「音楽の天才」、本編は未完という形で突然の終了となってしまいましたが、今回のコラボでは佐竹亮がもう一度登場!コラボ先の如月準と力を合わせ、ヤンデレたちからどのように逃げ切るのか……!?
「はぁ……はぁ……死ぬかと思ったぜ」
「大丈夫?」
「逆に大丈夫に見えます?我命の危機ぞ?」
「それだけ口をきけるなら大丈夫だね」
あの後、如月さん(女)と全力で走って、なんとか逃げ切れた。つぐみが特別足が速いわけじゃなくて助かったぜ。
でも、まさかつぐみが刃物を振り回すなんてな。大天使が殺人天使になってもうた。俺はつぐみをそんな子に育てた覚えはありません!!
「それで、かなり走って来ちゃったけど……」
「まさか屋上まで来ちゃうとは」
走って走って、着いた場所は屋上。どうするかね?ここから飛び降りればもしかすると逃げられたり……しないな。
「とりあえず、ここからどうしますかね?俺、如月さんと心中するなんて死んでも嫌ですよ」
「そうだね。とりあえず君は死にたいのか死にたくないのかはっきりさせようか。死ぬのが死んでも嫌ってどういうことかな?」
「彼女できるまでは死ねないっす」
「また言ってるよ……」
これからどうするか決めないとな。つぐみがああなってるってことは、つぐみ以外もそうなってる可能性があるわけで、もしそうだとしたらかなりヤバい状況だ。俺刺されちゃう。悲しみの向こうに行っちゃう。
まあ、冗談抜きにこの状況は過去最大級のピンチだ。どうしたものかな……
「よし。亮くん。まずは状況を整理しよう。ボクはなんとなくわかるけど、君はよくわかってないだろうからね」
「助かりますわ」
如月さんがいい人で助かったわ。美少女が如月さんだと判明した時はめっちゃ悲しかったけど、こういう時はほんと頼りになる。流石、ヤンデレに追われ続けてるだけのことはあるね。
「最初に、ボクたちは追われている。今わかっているだけでも、つぐみとRASの誰かには」
「RAS?なんで?出てきたっけ?」
「ボクの知り合いでフラッシュバンを使うのはRASだけだからね」
「え?あのバンド、フラッシュバン使うんすか?」
「そうだよ」
「えぇ……」
ヤバいなあいつら(ド直球)
RASがフラッシュバン使うなんて初耳なんですけどぉ!?マジかよ……最近のバンドって目眩ましとか使うの?恐ろしい恐ろしい。
「次に、なんでボクたちが追われているのかだけど……」
「如月さん狙いでしょ。俺は如月さんに誠に不本意で遺憾ながら惚れてしまったのでね!」
「まだ根に持ってる……」
「ふん!」
「でも、君自身もヤンデレたちには狙われているんだよ?」
「ん?それはどういう」
「ヤンデレたちは確かに、ボクのことを狙っているのかもしれない。だけどね、君も実はかなり好かれているんだよ」
「そんなまさか。俺なんかを好きになるほどあいつらも馬鹿じゃないっすよ」
「さっきのつぐみちゃんの反応を見てもそう言い切れる?」
「……」
さっき、つぐみは俺に対して「如月さんと一緒に死んで♡」と言っていた。その意味を落ち着いて考えると……
つぐみにとって如月さんは超大切=その如月さんと一緒に死ね=俺も如月さんと同じくらい大切?
「……言い切れないっす」
「そうでしょ?つまり、こうなった以上、片方だけ逃げるというのは難しいんだ。どっちも狙われているんだから。亮くんのことだから、如月さんに押し付ければ俺逃げ切れるんじゃね?、とか思ってたかもしれないけど、それが無理なことは理解してもらえたかな?」
「そそそそそんなこと思ってないしぃ!?」
それじゃあまるで俺の性格が悪いみたいじゃないか。まったく。如月さんもひどいこと言うなぁ。
「まあいいよ。人間、自分の身が一番大切だからね」
「流石如月さん。良いこと言う」
「じゃあ、今後の方針でも軽く決めようか」
「110。おまわりさんに助けを求める」
「それはちょっと、ね……」
「ですよねー。半分冗談ですから気にしないでくださいな」
「でも、助けを求めるというのはいいかもしれない」
「え?」
助けを求める?え?この状況を打破できる人がいるんですか?
「ボクの知り合い__いや、協力者かな。ボクの協力者にヤンデレからの逃亡を助けてくれるような人がいてね。ボクが捕まった時も助け出してくれたんだ」
「そんなハイスペックな知り合いどこで手に入れたんすか?」
「花咲川。あそこの教師だし」
「俺、教師なめてたわ」
ヤンデレから解放するってどんな教師だよ。
だけど、それはいい案かもしれない。どの道このままじゃBAD ENDなんだし、この際土下座してでも助けてもらわないと。プライドとかいらない。
「んで、その人の名前は?」
「
「りょーかい。俺はその人に助け求めるのに賛成なんで、電話してもらえません?」
「わかった」
そう言って如月さんはスマホを取り出し、電話をかけ始めた。
(※誰だよそいつとか思った人は「色々してたら全員病んだんですけど!?」を読もう!!きっとわかるぞ!!←露骨な宣伝)
『飯食ってたんだが』
「黙って聞いて貰える?」
『……そういえば、お前、女になってんだったな。声が女だから一瞬誰かと思ったぜ。あ、それを治せって話だったら無理だな。俺にもできないことはある』
「あ、そこはこの際どうでもいいです」
『つまんねえやつだな。そこは普通気にするだろうが』
電話から聞こえてくる言葉からだと、本当にこの人が教師なのか疑ってしまう。俺の知ってる教師はそんなに言葉遣い悪くないぞ。もっと丁寧だぞ。話長いけど。
「それで、本来の要件なんですけど、かくかくしかじかで、助けてくれますか?」
『──またかよ。
ちっ。仕方ねえな。んで、どういう状況なんだ?説明しろ』
「現在羽丘学園高等部。追ってくるのは確認できているだけでもつぐみちゃんとRAS。逃げているのはボクと亮くん」
『あ?一般人巻き込んでんのかよ』
そうなんですよ巻き込まれたんですよ。
「亮くんはしぶといから大丈夫です」
『しぶといのかよ、つまんねえな。一回瀕死になった方が危険性も理解できるんじゃねか?そいつも、お前も』
酷くね?
『言っとくが死ぬなよ。一応は向かってやる』
いい人……なのか?
「もちろんです。ボクも亮くんも、死にませんよ」
『それは頼もしいことだな。そうだな……準備と思考と到着にせめて半日、それまで生き残れよ』
「半日も!?……って電話切られた」
交渉は成立して、蛇穴さんは俺たちを助けに来てくれることになったらしい。ただし半日後。如月さんは半日も生き延びなければならないという事実に絶望してたけど、ぶっちゃけ簡単じゃね?この学校は広い。隠れ続けるには十分だろう。よって、隠れ続ける超絶チキン戦法で勝ったも同然。この勝負、俺の勝ち。なんで負けたか、明日までに考えといてください。
「如月さん。亮。やっと見つけた♡」
「ん?蘭か。もしかして俺たちを助けに……その右手に持っているものはなんだい?」
「スタンガンだよ。これであんたたち2人を気絶させて、その後は……あたしのものになってもらうから♡」
「Oh……」
「これはまずいな……」
貴様、なぜ俺たちが屋上にいるとわかったんだ!?
さっき逃げ切るのは簡単だと言ったな?あれは嘘だ。だって、隠れる前に見つかるとは思わないじゃん?かくれんぼで隠れる前に見つけるなんてルール違反じゃん?
し・か・も!!ここは屋上。周りは柵で、逃げ場はないようなもの。う~ん、詰んだな。
「如月さん如月さん」
「どうしたんだい亮くん」
「今までありがとうございました」
「諦めないでくれるかな?」
いやそうは言ってもどうすれば。
蘭はスタンガンバチバチやりながら近づいてくるしさぁ!!あのバチバチやってるのちょっとかっこいいから俺もやってみたいし!!
こっちは武器無しで、あっちはスタンガン。少しでも捕まったら一発KO。
「クソッ。リア充になりたい人生だったぜ」
「彼女欲しいんでしょ?あたしがなってあげるよ♡」
「そーいうことじゃないの」
「あっそ。なら……実力行使しかないよね!!」
「!?」
「亮くん、避けて!!」
蘭が一気に距離を詰めてくる。
「危ねぇっ!?」
「ほんっと、反射神経はいいよね!!でも、そういうところも好き♡」
間一髪でそれを回避した俺。俺じゃなかったら死んでたね。
「今だよ亮くん!!一気にドアの方まで逃げる!!」
「了解!!まったく、死ぬかと思ったぜ」
「逃げるの?無駄なのに。早く捕まった方が楽なのに」
「負け惜しみか?俺に避けられた時点でお前の負けだぜ!バーカバーカ!!」
「亮くん調子に乗らないで!君が調子に乗ると碌なことにならないから!!」
屋上は危険だ。万が一の時に逃げられない可能性が高い。こんなとことっとと出て、校舎内を逃げるとしよう。
そう思って、俺はドアに手をかけ……
手をかけ……
鍵がかかってる、だと……!?
「だから無駄だって言ったじゃん♡屋上の鍵はあたしが持ってるの。邪魔者に入ってこられても困るし、あんたたちに逃げられても困るから♡」
「嘘だ!!死ぬしかないじゃない!!」
「最初から絶体絶命だね……」
え?この状況からでも入れる保険があるんですか?ありません(即答)
今回、久しぶりに亮視点での物語を書かせていただきましたが、やっぱり書いてて面白いです。亮のふざけた感じと、それにツッコむ如月。僕はこういう雰囲気の作品を書くのが好きで得意なんだなぁって
コラボだけじゃなくて、新作もしっかり書きますよ。いつになるかはわからないけど、もう構想を練ってます。楽しみにしててください
それじゃあ、ロウ・トウヤさんにバトンタッチ!ここから2人はどのようにしてこの危機を乗り越えるのか!?