ライダーがいないので、ショッカーを作りました。   作:オールF

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誰も髪の毛の持ち主のこと明言してないのに当てられて悲しいね……
早めに原作入りしたいので巻き気味だす。許して欲しいだす。
そんなことより装甲娘が楽しいので初投稿です。

追記 2020/11/29 22:41 に一部変更。追加しました。文脈的な問題と、オールフォーワンが無干渉でいる理由についてです。物語の進行には関わらないので気になさらなくても問題ありません。


ショッカー誕生 2周年

 ショッカーが出来て2年経った。そう2年だ。

 この2年のおかげでショッカーは、全世界へと網を巡らせることに成功し、悪の秘密結社としての格を上げることができた。

 改造人間を各地にばらまいて、世界のあらゆる地域に秘密裏に基地を作らせ、日本だけでなく世界征服という目的を掲げるにふさわしい組織となった。それでいて各国のヒーローや警察には、正体を悟らせないようにするというのは骨が折れたが、それでも僅かな人物が知っているというのは悪の秘密結社らしくていいのではないかと思う。

 さらに2年という月日は、念願の大幹部を雇用することにも成功した。それも3人もである。中近東支部、ヨーロッパ・スイス支部、東南アジア支部に配備したその3人は、就任してすぐに周辺地域での破壊活動に、殺人、拉致、誘拐、洗脳と悪の組織にふさわしい行動を起こしていた。

 全てが過不足なく上手くいってるかと問われれば、現地の選りすぐりのヒーロー達に阻まれているためそうでもない。けれども、常人よりも遥かに強化され、特殊な科学技術を埋め込まれたショッカーの改造人間と手数に勝る戦闘員の前では耐えれて、あと2~3年くらいだろうか。

 ちなみにショッカーの認知度であるが、日本で言うと政府や警視庁の一部と我々の攻撃目標となっているオールマイトとその関係者くらいだろう。

 

 

「首領、オールフォーワンが東京支部に来たそうです」

 

 

 そう言って口を開けたのは、髪の毛から蘇らせた黒く艶めいた長い髪を下ろした美人の女だ。ショッカーが半年かけて、オールフォーワンから渡された髪の毛に含まれていた遺伝子情報を読み取って作り出した人造人間である。

 作り出した際にオールフォーワンへと連絡を入れると、彼は個性である空間転移、いわゆるワープですぐさま基地へとやってくるなり、腹の底から笑い声を上げて俺の肩を叩いた。素晴らしい、素晴らしいよと歓喜に混じった狂気であったが、俺には見慣れたことだったのでどうでもよかった。

 しかし、問題になったのがその後だ。オールフォーワンは死体の一部やDNAから人間を再生する際のデータが欲しかったのと、オールマイトを苦しませるための材料として彼女を提供したのみで、処遇に関しては俺に任せるとのことだった。自分がやってもいいが、今はただの観客でいたいらしい。つまりは俺が監督で、役者をオールマイトや怪人たちに見立てているのだろう。本当に趣味が悪い。人のことは言えないが。

 性玩具にでも使えばいいじゃないかと言われたが、人造人間のせいか感情の起伏に乏しく、本来は死人である人間に鞭打つ真似をするのははばかられた。あと俺は黒髪は好きだが、ロングよりショート派なのだ。

 しかし、俺の沈黙を「あぁ、宇宙人だからそういうことはしないのか」と謎の自己解釈したオールフォーワンに、オールマイトを苦しめて殺すための改造人間にしてくれればいいからと丸投げされたので、結局死人に鞭打つことになってしまった。

 仕方ないので引き受けた俺は、普通に本来の名前である"志村菜奈"で呼ぶことにした。どうやら世間的には知名度の低いヒーローだったらしいし。オールマイトの近くで呼ばないようにしたらいいだろ。あとクソどうでもいいが未亡人だそうだ。オールフォーワンに言われた。

 脳はコンピューター、五臓六腑や筋肉は全て人工物で出来た文字通りの人造人間となった志村菜奈はショッカー戦闘員はおろか、試作型仮面ライダーと言っても過言ではないほどのスペックを有している。思考能力はコンピューターのためその場で最適な判断を即座に下し、パンチはコンクリートを容易く砕き、身体は刃物や弾丸では傷1つつかない硬さを誇っている。

 このハイスペックぶりから、そのまま出しても恥ずかしくない性能であるが、下手に他の生物と融合してオールマイトにぶつけるのも勿体ない気がして、俺の側近として仕えさせている。

 

 

「分かった」

 

 

 改造人間にしようにもそのあり方をどうするか悩んで結局、何も手が出せずにいる志村菜奈だが、脳をコンピューターにしたことによって、俺が基地の外にいても各支部や基地からの連絡を受け取ることができるようになっている。

 そして、俺はショッカー科学陣の作ったワンタッチで首領の衣服へと変身する装置を起動させる。そうすれば、瞬く間に赤い装束に身が包まれる。

 この世界は個性の発達によって、科学があらゆる方向へと進化しており、虚構でしかありえないと思っていたことが可能となっており、このような利便性を突き詰めた発明品も可能にしていた。質量保存の法則は一体どこへやらと思いながら、俺はカメラの向こうでショッカーの科学者達と談笑しているオールフォーワンを見る。

 

 

 コイツともなんだかんだで1年半くらいか? 初めは厄介極まりない存在だと思っていたが、緑川博士という生化学の権威がいることを知らせてくれた恩人でもある。蜘蛛男のやつも知っていたらしいが、奴自身の勝手な判断で攫って来なかったようなので、次に勝手な判断をしたらキノコ狩りに行かせるという謎の拷問を強いることを伝えておいた。

 どうやら緑川博士にはオールフォーワンも目をつけていたらしく、警察の手に渡る前に回収したかったからと彼は片手で気を失った緑川博士の襟首を掴み、俺が仕事をしていた院長室へと置いていった。護衛についていたヒーローや警察官は、ショッカーの怪人っぽく始末したらしい。最後のはありがた迷惑とはまさにこのことか? 

 攫ってきた緑川博士だが、その後に見た報道番組によれば攫うのがあと数分遅ければ科捜研で蝙蝠男のビールスの研究に参加する予定であったようだ。

 警察や科捜研、悪の親玉も欲しがる優秀な頭脳を持つ緑川博士だが、彼がもたらしたショッカーへの恩恵は計り知れない。

 一つ目は課題となっていた怪人態から人間への逆変身を可能にしたことであろう。これにより、素体となった人間を日常生活へと返してやることができるようになった。まぁ、返さないんですけどね。

 次に架空の生物であったピラザウルスの作成やこの世界でも絶滅していたニホンオオカミをショッカー科学陣を主導して復活するなど「全部お前一人でいいのでは」と思えてしまう功績をあげた。流石に原始タイガーは無理かと思ったが、「ムヒョォーッ!」と奇妙な鳴き声で叫ぶサーベルタイガーを作りやがった。まだデストロンまで行ってないのに……。

 ちなみに"志村菜奈"を遺髪から作ったのも緑川博士である。こいつなんでも出来るな。ただ流石に機械工学はプロフェッショナルに比べるとやや劣るようだ。だから、ここまでの功績は科学者の力の結晶であり、彼一人では成しえなかったため、全部緑川博士1人で良かったというわけにはいかなかったようだ。

 

 

 そうして、ショッカーの科学力が高まったことで各国への侵攻作戦は進んで、各支部が完成に向かいつつあるというところで、オールフォーワンから紹介してもらったヴィラン専門のブローカーと名乗る義爛から、幹部候補として何人かのヴィランを紹介してもらった。

 

 

「ここがショッカーか。随分と整った研究施設のようだ」

 

 

 1人目は英元 天元(ひでもと てんげん)と名乗る壮麗な男性であった。個性に頼らない科学技術の発展を目指す優秀な科学者であったらしいが、考えの相違から研究チームから外されて、雇用されていた企業からもクビを言い渡されてからは、貯め込んだ資金で他者から個性を奪ってそれをメモリーカードなどに移す研究を進めていたようだ。

 やってる事が完全に仮面ライダーWに出てくるガイアメモリでは……?

 このマッドサイエンティストぶり、死神博士にふさわしい! 採用! となり、オールフォーワンに彼の個性を引き抜いてもらった。ちなみに引き抜いた個性は触れた物質を柔らかくする「軟化」だった。

 

 

「なんだ。思ったよりは綺麗な場所だな」

 

 

 現れた2人目の男は死神博士よりもやや若く、衣服の上からでも筋肉が発達しているのが分かる男だった。聞けば、祖父と父が自衛官であり、自分も自衛隊に入隊したのだが、祖父や父から聞いていたものとは変わり果てており、その有様に失望して脱退したばかりだそうだ。

 別にヴィランではないのではと思ったが、脱退した際に同期や父と揉めて殺害してしまい、今は指名手配中らしい。名前は宮部 反瓏(みやべ そる)。個性は身体の一部分をインド象をも失神させる威力を持つほどの鞭に変える「鞭化」。インド象が失神するなら、自衛官は死ぬわなぁ。

 まぁ、組織の規律を重んじて、風紀を大切にする姿勢はどこかゾル大佐に通じるものがあるな。これからの成長に投資すると考えて、採用してやろう。

 

 

「肉見せて」

 

 

「ここに来りゃ、殺し放題って聞いたぜ」

 

 

 死神博士とゾル大佐候補が決まったので、地獄大使もこのまま順当にいけば来るだろうと思っていたが、幹部というよりは怪人候補がきた。個性はどちらも戦闘向きだし、改造しなくても素の方が強いだろう。

 

 

「肉見せてぇぇぇっ!!」

 

 

「イーッ!?」

 

 

「さぁ、どいつからだ! てめぇか!?」

 

 

「イィーッ!!?」

 

 

 帰ってもらおうと思ったら近くにいた戦闘員が切り刻まれ、肥大化した筋肉に殴りつけられていた。連れてきた義爛も困り顔だ。基地が血塗れだぜ、どう責任とってくれるのかしら。

 

 

『義爛。2人にはお引き取りいただこう』

 

 

「へぇ、すみませんね」

 

 

「ンだと? オイオイ、出してくれよ俺よりも強いっていう改造人間をよ」

 

 

「もっと肉、肉見たいよォ!」

 

 

 もうお前ら2人で殺し合ってくれよ……。そう切に願いながら仕方ないかと俺は身を潜めていた奥の部屋から、彼らの前に赤の装束を着たその身を晒した。

 

 

「へぇ、アンタが声の主か」

 

 

「……お肉?」

 

 

 本当はこういうのは柄じゃないんだけどね! 目を合わせないと洗脳出来ないからねっ! 全員の全身真っ赤という派手な服装に、視線が集まっている。これなら全員一気にいけそうだ。

 

 

「お前たち2人はここから立ち去れ! そして、私を見た事は忘れろ!」

 

 

 まずは暴れ回った2人から記憶を奪い、部屋から出させる。送りは戦闘員にでも任せるとしよう。

 さらに静かにしていた他のヴィランや義爛にも同じように、俺を見た事を忘れるように脳を書き換えて、俺は奥の部屋へと戻っていく。

 

 

『邪魔者は消えた。では、最後の君』

 

 

「……へ? は? い、いつの間に!?」

 

 

『君のことについて教えてもらおうか』

 

 

「は、はっ! 暗黒 蛇丸! 37歳! アメリカのサンフランシスコで様々な種類のヘビについて研究していたところ、当時アメリカで活躍中だったオールマイトがヴィラン退治のためとはいえ、私の研究施設を破壊した私怨から、正義のためと言いながら犠牲を厭わないヒーローを殺すためにヴィランになりました!」

 

 

 歳は聞いてないんだが。しかも、他の2人と違って超個人的理由だし。けど、オールフォーワンあたりが喜びそうな話だな。

 

 

『ヴィランになってから、どのような悪事を働いたか聞かせてもらおう』

 

 

「オールマイトの後援会がある施設に毒蛇を放しました」

 

 

『他には?』

 

 

「いえ、それだけです!」

 

 

『……死者はどの程度出たのだ?』

 

 

「残念ながら、熱や吐き気程度で死に至ったものは今のところ……」

 

 

 なんだコイツ? 喧嘩売りに来たのか? まださっきの2人の方がマシに見えるぞ。口ぶりや行動からしてめちゃくちゃ人殺してそうだし。発熱や吐き気を催す程度の毒を持った蛇を放った程度でヴィラン名乗るとか恥ずかしくないのか……? 

 だが、そのポンコツさ、地獄大使に近いものを感じる。

 

 

『いいだろう。お前をショッカーの改造人間として迎えよう』

 

 

「ほ、本当ですか!?」

 

 

『無論だ』

 

 

 あとは戦闘員にオールフォーワンのいる所へと案内してもらい、個性を引き抜けば改造手術を施すことが出来る。ぶっちゃけ、今のショッカーなら俺の力なしでも改造人間は作れるのだが、こっちの方が早いからな。それに個性は筋肉と同じで使えば使うほど強力になるらしいし、使っておいて損は無いだろう。

 あとは合成する怪人だが……おあつらえ向けにダイオウイカにニホンオオカミ、ガラガラヘビがいたなぁ。しかも、ショッカー製のとびきり強力なやつが。

 

 

 

 こうして無事に大幹部も出来たため、仮面ライダーの素体以外の全ての問題が解決した。しかし、肝心の仮面ライダーがいなくては、このままだと本当にショッカーが世界を征服してしまうという事態になった。

 ゾル大佐は有能ぶりを発揮して、中近東を6割掌握しており、他の2人に関しても侵略作戦は半分ほど完了している。

 それに引替え、日本支部はというと……全てオールマイトに阻まれていた。

 建前上、オールマイトと敵対しなければいけない俺は仕方なく何人かの怪人を送り込んだ。無論、仮面ライダーが誕生してから倒させる予定である蜘蛛男や蝙蝠男ではなく、わざわざオールマイト用に製造した怪人である。

 例えば、マンドリルをベースにした怪人や蛇男などを送り込んだが、見事に全て返り討ちにあった。蛇男は瞬く間に倒されてしまったが、怪人マンドリラーは結構いい線いってたんだけどな。

 元々、マンドリルがパワー系なのとサブウェポンに6万ボルトの電流が流れるしっぽをつけてやるとこれが意外とオールマイトといい勝負になった。フィジカルではオールマイトの方が上であったが、マンドリラーはエレキテールを巧みに操ってオールマイトと善戦するも、体内の電気エネルギーが尽きたところをなんとかかんとかスマッシュでやられてしまった。

 他にも晩御飯にする予定だった伊勢海老とタラバガニで作ったエビ男、カニ男の2人はオールマイトを海中に引きずり込んで優位に立っていたが、無理やり海上に引き上げられた挙句、これまたなんとかかんとかスマッシュで倒されてしまった。

 モグラをベースにしたモゲラマンは強烈な光に弱いという弱点を利用されて、割れた鏡で光を屈折させたオールマイトの機転により目も当てられない姿となりスマッシュされた。あとは、暴れ牛をベースにした牛男を差し向けてみたが…………ダメだったよ。あいつは言うことを聞かないやつだった。

 

 

 だが、この結果を受けてオールフォーワンも真剣に俺の言った運動神経抜群、頭脳明晰な人間を探す気になったのか、動き始めたらしい。オールマイトを苦しませるためならなんでもしそうだな。

 

 

 

「やぁ、首領、牛男がやられて以来だね」

 

 

 あ、オールフォーワンのことをすっかり忘れていた。この2年は忙しかったが、色々と思い出が多いからな。思い返していたらついぼーっとしてしまった。

 それで何の用だろうか。いつも来るのが唐突で非常に困るんだが。

 

 

「あぁ、君が言っていた人間が見つかったんだよ」

 

 

『ほう』

 

 

 マジかよ。いたのかあんな年収1000万でタワマンに住んでるイケメンみたいな好条件。

 

 

「灯台もと暗しっていうやつでね、優秀な人間のところには優秀な人間が集まるんじゃないかと、君が攫った科学者の助手にいないか探してみたんだよ」

 

 

 そしたらと続けたオールフォーワンは何も無い空間に手を伸ばすとワープホールを広げる。するとそこから現れたのは緑川博士であり、オールフォーワンは口角を上げた。

 

 

「科学者なんて皆非力なただの人間と思っていたんだけどね、緑川博士の助手に今の世の中じゃ珍しいのがいたよ」

 

 

 そう緑川博士の肩に手を乗せるオールフォーワンに、乗せられた方はというと少し嫌そうな顔をしている。魔王と名乗るわりには身内と判断したら、フランクだよなこいつ。内弁慶ってやつか。

 

 

「首領は空手や柔道ってのは知っているのかな?」

 

 

『あぁ』

 

 

 個性社会となった今でも、武術としてその体系を残しており、警察官の全員が空手、柔道、さらには剣道のどれかを習得することが義務付けられている。だが、知名度はそこまで高くなく、俺の世界にあった柔道教室や学校の体育での授業には取り入れられていないらしい。

 ただ、サッカーや野球は個性の有無に関わらず、体育の授業では人気らしく、世界大会は無くなったらしいが一部の国ではプロリーグが行われているところもあるらしい。

 

 

「じゃあ、話は早い。その空手や柔道で優秀な成績を残していて、なおかつ頭脳明晰なのがいたよ」

 

 

 頭脳明晰がなければもう1人いたんだけどねと言うオールフォーワンだが、ため息をついた。

 

 

「けど、頭脳明晰なのは個性によるものらしいんだ。でも、どうせ脳改造するならなくても構わないだろう?」

 

 

 ……まぁ、確かに。それならそのもう1人のやつでもいいだろうと思ったが、オールフォーワンが個性として欲しいのだろうか。

 

 

『いいだろう。それで、その人物の名前は』

 

 

 緑川博士の助手ということは、城南大学の研究室に籍を置いているはずだ。

 ───────ん? アレ、なんかこの展開知ってるな。

 

 

「それは博士の口から聞こうじゃないか」

 

 

 さぁ博士と肩を組んで顔を覗き込むオールフォーワンに、博士は「すまない」とその助手に詫びてからその名前を口にした。

 

 

「名前は──────本郷猛」

 

 

 あ、やっぱり。確か特撮版の本郷も城南大学の研究室で緑川博士の助手をしててって───────は? 

 

 

「それと───────本郷くんには個性がない」

 

 

「ふむ、それはどういうことだい?」

 

 

「本人が言っていた。自分のは個性ではなく、先天的なものだと」

 

 

 普通、個性は生まれた時から発現するものと後天的に2歳から5歳頃に発現するものに分けられるらしいのだが、緑川博士の助手である本郷は生まれた時からであるにも関わらず、個性ではないと言い張るのだと言う。

 

 

「どうしてかは自分のその頭脳が告げるんだそうだ。両親と全く異なる個性で突然変異型の個性にしてもIQ700はおかしいと」

 

 

 俺の知ってる本郷猛よりも100高いんだがそれは……。

 曰く、生後1ヶ月経った頃には言葉が理解出来て、1週間後には文字が書けるようになり、2歳の頃には個性と非個性の違いが理解出来ていたと。

 

 

『オールフォーワン』

 

 

「あぁ、それなら私が個性を引き抜く必要はなく、君の言う条件を全て叶えることになる。─────けど、一応本当に無個性か試しておかないとね」

 

 

『無論だ』

 

 

 そのためには本郷猛をこの場に連れてこなければならない。その本郷猛はおそらく、仮面ライダーディケイドでいう所のリ・イマジネーション、平行世界における同姓同名の別人であることは分かっているものの、早くその顔を見てみたい。特撮版なのか、原作コミック版なのか、それともスピリッツかNEXTなのか。あるいは全く異なる本郷猛なのかもしれないが、ようやく仮面ライダーが作れることに胸の高鳴りが抑えられない。

 

 

『蜘蛛男! 今すぐ、本郷猛を攫ってこい!』

 

 

「ウーッ"!」

 

 

 そう言って数体の戦闘員と共に基地から飛び出した蜘蛛男の姿を見送って、俺はマイクの電源を切ってからほくそ笑んだ。

 あぁ、やっと、やっと俺の理想が、世界中の人間が仮面ライダーの素晴らしさを知ることになるんだ。オールマイトなんて目じゃない、最強最高のヒーローが生まれるんだ! 

 この日のために数あるバッタの中でも、最高と呼ぶにふさわしいバッタを用意し、志村菜奈を利用して人工筋肉や心臓、肺などの臓器の性能実験も済ませている。

 あとは素体が届くのを待つだけである。

 

 

 

 ───────あぁ、楽しみだ。

 

 

 

 

 





ライダー候補が見つかっちったか。
オールフォーワンはオールマイトを今度こそ倒せるからとウキウキ。
首領は仮面ライダーが作れるからとウキウキ。
緑川博士は自分の助手を売り渡したことに罪悪感で心臓バクバク。


志村菜奈(人造人間)
頭髪から復活させられ、全身が機械で出来た改造人間であり人造人間。姿形は死ぬ前の志村菜奈そのものであり、人造人間となったため老いることのない身体となった。
皮膚も特殊繊維と金属を織り交ぜたものであり、弾丸や刃物では傷1つつかず、2千度から熱にも耐えることが出来る。
仮面ライダーを作るための布石であり、ミニ原子炉を搭載した人工心臓やその他の臓器に人工筋肉や特殊金属を用いた骨を囲むようにして、人工血管が体内を駆け巡っている。
皮肉にも、身体能力は本来の志村菜奈を圧倒的に凌駕し、単純なパワーだけでいうなら後に作られる対オールマイト用脳無と同等である。
本来の脳が失われて、脳と直結している浮遊の個性はなくなっている。だが、扱い上は無個性となっているためいつでも首領が改造手術を施せる状態になっている。さらに人工脳の一部に超量子型コンピューターが採用されており、状況下において最適な判断を即座に下せるようになっている。技術班によって完璧なハッキング対策がなされており、首領以外のアクセスに対しては逆ハッキングや、個性によるハッキングならば相手の現在地の特定からの迎撃行動という名の殴り込みを取るようになっている。
なお、ライダーだけではなく次世代の怪人に使う予定である技術も多く使われている。そのため、蜘蛛男〜トカゲロンまでの怪人を圧倒的に凌ぐ強さであるが、実験目的で作ったため今のところ披露される予定は無い。


今回はライダーコラムありません。
ので酔った作者からのメッセージです。

いつも誤字報告、感想、評価ありがとうございます! メモから作品に昇華させた二次創作なので、反応が微妙ならさっさとやめておこうと思っていました。けど、ショッカー(偽)がここまで来れたのも読者の皆様のおかげだと思っています。好きなライダーは1号、2号で好きな怪人はガニコウモル、ガマボイラーとか通じるか分かりませんでしたが、仮面ライダーとヒロアカの知名度、そしてコラムなどのおかげで昭和ライダーに興味を持っていただけたなら幸いです。Huluキッズでは1号からビルドまでなら見放題なはずなので、この機に見ていただけるとより面白くなると思います。
では次回「誕生! 仮面ライダー」にご期待ください。


Twitter見たら、セイバーとBLACKがトレンド入りしてて「令和……昭和……?」ってなった

好きなライダー世代

  • 昭和
  • 平成1期
  • 平成2期
  • 令和
  • 一つに絞りきれないほどに仮面ライダーの歴史は豊潤だ!
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