トマトになったけど、俺は遊戯王を楽しむ。   作:セフィム

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覇王烈竜降誕

 瑠璃のデッキを魔改造してからさらに一年が経ちました。

 ハートランドから帰ってきた後は本当に大変だった。リーナに泣かれながら怒られ、一か月はトイレと風呂以外ずっとべったりくっ付かれた。

 

 でも今度はリンが危険な目に遭ったらしく呼ばれて言ってみればユーリはおらず、代わりに数十人のオベリスクフォースがリンを誘拐しそうにしていた。

 ユーリより断然弱いからリベリオンとレイジングで半殺しにしてやった。終わって帰ったらまたリーナを泣かれた。

 

「はぁー」

 

「遊矢、大丈夫ですか?」

 

「あぁ、大丈夫だよ」

 

「でも、本当に受けるんですか? ストロング石島とのエキシビションマッチ?」

 

 リーナが心配そうに俺の顔を覗き込んでくる。

 実は今から数時間前、塾に見学に来た子であるタツヤ君が来た。そう原作開始である。

 

 取り敢えずリーナと共にリアルソリットビジョンシステムを使ってデュエルをしていたら塾長と柚子が俺たちのデュエルに興奮してソリットビジョンシステムの操作盤を叩いてしまってソリットビジョンシステムは故障。

 デュエルは中断、タツヤ君や母親も満足そうにしてたけど入塾は保留となった。

 

 そしてソリットビジョンシステムを壊してしまった柚子と塾長を叱っていると突然ニコ・スマイリーがやって来てストロング石島とのエキシビションマッチを頼んできた。

 

 最初塾長は俺を出し物にはさせないと反対してたけど、最新のソリットビジョンシステムをくれるというと間が悪くなり、俺が了承して出ることが決まった。

 

「ここで逃げたら大変なことになるし、そもそも俺は逃げたりしないよ。刃向かう敵は殲滅する、それだけだ」

 

「遊矢……」

 

「そんな顔をするなよ、帰ったらデッキ調整の相手頼めるか? あと教材の準備とか」

 

「えぇ、もちろんですよ」

 

 クソ親父がいなくなってエンタメデュエルを教える人がいなくなったため、衰退していった遊勝塾だが、俺とリーナが教本を作りエクストラデッキの融合・シンクロ・エクシーズの召喚方法を教えたり、コンボのやり方などを教えている。

 

「明日、勝ちに行くか」

 

「頑張ってくださいね」

 

☆ ★ ☆ ★

 

 舞網市にある巨大スタジアム、そこでは遊勝塾とストロング石島とのエキシビションマッチが行われようとしていた。

 スタジアムは満席で歓声が上がっており、空は色鮮やかなバルーン飛び、フィールドにはチアガールが様々なパフォーマンスをしながら踊っている。

 

「皆様、お待たせしました! いよいよ、本日のメインイベントのお時間がやってまいりました。チャンピオンのストロング石島に挑戦いたしますのは、あの伝説のデュエルスター榊遊勝が経営する塾生が対戦します!」

 

 司会者であるニコ・スマイリーの進行によって進められ、ボルテージが上がっていく観衆。

 

「このスペシャルマッチはアクションデュエルの公式ルールに則って行われます。フィールド魔法 辺境の牙王城を発動!」

 

 ニコ・スマイリーが持っていたカードから光が漏れる。

 すると、無機質だったスタジアムが一瞬にして、ニコ・スマイリーが持っていたカードと同じフィールド、森に囲まれた城が出現した。

 

「ご覧ください! この本物と見まごうばかりのリアルな質感! これがLDSの誇るソリッドビジョンシステムです!!」

 

 ソリットビジョンシステムの生み出す光景に観客のボルテージがさらに上がっていると、森の中に立つ城の天辺に大男が現れた。

 その男の出現に観客のボルテージはさらに上がる。

 

「おっと!あの城の上に現れたのは! この3年間、アクションデュエルの頂点に君臨し続ける最ッ強王者! ストロング石島だぁ!!」

 

「ウオオオォォォォォォ!!」

 

 ニコの紹介と共に力強い雄叫びを上げるチャンピオンストロング石島、それに倣って観客たちもそれに合わせて歓喜の雄叫びを吠える。

 観客はストロング石島一色となっているが、そうでない者も一部いた。遊勝塾の人間である柊修三と柚子、リーナ。遊矢の親友である権現坂である。

 

「こんな大勢の前で遊矢が……頑張れー遊矢!」

 

「お父さん、まだ遊矢は登場してないわよ!」

 

 ストロング石島ファンに負けないようにまだ登場していない柚子を応援する遊勝塾塾長代理、柊修三。

 そんな塾長に呆れる柚子はスタジアムから隣にいるリーナに目を向ける。

 

「それで遊矢は大丈夫だった?」

 

「えぇ、デッキの調整も万全でした」

 

「友の晴れ舞台! この漢、権現坂がしっかりと見させてもらう!」

 

「大丈夫だよ、遊矢なら」

 

 そう言って後ろから出てきたのは遊矢の母洋子である。

 

「あの子は強い子だから」

 

「……遊矢」

 

「大丈夫ですよ、柚子さん。遊矢は今日は勝ちに行くって言ってましたから」

 

「そうね、頑張って遊矢――!」

 

「さぁ! その最強王者に挑むのは若きチャレンジャー! 遊勝塾の生徒である榊遊矢選手!」

 

《GYAAAAAAAAAAAAAAAAAA!》

 

 進行を進めるニコ・スマイリーが遊矢の名前を呼んだ瞬時響いた咆哮、ニコ・スマイリーは咆哮の聞こえた方を向く。いや、ニコ・スマイリーだけではない。チャンピオンストロング石島に柚子や権現坂、観客全員が咆哮の聞こえた空を見上げる。

 リーナは事前に遊矢から聞かされていたため、そこまで驚くことなく、逆に空に向かって手を振っている。

 

《GYAAAAAAAAAAAAAAAAAA!》

 

 再び咆哮したのは美しいドラゴンだった。

 白と黒を中心にした体を持ち、ゼーガペインのような透明で光り輝く翼を持つドラゴン。

 

 ドラゴンの登場にスタジアム全員が啞然とする中、ドラゴンは三度目の咆哮をあげてソリットビジョンシステムで出来た大きな岩場に舞い降りる。

 すると美しきドラゴンの背から一人の少年が降り立つ。ドラゴンは粒子となって消える。

 

「遊矢!」

 

 ドラゴンの背から降りてきた少年、遊矢に気が付き叫んだのは柚子だ。

 だが、そんな声を無視して遊矢はストロング石島に向かって大声で叫ぶ。

 

「さぁ、最高のデュエルをしよう」

 

「若造が! 勝つのは俺だ! ニコ・スマイリー!」

 

「は、はいぃぃぃ! いきなりとんでもない展開になりましたがとにかく役者はそろいました。さぁ、双方手札を5枚ご用意を! 戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が、モンスターと共に地を蹴り、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る! 見よ、これぞデュエルの最強進化系! アクションー!!」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

 ストロング石島VS遊矢

 

「先攻はチャレンジャーであるお前からだ」

 

「なら有難く先攻をもらう。俺のターン! スタンバイ、メインフェイズ。早速使うか、俺はスケール5の慧眼の魔術師とスケール8の虹彩の魔術師をペンデュラムゾーンにセッティング(手札5→3)!」

 

 デュエルディスクのモンスターゾーンの両端にモンスターをセットする遊矢。

 それと同時に遊矢のデュエルディスクにPendulumの文字が浮かび上がり、蒼天の空に向かって光の柱が出現し、その柱の中に物事の本質を見抜く魔術師とオッドアイの魔術師がエレベーターのように昇って行く。

 

「な、何だ!? モンスターカードを魔法・罠ゾーンに置くだと!」

 

 ストロング石島だけではなく、柚子や権現坂、観客席全員が困惑する中、遊矢は淡々と行動を進めていく。

 

「ペンデュラムゾーンにペンデュラムモンスターを設置することで、1ターンに1度だけ設置されたペンデュラムモンスターに書かれたペンデュラムスケールの間のレベルのモンスターを手札またはエクストラデッキの表側表示のペンデュラムモンスター特殊召喚出来る!」

 

「な、なんだと!?」

 

 ペンデュラム召喚。

 最近になって融合、シンクロ、エクシーズが現れたと言うのに、更なる反則じみた召喚方法。

 例え破壊してもエクストラから蘇るゾンビ、邪悪なる龍が二度と負けないという意思の現れである。

 

「悪いがお楽しみは少しお預けだ。俺はフィールド魔法、天空の虹彩をセット(手札3→2)! さらに永続魔法、星霜のペンデュラムグラフを発動(手札2→1)!」

 

 スタジアムの空を七色の光が支配し、遊矢の頭上に青い魔法陣が出現する。

 

「慧眼の魔術師のペンデュラム効果を発動! 相方が魔術師のとき、このカードを破壊して慧眼の魔術師以外の魔術師P(ペンデュラム)モンスターをセットする。それにチェーンして星霜のペンデュラムグラフの効果を発動!」

 

 チェーン①慧眼の魔術師→チェーン②星霜のペンデュラムグラフ

 

「なにかチェーンするものがあるか?」

「い、いや、ない……」

「なら逆順処理で星霜のペンデュラムグラフから効果処理していく。星霜のペンデュラムグラフは魔術師が破壊されたときデッキから魔術師カードをデッキから手札に加える。竜穴の魔術師を手札に加える(手札1→2)、次に慧眼の魔術師の効果で俺はデッキから相克の魔術師をセット!」

 

 慧眼の魔術師がいなくなり頭上の魔法陣が光り輝く、慧眼の魔術師の代わりに対立・矛盾するものを見定める魔術師が現れる。

 

「次にフィールド魔法、天空の虹彩の効果を発動! 自分フィールドの表側のカードを一枚を対象に取り、それを破壊する! 俺は虹彩の魔術師を対象に取る。俺はデッキからオッドアイズカードを手札に、それにチェーンして虹彩の魔術師の破壊時効果が発動!」

 

 チェーン①天空の虹彩→チェーン②虹彩の魔術師

 

 七色に輝く空から一筋の光が虹彩の魔術師を襲う。

 

「虹彩の魔術師は破壊された時にデッキからペンデュラムグラフカードを手札に加える。俺は時空のペンデュラムグラフを手札に加える(手札2→3)。次に天空の虹彩の効果でオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを加える(手札3→4)!」

 

 遊矢はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンが手札に加わったことに思わず笑みをこぼす。

 

「俺は空いているペンデュラムゾーンに竜穴の魔術師をセッティング(手札4→3)! そしてペンデュラム召喚!」

 

「ッ! 来るか!」

 

 空に巨大な魔法陣と遊矢が首にかけている漆黒の振子の様な物が現れ、2人の魔術師の間を静かに揺れる。

 

「揺れろ、魂のペンデュラム!」

 

 ペンデュラムは揺れる、大きく揺れる。

 

「虚空に描け、漆黒のアーク!」

 

 ペンデュラムは揺れる、遊矢の心の様に大きく、大きく。

 

「ペンデュラム召喚! 我が(しもべ)のモンスターたち! 手札からオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン(手札3→2)! エクストラデッキから虹彩の魔術師、慧眼の魔術師!」

 

 遊矢のフィールドに落ちる三つの流れ星。何もなかった遊矢のフィールドに三体のドラゴンと魔術師が並ぶ。

 

「こ、これがペンデュラム召喚!?」

 

「驚くのはまだ早い! 俺はフィールドのオッドアイズのレベルを三つ下げて手札のチューナーモンスター、貴竜の魔術師を特殊召喚(手札2→1)する!」

 

 遊矢のフィールドに現れた新たな魔術師、彼女はオッドアイズの頭の上に立つ。オッドアイズは貴竜の魔術師が乗っても怒らず、逆に落ちないように細心の注意を払う。

 

「チューナーモンスター、だと! まさか貴様、ペンデュラム召喚だけではなく、シンクロも……!」

 

「あぁ、俺はオッドアイズに貴竜の魔術師をチューニング!」

 

 貴竜の魔術師が飛ぶと、体を緑色の三つのリングへと変わる。そのリングの中をオッドアイズが入る。

 

「灼熱の炎を纏う二色の眼を持つ竜よ、星を繋いで我が元へ来い! オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン!」

 

 七つの星が繋がり赤い炎が遊矢のフィールドを爆ぜる。現れたのは炎のような体を持ったオッドアイズ、登場の余波で熱風がスタジアムを襲う。

 

「メテオバーストの効果! ペンデュラムゾーンのモンスターを一体フィールドに引っ張り出す! 来い、竜穴の魔術師! そしてメテオバーストと竜穴の魔術師でオーバーレイネットワークを構築!」

 

「シンクロだけではなくエクシーズもだと!」

 

 遊矢の目の前に現れた輝く黒い渦、それはまるで銀河に見え、ブラックホールのようにも見える。

 その渦に光となって吸い込まれる灼熱のオッドアイズと魔術師。すると次の瞬間、黒い渦から氷の柱が天に向かってそびえ立つ

 

「絶対零度の力であらゆるものを凍てつかせる二色の眼を持つ竜よ、二つの魂を背負いて我が元へ来い! ランク7! オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン!」

 

 氷の柱が砕けると中から氷を纏ったオッドアイズが現れる。登場の余波で冷気がスタジアムを襲う。

 

「俺はさらにフィールドの慧眼の魔術師と虹彩の魔術師でオーバーレイネットワークを構築! 漆黒の闇より強者に立ち向かう反逆の牙持つ竜よ! 我が元に参りて、敵を葬れ! 現れろ! ランク4! ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 再び現れた黒い渦、そこに吸い込まれる二人の魔術師。

 黒い渦から姿を表したのは主人の為に相手(強者)に反逆する漆黒の竜、ダーク・リベリオンは雄たけびを上げながらチャンピオンを睨む。

 

「俺はカードを一枚伏せて(手札1→0)、ターンエンド!」

 

 

 遊矢 LP4000

 フィールド

 ・オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン ORU2

 ・ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン ORU2

 

 魔法・罠

 ・天空の虹彩(フィールド魔法)

 ・星霜のペンデュラムグラフ

 ・伏せカード

 

 ペンデュラムゾーン

 ・相克の魔術師

 ・無し

 

 

「俺のターン! ドロー(手札5→6)! 俺は魔法カード、蛮族の狂宴LV5を発動(手札6→5)! 墓地か手札からレベル5の戦士族モンスターを効果を無効にして2体まで特殊召喚する! 来い、バーバリアン1号、2号(手札5→3)!」

 

 空中落下しながら現れたのはまさに赤と緑のザ・野蛮人と言う見た目の鬼のモンスターたち。

 

「このターン、こいつらは攻撃できねぇが、俺はこいつらをリリースしてアドバンス召喚!」

 

 2人の蛮族が光となり消えるが、光は一つとなって森に降り立つ。

 そして次々と木々を薙ぎ倒しながら蛮族の王が現れた。

 

「密林の奥地から、巨木をなぎ倒し現れるがいい。未開の王国に君臨する蛮族の王!バーバリアン・キング!!」

 

 鉄製の棍棒を振るい鎧を身に纏った巨大な鬼、バーバリアン・キングの登場に観客が大きく沸きあがる。

 

「テメェの父親からは逃げられたが! お前は逃がさねぇ!」

 

「俺は逃げも隠れもしない! 来るなら来い!」

 

「(通常召喚権がまだ残っている以上、レベル四以下の戦士族を召喚したいが……)」

 

 バーバリアン・キングの効果は、戦士族モンスターを任意の数だけリリースしてリリースすたぶんだけ通常の攻撃に加えて複数回殴れる能力である。

 まだ通常召喚権を使っていないストロング石島はレベル四以下の戦士族を召喚して最低二回の攻撃をしたいのだが、できないということはつまりそういう事だろう。

 

「バトルだ! バーバリアン・キングでダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

 

 バーバリアンは主人の命を受け、森を駆け黒きドラゴンに向かって棍棒を振り下ろそうとする。

 

「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンの効果を発動! オーバーレイユニットを1つ使って攻撃を無効にする!」

 

 アブソリュートが咆哮をあげ、自身の周りを回る魂の一つを喰らう。するとバーバリアン・キングの前に巨大な氷の柱が出現する。

 突然の氷の柱に驚き、動きを止めてしまうバーバリアン・キング。

 だが、アブソリュートの効果はまだ終わっていない。

 

「アブソリュートは攻撃を無効化したあと、手札・墓地からオッドアイズモンスターを特殊召喚する! 俺はオーバーレイユニットで落としたオッドアイズ・メテオバースト・ドラゴンを出す!」

 

 バーバリアン・キングの目の前の氷の柱が砕け、中からメテオバーストが現れる。

 

「クソッ! 俺はカードを二枚伏せて(手札3→1)、ターンエンド!」

 

 

 

 ストロング石島 LP4000

 フィールド

 ・バーバリアン・キング

 

 魔法・罠

 ・伏せカード

 ・伏せカード

 

 ペンデュラムゾーン

 ・無し

 ・無し

 

 

「俺のターン! ドロー(手札0→1)! スタンバイ、メインフェイズ! 俺は相克の魔術師のペンデュラム効果! エクシーズモンスターにそのランクと同じレベルを与える!」

 

 オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン

 ★7→☆7

 

「何と! 榊選手、エクシーズモンスターにレベルを与えたぁ! これ榊選手のフィールドにレベル7のモンスターが二体! これはもしかすると!」

 

「俺はオッドアイズ・メテオバースト・ドラゴンとオッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンでオーバーレイネットワークを構築!」

 

 黒い渦の中に吸い込まれた氷と炎のオッドアイズ、次の瞬間渦から稲妻のような紅い柱が天に向かって伸びる。

 

「二色の眼の竜よ。深き闇より蘇り、怒りの炎で地上の全てを焼き払え! エクシーズ召喚! いでよ、ランク7! 災い呼ぶ烈火の竜、覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴン!」

 

 遊矢のフィールドに降臨したのは遊矢のフェイバリットモンスター、赤き魔竜が翼を広げて降臨した。

 

「クソっ!」

 

 レイジング・ドラゴンの登場に驚くストロング石島だが直ぐに城を飛び降り、アクションカードを探しに森を駆ける。

 

「俺は天空の虹彩の効果発動! ペンデュラムスケールの相克の魔術師を破壊してデッキからオッドアイズカードを手札に、それにチェーンして星霜のペンデュラムグラフの破壊時効果が発動!」

 

 チェーン①天空の虹彩→チェーン②星霜のペンデュラムグラフ

 

 七色に輝く空から一筋の光が相克の魔術師を襲い、頭上の魔法陣が光り輝く。

 

「先ずは星霜のペンデュラムグラフの効果で星読みの魔術師を手札に加える(手札1→2)! 次に天空の虹彩の効果でオッドアイズ・フュージョンを手札に加える(手札2→3)! そして俺は空いているペンデュラムゾーンに星読みの魔術師と時読みの魔術師をセッティング(手札3→1)!」

 

 新たにペンデュラムモンスターをセットする遊矢。

 それと同時に遊矢のデュエルディスクにPendulumの文字が浮かび上がり、蒼天の空に向かって光の柱が出現し、その柱の中に星を司る白い魔術師と時を司る黒い魔術師がエレベーターのように昇って行く。

 

 再び空に巨大な魔法陣と遊矢が首にかけている漆黒の振子の様な物が現れ、2人の魔術師の間を静かに揺れる。

 

「再度揺れろ、魂のペンデュラム! 虚空に描け、漆黒のアーク! ペンデュラム召喚! 我が(しもべ)のモンスターたち! エクストラデッキからオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、相克の魔術師!」

 

 遊矢のフィールドに落ちる二つの流れ星。フィールドにドラゴンと魔術師が並ぶ。

 

「俺は魔法カード、オッドアイズ・フュージョンを発動(手札1→0)! フィールドのペンデュラム・ドラゴンと相克の魔術師で融合召喚!」

 

「融合だと!」

 

「何と榊選手! シンクロ、エクシーズに続いて融合まで使用したぁぁ!」

 

 オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと相克の魔術師が飛びあがるとぐにゃりと交わって行く。

 

「二色の眼の竜よ、対立見定める魔術師と一つになりて、嵐を操る竜となれ! 融合召喚! オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!」

 

 交わって一つの形となって現れたのは嵐を操るオッドアイズが現れる。登場の余波で暴風がスタジアムを襲う。

 

「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンの登場時効果でバーバリアン・キングをバウンスする!」

 

「させるかッ! アクションマジック! インビジブル・コート! 自分のモンスターは相手の対象にならない!」

 

「ッ! なら俺はレイジング・ドラゴンのオーバーレイユニットを一つ使い相手フィールドのカード全てを破壊する! これは対象に取らずに全てを葬る!」

 

「なんだと! クソッ!」

 

「全てを灰燼に帰せ! レイジング・テンペスト!」

 

 レイジング・ドラゴンは炎の翼を大きく広げて一回転ほどする。

 するとレイジング・ドラゴンが起こした災禍にバーバリアン・キングと二枚の伏せカードが破壊され、更に森は焼け野原へと変わり、城は崩壊してしてしまう。

 その光景に観客は啞然としてしまう。

 

「レイジング・ドラゴンは破壊したカード一枚につき200ポイント攻撃力があがる! 破壊したカードは全部で三枚、よって600ポイント加算される」

 

 覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴン

 攻撃力3000→3600

 

「バトルだ! 覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴンでダイレクトアタック! 憤激のデストラクション・バースト!」

 

 レイジング・ドラゴンはストロング石島に狙いを定め、竜の吐息(ドラゴンブレス)を放とうとする。

 だが、それよりも速くストロング石島がアクションマジックを手に取った。

 

「アクションマジック! 回避!」

 

「無駄だ! 星読みの魔術師のペンデュラム効果! ペンデュラムモンスターが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない! よってそのカードは無効だ!」

 

「な、なんだと!」

 

「さらにオッドアイズ・レイジング・ドラゴンは二回攻撃できる! 終わりだぁ!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 ストロング石島 LP4000→0

 

 レイジング・ドラゴンの攻撃が直撃し、フィールドの端まで吹き飛ばされるストロング石島。

 勝負がついたというのに誰も何も言わない、それほどまでに圧倒的で無慈悲なデュエルだったのだ。

 

 運命の歯車は回り始めた。だが、そこにはある筈のない多くのパーツが組み合わさり原作とは全く違う方向へと進みだす。

 

 結末がどうなるかは誰もわからない。




次回

遊矢「遂にあの男が登場だ!」

沢渡「そう、この俺、沢渡シンゴ様だ!」

リーナ「次回、『沢渡シンゴ死す』! デュエルスタンバイ!」

沢渡「勝手に殺すな!」
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