日陰へと逃げ回り、のうのうと生きて人を喰らい、鬼を増やしているのだろう?...私は、貴様の頸を取れなかったあの日の夜の事を、今でも鮮明に覚えているぞ...私の妻と生まれてくる筈であった子供を、そして兄上を、人の尊き命を奪いおって!...思い返す度に貴様を許す事等は絶対に出来ん!!!もし貴様がこの、私の第二の故郷である幻想郷に来ているならば...必ず見つけ出し、行動を起こさせる前に、刺し違えてでも貴様を殺すっ!!!例え貴様の配下を何十、何百と引き連れようとも、余す事無く全て斬ってやる...この幻想郷の者達には指一本触れさせんぞ...)鬼舞辻 無惨...!」鬼舞辻 絶対 殺すマン
(無惨「なんだ?この殺気は...」震え)
霊夢「ん?今、縁壱さんの声がしなかった?」地獄耳
魔理沙「え、全く聞こえなかったのぜ?」
アリス「縁壱...帰ったのかしら?」
レミリア「縁壱を探すわよ」
フラン「はーい」
咲夜「私も」
霊夢「そうね」
魔理沙「私も探すのぜ!」
慧音「私も探そう」
妹紅「私もだ」
全員で縁壱の捜索が開始された、だが、誰一人として縁壱を見つけられなかった。
パーティー最後の締めになった所で、縁壱はヒョコっと出てきて、クリスマスパーティーは終わった。
レミリア「どこ居たのよ!」
縁壱「屋根上に登り夜空見上げつつ晩酌を」
霊夢「何で皆と呑まないの?」
魔理沙「霊夢と同じ質問だぜ」
縁壱「気分だ」
・・・
・・
・
パーティーが終わった時は既に真夜中、縁壱は慧音と妹紅と霊夢と魔理沙とアリスの六人で紅魔館を出た。
が、霊夢が睡魔に耐えきれず途中で眠ってしまったので縁壱が抱え、魔理沙もそれにつられて寝てしまい、慧音が抱えた。
人里まで帰ってきて慧音の寺子屋へ行くものの、来客用の布団と部屋が足りない(授業に使う部屋は泊まりの部屋として使わない)との事で、慧音の所に妹紅・魔理沙、縁壱の所に眠った霊夢とアリス、それぞれ別れる事になった。
縁壱の所には誰が行くかで口論になったものの、最終的にはジャンケンで勝った(妹紅vsアリス)者が、という事になり、背負っていた霊夢とアリスが縁壱の所へ。
翌日、霊夢は起きてすぐに一人で帰宅し、縁壱はアリスを送っていった。
縁壱「(うた に会いたい...)」(まだ)叶わぬ願い
巌勝はどこで出そうか...(考え)
無惨って、パッと見がマイ◯ル・ジャクソンみたい(小並感)