ラスオリギャグSS デブ飯指揮官!(1話) ~ソワン、ナエン:限界突破カルボナーラ~   作:よりぼく

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自分のオルカの日常妄想になります。
なぜデブ飯? 彼女達に美味しいものを食べて欲しいから!
なぜにデブ飯? ぽっちゃり娘が好きだからだ!



デブ飯指揮官シリーズ

 ここはオルカ(潜水艦:巨大で居住区も兼ねる、人類最後の砦)の執務室。

 主の私が今日の秘書コンスタンツァと共に、各バイオロイドに対する指令、報告書の承認と整理を行っていた。

 仕事も一息がつき、椅子に深く座り直すと。

(あぁ、料理を食べさせたい…)

 と、自分の欲望の声が届く。

 あのソワン騒動以降、私にはこんな衝動が起きるようになってしまっていた。

 

 切り出しやすいコンスタンツァに思いを伝え、寵愛を与えたのは数ヶ月前からだったか…

「いかんいかん、気を直さねば。」

 しかし欲望は認識したが最後、再現なく沸き立ち更なる獲物を求め溢れだして止まらない。

 自己満足でも彼女だけでも足りないと暴れるそれを止めるには、最早新たな犠牲者を出すしか無かった。

 欲望が器から溢れて、言葉となって表れる。

「急いては事を仕損じる、確実にやる。」

 

 今回の料理と食べさせる相手を考え、そして食事から逃れさせない押し付けルートを考える…

 そんな悪巧みをして仕事を進めていると、遠征から帰投したミホがノックもまばらに入って来た

「司令官ー、かえったよー おわぁ!?え?何かまた余計なこと考えてない!?」

 流石ミホだ、話が早い

「発作だ、食材を集めろ!今回のターゲットはソワン、ナイトエンジェルだ!!たっぷり作るぞ、ミホも食べるか?」

「…!!いやー!お手伝いさせてもらうよー!たっぷり作るんでしょ、支援メンバー読んでくるから準備してて!!」

 察してミホが駆け出していく、良いことだ。

 しかし、この調子では命令しなければ彼女は準備だけで食事はしないだろう。

 …残念だが仕方ない、命令されて取る食事など本当に私がやりたい事ではないからな。

 さて、今回の面子は私の癖を認識させた者たちだ。 私の持てる全てを注ぎ込もう。

 

ーーーーーーーー

数時間後、食堂

ーーーーーーーー

 

 呼んでいたゲスト達が集まり始め、食堂にすべてのキャストが揃う。

「ご主人様、食事会に及びいただきありがとうございます」

「司令官!一部が大きくなる可能性を秘めた料理って本当ですか!」

 適当に返事をうち、皆をそれぞれの席に座らせる。

 あぁ、これからを考えると心が跳ねて仕方がない。

「これより調理を開始する!!」

「そうね」「本当に一部が…!!」

 あぁ、楽しませて貰おう。

 

「さぁ!始まりました!司令官の料理!ここからの解説は私コンスタンツァが勤めさせていただきます!」

「コンスタンツァさん?その服装はどうしたのですか?」

 ソワン驚くのも無理はない、コンスタンツァがいつものメイド服ではなく、上下ジャージに頭にはタオル巻きという服装でハイテンションで解説をしているのだ、動揺ももっともである。

 ここは助言せねば、小言スタートなどレシピには載せれない。

「いや、最高の服装だ…コンスタンツァ、君が理解をしてくれて本当に感謝している」

 顔を赤らめコンスタンツァははにかむ

「私は、ご主人様のためならばどんな事でも大丈夫です。

それに、私の中のお姉さまも喜んでいるのですから!」

………

「「さぁ、料理をお願いします!!」」

 いかんいかん、あまりにもコンちゃんが可愛すぎるのがいけない、魂を奪われる所だった

 よい切り替えをしてくれた盛り上げ隊、ジニャー、フォレストメーカー、キャロル、ポルティーヤなどの声が上がり、部屋の温度と湿度がむぁつと上昇する。

 ああ…この空気だ…始めねば!

 

「さぁ、今回の料理は麺!!カルボナーラになります!!」

「カルボナーラ?」

「ベーコン・チーズ・生クリーム・卵などで作ったパスタソースですね」

「それが一部に効果があるのでしょうか…」

 疑問の表情、普通の料理会と思っているな?非常によいリアクションである。

「さぁ、まずは肉からです! 鳥、豚、ベーコン、ソーセージをたっぷりとバターが溶けたフライパンでまるで揚げるかのように熱していきます!!」

「「!!??」」

「サプライズ肉!!」

「「バターの香り最高!!」」ウォオオオ

 タオルを回し、興奮を表現する盛り上げ隊

 ゲストは困惑しつつもこの空気に呑まれている…

 そこに、次なる一手が打たれる

「そして付け合わせのチーズフリッターのあげ始めです!!チーズ!チーズチーズの揚げ物!!」

「「」」

 ゲスト達は見た、そして司令官の要求を察する!!

 カロリーを食え、と!!そして繋がる、最近のコンスタンツァがイキイキしてツヤツヤテッカテカしてた理由を!!

 そう、これこそが司令官の寵愛!望むべき姿、平穏に望むものだ…!!

 司令官の思いが形となる

 それは罰であり礼、感謝と恨み、そして自分の趣味に染め上げたいという欲望!!

「ふわー!美味しそうですねー!」

 あぁ、それは本当だ、だが彼女達の女が警告を鳴らしている、コレはいけないものだ!と

 それと同時にこの香りに捕まれた胃袋が、脳髄が伝えてくるー

(もう、逃げられない)と

 そう、指揮官のレシピ通りに料理が進んでいくーーー

 

「火が通った所にたっぷりの焦がしニンニクと生クリームを追加!さぁ!一気にSOURCEが形になる!!」

「めっちゃ胃袋に響く香りが食用をそそりますぅ!!」

 ごくり、とソワン、ナエンの喉が鳴る。

 まずは鼻が墜ちた。

 

「さぁ、そこに固めに茹でた平麺投入!!めっちゃ絡んで吸う!!肉汁を!!これでもかと絡む!!吸う!!吸う!!!」

「そこには美味さしか存在してないぃ!!山盛りで欲しいですぅ!!」

 この連続攻勢に盛り上げ隊は早くも最高潮だ。

「卵を絡めて麺部分の完成!!!さぁ盛り付けへ入ります!!」

 

 ベーコンを敷き詰め上に麺を載せ盛り付けていく

「あーっと!!ここでハチミツ!ハチミツを縁のベーコン達にかけていく!! ベーコンのしょっぱさとハチミツの甘味が複雑な味を生んでいく!! 麺を積み上げてフリッターを載せ!!完成!完成でしょうか!?」

「カロリーが積み上げられていく…」

 さぁ、視覚もこれで詰みだ!!

「とどめに載せられたのは目玉焼き!!

これで本当に完成です!!ベーコン!チーズ!卵!麺!!これぞ完璧、完璧なカルボナーラ!!」

 きゅるると鳴る二人の胃に、勝利を確信する。

 パッパッと盛り上げ隊の分も盛り付けをし、並べる。

 早速盛り上げ隊とコンスタンツァは満面の笑顔で叫んだ。

「「いただきます!!!」」

 

 さぁ、次は君たちの番だよ、と二人を見る。

「「」」

…ゲスト席に寄り、絶句している二人を見て笑みがこぼれる

「さぁ、御上がり下さい? そんなに量もある訳ではないだろ?」

 食え、と言う命令は絶対にしない

 そんな事をする必要もない

 その指示は彼女らの胃と脳髄からのもの以外不要!!

 

「いただきます」

「いただきます」

 

 皆、それだけを言いはむはむ、パクパクと食事を始める。

 美味しさと、それを増す山盛りの罪悪感。

 

 十数分後、私の目の前には空の皿がずらりと並んでいた。

 

「盛り上げ隊の皆、ありがとう…皆のおかげだ、本当に皆素晴らしいよ…」

「「どういたしまして、またお願いします」」

「〆に、お行儀は悪いが皿のソースをこの焼きたてパンで吹いてくれ…」

「「はい!!」」

 

 この声を聞いてゲスト達がこちらを見る。

 彼女達のすべてを覚悟したと思い込んでいた表情に心が震える。

 食べきったと思った所に申し訳ないなぁ…本当に。

「あぁ…君達もどうだい?」

「「お願いします」」

 あぁ、今回の料理会は大成功だ…

 また、欲望が溢れたらまたやろう。

 次の獲物を考える、一度こぼし切ったはずの欲望が、またこんこんと湧いていた。

 

おしまい

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

後日談

 「確かに、三食ツナ缶が続くとこの欲望が溢れるが…狙ってやるのはやめてくれよ?コンスタンツァ」

 「…善処させていただきます」

 彼女は、根本的に自分の欲望が大事なのだ。その心が嬉しくなり、また笑みと欲望が溢れてくる。

「コンスタンツァ、命令だ 着替えて秘密の部屋(調理室)に来なさい」

「はい、ありがとうございますご主人様!」

 さぁ、今度はどんな料理を作ろうか…。


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