音楽の天才と色々してたら病んだ人達   作:ロウ・トウヤ

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お久しぶりです、ロウ・トウヤです、弾正さんからバトンを受け取って十日は経ちました、すいませんでした(土下座)

今回は蘭から逃げ切って屋上から脱出します。
その後はまぁ、頑張って!

というわけで、閲覧、お願いします!
変な部分あると思いますけど!ご了承ください!


卑怯ではない戦略と不可抗力です

現状を整理しよう。

 

屋上、出口には鍵を閉められ、狭い狭いフィールドの中でスタンガン持ちの蘭から逃げ続ける。

 

現実的に考えると、不可能だ。

 

元々全くなかった筋力は女体化によって更にダウン、フライパンぐらいの重さのものしか持てないと自信満々に宣言できる。

 

飛び降りは犬死、かと言って逃げ続けるのも不可能、あとこのファッションで来たのはあながち間違いではなかった、動きやすいし。

 

「──蛇穴の半日って12時間だからなぁ」

 

現時刻 昼の12時 = 深夜零時

例えるなら蛇穴は「一日中ゲームする」と言ったら24時間ぶっ続けでAPEXやったりする、あくまで例え話。

 

つまり12時間の耐久戦だ。

 

 

ん?なんでその事実を受け止めて、更にスタンガン持ちの蘭が居るのにこんな冷静かって?

それはねぇ。

 

「助けて!助けて如月さぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

 

蘭を煽った亮くんが一人狙いされてるから。

 

「まず亮を確実に始末して、その後に如月さんを……♡」

「始末って言った!今始末って言った!」

 

「こっわ(他人事)」

 

スタンガンを罪の意識なく軽々と振るえるのもおかしいけど、避け続けるのもおかしいよね、というかホントにどうしよう。

 

亮くんもそこまで持たないだろうし、スタンガン食らったらヘルカイザーでもないし即ダウンすると思うし、うーん、困った。

 

「亮くーん、あとどれくらい持ちそう〜?」

「えーどうでしょうあと数分ですかねっ!?」

 

大丈夫そうだね()

なので、ボクは再度スマホを取り出して蛇穴に連絡をする。

 

数回のコールの末、電話に出る蛇穴。

 

「もしもし蛇穴?少し話いい?」

『なんだ、入浴中だったんだが』

「呑気に風呂入ってないで。

突然なんだけどさ、羽丘の屋上ってどんなかんじ?」

『…どんなかんじ?ずいぶんと抽象的な質問だな。

……なんもねえ、と思うぜ、新しく作り直されてドアの鍵が少し脆いくらいだ』

「それだけ?」

『それよりそっち側から絶叫が聞こえるんだが?』

 

「ッスー……」

 

<キサラギサン!タスケ!タスケテ!シヌ!

 

「……ボクには聞こえないな、気のせいじゃない?」

『嘘つけ』「……ごめん切る」『テメェ!』

 

怒号が飛んできた瞬間、スマホの画面をフリックして通話を終える、え、聞こえてきた声?たぶんそれこの学校に住み着く悪霊だと思うな。

 

「如月さぁぁぁぁん!」

「うるさーい!佐竹くん(デコイ)佐竹くん(デコイ)らしくしてて!」

「ひっど!」

「よそ見する余裕があるんだ……?」

「スタンガン!」

 

今、蛇穴から得た情報はあまりに少ない、鍵が脆いってことだけかな?

うーん、足りない、少ない、これだけじゃダメだ。

 

「バカテス!エンエンノ!ショウボウタイ!」

 

なんであの子アニメの名前を掛け声にしてしかも避けてるの?スタンガンって当たったら……ってスタンガンの所持ってそもそも軽犯罪じゃ。

 

…そもそもフラッシュバンがダメな気がする。

 

 

どうしよっかな〜と柵の向こう側を見て悩んでいると、突然『如月さん!』、と絶叫が聞こえて振り返った。

 

「ッ!?」

 

スタンガンを片手に持って駆け抜けてくる蘭が見えて、標的を変えたのか!?と思考を回す暇もなく、なすすべなくスタンガンを身体に当てられ………とは、ならない。

 

「危なっ!?」

「どうして、避けるんですか!」

「死にたくないからかにゃぁ……」

 

ビビってしゃがんだのが上手く働いたか、スタンガンは頭上を掠めて行った、幸運だと思いながら軽く返答をして体勢を立て直すが、それは火に油を注ぐ行為だったようで。

 

「ッ!!あたしはこんなにも、貴女に焦がれてるのに!」

 

ンなもん知るかと返したくなる言葉と同時に頭上のスタンガンを下、そして右に振るって来る、避けれる、取り乱している、筋が見え見えだ。

 

「危ないって!ち────。亮!」

「はいっ!?」

「屋上のドアを開けて!!ぶっ壊してもいい!」

「──え、無理じゃね?」

 

「言ってないでやって!デスゲームだよこれは!」

「ガンバリマス」

 

とりあえずこれでヨシ!多分いける!

そして、ボクがするのは時間稼ぎだ、戦闘じゃないし、ボクはそれを続ける度胸がない。

要するに口で何とかするしかない。

 

 

「どうして!どうして!!

あたしは2人が欲しいだけなのに!これが得たチャンスなのに!

逃げられたりしたら、あたしは……」

 

少し落ち着いたか…?ならここがボクにとってもチャンスだろう。

ボクたちを捕まえるためなら手段を問わず、それこそ法に触れることでもやりそうな蘭、しかし彼女にも弱点がある。

 

「……話を、しようか」

「必要ない!あたしは無理矢理にでも亮と如月さんを…」

「大好きだよ、蘭(大嘘)」

 

「!?」

 

そう言うだけで頬を真っ赤に染める蘭、弱点はこれだ、歪んだ愛を押し付ける蘭は真っ直ぐな純愛を与えられるとこれ以上ないほど怯む、勘違いしないで欲しいがボクはヤンデレのことをよく思っていない。

 

しかし、これはこれで効くはずだ、声音は甘く、微笑みはたぶん可愛いから、女って便利。

 

「如月さんはそんなこと……!」

 

ありゃ、解釈違いだったかな。

 

「……言う、かも」

 

チョローい、都合のいいこと信じる女だー。

よし、あと一押しかな、色々聞きだしておきたい。

 

眼帯を外し、無害を気取って微笑み歩み寄る。

 

「蘭ちゃん、教えて欲しいんだけど、ここには何人いるの?高校からは出られる?色々聞かせて欲しいな」

 

「(……ホストみたいだ)」

 

今なんか失礼なこと思われた気がする。

 

 

 

蘭が乙女らしく照れて聞くのに時間がかかったが、聞かせてもらった。

まぁ簡単に言えば、『RASとAfterglowの計10人がいることは確定、高校は出口が封鎖されてるしそもそも死角がない。

メンバー同士は協力している訳ではなく、目的は共通だが手法が違うので別れて行動している』

 

めちゃくちゃ噛み砕くと、高校の敷地内で10対2の鬼ごっこ、だ。

…キツイな。

 

目の前で『伝えたから何か言って』感を醸し出す蘭、嘘だとも思えないので適当に褒めておく。

 

今更だが説明だ、蘭は、一言で表すなら寂しがり屋。

 

【ボクor亮くんにかまって欲しい→態度が態度だからあんまり構ってくれない→1人になってしまう→怖い。

→構ってもらうためにストーカー化→献身もする→佐竹くん&僕が振り向いてくれない→完全なヤンデレ化→どんな手段を使ってでも手に入れる】

 

迷惑極まりないというか、これはそもそも佐竹くんが鈍感だったからこそ起きた事故なわけで、巻き込まれるボクの身にもなって欲しいね。

Afterglowのメンバー達に止めて欲しくもある、防げた事故だろう、え?ボクは何をしてたって?

 

──怖いので避けてました☆

 

「あ、蘭ちゃん、スタンガン貸してくれる?」

「?…使いますか?」

「他の子達を撃退する為にもね……ありがと」

 

電流のスイッチをオフにしたスタンガンを手渡される、微妙に疑問の顔を浮かべ、ボクを信じきっている蘭の目の前で、遠慮なくスタンガンのスイッチをオンにする。

 

そして。

 

「その、ごめんね」

「──!?」

 

謝罪の言葉と共に蘭の体にスタンガンを突き付ける、騙し討ち、そんなことして恥ずかしくないのか、女の子に、とか色々な意見はあるだろう。

 

しかしだ、どう考えてもこの後害になり得る相手を放っておく意味もない。

 

まぁ、つまり、【不可抗力】ということにしておいて欲しい。

ボクも、生きるのに必死なんだ。

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

「開かねぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

あぁ!クソ!如月さんに開けてとか言われたけど無茶だろ!ガチャガチャしてるけどさぁ!俺の在校してるトコなんだから開かないことぐらい分かるわ!

あの人今時間稼いでるけどね!ありがとう!

 

必死こいてドアノブをガチャガチャしていると、人が崩れ落ちるような、ばたりと言った音がした、それに反応して振り向く、そこにはスタンガンを持った如月さんと地面に倒れている蘭がいた。

 

これは、あれだな?殺人現場。

 

「如月さん?殺った?」

 

「失敬な!?」

 

いやでも、この絵面は完全な殺害現場でしょ、倒れた蘭にスタンガン片手に立ち尽くす如月さん、事故で殺してしまったパターンだ。

 

「あのね、スタンガンの電流は一般的に人は殺せないようにできてるの、だからボクはこう、スタンガン貸してもらって、撃退したの」

 

へー、如月さんってそんなに……。

 

 

いや……できるなら先にやって?

 

「これだけで貸してくれるとは思ってなかった」

「無自覚サイコパスだ!」「電流喰らいたい?」

「すいませんでした」

 

ひええ怖い、女はやっぱり怖いね、本性を知ってからみんな付き合おう!

 

「それで、これでもう屋上籠城でいいんですよね?」

 

「……それは得策じゃないかなぁ」

 

え?なんで?

 

「たぶん、蘭の幼馴染のみんなが居るし、割れていたとしてもいつかは辿り着く、そうなったら本当に逃げ場がない、場所を変えてやり過ごすのが得策だと思うんだ」

 

「一理ある」

 

「あとスモークグレネードとか投げ込まれると色々まずい」

 

「三千里ぐらいある!」

 

「母を訪ねようとしないで、ほら、行くよ」

 

なぜバレたし、というか鍵開いてないのに扉の方に行くのか…?

 

「鍵は今さっき蘭から拝借したから〜」

「仕事はっや!」

 

かちゃりと小さな音を立てて鍵が開き、扉を引くと開く、俺の努力とは。

 

 

「──あれ、というか」

 

「?…なに?」

 

「屋上ってフルオープンじゃないですか、じゃあ叫び声とかも聞こえるんじゃ……?」

 

 

俺がそう言うと如月さんがピタリと足を止める、そしてその直後に慌ただしい足音が遠くから聞こえ始めた。

 

「──走って!!」

 

逃走劇は、まだまだ続くらしい




終わった、けど、クオリティ心配だな、弾正さんからOK出たので投稿しますけれど。
いや、自分の作品には自信を持とう!

あ、これだけは言わせてください。

【卑怯とは言うまいな、美竹蘭よ】

分かる人には分かるネタ。

はい、では、次回弾正さん、ヤンデレの判断は委ねますよ〜、誰になるんだろうね!

では、また会いましょう!
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