トマトになったけど、俺は遊戯王を楽しむ。   作:セフィム

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遊矢対ユーリ

 あのクソ親父が失踪してからもう2年の月日が経ち、ここ最近はオッドアイズ達にエクシーズ次元やシンクロ次元、融合次元に飛ばされることは無くなった。

 

 もう本当に飛ばすのをやめて欲しい。

 毎回毎回俺の心と体はボロボロになるから……

 

 しかも飛ばされる理由が柚子シリーズの瑠璃やリンが危険な目に合うからとか、いやユートとユーゴがいるだろ!

 何で毎回毎回俺なんだよ! ハートランドとシティの治安は大丈夫なのか?

 何回かはデュエルじゃなくてリアルファイトしてたからなら! 大人10に子供1人で瑠璃またはリンを守りなが戦うのはマジできついです。

 

 融合次元は……うん、セレナの相手が大変です。

 

「遊矢、起きてますか? 入りますよ」

 

 そんなことを思ってると部屋の扉をノックして銀髪の美少女が入ってくる。

 

「もう、遊矢。起きてるなら返事をしてください。朝食はもうできてますよ」

 

「悪い、デッキのことで悩んでた」

 

「本当に遊矢は、後で調整相手になってあげますから着替えて下りて来てくださいね」

 

「わかった」

 

 銀髪の美少女ことリーナは微笑みながら部屋を出ていった。

 

 リーナ・フォーミリアス。

 俺がエクシーズ次元で拾った女の子。親からの暴力に逃げていた彼女は近くにいた俺に助けを求めてきた。

 ここで助けなかったら人間性を疑われるし、人として見過ごせなかったからバールを持ったリーナの両親とリアルファイトで戦い、警察に突き出した。

 

 両親が警察に捕まったリーナはもう帰る場所が無いそうなので俺のところに来ないかと誘った。

 救ったなら救った責任がある。アニメや漫画みたいに救ってはい終わりじゃない。別に美少女とお近づきになりたいとかじゃないぞ! 本当に違うからな!

 

 まあ、母さんを説得してなんとか住めるようにしてもらってからリーナがデュエルモンスターズに興味を出して教えたらあっという間に強くなった。

 リーナとのデュエルは久しく忘れてたデュエルの楽しさを思い出させてくれた。

 

「早く行かないとリーナが拗ねるな」

 

 ぱぱっと着替えを済ませて下りようとするとポケットに入ってるデッキが光だす。

 

「おい、待てマジで勘弁してくれ!」

 

 俺の叫びも虚しく、光は段々と強くなっていき俺を包み込んで行った。

 

 

☆ ★ ☆ ★

 

 

 倒壊した町、ハートランド。

 突如として侵略して来たアカデミアによってハートランドは滅茶苦茶にされ、そこに住む人たちは次々とカードにされてしまった。

 だが、ハートランドの人たちは黙ってやられる訳にはいかない。レジスタンスを結成してアカデミアに対抗していた。

 

 そしてここでもまたレジスタンスの少女、瑠璃と軍服のような服を着た遊矢そっくりな少年、アカデミアに所属するユーリが戦っていた。

 

「僕はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで止め!」

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ⁉」

 

 瑠璃の敗北によりデュエル終了のブザーが鳴り響く。スターヴ・ヴェノムの攻撃で地に倒れ伏す瑠璃に近づいて行くユーリ。

 

「(助けて……遊矢(・・)!)」

 

 リアルソリッドビジョンによりカード達のダメージを受けた瑠璃は薄れゆく意識の中でいつも自分を助けてくれた少年の名を呼ぶ。

 

「さて、一緒に来てもらおうか」

 

 一歩一歩瑠璃に向かって歩み寄っていくユーリに待ったをかける声があった。

 

「待てよ、ユーリ」

 

「ん? あれ遊矢?」

 

「……ゆう、や?」

 

 待ったをかけたのは遊矢だった。

 瑠璃とユーリの間に割って入るように出てきた遊矢は瑠璃を庇うようにユーリの前に立つ。

 

「何でここに居るの、遊矢?」

 

「オッドアイズたちが瑠璃たちの危険を察知したらしくて飛ばされてきた、大丈夫か瑠璃?」

 

「遊矢!」

 

 遊矢の登場に涙を流す瑠璃、その涙を指で拭いながら遊矢はユーリと話を続ける。

 

「ふーん、まあいいや。瑠璃を渡してよ、プロフェッサーに言われてるんだから」

 

「無理だって、言ったら」

 

「わかってるだろう遊矢、デュエルをしよう。僕が勝ったら瑠璃を連れて行く、負けたら諦めて帰るよ。安心して、僕と君は友達だ。君が負けてもカード化はしないであげる」

 

「それはありがたいな。楽しいデュエルにしよう、ユーリ」

 

「あぁ、もちろんだよ」

 

「瑠璃、悪いがデュエルディスクを貸してくれ」

 

「え、えぇ。遊矢、彼とは、知り合いなの?」

 

「友達だよ……終わったら全部話すよ。今は休んどけ」

 

「そうする、頑張って、ね遊矢」

 

「あぁ」

 

 デュエルディスクを貸してもらい、瑠璃のデッキと自分のデッキを差し替えてディスクを構える遊矢。それを見てユーリもデュエルディスクを構える。

 

「それじゃあ、始めよう。ライフは倍の8000でいいよね」

 

「あぁ、行くぞ、ユーリ!」

 

「「デュエル!」」

 

 遊矢VSユーリ

 

「先攻は僕だね。スタンバイ、メインフェイズ。僕はローンファイアブロッサムを通常召喚(手札5→4)! ローンファイアブロッサムの効果を発動してこのカードをリリース、デッキから植物族モンスターを特殊召喚するよ、捕食植物(プレデタープランツ)オフリス・スコーピオンを特殊召喚!」

 

 ユーリのフィールドに頭が導火線に火のついた爆弾の独立した植物が現れる。すると爆弾が爆発し、現れたのはサソリの様なモンスターだ。

 

「普通に強い動きするな」

 

「僕はオフリス・スコーピオンの効果で手札からモンスターカード、捕食植物ドロソフィルム・ヒドラを捨てて(手札4→3)デッキから捕食植物ダーリング・コブラを特殊召喚!」

 

 オフリス・スコーピオンが低い唸り声を出すとその隣に二股に別れた蛇の様なモンスターが現れる。

 

「ダーリング・コブラの効果でデッキから「融合」「フュージョン」魔法カードを手札に加える。僕はフィールド魔法、融合再生機構を手札に加える(手札3→4)よ。そしてそのまま発動(手札4→3)!」

 

 フィールド魔法により、瓦礫だらけの周りにさらに瓦礫が現れ空中を浮かぶ複数の監視ロボが周りを探照灯で照らす。

 

「一気に展開するな」

 

「まだまだだよ。僕は手札から置換融合を発動(手札3→2)!」

 

「きゃー、痴漢よ!」

 

「そっちの痴漢じゃないよ、続けるけど僕はフィールドのオフリス・スコーピオンとダーリング・コブラで融合! 魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ! 今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から新たな脅威を生み出せ! 融合召喚! 現れろ! 大輪咲かせる美しき花! レベル7! 捕食植物(プレデタープランツ)キメラフレシア!」

 

 現れたのは巨大なラフレシア、だが現実のラフレシアと違い捕食植物であるモンスターは完全に遊矢を飲みこもうとしている。

 

「僕はカードを2枚伏せて(手札2→0)ターンエンド。ターンエンド時に融合再生機構の効果で融合素材にしたモンスター一体を手札に加える。オフリス・スコーピオンを戻すよ(手札0→1)。さぁ、遊矢のターンだよ」

 

 

 ユーリ LP8000

 フィールド

 ・捕食植物キメラフレシア

 

 魔法・罠

 ・融合再生機構(フィールド魔法)

 ・伏せカード

 ・伏せカード

 

 ペンデュラムゾーン

 ・無し

 ・無し

 

 

「俺のターン! ドロー(手札5→6)。スタンバイ、メインフェイズ。俺は手札の魔法カード、ペンデュラム・コールを発動(手札6→5)。手札を1枚捨てて(手札5→4)デッキから魔術師(ペンデュラム)モンスターを2枚手札に加える」

 

「特に止めたりしないよ」

 

「なら俺はデッキから調弦の魔術師と紫毒の魔術師を加える(手札4→6)。続けて墓地の覇王眷竜ダークヴルムの効果で自分フィールドにモンスターが存在しなければ特殊召喚できる」

 

 現れたドラゴンに気絶している瑠璃のブレスレットが強い光を放ち始める。まるで危険を知らせるように……

 

「ダークヴルムは召喚・特殊召喚されるとデッキから覇王門を手札に加えられる。俺は覇王門零を手札に加える(手札6→7)。俺はスケール3の紫毒の魔術師とスケール8の竜穴の魔術師をペンデュラムゾーンにセッティング(手札7→5)!」

 

 デュエルディスクのモンスターゾーンの両端にモンスターをセットする遊矢。

 それと同時に遊矢のデュエルディスクにPendulumの文字が浮かび上がり、蒼天の空に向かって光の柱が出現し、その柱の中に物事の龍脈を操る魔術師と毒を操る魔術師がエレベーターのように昇って行く。

 

 空に巨大な魔法陣と遊矢が首にかけている漆黒の振子の様な物が現れ、2人の魔術師の間を静かに揺れる。

 

「揺れろ、魂のペンデュラム!」

 

 ペンデュラムは揺れる、大きく揺れる。

 

「虚空に描け、漆黒のアーク!」

 

 ペンデュラムは揺れる、遊矢の心の様に大きく、大きく。

 

「ペンデュラム召喚! 我が(しもべ)のモンスターたち! 手札からオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、チューナーモンスター調弦の魔術師を特殊召喚(手札5→3)!」

 

 遊矢のフィールドに落ちる2つの流れ星。遊矢のフィールドに2体のドラゴンと魔術師が並ぶ。

 

「特にないよ」

 

「調弦の魔術師がペンデュラム召喚に成功したとき、デッキから魔術師モンスターを特殊召喚する!」

 

「それも通すよ」

 

「なら俺は黒牙の魔術師を特殊召喚!」

 

 音律を整えるピンク髪の魔術師が手に持つ音叉を槍にしたようなものを震わせる。

 すると遊矢のフィールドに槍を持った魔術師が現れる。

 

「俺は調弦の魔術師と黒牙の魔術師でオーバーレイネットワークを構築! 漆黒の闇より強者に立ち向かう反逆の牙持つ竜よ! 我が元に参りて、敵を葬れ! 現れろ! ランク4! ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 黒い渦が出現する。それはまるで銀河に見え、ブラックホールのようにも見える。

 その中に吸い込まれる二人の魔術師。

 黒い渦から姿を表したのは主人の為に相手(強者)に反逆する漆黒の竜、ダーク・リベリオンは雄たけびを上げながらユーリを威嚇する。

 

「ダーク・リベリオンのオーバーレイユニットを二つ使ってキメラフレシアの攻撃力を半分にして、その数値分をダークリベリオンに与える! トリーズン・ディスチャージ!」

 

 ダークリベリオンはオーバーレイユニットを二つ喰らい、己の翼を広げる。

 紫電が翼を纏い、キメラフレシアを襲う。

 

 ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン 

 攻撃力2500→3750

 

 捕食植物キメラフレシア

 攻撃力2500→1250

 

「さらに俺はオッドアイズ・フュージョンを発動(手札3→2)!」

 

「あ、やばい」

 

「フィールドのオッドアイズと覇王眷竜ダークヴルムで融合! 二色の眼の竜よ、覇王の眷属と一つになりて、嵐を操る竜となれ! 融合召喚! オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!」

 

 交わって一つの形となって現れたのは嵐を操るオッドアイズが現れる。登場の余波で暴風がユーリを襲う。

 

「ボルテックスの特殊召喚効果でキメラフレシアを手札に戻す!」

 

「ここで発動かな、僕は(トラップ)カード、無限泡影を発動! オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンを対象にターン終了時まで効果を無効するよ」

 

「ならボルテックスの効果でエクストラデッキのpモンスター、ダークヴルムをデッキに戻して効果を無効!」

 

「な! それはずるいよ遊矢!」

 

「ずるくない! 行け! ライジング・テンペスト!」

 

「チッ!」

 

 ボルテックスの起こした竜巻がラフレシアを襲いかかり、キメラフレシアは遠くへ吹き飛んでしまう。

 

「バトルフェイズ! ダーク・リベリオンで直接攻撃(ダイレクトアタック)! 反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

「うぅ!」

 

 ダーク・リベリオンの牙がユーリに襲い掛かる。

 

 ユーリ LP8000→4250

 

「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンで直接攻撃(ダイレクトアタック)! 雷神のサイクロン・バスター!」

 

 今度はボルテックスの起こした竜巻が襲い掛かり、ユーリの服を切り裂いていく。

 

「ッ! 効くなぁ~」

 

 ユーリ LP4250→1750

 

「俺はカード1枚伏せて(手札2→1)、ターンエンド」

 

「僕はここで罠カード、捕食計画(プレデター・プランニング)を発動! コストカードで捕食植物バンクシアオーガは墓地に送って、フィールドの全てのモンスターに捕食カウンターを置く!」

 

「(捕食植物のデッキは捕食カウンターを使用して動くデッキだ。今ユーリの手札にはオフリス・スコーピオンがある……)」

 

 遊矢が危惧しているのはオフリス・スコーピオンから出てくると思われるサウデン・キンジーの効果だ。

 サウデン・キンジーは捕食カウンターを持つ相手のモンスターと融合できる。本当ならばボルテックスの効果で無効にしたいが、ボルテックスの無効化はターンに一度のみのため防げないでいた。

 

「……通す」

 

 

 遊矢 LP8000

 フィールド

 ・ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン 捕食カウンター1

 ・オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン   捕食カウンター1

 

 魔法・罠

 ・伏せカード

 

 ペンデュラムゾーン

 ・竜穴の魔術師

 ・紫毒の魔術師

 

「ふぅ、僕のターン! ドロー(手札1→2)! スタンバイフェイズ、メインフェイズに入るよ。僕は墓地のドロソフィルム・ヒドラの効果を発動、捕食カウンターが置かれたモンスター、ボルテックス・ドラゴンをリリースして墓地から特殊召喚したいな~」

 

「ボルテックスの効果でオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをデッキに戻して無効化する」

 

 遊矢とユーリの間をボルテックスの起こした竜巻が発生し、直ぐに消える。

 

「じゃあ僕は魔法カード、強欲で貪欲な壺を発動(手札2→1)!」

 

「ここに来て手札増強って右手強すぎだろ!」

 

 まさかの手札増強カードに頭を抱えてしまう遊矢。

 

「僕はデッキの上から10枚を裏側で除外して2枚ドロー(手札1→3)! 僕は捕食植物サウデン・キンジーを通常召喚(手札3→2)! 何もなければ効果を発動するよ」

 

「サウデン・キンジーの効果発動にチェーンして俺はリバースカードオープン。速攻魔法、禁じられた一滴を発動! 手札の覇王門零を捨てて(手札1→0)サウデン・キンジーの攻撃力を半分にして効果を無効にする」

 

 チェーン①捕食植物サウデン・キンジー→チェーン②禁じられた一滴

 

「なら僕は手札から捕食接ぎ木(プレデター・グラフト)発動(手札2→1)! 僕は捕食植物バンクシアオーガを蘇生してこのカード(捕食接ぎ木)を装備する。遊矢、君から貰ったカードを使わせてもらうよ」

 

 バンクシアに大量の目の様なものがついた気味の悪い植物が現れる。

 

「まさか……⁉」

 

「僕はサウデン・キンジーにバンクシアオーガをチューニング! 魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ、今星を繋ぎ、その花弁の奥の地獄から新たな脅威を生み出せ! シンクロ召喚! 現れろ! 赤き悪魔の龍! レベル8! レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

 

 現れたのは左右非対称の角を持った悪魔のドラゴン。

 それはかつて遊矢が融合次元に飛ばされた時にユーリと出会い、友達になった証としてあげたカードの1枚だった。

 

「マジか……」

 

「ダーク・リベリオンの攻撃力には届かないけどスカーライトの効果を発動! このモンスターより攻撃力の低いモンスターを全てを破壊して破壊した一枚につき、500ポイントのダメージを受けてもらうよ。オットアイズ・ボルテックス・ドラゴンを破壊!」

 

 悪魔留の煉獄の力がボルテックスを襲い、余波が遊矢の服を軽く焦がす。

 

「ッ!」

 

 遊矢 LP8000→7500

 

「僕はこのままターンエンド」

 

 

 ユーリ LP1750

 フィールド

 ・レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト

 

 魔法・罠

 ・無し

 

 ペンデュラムゾーン

 ・無し

 ・無し

 

 

「俺のターン! ドロー(手札0→1)! スタンバイ、メインフェイズ! 俺は手札から速攻魔法、RUM-幻影騎士団ラウンチを発動! このカードとX素材の無い闇属性エクシーズモンスター、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを素材にランクが1つ高い闇属性エクシーズモンスター1体をエクシーズ召喚する!」

 

「ッ!」

 

「煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌! 永久に響かせ現れよ! ランクアップ・エクシーズチェンジ!」

 

 ダーク・リベリオンの体が宝石のような美しいものに変わって行き、徐々に体が大きくなっていく。

 

「出でよ、ランク5! ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 まるで脱皮するかのように宝石の体が弾け飛び、新たな漆黒の竜が現れる。

 

「ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンの効果! オーバーレイユニットを1つ使い、スカーライトを対象にそのモンスターの元々の攻撃力をこのモンスターに与える! レクイエム・サルベーション!」

 

 ダーク・レクイエムの翼にある紫色宝玉が虹色に輝き、そこから黒い腕のようなものがスカーライトを縛り付ける。

 

 ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン

 攻撃力3000→6000

 

「攻撃力、6000のモンスター……はは、容赦ないな~」

 

「これで終わりだ!」

 

 遊矢の叫びと共に天高く飛び上がるダーク・レクイエム、翼を広げるとそこからステンドグラスのような美しい羽が出現する。

 

「鎮魂のディザスター・ディスオベイ!」

 

 ダーク・レクイエムはユーリに向かってダーク・リベリオンと同じく牙を使ってユーリに突撃する。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 ユーリ LP1750→0

 

 デュエル決着のブザーが互いのデュエルディスクから鳴り響きモンスターたちが消えていく。

 

「ユーリ、大丈夫か?」

 

「はは、また負けちゃった。でも楽しかった」

 

「俺はユーリの右手の強さに驚いたがな」

 

「じゃあ約束通り僕は帰るよ、次はデッキをもっと強化して勝つからね」

 

 そう言ってデュエルディスクから溢れ出す光によって消えるユーリ。それを見送った遊矢は気絶している瑠璃に近づく。

 

「おい、起きろ瑠璃。風邪ひくぞ」

 

「ん、ゆう、や」

 

「あぁ、俺だ。おい寝ぼけてないで起きろ」

 

「遊矢……遊矢!」

 

 目を覚ました瑠璃は寝ぼけた目で遊矢を見つめ、意識が現実に戻ってくると涙を流しながら遊矢の胸に抱き着いた。

 

「お、おい、瑠璃?」

 

「会いたかった……逢いたかった、遊矢!」

 

 突然のことに驚きながらも涙を流す瑠璃の頭を初めて会った時の様に優しく撫でていく遊矢。

 しばらくの間、倒壊したハートランドの片隅で少女の嗚咽が響いた。




次回

ユーリ「あぁ、負けちゃった。強貪できたのがサウデン・キンジーじゃなくてジェット・シンクロンだったらな~」

遊矢「サウデン・キンジーはオフリス・スコーピオンで出してジェット・シンクロンはコストで捨ててスカーライトを出した後で自己再生して……」

ユーリ「アビスを出せば!」

リーナ「でも、オフリス・スコーピオンが出た時点で禁じられた一滴でサウデン・キンジーは出ませんからスカーライトは出ませんよ」

遊矢・ユーリ「「あ」」

柚子「あっちは放っといて次は私―――」

瑠璃「私が遊矢とイチャイチャするわ! 次回『瑠璃の想い』!」

柚子「ちょっと遊矢! どういうこと!」
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