冷凍睡眠を抜けると、そこはハーレムだった   作:黒川伝説・ハプスブルク

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いきなしオリ主のオリストから始まりますごめんなさい
紅蓮さんのパイオツがパイオツすぎてついパイオツしてしまった今は反省している(何いってるのこの子


目を覚ます前:2065年

 

 

 

 

2065年

 

ヨコハマ、ジャパン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある陽気な日のこと。

青い澄み渡った空が広がって、太陽が地球温暖化のアクセルを踏み抜いて、有害極まりない紫外線が私達人類を照り焼きにしようと試みていたその日。

曜日としては土曜日で、我々日本国民の内の多くも休みの日を楽しんでいた。

 

 

ある人は湘南の海で海水浴を楽しんでいた。

ある人は週末のゴルフに出かけている。

ある人は家族とバーベキュー、またある人は仕事仲間と釣りに行く。

 

 

 

 

ああ。これは失礼。

申し遅れたが、俺は何の変哲もない高校生だ。

名乗るまでもないので、名乗らない。

ぶっちゃけると、コレを書いてる作者が俺の名前を決めるのすら煩わしかったらしく名前がない

よって、俺は自分の事を「俺」としか言えない。

「俺」は世界で一番良いネーミングだ。

もし他に素敵な名前の主人公のSSがあるって言うんなら、どうしてアンタ達はこんなSSを書き始めたんだ!

俺たちには「俺」しかないんだ!

だからコレが一番良いんだ!

 

…まぁ、ただの高校生だ。

俺に関して覚えてもらうのはこの程度でいい。

 

 

ただ…俺の両親に関しては色々と覚えて貰わねばならない。

父親は元国防軍大尉で、母親は国防軍の元曹長だった。

暮らしぶりは大変羽振りが良く、所謂"ボンボン"といったところだが…何も国防軍の給料だけでそんなリッチな暮らしが出来てたわけじゃない。

 

ある時、『キリシマ』とかいう焼酎みたいな名前の政治家が、議会に法案を提出した。

それは今やありふれた存在となったバイオロイドに対して、人権が付加されるのかという、バイオロイド誕生以来のテーマに終止符を打つような内容だった。

結論から言うと、バイオロイドに人権は与えられなかったのだ。

 

悪ノリしたテレビ局が、この法律を利用してバイオロイドのロワイヤルをおっ始めたのが一昨年の事。

人間というやつは救いようのない程暴力が好きらしい。

暴力による暴力。

暴力による、暴力の、暴力の為の暴力。

ロワイヤル番組は年末歌合戦の3倍の視聴率を獲得、メインスポンサーの『伝説サイエンス』の株には買い注文が殺到し、テレビ局は莫大な収益を上げた。

 

さて、この話が我が家の家計事情とどう関係があるのかについて話そう。

バトルロワイヤル番組『紅いアリーナ』のディレクターは、視聴者に血生臭いバトルを効果的に見てもらうために軍事関係者からのアドバイスを必要としていて、俺の親父は来年に控える定年退官後の収入について頭を捻っていた、とでも言えば理解してもらえようか?

ディレクターと親父は旧知の仲だったらしい。

親父は歩兵隊の指揮官だったから、近接戦闘については抜群の知識量があった。

テレビ局は番組放送の度に我が家の口座に凄まじい大金を振り込んで、我が家は輪廻転生を遊んで回れる程の金持ちになったのだ。

 

 

そして。

退職後の収入に悩む事がなくなった親父は、母親を連れてまだ歩兵隊の軍曹だった頃に夢見ていた地球一周旅行に飛び出した。

学生たる者学業こそが本分であり、親父の方針に一切の否定的見解を持たなかった俺は、地元を出てヨコハマにある両親の別荘に住みながら現在通っている素晴らしい高校への通学を続ける事にした。

この日は午前中に嫌々ながらクラブ活動に参加し、精々良い汗をかいて、帰ってシャワーを浴び、お気に入りのピザ屋に電話をかけたところだった。

 

 

そんな生活が変わったのは今日の昼の事。

なにかと物騒なこのご時世故に地元県警の幹部である叔父が親父に払い下ろした2人の『セーフティ』モデルバイオロイドの護衛と共に宅配ピザを食わんをしていた時だ。

不埒な訪問者が現れて、俺の生活をぶち壊しにしやがった。

 

 

 

その男は赤いバンダナを巻いて、筋骨隆々な身体をタンクトップで包み、100年前の機関銃を抱えてウチの庭に立っていた。

どうやって忍び込んだのか、或いは何の目的でやってきたのかも分からない。

少なくとも引越しの挨拶に来たわけではなさそうだ。

 

俺がピザを食おうとしていたリビングは、庭に向けてガラス張りになっていた。

男はガラス越しに俺をジッと見つめている。

「いやあ、暑いですね。ところで本日はどんなご用件で?」

そう聞こうとした矢先、男はその服装に合った行動を取る。

 

 

「うおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

M60機関銃の射撃音が男の雄叫びと共に飛び出した。

ガラスに穴が開き、やがては粉々になって飛び散っていく。

俺はセーフティの内の1体に引っ張られて、間一髪のところでキッチンのシンク裏に身を潜めた。

強力な7.62mm弾が頭上を飛んでいき、リビングとセットになっているキッチンまで穴だらけにしている。

 

もう訳がわからない。

100年前の機関銃を持った男が100年近く前の社会派映画の服装をして、100発ベルトリンクを何本も繋いで撃ちまくってやがる。

何で面識もないこの男に撃たれなきゃ行けないのか分からないし、何が目的なのかも分からない。

分かることといえば、今この瞬間俺は攻撃を受けたという事だけ。

 

 

そうなると、勿論頼るべきは2体のセーフティなのだが…正直なところこの2体を頼りには出来そうもなかった。

何せこの2体ときたら、この別荘に来てからこの方「私たちゃ退職したのよ」と言わんばかりにぐーたれていたのである。

今日なんか私が帰ってきた時1体はようやく目を覚ました状態、もう1体に至っては真昼間からバドワイ●ーを空けてワイドショーを見ながら長い長い放屁によって俺を迎えやがったのだ。

2体は確かに拳銃を持っていた。

だがその拳銃は今庭先で弾を吐き出しているM60機関銃よりも古い38口径リボルバーで、おまけに込めてあるのは暴徒鎮圧用のゴム弾だった。

2体にあのラン●ーは止められない。

 

 

 

幸運なことに警察が迅速にやってきてくれた。

パトカーが数台と最新装備のセーフティを何体も引き連れて、おまけにトラ●トマン大佐っぽい誰かまで連れている。

大佐は庭で銃撃を続ける男に拡声器で呼びかけた。

 

 

「ラン●ー!」

 

 

男が大佐の方を向く。

しかし銃はこちらに向けたまま。

機関銃は弾丸を吐き出し続ける。

 

 

「ラン●ー、撃つな!降伏するんだ!」

 

「………」

 

「もう逃げられない、銃を捨てろ。もう終わったんだ。」

 

「終わった?何も終わっちゃいない!!…アンタに頼まれて必死に戦った!!そんでもって帰ってきたら非難轟々!ガキ殺しだとか言われた!アイツら何なんだ!戦争に行ったわけでもない、バイオロイドを送り込んだだけじゃないか!」

 

 

100年前では考えられないことだが、日本も自衛隊が国防軍に名称を変えたあたりから海外派兵に積極的になった。

戦闘型バイオロイドも数多く派兵され、主に中東での行動に従事したのだ。

ラン●ーはどうやらバイオロイドと共に派兵された過去があるらしく、指先を俺の方へ向けて喚いている。

 

 

「…戦場じゃあ仁義があった!人間もバイオロイドも助け合った!…だがここじゃ誰も助けてくれない!100万ドルのAGSを任せてくれたのに、駐車場のバイトにさえ雇ってくれないんだ!挙句、戦友のバイオロイドは金持ち連中の為にアリーナ送りにされてやがる!…こんな、こんな事になるなら帰ってくるんじゃなかったぁ!!!」

 

 

泣きじゃくり始めるラン●ー。

M60を抱えたまま、子供のように泣き喚いている。

これで俺が攻撃を受けた理由は分かったのだが…

 

言わんとしてる事は分かるんだけどね。

何で俺?

どうせ攻撃するなら伝説サイエンスのお偉方の方がいいんじゃない?

こんな高校生襲ったって何の影響力もないんだしさ。

それからね、ラン●ーさん。

M60が未だ作動してるんですけど、ひょっとしてコックオフ現象起こしてませんか?

 

 

ラン●ーが泣き喚くもんだから、M60も彼の動きに合わせて銃口を右往左往させる形となる。

銃身が真っ赤になり、機関銃がイカれたような状態になっているのを見るに、恐らくコントロール不能の状態になっているのだろう。

既にシンクも穴だらけ。

このままじゃ蜂の巣にされかねない。

 

 

 

その時、M60の機関部に青いボルトが突き刺さる。

機関部は瞬く間に凍りついて、機関銃はようやく動作を停止した。

 

 

「今です!プルガサリ!取り押さえなさい!」

 

 

凛とした声と共に、紫色の髪をした美少女が、ラン●ーを取り囲む警察の集団から飛び出してくる。

美少女は筋骨隆々男をいとも簡単にねじ伏せた。

俺と2体のセーフティはようやくシンクの裏から顔を出し、呆けたような顔を晒す。

 

 

「お怪我はありませんか?」

 

 

どうやら、先ほどの凛とした声はあの紫髪の美少女のものではなかったようだ。

俺は背後から突然声をかけられて、ハッと後ろを見る。

赤毛の、凛とした、ダイナマイツボディの別嬪さんがそこには居て、俺は驚いた。

 

 

「え、ええ、おかげさまで無事です…失礼ですが、あなたは?」

 

「対テロ部隊・マングースチームの紅蓮と申します。ご無事なようで何よりです。申し訳ありませんが、念のため病院での検査を受けていただきます。」

 

「は、はぁ。」

 

 

 

ラン●ーのせいでとんでもない一日になったが、俺はマングースチームとかいう部隊のおかげでどうにか命だけは助かった。

確か日本ではブラックリバー製バイオロイドを輸入できないようになっていたはずだが、この地域の警察が評価試験用に三体だけ輸入許可を申請したと話題になっていた。

警察の判断と優秀なバイオロイドには感謝しか感じない。

アリガタウ、アリガタウ。

ミノアンゼンヲアリガタウ。

 

 

病院での検査も終わって、警察もマングースチームも引き上げた後、俺は自邸に戻り、粉々にガラスが散ってしまったリビングを眺めて目頭を抑えた。

まずは親父に電話しないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1週間後

 

 

 

 

 

 

 

『叔父さんに感謝しろよ。そちらの警察幹部と知り合いらしくてな、特別に払い下ろしてもらったんだ。お前がこの間助けられたって言ってたのはそのバイオロイドだろう?』

 

 

ラン●ー襲撃の傷跡がようやく治った頃、俺の元に一本の電話と1体のバイオロイドが現れた。

電話は親父から。

遥々ホノルルから国際電話を使ってかけてきた。

そしてバイオロイドはこの前俺を助けてくれた、紅蓮とかいうダイナマイツボディのバイオロイドだ。

 

 

どうやら、この地域の警察は特別輸入したバイオロイドの性能を認めつつも、伝説サイエンスからの圧力には抗えなかったらしい。

三体共に破棄決定が出たというニュースを今日の朝見て、軽くショックを受けた。

彼女達は十分に勤めを果たしていたのに、まさか破棄とは。

助けられただけに心が痛んだのだ。

 

ところが、その彼女が今は目の前にいる。

普通なら喜ぶ事だろう。

勿論俺だって喜びたい。

喜びたいんだけど、その…………

 

 

「叔父さんは彼女にどんな改造をしたの?」

 

『詳細は彼女自身に聞いた方がいい。電話代が高いから、もう切るぞ?』

 

「え、ちょ、ま」

 

ガチャッ、ツー、ツー

 

 

俺が親父にこんな事を聞いたのには理由がある。

それは今目の前にいるバイオロイドが、この前俺を救ったバイオロイドとはまるで別物に見えたからだ。

黒い下着にガーターベルト、おまけに布地は頗る薄い。

 

 

「C77紅蓮と申します。この度、司令官…いいえ、ご主人様の警護その他諸々を仰せつかりました。どうぞ何なりとお命じください。」

 

 

ダイナマイツボディが、大きなパイオツを揺らしながらそういった。

え、何なの、この痴女は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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