ライダーがいないので、ショッカーを作りました。 作:オールF
と、世間及び政府といった日和った脳天気なやつらはその事実だけを見れば、正義が勝った。そう思っているだろう。しかし、悪が栄えた試しはなくとも、悪が完全に滅びた実例は無いのだ。
人の持つ欲望は時として、人を滅ぼしかねない猛毒になる。その猛毒こそが超常現象社会に蔓延るヴィランという存在なのだ。
自己の利益のために他者の犠牲を顧みないエゴイスト。悪とはそういうものだ。では、俺が
俺は自分の
勝てば正義、負ければ悪
俺が仮面ライダーを作り、育てる過程で俺に使い倒されたやつは俺から見れば負け犬。そして、最終的に仮面ライダーに倒されるのだから悪だ。そう、それでいい。俺は悪で良い。この世界に生まれ、仮面ライダーを作るという夢を抱き、そのために歩き出した俺は悪そのものでいい。
何故ならば、正義はいつだって悪がいなければ成り立たないのだから。俺という悪から、仮面ライダーが生まれるのならば俺は悪でよかったと思って死ぬ事が出来る。悪には悪の救世主が必要ってね。それが俺にとっては仮面ライダーって話なのだ。
「それで大首領、ヒーローたちは君のとっておきたちを倒して勢いづいた。トカゲロンで倒すと言っていた仮面ライダーは健在。はてさて、どういうことか説明はあるかな?」
じゃあ、目の前で俺を糾弾してくるこの男にあるモノはなんなのか。悪の王、魔王にでもなりたいのかと思えるような独善性と、それを可能にする力を手にした男。真の悪にとっての正義はなんなのか。聞いてもいいが、どんな答えでも俺は「あぁ、そうか」と答えて終わりだ。だって、興味無いし。
そもそもこいつから近づいてきたくせに偉そうなんだよな。まぁ、無個性人間の提供とかしてもらって、互いに利用する仲ではあるんだけど。俺がこいつにとってのエンターテインメントを提供出来ているうちは殺されることはないんだろうけど、それが無くなればこいつは俺の個性を奪って躊躇なく俺を殺すに違いない。
「説明も何も、ヒーローと仮面ライダーが協力する可能性を考慮できていなかった私の落ち度……といえば満足だろうか?」
個人的には熱い展開だったので申し分ない。オールフォーワンとのこれがなければの話だが。
「トカゲロンがダメならば次だ」
かと言って、先程述べた通りこいつの力は改造人間を作る上で必ず必要になる。無個性の人間をベースに他の生物を取り込ませ、その上から原典の能力を科学技術で付与するという手順はショッカー改造人間の系譜を担う上で絶対だ。
それに個性の力が強まっているとはいえ、1つの個性をベースに別の生物をぶち込むことになるだろうゲルショッカーやデストロン怪人を作るにはまだ俺自身の経験値が足りない。
悪いとはこれっぽっちも思ってないが、謝っておくならオールマイトを殺すのはまだ先になる。というか、俺は別に邪魔だとは思ってないし、オールフォーワンが自分で蒔いた種ならお前が何とかしろよってのが本音だ。
でも、そう言うと俺も巻き添えを喰らう。そんなことを言って、せっかくの好機を逃すのは良くない。トカゲロンが倒された次は誰かって?
「へぇ、次は何を作るんだい?」
そりゃあもちろんメキシコからの使者、サボテグロン───────ではない。
「仮面ライダーを倒すのは……仮面ライダーだろう?」
ライダー2号を忘れていたな!
忘れるわけないだろう。後に力の2号と呼ばれることが確約された存在を。そう、一文字隼人を。
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東洋原子力発電所を襲った怪人トカゲロンと再生怪人たちを倒して以後、オールマイトの活躍をニュースで見ない日はなくなりつつあった。敵を倒したというニュースはもちろん、自然災害や立てこもり、銀行強盗といった事件も解決していき、次期ナンバーワンヒーロー候補と目されつつあった。
インタビューには最低限かつ最高の答えを返して、オールマイトは次の事件解決に向けて飛び去っていく。今日もまた東京都内で起きた事件をひとつ、またひとつと解決していくと、そこには彼を褒め称える喝采と今注目度ナンバーワンヒーローの言葉をもらおうとマスコミで溢れかえっていく。
「オールマイト、一言お願いします!」
「こちらにもお願いします!」
「こっちにも!」
「HAHAHA! インタビューはまとめてやらせてもらうよ! 次があるからね!」
6度目の事件解決にして、6度目となる報道陣による突撃取材に嫌な顔をすることのないオールマイトは、向けられた多くのマイクやボイスレコーダーに取材陣を通して向かうであろう世間へと声を発する。
そんな中、1人だけカメラを向けては微笑んでいるだけという変わった男が目に映った。
「おい君ィ! 遠慮して写真撮影だけかい!? 15秒ならインタビューに答えてもいいよ!」
謙虚な姿勢にご褒美だとオールマイトがそう言うと、自前のカメラをオールマイトへと向けていた青年は首を振った。
「いいや、真のヒーローってのは言葉がなくても姿形だけで映えるもんなんでね。言葉は嬉しいけど、俺はこの辺で」
そう言うと軽く頭を下げて雑踏の中へと消えていく青年を見ながらオールマイトは顔を抑えた。
「ンンン〜!! 嬉しいこと言ってくれるねぇ! じゃ、彼の言葉に応える為にも私は行かせてもらうよ! では、また事件解決後に!」
すぐさま飛び去りその場から消え去ったオールマイトは、空を飛びながら考える。本当にショッカーはあれで終わったのかと。世間の言う通り、多数の怪人を送り出したショッカーに人員的余裕はなく、世界での破壊活動も鳴りを潜めている。しかし、それだけでショッカーが壊滅したと言えるのか?
まだ自分が触れることすら許されなかった改造人間の存在が脳裏にチラつき、あれも仮面ライダーが倒しているのならばもう脅威は去ったと言えるだろう。けれども、九州で活躍していたヒーローたちのほとんどは謎のタカかワシの個性を持ったヴィランに再起不能にされ、そのヴィランは四国で猛威を振るっているという噂もある。
オールマイトが倒すべき敵は今自身が手にしている個性が生まれる原因となった巨悪を滅ぼすことだ。だが、彼の目標はヴィランという悪が消え去り、みんなが笑って暮らせる社会。そのためならオールマイトはどんな敵でも倒すと決めた。倒す力が今はなくとも、これから、あるいは誰かと手を取り合うことが出来ればと、オールマイトは仮面に赤いマフラーの戦士を思い起こす。
「彼となら、奴も、あのヴィランも……その先も……!」
オールマイトの考えが実現するのはそう遠くない未来かもしれないし、実現する可能性は無に等しいかもしれない。けれども、悪のあるところに必ず正義は現れるのである。
描きたいことがかけなかったのでここで記載
首領(主人公の狙い)→仮面ライダーを作り真の正義を体現させて、自分を殺させること。ただし、平成以後のライダーは生まれないのが理想とする(知らない上に昭和より多彩な能力があるため)(V3で26の秘密と能力があるのは置いておいて)
昭和ライダーはそれぞれ悪の秘密結社が人為的に生み出した産物であるため、生み出すものがいなければ生まれない。
しかし、平成ライダーたちはその限りではない。アークルや賢者の石といった過去の遺物での変身や、悪の組織でなくとも秘密結社や企業が作り出したアイテムによる変身など多岐にわたる。
組織に改造されて、重傷を負ったから改造されてということがないため、悪の秘密結社が存在しなくても、その歴史は"仮面ライダー"と呼ばれる舞台装置があれば誕生する可能性があるのである。例外として他の仮面ライダーの力を使って戦うライダーは、使う力の源のライダーが存在しなければ誕生できない。が、遠い未来に存在することが確定しているのならば、世界の破壊者と15の力を使う者や時の王者は仮面ライダーの歴史のあるところへと姿を現すだろう。
しかし、この世界では仮面ライダーという事象が未だに不確定である。もし、確定することがあるとすれば、それは世界から存在が認められた時───────すなわちその世界の者達が仮面ライダーの名を知った時である。
今作に来そうなライダー
クウガ、アギト……などの首領がいなくても変身アイテムを手に入れればなれるライダー(だいたいこれ)
電王……ただしイマジン案件がないと難しい
ディケイド、ジオウ……前者は迷い込まないと来れない+トレジャーホモ付き。後者は時を統べる王なので、来れるが来るかは別。
ゼロワン……飛電インテリジェンスができれば
まぁ来させないけどね!