ココガラのさえずりが聞こえて目を覚ますと知らない森の中にいた…
嘘だ。庭から出入り出来る森だ。
どうやらポケモン達を愛でている途中で寝落ちしてしまっていたようだ。
12月に外で寝落ちとか凍死一直線に思えるがウルガモスがずっと寄り添っていてくれたお陰でとてもぬくい。ママァ…
ポケモンをボールに戻さずに寝落ちしてしまったのでどこかに凍えているのではないかと焦って探したが暖かいキャンプの中に入って寝ていた。マクロコスモス社製のキャンプは広さも保温性も抜群に優れていて最高だ!
ポケモン達を起こし一緒に朝飯を食べ終えた俺はポケモン達を連れ森の奥に向かう。しばらく歩いていると森の少し開けた場所にボロ…趣ある建物が見えてくる。
「相変わらずボロいなぁうちのジムは…」
そう、何を隠そうこのボロ、趣ある建物こそ俺が仕切るワームジムである。
まあ、ジムトレーナーいないから仕切るも何もないけどな!
来訪者もいなければジムトレーナーもいないジムに何をしに来たかというとまあ定期的な清掃である。
ワームジムは初代創設者が趣味でカントー風の木造建築で建てた屋敷をずっと受け継いでおりその歴史は今のポケモンリーグより古い歴史有る建物だ。
しかし木造故に定期的な清掃が欠かせず3日に1回は清掃するようにしている。
まがいなりにもジムを名乗るだけあって敷地は広く先代の頃はジムトレーナー達と協力して行うのだが何度も言うが今はジムトレーナーはいない。庭の雑草むしりや屋敷の雑巾がけなど一人で全てやるとなると一日がかりの重労働だ。ポケモン達に手伝ってもらったとしても半日はかかる。
気が滅入るがバウタウンの文化財にも指定されるものだ。仮にもジムリーダーのオレが手入れを怠る訳にはいかない。
ポケモン達に指示をだす。
「グソクムシャとペンドラー、シュバルゴは庭の雑草むしりとバトルフィールドの芝狩りを。イオルブとクワガノンは屋根に生えている雑草の処理を頼む。ウルガモスは雑草が集まったらまとめて燃やしてくれ。」
ポケモン達は頷くとそれぞれ作業にかかる。本当にいい子たちだ。ご褒美には腕によりをかけたカレーを作ろう。その為にも屋敷の掃除をさっさと終わらせてしまおう。
ポケモン達の協力もあって昼過ぎには掃除も終わり、遅めの昼食を作ろうとした俺は、具材の買い出しにバウタウンの市場へ来ていた。
いつも賑やかなバウタウンの市場はいつにもまして賑やかで浮き足だったような雰囲気を感じる。毎年ジムチャレンジの時期は街の外からの客も増えるため毎日がちょっとしたお祭りなのだ。
チャレンジャーが来る前の今バウタウン一帯はお祭り前の子供達のようにせわしない。
馴染みの店で具材を買うとこの空気のせいかいつもよりサービスしてくれた。やったぜ。