機動戦隊おねショタサーガ   作:野生のムジナは語彙力がない

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本編の前に、これだけは言わせてください
『本作の制作は、ムジナ(作者)の意思によるものではありません』

というのもですね……先日、ムジナに宛に一通のお便りがありまして……その内容を要約すると、こうでした。

『アイサガでおねショタものを作ってください!』
『アイサガはおっぱ◯が大きくて魅力的なお姉さんキャラが豊富なので、おっ◯いに囲まれてイチャイチャしているようなものをお願いします! お◯ぱい!◯っぱい!』

……とまあ、こんな感じの依頼が届きまして

これを見て、最初ムジナは断ろうかと思ったのですよ。というのも、ムジナさんはこう見えても純愛派でしてね……不純なのはちょっとねぇ、実を言うとハーレムとかもそんなに好きじゃないんですよ。

でもその一方で、ムジナはこういう……自分の欲望に正直な人って嫌いじゃないのです。だって、普通こんなこと言えますか? 見ず知らずの赤の他人であるムジナに、自分の欲望を包み隠さずさらけ出すなんて……できます? 少なくとも、ムジナにはできません。

なので、依頼主様のその正直な心に敬意を払って、ムジナは依頼主様の願望を叶えることにしました。というわけで、本作はムジナの意思によるものではありません……ですが、全力を尽くして書かせていただきました。

おねショタとかハーレムの類を作るのは初めてなので、未熟なところも多々あると思われます。また、ムジナは慢性的に語彙力がありません。それでも宜しければ……



[注意]
・文中、()で囲まれている部分が指揮官様のセリフです。
・本作では指揮官様の性別は男性で固定されています。
・一部過激な表現がございます、閲覧の際にはご注意を……



では、胸焼けがするほどの、甘々なひと時をどうぞ……


第1話:ショタとバストと[削除済み]

 

アイテム番号:SCP−053−IS

『おねショタ促進薬』

オブジェクトクラス:Euclid

 

 

 

以下の文章は様式美なので、読み飛ばしても何ら問題はありません。暇つぶしにでもどうぞ?

ームジナー

 

 

 

特別収容プロトコル:

SCP−053−ISは常温での保管が可能な為、30×30センチ四方の低脅威度飲食物用収容ロッカーに保管、または強い光を避け、涼しく乾燥した場所に保管してください。現在はエリア████に存在するベース████内、指揮官████の自室にて厳重に保管されています。SCP−053−IS:インシデント053−ISの発生を受け、SCP−053−ISを用いた全ての実験は指揮官によって禁止されています。

 

 

説明:

SCP−053−ISは一般的に市販されている指定医薬部外品████に偽装された液体状の薬品です。経口摂取によりSCP−053−ISを服用した成人男性(以下、SCP−053−IS−1)は薬品に含まれる未知の成分により、服用後数時間かけて体組織の縮小が始まり、最終的に身長と体重が平均的な未就学児童とほぼ同程度となった時に縮小は停止します。この時、SCP−053−IS−1がSCP−053−ISを服用する以前の記憶は失われず、筋組織の縮小などによる身体能力の大幅な減少は見られるものの、精神的及び学力的な変化はありません。

また、SCP−053−IS−1となった者は、SCP−053−IS−1を目視した██歳から██歳までの成人女性に対して軽度の認識災害をもたらします。(以下、SCP−053−IS−1の影響に暴露した成人女性をSCP−053−IS−2とします。)SCP−053−IS−2となった者は、上司と部下など対象とどのような関係であろうとSCP−053−IS−1に対して愛情を抱き、強い庇護欲と独占欲を訴えるようになり、SCP−053−IS−1へ積極的な接触を図るようになります。場合によっては対象を[データ削除済み]な意味で誘惑するほか、[データ削除済み]になることを望みます。また、SCP−053−IS−1の身に何らかの危険が差し迫った場合、SCP−053−IS−2は凶暴化し、ありとあらゆる手段を用いてSCP−053−IS−1を防衛します。この際、SCP−053−IS−2の全能力はSCP−053−ISに暴露する以前と比較すると格段に向上しており、中には未知の能力を発揮するケースもあります。SCP−053−ISの効果は服用後24時間を目安に終了し、SCP−053−IS−1は服用以前の身長と体重に回復します。しかし、SCP−053−IS−2が受けた認識災害はSCP−053−ISの効果終了後も持続し、SCP−053−IS−1だった者に対してSCP−053−ISの再使用を促すようになることから、この効力は永続するものと見られます。

インシデント:053−ISにて発生した被害を受けて、オブジェクトクラスを一時的にEuclidとし、製造元であるオスカー製薬にてSCP−053−ISの開発に携わったとされる研究員へ事情聴取を行ったところ、SCP−053−ISはSCP−███−IS(薬品。服用者を性転換させる)開発中に偶然生成された副産物であることが分かりました。SCP−053−ISに含まれる成分を再現する試みは全て失敗に終わりました。指揮官は実験等で既に使用された分を除く、全てのSCP−053−ISを回収しました。

 

 

インシデント:053−IS

以下は、ベース████にてSCP−053−ISの異常性が最初に確認されてから、事態が収束に至るまでの全記録です。

 

 

 

 

 

ここから先がメインです。

ームジナー

 

 

 

 

 

新暦██(AD25██)年██月██日

エリア████ベース████

 

 

 

その日、夜遅くまで仕事をしていた指揮官が自室に戻ると、PCやら書類の山に覆われたデスクの上に、自分では置いた覚えのない小さな瓶が置かれていた。

 

(……ん?)

 

気になった指揮官が瓶を手に取ると、それはごく一般的な栄養ドリンクだった。茶色の瓶で、疲れを吹き飛ばす濃厚な甘味と程よい爽快感のある酸味が売りの一品である。

 

誰かの差し入れだろうか? そう思って瓶のラベル部分に視線を向けると、そこには一枚のメモが貼り付けられていた。

 

メモには可愛らしい文字で

 

『指揮官様、いつも夜遅くまでお疲れ様です!』

『これを飲んで、明日も一緒に頑張りましょう!』

 

……とだけ、記されていた。

 

指揮官は贈り主の名前を探したが、メモを裏返してみても名前らしきものはどこにも見当たらなかった。

 

きっと、名前を書き忘れてしまったのだろう。

そう思った指揮官は、指揮官としての激務により既に疲労困憊の状態に陥っていたこともあって、贈り主のささやかな気遣いに感謝しつつ、ドリンクを口にした。

 

ドリンクを飲み干すと、スッキリとした味わいが五臓六腑に染み渡ると共に、体の底から力が湧いてくるような気配を感じた。

 

そこで、指揮官デスクの上に溜まった書類の片付けを始めることにした。栄養ドリンクに含まれているカフェインが効果を発揮したのか、それまでの眠気が嘘だったかのように瞳は冴え渡り、書類整理に集中することができた。

 

しかし、それから1時間後……

 

(ああ、これは少しまずいかも……)

 

なんの前触れもなく、息苦しさと猛烈な体の怠さが執務に没頭している指揮官を襲った。仕方なく、指揮官はペンを置いて作業を中断し、フラフラとした足取りでベッドへと向かう。

 

(風邪かな……?)

 

そう思ったところで、指揮官はベッドの上に倒れ込んだ。体温計で熱を測ってみようにも体が思うように動かず、毛布すらまともに被れないほどの脱力感に晒された。

 

(体が、熱い……)

 

体の内側から、血液の流れを通じて焼けるような熱さが全身を駆け巡った。痛みこそないものの、心臓が高鳴る度に、体が何かに対して拒否反応を起こしている時のように、強烈な不快感が押し寄せてくる。

 

あ、これは本当にヤバいやつだ

 

そう考えたところで、時既に遅し……

 

(…………)

 

動くこともできず、助けを呼ぶこともできず

指揮官の意識は、そこで闇の中へ消えていった。

 

 

 

 

 

翌朝

 

 

 

 

 

(…………ん)

 

早朝。すぐ近くの窓から差し込む暖かな陽ざしを感じ取り、指揮官はゆっくりと目を覚ました。

 

(ここは……?)

 

指揮官は体を起こし、周囲を見回した。いつもと変わらぬ見慣れた室内。照明はついていなくとも、窓から差し込む陽光が室内をにわかに明るく照らし出していた。

 

(えっと……昨日は、いつの間に眠ったんだっけ?)

 

眠る前の記憶があやふやなことに気づいた指揮官はベッドの上で少しだけ思考を巡らせ、そこで昨晩の体調不良を思い出した。

 

しかし、昨日あれだけのことがあったにもかかわらず、指揮官は奇妙なほど自分の体調が良好であることに気づいた。呼吸も正常、倦怠感もなく、体もしっかりと動かすことができ、熱もなく、視界もクリア……

 

(昨日のあれは、一体なんだったのだろうか?)

 

そう思いつつ、体に巻きついた毛布を取り払い、立ち上がった指揮官だったが……

 

(……え?)

 

そこで、指揮官は視界が妙に低いのを感じた。

まるで床の上に膝立ちをしているかのような……

 

思わず下を見ると、そこには露出した自分の肌……床の上に立った指揮官は、そこでようやく自分が何も着ていないことに気づいた。

 

(そういえば、昨日は毛布を被らずに寝たような……)

 

ベッドへ振り返ると、そこには脱ぎ捨てられた衣服がそのままになっていた。毛布だと思っていたそれは指揮官の衣服で、ボタンはかかったまま、まるで蝉の抜け殻のようにその場に放置されていた。

 

普通、このような脱ぎ方はできない。

 

脱ぎ捨てた服を着てみるも、昨日まではピッタリのサイズであった洋服は何故かダボダボ、ズボンに関しても足の先が一向に裾の部分から出てこようとしない。

 

まるで、体が縮んでしまったかのようだった。

 

(まさか……)

 

ズボンを履くのを諦めた指揮官は、慌てて部屋の隅に何となく置いていた大きな鏡へと向かい、そして鏡に映る現在の自分の姿を目撃した。

 

(嘘……)

 

指揮官は絶句した。

 

幼い顔立ち

低い背丈

短い両腕と両足

体つきは細く、筋肉の発達は見られない

 

 

 

それは、幼い容姿に変貌した自分自身だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機動戦隊アイアンサーガ

非公式イベント『機動戦隊おねショタサーガ』

第1話:ショタとバストと[削除済み]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後、医務室

 

「うーん……」

 

しばらくの間、手元のカルテに目線を落とし、何やら考える素ぶりを見せていたグニエーヴルだったが、不意に小さな唸り声をあげると目の前の指揮官へ視線を向けた。

 

「特に、これといって異常は見当たりませんね」

 

(そっか……)

 

グニエーヴルの言葉に、指揮官は小さくうなずいた。

 

突如として自分の体が縮小し、幼い見た目となってしまった原因を探るため、指揮官は医者であるグニエーヴルの元へ向かっていた。

 

因みに、指揮官が今着ているのは高橋龍馬が置き忘れていったA.C.E.学園の制服である。本来の持ち主である高橋龍馬は、インターンシップの期間が終了したため日ノ丸に戻っており、不在となっていた。

 

当初、勝手に服を借りることに対して心苦しさを覚えた指揮官だったが、他に着れそうな服がなく、子どもの体とはいえ全裸で基地内を徘徊する訳にもいかず、暫定的な処置として龍馬の服を着ることにした。

とはいえ、小柄な龍馬用に調整された制服にも関わらず、指揮官が着る分にはそれでも大きく、裾を折り曲げるなどして何とか着ることができた。

 

「はい……今の指揮官様の状態について私から言えることと言えば、至って健康的な小学校低学年くらいの男の子であるとしか……」

 

グニエーヴルは指揮官を不思議そうに見つめた。

 

(もしかして、疑ってる?)

 

「いえ、あなたがその……指揮官様であるということは、先ほど採取した皮膚サンプルによって証明されていますので」

 

グニエーヴルは指揮官から採取したDNAが、医療用端末に記録されていた指揮官のDNA情報と100%一致しているこということを説明した。

 

「こうなってしまった原因に何か心当たりは?」

 

(心当たりといっても……)

 

指揮官は体が縮んでしまった原因を考えてみるも、誰かに何かをされただとか、特に思い当たる節はないことを伝えた。

 

「では、何か薬のようなものを服用したとか?」

 

(いや、それは……あ)

 

そこまで言いかけて、指揮官は昨晩の栄養ドリンクを思い出した。あの栄養ドリンクは指定医薬部外品(最初は薬として扱われていたが、後に医薬部外品として扱われることになった)なので忘れていたのだが、栄養ドリンクもある意味では薬品と呼べる。

 

指揮官は昨晩飲んだ栄養ドリンクのことを話した。

一応、飲んでから体調が悪化するまで1時間ほどの間隔があったということも伝えておく。

 

「なるほど……状況的に考えて、この前のバレンタインデーでベカスが服用した性転換の薬と似ていますね」

 

(そういえばそんなこともあったね……)

 

指揮官はバレンタインデーのことを思い出して小さく笑った。(前前作、『焦燥バレンタインを参照』)あの時は、女体化したベカスがウッドに迫られて大変なことになりかけていた。

 

「でも、パッケージは一般的な栄養ドリンクだったのでしょう? ということはつまり、ここの誰かが意図的に指揮官を、その……小さくさせたということでしょうか?」

 

(もし、原因が栄養ドリンクだったのならね)

 

指揮官は昨晩のことを思い返した。あの時は激務による疲れでそれどころではなかったのだが、よくよく考えれば贈り主の名前が記載されていなかっただとか、鍵のかかった部屋にどうやって押し入ったのか、気になることは沢山あった。

基地のスタッフによる善意によるものか、単なる悪戯か、或いは……自分のことを陥れようとした何者かによる犯行か……

 

「指揮官様、その栄養ドリンクの瓶はまだありますか?」

 

(一応ね。分かった、持ってくる)

指揮官はグニエーヴルの言いたいことを察した。

 

「いえ……私ではなく、それをセラスティアさんに持って行って欲しいんです」

 

(セラスティアに?)

 

指揮官が何故セラスティアなのかと尋ねると、グニエーヴルは以前、天才メカエンジニアである彼女と話した際に、何故かセラスティアが異常なまでに薬学に詳しかったということを説明した。

「このセラスティア様の天才さは、万能なんだから!」事あるごとに指揮官に対してそう言い聞かせてくる彼女だったが、どうやらその言葉に嘘はなかったようである。

 

「セラスティアさんに渡せば、成分分析により栄養ドリンクの正体について何か分かることがあるかもしれません」

 

(なるほど。というか、ここじゃ出来ないの?)

 

「はい、医者と一口に言っても私は外科医でして……薬学に関しては一応、医者として必要最低限の心得はありますけど、分析や創薬の類は全くの専門外でして……お役に立てず、申し訳ありません」

 

(いや、そんなことないよ)

 

申し訳なさそうに深々と頭を下げるグニエーヴルに、指揮官は頭を上げるように促した。

 

(アドバイスありがとう、それじゃあ)

 

そう言って、指揮官が医務室を出ようとした時……

突然、指揮官の背後で医務室の扉が開く音がした。

 

「おい、頼まれたものを持ってきたぞ」

 

振り返ると、そこには朧がいた。

緋色の瞳が特徴的な、長い黒髪の女性……

腰に刀を差し、いつもの黒い服を着ている。

今はグニエーヴルの手伝いをしているのであろう、医薬品の入った箱を抱えていた。

 

「あ、朧さん。ありがとうございます」

 

「ああ、箱はここに置いておくぞ」

 

朧は淡々とそう告げて、入口近くの棚の上に箱を置いた。

 

「それでは、また何かあれば言ってくれ」

 

相変わらずクールだな……

そう思いながら、指揮官が朧を見つめていると……

 

「ん……?」

 

その時、指揮官の視線に気づいたのか、医務室から出て行こうとしたところで朧が振り返った。そして、朧に視線を向けていた指揮官と目が合う。

 

「なっ……!?」

 

指揮官の存在に気づき、朧は驚愕した。

 

「お主は……まさか、指揮官殿……!?」

 

(あ、どうも。指揮官です)

 

指揮官がそう告げると、朧は「目の前の光景が信じられない」というような顔をして指揮官へと近寄り、その手前でしゃがみ込んだ。

 

「そんな……どうしてこんな姿に……?」

 

朧はそう言って指揮官の頰に手を置いた。

 

(気づくの遅くない……?)

 

「いや、すまない……その、どうやら持っていた箱で視界を塞がれていたようだ。小さくなった指揮官のことが全く見えていなかった」

 

朧は少しだけ顔を赤くしてそう告げた。

 

(ああ、そういうこと……)

 

「いや、そんなことはどうでもいい……! 指揮官殿、一体どうしてこんなことになってしまったんだ!?」

 

(実は……)

 

指揮官は朧に大体の事情を話した。

 

「なるほど……人を童子に変える薬とは、面妖な……」

 

(昨日の飲んだ栄養ドリンクが、体が小さくなった原因だっていう確証はまだないけどね)

 

指揮官がそう付け足すと、朧は興味深そうにまじまじと指揮官の顔を見つめた。

 

(えっと……何かな?)

 

「指揮官殿。何か私に役立てる事はないか?」

 

(いや、今のところは大丈夫かな)

 

「そうか……いや、しかしだな……」

 

「あの、朧さん……もしよければ、指揮官様をセラスティアさんのところまで連れて行って貰えないでしょうか?」

 

何か指揮官の為にする事はないかと考え始めた朧へ、グニエーヴルはそう提案した。

 

「本当は無用な混乱を避けるためにも、医者である私が同行すべきなのですが……生憎、この後は予定が入っていまして……」

 

「要は指揮官殿の護衛だな! あい分かった!」

 

朧は自信ありげに頷き、指揮官へ手を差し伸べた。

 

「では指揮官殿! 共に参ろうか!」

 

先程までのクールな様子は何処へやら、指揮官を一心に見つめ手を差し伸べる朧の表情はとても朗らかで和かだった。

 

……まるで、妹の睦月と一緒にいる時の朧みたいだ

指揮官は珍しい朧の様子を見て、そう思った。

 

(じゃあ、お願いしようかな……)

 

戸惑いつつも、指揮官は朧の手を取ることにした。

 

「では……よっと!」

 

そう言って朧が指揮官を引き上げると……

次の瞬間、指揮官の体が宙に浮いた。

 

(えっ……?)

 

指揮官が驚く暇もなく、朧は幼い指揮官を軽々抱き上げると、まるで赤ちゃんを抱っこするように優しく、それでいて大切そうに両腕でホールドした。

 

「あ、扉は開けっ放しでいいですよ〜」

 

グニエーヴルはそう言ってニコニコと手を振った。

 

「感謝する!」

 

指揮官で両腕を塞がれた朧は、グニエーヴルへ短い感謝の言葉を述べた。それから指揮官を抱き上げたまま、開きっぱなしだった医務室の扉をくぐり抜け、医務室から退出して行くのだった。

 

しかし、その時……

 

「へぇ……指揮官くんが、あんな姿に、ね」

 

廊下の影から、密かに2人の姿を見つめる者がいた。

 

「ふふっ……面白いわね」

 

謎の人物は朧に抱きしめられる指揮官を見て艶めかしく舌舐めずりをすると、虎視眈々とした瞳を浮かべ、静かに2人の後を追いかけるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

(朧……あのさ)

 

朧に抱きかかえられたまま、しばらく廊下を進んだ所で、指揮官は朧へと声をかけた。

 

「なんだ、指揮官よ?」

 

(なんで、抱っこするの?)

 

「ああ、それはだな指揮官殿が歩きにくいだろうと思ってな」

 

(歩きにくい?)

 

「ああ。話を聞く限りでは、指揮官が童子と化してしまったのは急なことなのだろう?」

 

(まあ、そうだけど)

 

「では、今の指揮官ではいつも通りに歩く事は大変だろうと思ってな。普段とは違う視界の低さ、大幅な体重の変化、そして歩幅も変わっていることから……きっと歩き辛いだろうなと思ってな」

 

朧の言葉は正しかった。

自室で目を覚ましてからというもの、指揮官は得体の知れない歩き辛さを感じていた。身長や体重など、急な状態の変化に脳が混乱してしまっているのか、指揮官は上手く体のバランスを保つことができず、医務室へ向かう際にも何度か転倒してしまっていた。

 

なので今の指揮官の体では、広い基地内を歩くのはとても大変な事だった。

 

「だからこそ、私の出番だ」

 

朧は至近距離で指揮官の顔を見つめた。

 

「私が指揮官の足となり、何処へでも指揮官の行きたいところへ行く……それこそが私に与えられた役割なのだろう」

 

(あ、ありがと……)

 

真正面から朧に見つめられ、気恥ずかしさを感じた指揮官は若干視線を逸らした。

 

「ところで指揮官殿、苦しくはないか?」

 

今度は朧が質問する番だった。

 

「いや、なにぶんこのように人を抱えて運ぶ機会はあまりなくてだな……何か苦しかったり、やり方に問題があると言うのなら言ってくれないだろうか?」

 

(いや、苦しくはないから大丈夫……なんだけど)

 

「けど? なんだ?」

 

(少し、恥ずかしい気が……)

 

「何だ、周りの視線が気になるのか?」

 

朧は周囲を見回した。

世界に名高い『剣聖』である彼女、持ち合わせたその強さもさることながら、冷酷無情、普段から淡々としているあの朧が、嬉々とした様子で見ず知らずの男の子を抱きかかえている……そんな彼女の様子が珍しいのか、先程から通りすがった基地のスタッフたちは、皆ギョッとした目で2人を見送っていた。

 

「なんだ、そんなことか……」

 

しかし、事情を知らないスタッフたちから向けられる視線など一切気にした様子もなく、朧は指揮官に向かってこう続けた。

 

「別に気にする必要はない。このように抱きついていれば、遠くからでは貴方が指揮官であることは気づかれまい。指揮官に向けられる妙な視線は、全て私が引き受けよう……もう少しの辛抱だ」

 

そう言って、朧は指揮官の頭を優しく抱いた。

 

(いや、それもあるけど……)

それによって、必然的に朧の体に顔を押し付けられる形となった指揮官は、顔を赤くしてチラリと下を見た。

 

 

 

朧の大きな2つの膨らみが、指揮官の体に密着していた。

 

 

 

指揮官が戸惑う一方で、朧は大切そうに指揮官のことを抱きしめるものだから、その大きな膨らみが指揮官の体で押し潰され、形を変えてしまっている。

 

柔ら……いや、何でもない

服越しとは言え、体同士が触れ合うことで感じられるその温かさと心地良い質感に、指揮官は心の中で小さなため息をついた。

 

「ん、指揮官よ……先程から何を見ているのだ?」

 

つい先程から、指揮官の視線が妙な位置を彷徨っていることに気づいた朧がそう呟いたのを聞き、指揮官は慌てて視線を明後日の方向に向けた。

 

「では、少し休憩でもするとしようか」

 

やがて、2人は基地内の休憩所に辿り着いた。

[深い意味はありません]

朧は指揮官をゆっくりと椅子の上に座らせ、自らは指揮官の前にしゃがみ込み、ニコニコとした表情で視線の高さを合わせた。

 

(あの……朧さん?)

 

「さあ、指揮官は何が飲みたい?」

 

朧の笑顔に得体の知れないものを感じた指揮官だったが、朧は懐から財布を取り出し、近くの自販機コーナーを指差して指揮官の口を封じた。

 

「水、お茶、ジュース、炭酸……どれがいい?」

 

(いや、それよりも……)

 

「ん? もしや喉が渇いたのではなく、お腹が空いているのか? ならば、軽い食事でも買ってきてあげよう。指揮官も知っての通り、ここの自動販売機は何でも揃っているからな!」

 

基地に設置された自販機には、飲み物だけでなく、冷凍食品や即席ラーメン、お菓子、おつまみなどといったものを販売しているものもあり、無駄に種類が豊富だった。

 

(えっと……)

 

「さあ、遠慮するな」

 

(いや、そういうことじゃなくて……)

 

 

 

「お姉ちゃんが何でも買ってあげちゃうぞ!」

 

 

 

(お、お姉ちゃん……!?)

 

朧の口から放たれた衝撃的な言葉に、指揮官は驚愕した。

 

「うん、どーした? 指揮官?」

 

指揮官が放った戸惑いの言葉を、自分が呼ばれたものだと勘違いした朧はニコニコとした表情を浮かべたまま首を傾げた。

 

(ああ……その、お茶が欲しいかなって……)

 

「お茶だな! 買ってくるからちょっと待っててねー」

 

そう言って朧は指揮官の頭を軽く撫でた後、財布を片手に自販機の方へ向かって行った。

 

 

 

(朧の様子がおかしい……)

 

 

 

その背中を見送りながら、指揮官は小さく呟いた。

 

先程から妙に柔らかくなりつつある表情と口調もそうなのだが、厳格な朧に限って自身のことを「お姉ちゃん」と呼ぶなど、まずあり得ないことだった。

 

まさか、朧も今の自分と同じく何らかの薬品の影響を受け、身体的ではなく精神的に幼児退行してしまったのだろうか……?

 

(いや、考え過ぎか……)

そこまで考えて、指揮官は首を横に振った。

 

(でも一体、何がどうなって……?)

 

朧のキャラが少しだけ変になってしまった原因を探るために、指揮官が思考を巡らせ始めた時だった……それは、音もなくやってきた。

 

 

 

(……むぐっ!?)

 

 

 

突然、背後から伸びてきた手が指揮官の口を塞いだ。

 

(……! ……っ!?)

 

咄嗟のことに、助けを呼ぶことも抵抗することも出来ず、指揮官は一切の声を出せないまま椅子の後ろ側へと引きずり込まれ、そして……通路の奥、闇の中へと消えてしまった。

 

「指揮官ー、買ってきたぞー」

 

やがて、2人分のお茶を持って朧が戻ってくると、既にそこには誰もいなかった。

 

「指揮官……?」

 

朧は指揮官を探して周囲を見回すも、辺りからは何の気配も物音も聞こえず、シンと静まり返った空気が漂っているだけだった。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

(ここは……?)

 

指揮官が目を覚ますと、そこは薄暗い部屋だった。

清潔なシーツ、白いマッドレス……指揮官は今、どこかのベッドの上に寝かされている。

 

なるほど、今までのことは全て悪い夢だったのか……そう思いたかった指揮官だったが、伸ばした右腕がいつもと比べると細く短くなっていたことから、全て現実であると再認識した。

ベッドの淵から見下ろすと、床のフローリングが自室のものと酷似していることから、指揮官は自分がまだ基地の中にいるのだということに気づいた。

 

状況を確認する為に、指揮官がベッドから起き上がろうと両腕に力を入れた時だった。

 

(……!)

 

突然、力を入れた左腕を何者かに掴まれ、指揮官の体がびくりと震えた。それと同時に、指揮官は自分の左側から何者かの息遣いを感じた。

 

「ふふっ……おはよう、指揮官くん」

 

不敵な笑い声

それと同時に発せられる、色っぽい女性の声

 

(その声は……!)

 

聞き覚えのあるその声に、指揮官は振り返った。

 

(そんな……)

 

指揮官の隣に並ぶようにして、ベッドの左側で体を横にしていたその人物を見て、指揮官は驚愕した。

ショートヘアーの黒髪、白い肌、極東製の白銀の装束には特徴的なスリットが入っており、黒色のソックスも相まって、白く美しい彼女の生足が艶やかに強調されていた。

 

 

 

(黛……!?)

 

 

「は〜い、君の黛よ〜」

それは極東安全機関に所属する特務機関員、コードネーム『霊蛇』こと、黛だった。

 

(どうしてこんな事を!?)

 

「どうしてって……決まっているじゃない?」

 

驚く指揮官を前に、そう言って黛は体を横にしたまま足を組んだ。色気の強い彼女の生足がさらに露出する。

 

黛に誘拐されてしまったという事実から、

まさか指揮官である自分のことを亡き者にせよという指令が極東共和国から出された……とでもいうのだろうか?

……指揮官がそんなことを考えていると

 

「安心して〜、どこぞのスパイ映画みたいに君のことを暗殺しようってわけじゃないから〜」

 

まるで指揮官の思考を読んだかのように、そう告げた。

 

(じゃあ、なんで……?)

 

「ふふっ……それはねぇ〜」

 

そう言って、黛は指揮官の右腕で指揮官の腕を掴んだまま、上体を起こして左腕を伸ばし、指揮官の頰に手を触れた。

 

一体何をするつもりなのだろうか?

恐る恐る、指揮官が身構えていると……

 

「えい!」

 

(……っ!)

 

指揮官が反応するよりも早く、黛は素早く彼の後頭部に手を回すと、力を入れて手前に引き倒し、肉つきの良いその体で包み込むようにして指揮官のことをぎゅっと抱きしめた。

 

 

 

「指揮官くんのことが、可愛くてしょうがないから〜」

 

 

 

(!?)

 

黛は嬉々としてそう告げ、指揮官の顔を巨大な双丘で挟み込み、頭の先を愛おしげに頬ずりした。咄嗟に抵抗しようとした指揮官だったが、子どもの力で大人に敵う筈もなく、なす術なく彼女の抱きしめを受け入れざるを得なかった。

 

「因みに、指揮官くんがこうなっちゃったのは私のせいじゃないからね〜! 私はただ、通りすがっただけの第三者なんだから〜」

 

(じゃあ、なぜこんな事を……?)

挟まれ、もみゃくちゃにされながらも指揮官が尋ねる。

 

 

 

「それはね〜子どもになっちゃった指揮官くんとイチャイチャしたかったからなの〜! だからぁ、ついお持ち帰りしちゃったのよね〜」

 

 

 

(……!?)

 

つい、とは何なんだろうか?

指揮官は黛の言葉の意味を考えることで気を逸らそうとするも、しかし顔面を圧迫する極上の柔らかさと、彼女の体から発せられる淫美な甘い香りをゼロ距離で感じ、それどころではなくなった。

 

「ちっちゃくなった君を今日初めて見た時から、なんだが全身が火照ってきちゃって、それに体の奥が疼いてしょうがないの……だから、私とたっぷりイチャイチャして、この疼きを沈めて頂戴ね?」

 

ただでさえ男を狂わせる魅惑的なボディを持っているにもかかわらず、あろうことかそれを惜しげもなく顔に押し付け、さらに色気のある芳香が悪戯っぽく鼻腔をくすぐるものだから、たまったものではない。

 

「ふふっ……ぎゅ〜〜〜♡」

黛は幸せそうに指揮官の体を抱きしめた。腕だけでなくむっちりとした両足も使ってホールドし、全身で指揮官の小さな体を抱きしめ、堪能する……

 

これでもかと言わんばかりの黛の愛情表現に、指揮官は心臓の猛烈な高鳴りを感じ……そして、指揮官が(ある意味で)苦しさを覚え始めた時……

 

「ふふっ……」

 

唐突に、黛が指揮官の体を解放した。

 

(な……何を……?)

 

「おっしまーい」

 

黛はそう言ってニッコリと笑った。

 

(え?)

黛の意図が分からず、指揮官が呆然としていると

 

「あらあら〜指揮官くんってば、もっとぎゅってして欲しーって顔してる〜〜〜」

 

そんな指揮官の様子を見て、黛は悪戯っぽく笑った。

 

(そんなことは……)

 

「誤魔化してもダ〜メ、指揮官くんの気持ちは、全部お見通しなんだから〜」

 

(それは……っ!)

 

言葉ではそう取り繕っても、自分も男なのだろう……心の奥底に、甘美な黛の抱擁を求めている自分がいる事に気付いた。

 

「私も、指揮官のことをもっとぎゅ〜ってして、たっぷりイチャイチャしてあげたいのは山々なんだけどね……でも、お・あ・ず・け〜」

 

黛はそう言って、指で指揮官の鼻の先をツンツンとした。

 

「ねえ、指揮官くん……あなたはだぁれ?」

唐突に、黛はそう切り出してきた。

 

(……指揮官だけど?)

 

「えー? こんなちっちゃな子が指揮官? おねーさんの目には、とてもそうには見えないけどなー? パッと見、どこにでもいる普通の男の子だし、とても指揮官っていう偉い立場の人には見えないけどな〜?」

 

(……何が言いたいの?)

 

回りくどい挑発を展開する黛に、指揮官は真意を求めた。

 

「だから、君が指揮官に相応しいかどうか、これからテストしてあげる事にするわ。ああ、拒否権はないからね」

 

(テスト?)

 

「そう。もし、私の出した課題をクリアしたなら、私はあなたを立派な指揮官として扱ってあげるわ……でも、もしクリア出来なかったらあなたは指揮官に相応しくない……だから、この基地には要らないってこと……つまり……」

 

そこで、黛はニヤリと笑った。

 

その笑みに、指揮官が嫌な気配を感じていると……黛は指揮官の耳元に顔を寄せ「もし君がテストに合格したら、ちょっとしたご褒美をあげるわ」と、囁いた。

 

(これって、どちらにしろアレなやつじゃ……?)

 

これから待ち受けるであろう運命に対して小さな不安を抱いた指揮官だったが、しかし、どうあがいても引くことは許されなかった。

 

仕方なく、指揮官は黛の言葉に従う事にした。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

「場所を変えようか」と黛に連れられ、指揮官が訪れたのは基地内の小会議室だった。定員が20人にも満たない、こじんまりとした会議室……

 

そこで黛は指揮官を椅子に座らせた後、あらかじめ用意していた結束バンドで両足を椅子に固定し、直ぐに逃げられないよう細工を施した。そして、課題と称したプリントを机の上に置き、指揮官にプリントの問題を解くよう言い渡すのだった。

 

裏返しになったプリントを前に、どのような難解な問題が出題されるのだろうか……? と身構えていた指揮官だったが、プリントをひっくり返し、そこに書かれていた問題文を見て驚愕した。

 

問題は全て小学校低学年で習う基本的な計算問題のみで、数学ですらなかった。(算数です)

 

子どもなら兎も角、大人がやるにはあまりにも簡単すぎる問題ばかりだった。そのため、指揮官は当初この問題文を怪しむのだが……しかし、実際にやってみても2+2は5などといった引っ掛け問題があるわけでもなく、落ち着いて解けばまず間違えようのないものばかりで……

 

「うんうん……全問正解ね」

 

プリントを提出すると、黛によって直ちに採点が行われ……そして、何事もなく採点が終了し、指揮官の元へ100点の答案が返却された。

 

「指揮官くん、これでテストは全て終了よ」

 

(あれで終わり!?)

 

「そうよ〜。これで指揮官くんは名実共に指揮官くんっていうことが証明されたわ〜凄い凄い〜お姉ちゃん、感激しちゃう〜〜〜」

 

そう言って黛は指揮官の頭を優しく撫で回した。

色々な意味で黛に下に見られているような気配を感じた指揮官だったが、今のこの状態では仕方がない……と、諦めることにした。

 

(えっと……じゃあ、自分はこれで……)

指揮官が足の結束バンドを取ろうとすると……

 

 

 

「頑張った指揮官くんには、ご褒美をあげなくちゃね!」

黛は目にも留まらぬ速さで指揮官の前へ立ちはだかると……

 

 

 

突然、首元についた衣服の留め金を外し、

 

 

 

さらにスリットの結び目を紐解き始めた。

 

 

 

(ちょっ……!?)

指揮官が止めに入ろうとするよりも早く、黛は肩にかけた薄いベールを取り払うと……

 

 

「それ〜〜〜〜〜」

あろうことか、そのまま着ている服さえも勢いよく脱ぎ捨ててしまった。

 

 

 

(うわっ……!?)

指揮官は慌てて黛から視線を逸らした。そして、黛の裸体を見てしまわないように顔を背け、目を瞑っていると……

 

「指揮官くん、大丈夫よ〜」

 

黛に促され、指揮官が恐る恐る目を開けると……先程服を脱いだ筈の黛は、共和国流の早着替えというやつだろうか、いつの間にか別の服を着用していた。

 

しかし、問題は着ている服にあった。

なぜなら、黛が今着ているのは……

 

「どう? 凄いでしょ?」

 

(な、何が……?)

 

「見て分からない〜?」

そう言って、黛は熱っぽい視線を指揮官を向けながら手を膝につき、前屈みになった。これにより指揮官の眼前に、たわわに実った2つの肌色の果実が差し出される形となる。

 

 

 

胸元が大きく開かれたワイシャツ

 

 

 

大胆に開かれたそこから、彼女の体に纏わりつくセクシーな黒い下着が露わになっている。

 

 

 

そして、下着で保護された淫乱な肉体は、さながら黒色のフルーツキャップで守られた巨峰のようだった。瑞々しい質感、表面にはシミひとつなく、果実は少し触れただけで弾けてしまいそうなほどに完熟しきっていた。

 

 

 

2つの果実が並ぶ事によって出来た深い谷間は、意識を保っていなければ体が吸い寄せられてしまいそうになるほど魅力的で、芸術的とまで呼べる美しさがあった。

 

 

 

彼女が少し動くたびに、その巨大な曲線が艶めかしく揺れ動いた。

 

 

 

そう、黛が着ているのは……

例の(変態的な)教師服だった。

 

 

 

(いや、どうしろと……?)

 

「指揮官はそう言葉では否定しつつも、その視線は黛の胸部に注がれていた」

 

(……!)

 

「心を読まれた。でも、目が離せない」

 

(くっ……!)

指揮官は気力を振り絞り、心を惹きつける魅力的な部位から何とか目を離し、黛の瞳を真っ直ぐに見つめた。

 

「あら? 案外頑張るのね〜」

 

そんな指揮官の様子がおかしかったのか、黛はケラケラと笑った。

 

(からかうのもいい加減に……)

 

「からかってなんかないわよ〜。ねえ、指揮官くんって……コレ、好きなんでしょ?」

 

(そんなことは……)

 

「仕方ないわよ、君だって男の子なんだもんね〜。それに……さっき剣聖さんに抱っこされてた時、指揮官くんがチラチラと下の方を見ていたの、私知ってるんだから〜」

 

(……見てたの……?)

どうやら、黛は全てお見通しなようだった。

 

「うんうん、だから〜指揮官くん〜」

 

黛は指揮官の前に跪き、上目遣いで指揮官を見つめた。

そうして、おもむろに自分の胸部を突き出し……

 

 

 

 

 

「触って♡」

 

 

 

 

 

一体、黛はどうしてしまったのだろうか?

 

 

 

基地の中でも屈指の美貌を持つ黛。

その美貌を武器に、指揮官から様々な情報を引き出そうと、色仕掛けによる誘惑をするということは前々からあった。しかし、ここまで露骨な誘惑は指揮官にとっても初めてのことだった。

 

(いや、そういうのは流石に……)

セクハラを恐れた指揮官は、眉を潜めて身を引いた。

 

 

 

「遠慮しないの〜、据え膳食わぬは何とやら〜」

そんな指揮官の両腕を掴み、黛は自分の胸へと誘導した。

 

 

 

(あっ……)

手のひらに人肌の温もりと、弾力のある塊が触れるのを感じた。少し力を入れただけで指は塊の中に沈み込み、しっとり柔らかい海の中に包み込まれてしまう。

 

指揮官が無意識の内に指を動かそうとするものなら、黛は目を細め「んっ……」と、官能的な声を漏らした。慌てて手を引こうとするも、きめ細やかな肌が指揮官の指に絡みつき、まるで吸い付いてしまっているかのように離さなかった。

 

……いや、違う

指揮官はそこで、黛の柔らかい塊が指を離そうとしないのではなく、自らの意思で離そうとしていないことに気づいた。

 

しかし、その事実に気づいてもなお、指揮官は指を離すことができなかった。指先に伝わる抗い難い甘美な心地よさが、指揮官の理性をことごとく打ち砕いていく

 

 

 

「んんっ……ふふっ……指揮官くん、上手よ〜」

黛の顔はすっかり快楽に染まっていた。

 

 

 

「指揮官くん、ほぉら見て……」

 

黛に促されるまま、指揮官は視線を下に向けた。

 

「指揮官くんのちっちゃくて温かい手でモミモミされて〜私の[データ削除済み]がいやらしく形を変えちゃってるわ〜」

 

(……ッッッ)

そこで、指揮官は信じられない光景を目の当たりにした。黛に言われるまで全く気がつかなかったのだが、指揮官は[データ削除済み]。

 

 

 

 

 

[ムジナ(作者)のSAN値が限界を迎えました]

 

 

 

 

 

ーーー省略ーーー

[以後数分間に渡り、黛の官能的な声が響き渡る]

 

 

 

 

 

「はーい、ご褒美の時間は……お・し・ま・い」

 

 

 

黛が指揮官の前から一歩だけ引くと……ぷるん、大きな膨らみが盛大に揺れ動き、それまで繋がっていた箇所が名残惜しく分かれてしまった。

 

(…………)

恍惚とした表情で衣服の乱れを直す黛を前に、指揮官は自分の手のひらを見つめた。そこには、まだ彼女の肌の温もりと柔らかい感触が残っている。

 

 

 

「ふぅ……さ、授業を始めるわよ〜」

熱を帯びた深い吐息、うっすらとハートマークが浮かび上がっている瞳、上気した赤ら顔を浮かべながら、黛は教卓の上に置いていた指示棒を手にした。

 

 

 

(……?)

 

授業……?

最後に残った理性という名のたった1枚のファイアウォールを盾にして、指揮官は黛を見つめた。

 

 

 

「次は指揮官くんもお待ちかねの……保健体育よ〜」

 

 

 

(……ッッッ!?)

しかし、黛の放ったその一言に、指揮官の理性は早々に無数のひび割れが入ることとなった。

 

「ふふっ……」

指揮官のそんな様子に色っぽい笑みを浮かべた黛は、教卓の上に腰掛けると、その上で足を組んだ。スカート丈が恐ろしく短いため、黛が足を動かす度に、その中身がチラチラと見え隠れしてしまっている。

 

 

 

「私の授業に教科書は要らないわ〜。だって、こ・こ・に……教科書よりも、も〜〜〜っと良い教材があるんだから〜〜〜」

 

 

 

散々指揮官のことを弄んだ黛は、そこで何の躊躇いもなく股を大きく開いた。黒いストッキングに包まれた黛のムチムチとした悩ましい脚部が、彼女の柔軟性と相まって左右対称の美しい形となっている。

 

いわゆる、M字開脚というやつである。

 

それにより指揮官のところからは、黛の……薄布に包まれた、女性の大切な部分が丸見えになってしまっている。そして、その場所は[削除済み(もうダメ書き起こしたら死ぬ……)]

 

(…………)

指揮官の理性に甚大な損傷が発生する。

 

「さあ、始めましょ〜」

黛は指示棒の先端を自分の股に向けた。

 

 

 

「君と私……2人っきりの、保健体育を……実技で♡」

 

 

 

(…………ああ)

今まさに指揮官の理性が崩壊しようとした……その時

 

 

 

ガシャン!

スモークがなされた会議室の窓ガラスを突き破って、何か小さいものが飛び出してきた。しかも、窓ガラスを突き破ってもなおその勢いは止まらず、教卓の上に腰掛ける黛めがけて一直線に向かっていた。

 

「!」

それに気づいた黛は素早い身のこなしですぐさま起き上がると、飛来する何かめがけて蹴りを放った。履いていたハイヒールの先端がその物体を捉え、真っ二つに粉砕した。

 

「わっ?!」

 

そして、黛は悲鳴をあげた。

なぜなら、物体を粉砕した瞬間、その中から大量の液体が吹き出し、黛を襲ったからだった。

 

(これは、お茶……?)

粉砕され、地面に転がる空き缶を見て指揮官が呟く。

それにより、指揮官は理性を取り戻した。

 

「くっ!」

 

吹き出したお茶に一瞬だけ怯んだ黛だったが、すぐさま態勢を整えると、胸の谷間から小さな瓶を取り出し、親指で蓋を開けつつ、あろうことか中に入った液体を指揮官めがけて飛ばした。

 

(なっ……!)

 

しかし、その液体が指揮官に届く直前……指揮官の目の前に出現した黒い影が盾となり、指揮官が液体を浴びることはなかった。

 

「貴方は……!」

 

突然現れた黒い影を見て、黛が驚愕する。

 

「…………やっ!」

黒い影はその場で抜刀、黛へと斬りかかった。

 

「くっ……」

迫る峰打ちを、黛は側面へ飛び、ギリギリのところで回避した。

 

しかし、黒い影にとっても回避されるのは計算ずくだった。黒い影は勢いそのまま反転すると、椅子に縛られた指揮官に向けて横薙ぎの一撃を放った。

 

刀の一閃は指揮官と椅子を繋ぐ結束バンドだけを綺麗に切断し、これにより指揮官は自由の身となった。

 

(朧……!?)

 

「指揮官殿! 手を……!」

黒い影の正体は朧だった。

朧は刀を左手に持ち替え、空いた右手を指揮官へ差し出した。指揮官が手を握ると……朧は指揮官の体を引き上げ、大事そうにその胸中へ誘い、抱き……

 

 

 

「朧月の輪!!!」

 

 

 

朧が技の名前を呟いた瞬間、左手の刀から放出された高周波が2人の体を包み込んだ。そうして、気流の刃を伴う1つの竜巻と化した2人の体は、会議室の中を高速で移動……会議室の壁を突き破って、外へ消えてしまった。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

数十分後……

セラスティア様専用ラボ(自称)

 

 

 

「あははっ、それは大変だったわねっ!」

指揮官の報告を聞き、セラスティアは盛大に笑った。

 

(少しはこっちの身にもなってよ……)

 

「面白いから仕方ないでしょ? だって、あの指揮官がこんなちんちくりんになっちゃってるんだから〜あはっ、可愛い〜」

 

そう言ってセラスティアは指揮官の頭を撫で回した。

 

(子供扱いしないでよ……)

 

「だって子供でしょ、あはっ!」

 

お菓子食べる? と明らかな子供扱いをし始めたセラスティアに小さな苛立ちを覚えた指揮官だったが、頼りになるのが彼女しかいない事もあり、余計な反論をせず、ここは我慢することにした。

 

 

 

朧(直感で指揮官の居場所を探し当てた)の力も借りて黛の誘惑からなんとか逃れた指揮官は、当初の予定通り自室に戻って例の栄養ドリンクの瓶を回収した後、セラスティアを訪ねて基地内の彼女のラボへ足を運んでいた。

 

幼児になった指揮官の姿を見て、最初は驚いた様子を見せたセラスティアだったが、事情を細やかに説明すると、彼女はその青い髪の毛を揺らしてひたすらに笑うのだった。

 

 

 

「ほんと、指揮官といると退屈しないわね」

 

(ポジティブに受け取っておくよ)

 

ため息を吐きつつ、指揮官はポケットを探る

 

(それで、これなんだけど……)

 

「オッケー、これを分析すればいいのね?」

 

指揮官は制服のポケットから取り出した栄養ドリンクの瓶をセラスティアへと手渡した。セラスティアはそれを受け取ると、軽く振って蓋を開け、中を覗き込み……そして顔をしかめた。

 

「って……何も残ってないじゃないの」

 

(ん、分析出来そうにない?)

 

「で、出来ないとは言ってないわよ! この天才セラスティア様にかかれば、瓶の内側に付着した僅かな液体からの成分分析でも余裕よ。ただ、サンプルが少ないから分析には時間がかかりそう……そうね」

 

セラスティアは背後へと振り返り、薄暗い部屋の中にポツリと浮かび上がっている空間投影型ディスプレイに映る現在時刻を確認し、それから少しだけ考えた後、こう続けた。

 

「2、3時間後くらいにまた来てよ。それくらい時間をくれれば何か重要な手がかりを掴めるはずだから……まあ、完全には無理だと思うけど」

 

(2、3時間後ね、了解)

 

……流石に頼りになるなぁ

指揮官が心の中でそんなことを思っていると……

 

「ところで、指揮官さあ」

 

(……?)

 

「なんでそんなのつけてるわけ?」

 

セラスティアはそう言って、指揮官の顔を隠している冷徹のマスク(好感度アイテム:バイロン用)を指差した。

 

(実は……)

指揮官はそこで、朧と黛の件を説明した。

 

朧は、医務室で出会ってからというもの、自分に対してそれまで見せることはなかった柔軟な姿勢で接してくるようになったことを……

 

黛に関しては、性的なアピールが前にも増して酷くなったことを……

 

この2点を、何があったかは具体的には言わずに2人の尊厳に配慮しつつ、あくまでも彼女たちが少しだけヘンになってしまったことを伝えた。

 

「はあ……? キャラ崩壊に誘惑ねぇ……?」

 

セラスティアは怪訝そうな表情で指揮官を見つめた。

 

「女2人に言い寄られてご満悦とは、大層なご身分だこと……で、それと指揮官がつけているマスクに一体何の関係があるっていうのよ?」

 

(実は……)

指揮官はセラスティアへ、この件に関してある仮説を立てていることを伝えた。

 

「ふーん……要するに指揮官は、2人がおかしくなってしまったのはこの薬が原因かもしれないって、そう言いたいのね?」

 

指揮官が立てた仮説……

それは……もし、指揮官が幼くなってしまった原因がこの栄養ドリンクにあるのだとすれば、服用者を幼くさせる効果の他に、それとは違う第2の効果が存在するのではないか? ということだった。

 

というのも……朧と黛がどちらも幼児化した指揮官を目視した直後におかしくなってしまったことから、薬には服用者を幼くさせる効果の他に、周囲に対する誘惑、または認識障害のようなものを引き起こす副効果があるのではないかということが考えられた。

 

 

 

「つまり、惚れ薬の成分も含まれているんじゃないかってこと? 小さくなった指揮官の姿を直接見た女の人を、指揮官に夢中にさせる……と?」

 

 

 

(そう、マスクはその予防策ってこと)

最も、どれだけ予防できてるかは分からないけど……マスクの下で、指揮官はセラスティアに聞こえないよう、小さく呟いた。

 

この一連の出来事について、指揮官たちはまだ分からないことがあまりにも多すぎた。

 

「うーん、話を聞く限りでは母数が少ないから何とも言えないけど……とにかく、これの中にそういう効果をもたらす成分が含まれているのかも一緒に調べればいいのね?」

 

(そういうこと、お願いね)

 

「りょーかい! それじゃあサクッと調べてみるから、指揮官はそこら辺をぶらぶら散歩でもしてるといいわ」

 

そう言ってセラスティアはデスクへ向き直り、さっそく作業に取り掛かった。その姿勢に心強さを感じながら、指揮官はラボの出口へと向かった。

 

「ん、話は終わったのか?」

 

出口付近で正座をして待機していた朧は、指揮官の接近に気づくと即座に立ち上がった。

 

(一通りね)

指揮官は顔から冷徹のマスクを外しつつ、そう答えた。さらに分析には2、3時間ほどかかる旨のことも伝えた。

 

「そうか、それでは……んっ」

 

朧は指揮官へ両手を差し出した。

指揮官がそれに従って両腕を軽く上げると、朧は脇に手を入れて持ち上げ、そのまま幼い指揮官の体をぎゅっと胸に抱いた。

 

「指揮官殿、苦しくはないか?」

 

(ああ、大丈夫……)

 

「そうか! 苦しかったらおねーちゃんに言うのだぞ!」

 

(ん、ありがと)

 

2人はお互いに見つめ合いながら言葉を交わした。

最早、2人とも密着することに慣れてしまっている。

 

筋肉の割合が影響しているのだろう、黛の時とは一味違った朧の柔らかいながらも引き締まった、ハリのある質感を布ごしに感じていると……指揮官はラボの奥から奇妙な視線を感じた。

 

 

 

「…………むぅ」

見ると、先ほどまでデスクに向かっていたはずのセラスティアがいつのまにか振り返っており、朧に抱っこされている指揮官のことをジト目で見つめていた。

 

 

 

(……何?)

 

「見せつけてくれちゃって……」

 

(え?)

 

「何でもないわよ! さっさと出てって!」

 

(アッハイ)

 

顔を見られてしまったが大丈夫だろうか?

そんなことを思いつつ、じっとりとした目つきのセラスティアから逃げるようにして、指揮官たちは早々とラボを後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

[エンディング]

 

セラスティアへ薬の分析を依頼し、指揮官は自分のショタ化を治すための手がかりに向けて、一歩前進したかに思えた。

 

だが、この後……

次々と襲いかかってくる、アイサガお姉さんキャラ(?)たちによる[削除済み]な誘惑を、指揮官はまだ知らない……

 

 

 

「すまない、指揮官……ッ!!」

突然の裏切り、[削除済み]した朧に壁ドンされ……

 

 

 

「さあ、授業再開よ〜」

逃げ込んだ矢先、黛によって再び拘束され、さらにあの人物の登場により急遽3Pへ! [削除済み]の波状攻撃により、指揮官の理性は一瞬にして削り取られる。

 

 

 

「主人殿! お背中を流させてもらうであります!」

「私も…………指揮官の背中流すの、手伝う」

意外! 本編では恐らく絶対にあり得ないであろう珍しい組み合わせによる、[削除済み]のご奉仕……

 

 

 

「指揮官……私のしっぽを……触って……?」

次々とおかしくなるのは機械の体を持つ彼女たちも同様だった。接続部を探して指揮官の体を這い回る、彼女の尻尾……切なげな囁き声

 

 

 

「指揮官様〜お待ちしておりました〜♬」

「待ってたわよ〜〜〜ダーリン♪」

リフレと化した指揮官の自室、そこで待ち受けるはあの2人……膝枕に、耳かき、囁き……甘々で、とろけるような新感覚の体験。

 

 

 

その他、アイサガお姉さん(?)キャラたちによるドキドキで甘々で、切なくて、甘酸っぱくて、ちょっぴり[削除済み]な展開が満載……?

 

果たして、指揮官は誘惑に打ち勝つことができるのか……? そして、指揮官をショタ化させた犯人とは……? その目的とは……?

 

 

 

 

 

機動戦隊おねショタサーガ

第2話へ続く……

[シチュエーションとシーンは全て開発中のものです。]




大事なことなので2回言います。
『本作はムジナの意思によるものではありません』

……なので、誤字脱字や表現に関するもの以外の、本作の内容に関するクレームは一切受け付けておりません。何か内容に関する文句があるのであれば、ムジナに作るよう依頼した依頼主様を特定し、そちらへクレームを送っていただけると幸いです。(ムジナの尻尾切り)
(依頼主様へ、コメントを書く際には自身が依頼主であると発覚しないように、もしくは身元が特定されないよう細心の注意を払ってコメントをしてください!)

また、本作を書くにあたってアイサガのワルチャ民へ意見を求めたところ……

・影麟×ウェスパは至高(なのでこれ以外で)
・ケリーを汚すな(ショタはダメ?風評被害)
→例えアイサガ1の巨乳だったとしても
・ウィオラに蕩けさせられるのが潤う

このような意見が出たので、参考にさせていただきました。

次回も頑張らせていただきます。
コメント等、お待ちしております。
それでは、また……
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