ライダーがいないので、ショッカーを作りました。 作:オールF
自分は久しぶりにV3見ました。
多分、次回から1週間頻度の投稿になるので初投稿です。
医師という表向きの仕事をしながら、俺が昼休みにテレビを見ていた時のこと。
多数のホームレスや無個性の人間が誘拐され、科学者もまた被害に遭っていることが警視庁から発表されて、所轄とヒーローが力を合わせて事件解決にあたる旨を警視庁のお偉いさんが記者会見で発表していた。
それを見たのが昼間で、夕方になった今、俺の前には蜘蛛男が攫ってきた多くの科学者達が俺の夢を叶えるべく、尽力してくれている。科学者の中には今日攫ってきた南雲博士の姿もある。
ショッカーは反抗的な科学者は見せしめに殺したり、新改造人間の性能実験に使っていたが、俺のショッカーは違う。
個性のおかげですぐに大人しくなり、仮面ライダーや改造人間を作るための研究に手を貸してくれている。
人体や物理、機械工学に生物学と様々な分野においてエキスパートと呼ばれる科学者を多く攫って、院内の地下施設で日々研究をさせている。
代わりと言ってはなんだが、衣食住は保障してやってるし、家族への手出しは禁じさせている。流石に目撃者となれば、話は別だが、気をつかって一人でいる所を狙って攫っているから死傷者は少ないだろう。
それも今日のように多くの警備員をつけていたら無理な話で、蜘蛛男には目撃者は必ず消せと言ってあるので、6人くらい殺してしまったそうだ。幸運なことは、その場にヒーローが居合わせなかったことだろう。
蜘蛛男は毒針や糸といった不意打ちや初見殺しが可能だが、格闘能力自体は高くない。一般人には勝てるだろうが、個性を扱うことを許されたヒーローに関してはまだ分からない。
これは調査の必要があると思ったが、ヒーローにもバラツキがあり、近接特化の者もいればその逆もあるし、オールラウンダーもいるはずだ。なので、調査した所で敵対するヒーローによって結果は変わるだろうと判断した。
けれども、今いるヒーローの現状は知っておいた方がいいだろうと死神カメレオンに脳内に直接、諜報活動を命じる。
不気味な笑い声を出してから、ピュンッと姿を消した死神カメレオンをカメラ越しに見ていた俺は、自分の予想外の怪人の進化の仕方に驚きを隠せていなかった。
特撮のショッカー怪人も急に何も無いところから現れたり、部屋の明かりを消したりと怪奇現象のオンパレードなことをやっていたが、あいつらもまたいつの間にかテレポーテーション的な能力を身につけていた。
正確には元の生物、蜘蛛男ならば蜘蛛のサイズに戻って部屋に侵入しているのだが。そこから怪人態に戻ることで、まさに今現れたかのように見せている訳だが。
しかし、それでも博士や人を小さくすることは出来ないので、アジトへの運搬は車で行うことになる。
昭和ならバレないかもしれないが、平成だとGPSの普及やNシステムのせいで、ショッカーの車とばれたら一瞬で終わりなのだ。しかも、こちらの世界の方が科学の発達は目覚しく、そろそろバレてもおかしくない頃だ。
俺はその事に気をつけて、運搬する際は目立つ蜘蛛男には蜘蛛の姿になってもらい、戦闘員達はまだ姿が知れ渡っていないのをいいことにそのまま車を運転してもらっている。さらには保険をかけて、使った車は全く関係ないところまで走らせて捨てさせている。
金持ちを何人か攫わずに洗脳だけして、金を恵んでもらっているから新しい車を買うのに大して苦労などは無いため、こんなことが出来る。
けれど、無駄遣いも惜しんでいた昔なら絶対にやらなかっただろうなと思う。
ここまで俺は苦労しているのにショッカーは一体どうやって、人を攫っていたのだろうか。
あ、でもよく考えたら誘拐を頻繁にやってたのはXまでだった気がする。うーん、参考にならないな。
一応、ショッカーは基地を色んなところに作って、科学者達を分散させてそれぞれの場所で研究を行わせていた。そのおかげで運搬距離を短くして、ライダーや警察からの監視網を掻い潜っていたのだろう。
いや、でも、ショッカーって警察に認知されていたのだろうか。基本的には「ば、化け物!!」と言われるだけで明確にショッカーの存在を知っていたのは被害者のライダーやおやっさんを除くとFBIだけだしな。
アンチショッカー同盟なんてのもあったが、それもまた被害者の会みたいなもので、存在を認識しているのは当たり前だったしなぁ。
これからの動き方について、頭を悩ませているとテレビやネットを監視させていた戦闘員から報告が入った。
「首領、報告があります」
俺はそれを聞くために、アジト内のショッカーエンブレムのランプを付ける。怪人や戦闘員にはこのランプがつくと、俺と会話ができるようになると言ってあるため、戦闘員は俺が耳を傾けていることが分かると報告を始めた。
「まずは本日、蜘蛛男が元警察官と警備員達を殺したことが夕方のニュースにて報道されていました」
てっきり、市民に不安を与えないようにと報道は伏せると考えていたが、そうはしなかったようだ。
それでと続きを待つと、どうやら予想通り保護及び監視対象者の周りにはヒーローをつけて、さらには近くの高速道路付近にて検問を実施するらしい。
かなり税金かかってそうだけど大丈夫? 誘拐だけで日本が潰れるなんてことは無いよね?
しかし、警視庁も馬鹿ではないだろう。被害者が都内に固まっているなら、強化するのは都内だけに絞るはずである。
ぶっちゃけ、予定している怪人が作れるだけの無個性は攫っているし、改造人間やその怪人に付与するデットマンガスなどを作るための科学者集めも本日で終了している。
これからショッカーは準備期間に入りたいのだが、どうやら警視庁やヒーローは早くにこの問題を解決まで持っていきたいように見える。
その理由はなんだ?
死神カメレオンが集めた情報を基に蠍男や蜂女にまとめてもらった資料を見るも、今のところ警察やヒーローはたった1人のヴィランの打倒に注力していることは分かるも、それが何者なのかは一切伏せられている。
まぁ、恐らくは敵同士だし、正面衝突することになるのは利害が一致しない時だ。
どうせ敵の思考はいつの時代も、どこの世界でも変わらない。
強い個性を持ったヴィランが悪事の限りを尽くしており、それにヒーローや警察が手を焼いているってのは何となくわかる。これからそこにショッカーも加わる可能性もあるのは気の毒だが、仮面ライダーが生まれるまでの辛抱だ。
『報告、ご苦労』
マイクに向かってそう言うと、戦闘員から「イーッ!」という声が返ってくる。
ライダーごっこは多くやってきたが首領側をやったことは無かったので、首領らしい話し方というのに難儀しているが、彼らは本物の首領を知らない。
だから、俺のようなハリボテでもどうにかなっている。
というか、首領は宇宙人だし、ちょいとばかり強い個性を持っただけの人間では測りきれないスケールの大きさだ。
本体は大岩の巨人の中心部にいて、しかもライダーに倒されるのではなく自爆を選んだ勇ましさがある。
身体がただの人間の俺には命が惜しくて出来そうにもない。
……ん? いや、待てよ。今のショッカー科学陣なら俺を異形の存在に変えることくらいわけないのでは?
それをすると、医者という仮の姿が使えなくなってしまう上に、ライダーを7人生み出す必要が出てくる。1号でさえ作るのにも、候補を探すのにも時間がかかっているというのに。
個性ばかりで格闘技が廃れたせいで柔道や空手の有段者ではないし、IQ600超えでバイクレーサーもできる文武両道を極めし化け物はそう簡単に見つからない。
IQに関しては、個性によっては存在するが、頭が良くても肉体は違う。それに個性持ちだとバッタの能力が定着しない恐れがある。
これは……まぁ、科学者の増員で俺自ら行わずとも、なんとかなりそうな気はする。所感でしかないが。
まだまだ山積みの問題を抱えつつも、蜘蛛男からヤモゲラスまでの怪人はしっかり完成している。トカゲロンは素体となるプロサッカー選手の候補を絞り込む所まで終わっている。
蜘蛛男には鋼より硬い糸と人を溶かす毒針を与えた。
蝙蝠男には人間を自在に操るビールスを仕込んだ。
さそり男には人喰いサソリの培養液を仕込んだ。
サラセニアンには人間から栄養分を奪取する能力がある。
かまきり男にはカマキリの卵型の核爆弾の用意を進めさせている。
死神カメレオンにはコンクリートを砕くほどの鋭い舌と重圧力の吸盤を与えている。さらにカメレオンとしての能力で姿も隠せる。
他の怪人たちにも、特撮版と同じ特殊能力や作戦を与えてやっている。だが、ライダーがいない以上、彼の能力を発揮する場面がない。
作った者の親心なのか、早く力を発揮して欲しいという自分もいる。
……いや、ショッカーの恐ろしさを知らしめるためには動いてもいいだろう。
俺の見立てでは、怪人を単騎で倒せるヒーローは今はいない。
仮面ライダーのような超パワーや、弱点を見抜く観察眼、それに人間の自由のために戦う心を持ったヒーローは調査した限り現れていない。
だからこそ、個性を持て余したヴィランが蔓延った社会を作っているのだろう。
ショッカーが何もせずとも、悪人は悪人らしく金や金品を盗み、殺人を繰り返している。
しかし、彼らのやっている事では生ぬるい。
人々は知らないのだ。目の前で人が溶解する恐怖を。
骨まで残さないガスという化学兵器の恐ろしさを。
教えてやるとしよう。伝えてやろうこの世界のヒーローの脆弱さを。
そして、彼らは欲するだろう。
人間の自由のために戦う誰よりも優しく、誰よりも強い戦士を。
本郷猛でも、一文字隼人でも、どちらでもいい。
あるいは、彼らに足りうる力を持つものよ。
お前たちが現れるまでショッカーは人間達に恐怖を植え付けるとしよう。
『蝙蝠男、お前に新たな命令を伝える』
彼が待機する部屋へと通信を繋げて、声をかける。
すると、仮死状態となっていた身体がムクリと起き上がる。
『東京都内のマンションに赴き、お前のビールスの力を私に見せてみよ』
「キキーッ!」
彼は、俺の命令を聞くとすぐさまそのからだを元のコウモリの姿に戻して、都内のマンションが集まる方向へと飛び去っていく。
俺はこれから始まるショッカーの日本征服の序章に心を踊らせながら、とある不安を抱いていた。
これでマジでヒーローが負けたら、日本征服進んじゃうんだが……大丈夫かなぁ……?
次回、恐怖 蝙蝠男
ライダー不在で動いちゃうせっかち首領。
ショッカー怪人はライダーが強すぎただけで、ライダーがいなければかなり厄介なのではと再確認出来ました。
蝙蝠男
蝙蝠の特性を付与された改造人間。
蝙蝠の飛行能力が与えられているが、蜘蛛男と同じく特殊能力に頼る分、本人の身体能力は低め。しかし、人間を自由に操るビールスを持ち、ビールスを送り込んだ人間を巧みに操る知能を持つ。
羽根にはビールスの解毒が可能な成分があるため、羽をちぎられたら闘争も出来ず、ビルの屋上から投げられてもどうすることもできなくなる。
身体能力D
知能 B
特殊能力 B
昭和ライダーを知らない人向けの解説
仮面ライダー1号/本郷猛
その名の通り、仮面ライダー第1号。超小型原子炉をエネルギーとして、バッタの能力を与えられた悲しき正義のヒーロー。
変身前ですら、普通の人間ではなく、凄まじい怪力を持つ。さらに常人には聴き取れない微細な音が耳に入り、5万ボルトの身体に耐える身体になっている。
変身前は本郷猛。
城南大学の科学研究室に籍を置く、IQ600の天才。
頭脳明晰にしてスポーツ万能。オートレーサーもやってる。
そのせいで悪の秘密結社に拉致られて、1週間かけてじっくり改造人間にされちゃう。結果、5万ボルトの電圧に耐えれる身体になっちゃった!
脳改造される前に恩師である緑川博士に救われて、ショッカーを倒すために戦う戦士となる。
初期、桜島、新と平成のフォームチェンジではなく、戦いの中でパワーアップしている(わざと捕らえられて再改造を受けたという話もある)。
技の1号と呼ばれるだけあって、多彩な技を持ち、多くのショッカー、ゲルショッカー怪人を倒してきた。
さらに後輩のピンチには颯爽と駆けつけ、同じくショッカーに捕らわれた一文字隼人を脳改造の前に救出。
後輩の風見志郎の家が襲われた時は、彼と彼が助けた少女を守り、志郎が自分を庇って死にかけた際は、2号ライダーと共に改造手術を施した。
ストロンガー(7号ライダー)の時には伝説の存在となっており、後輩が苦戦していた強力なデルザー軍団怪人に対して善戦している。
また平成になっても登場している。RXの時はもちろん、劇場版ディケイドや鎧武、ゴーストの映画にも参戦。鎧武に対してはなぜか辛辣。
なお、ゴーストの時にムキムキマッチョの姿になった。尺の関係で披露した技は多くないが、昔の技は健在だろうという推論で「力技の1号」と呼ばれた(公式ではない)。
ジオウ×ゼロワン映画(令和ジェネレーション)に「アナザー1号」が出たが、本郷猛から力を奪ったのかは不明。理由はどうあれ、令和になっても名前が出てくるくらいに、第1号というのはライダーの象徴的存在であるということだろう。
コラム続けた方がいいですか?(V3まではできてる)
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続けて! 答えは聞いてないっ!
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絶版✩