転生して男の娘メイドになるそうです。…て、え!?  『問題児編』   作:楠木 蓮華

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可愛い女の子は神様?

―――誰か、誰かいませんか―――

 

聞き覚えのない声。そんな声で僕は目を覚ました。

 

あたりを見渡すが特に人はいない。

 

見えるのは木と街並みと朝日。

 

ここは高いところにある公園である。そして時刻は朝の5時過ぎ。

 

なんでこんなところにいるかって? 

 

 

僕は夜月 空。只今絶賛家出中である。

 

 

 

今日はいつもよりも早く起きたのでどこかに朝ご飯でも買いに行こう。

 

え?なんでお金があるのかってもちろん家から持ってきたんだよ。

 

当然自分のお金だよ。あんな父親のお金なんて使いたくもない。

 

「それにしてもさっきの声は何だったんだろう?」

 

さすがにこの年で幻聴はシャレにならない。

 

「それにしても今日はいい天気だなぁ。たぶんこうゆうのを雲一つない青空というのではなかろうか」

 

こうゆう天気の時は自然と気持ちも穏やかになる気がする。

 

なんか今日はいいことがある「おいそこのガキ、金だせや」といいなぁ。   

 

「おい、聞こえねーのか。金出せって言ってんだよ!!」

 

そこにはいかにも俺、ヤンキーです。って感じの人がいた。

 

あれ、こんなにもいい天気なのにカツアゲ!?

 

それともなんですか!?天気がいい、よしカツアゲしよう!!てな感じの心境にでも至ったんですか。 

よしこうなったら丁重にお断りして次に行ってもらおう。

 

え~と、刺激しないように、せーの

 

「お前のような野蛮な猿にやる金など微塵もない!!」

 

「なんだとゴラァ!!」

 

あ、あるぇ。お、おかしいな、確かに当り障りのないことを言おうとしたのに。

 

ま、まさか!動揺しすぎて変なことを言ってしまったという事か!

 

でもまだ弁解の余地は……

 

その瞬間、顔に衝撃が走った。

 

あ、れ。まさか殴られた?

 

あの一言で?

 

どんだけ沸点低いんだ!?

 

ハハッ、今日はいい日になると思っていたのに、とんだ厄日だ。

 

あ~あ、これでお金、取られちゃうのかな。

 

父親はクソで、お金はヤンキーに取られる。

 

まったくこの世界は最悪だ。

 

意識が薄れる中、俺は心から思った。

 

―――こんな世界から抜け出して違う場所に行きたい―――

 

―――やっと見つけました!―――

 

僕は朝聞こえた声を聞いた気がした。

 

 

 

 

 

後頭部に当たる柔らかい感覚を感じながら目が覚めた。

 

それでなんだ? この後頭部に当たる柔らかいものは?

 

「あ、目が覚めたんですね。よかったです。」

 

そこには容姿は少し幼いものの美少女といっても差支えない女の子の顔があった。

 

て、あれ?

 

 

ここは多分どっかのベンチで僕は横になっている。

 

そして僕から見えるのは女の子の顔。そして後頭部に当たる柔らかいもの。

 

ま、まさかこれは!

 

ひ、膝枕だとぉぅーーーーーーーーーーー!!!!

 

あの夢のHI ZA MA KU RA だとぉぅーー!!   

 

お、落ち着け僕!COOLになるんだ!

 

ここは動じてないふりをして体を起こした。

 

「え、え~と」

 

「はい、なんでしょう?」

 

「君の体柔らかいね」キリッ

 

「ふぇ///!!?」

 

なに言ってんだ僕ーーーー!!

 

またか!!またなのか!!?

 

また動揺して変な言葉を言ってしまった!!

 

「ご、ごめん!今のはなんというか動揺して!!」

 

「は、はいわかってます///」

 

わかってくれているようでよかった~。 へたしたら警察とか呼ばれたかも……セクハラで。

 

「それで君はいったい?」

 

「はい、私の名前はフィアといいます」

 

フィア?外国人さんなのかな?

 

それにしてもきれいな髪だなぁ。水色だし

 

「フィアさんっていうんだ。いい名前だね。それに髪も綺麗で」

 

「ありがとうございます///。それからフィアでいいです」

 

ん?なんかまたヤバいこと言った気がする。けどもう気にしない。僕は強い子。

 

「うん、わかったよフィア。そういえばこっちの名前はまだ言ってなかったね、僕の名前は夜月 空。よろしく」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

そこで重要なことを思い出した。

 

「しまったーー!!お金取られたんだったーー!」

 

「お金ですか?」

 

「さっきいかにもヤンキーな人に殴られて気絶したんだけど、多分その後、財布取られたと思うんだ」

 

「お財布ってこれですか?」

 

「えっ?」

 

そこには確かに僕の財布があった。

 

「えっ?なんでフィアが!?」

 

「はい、あなたから財布を取ろうとしていたのでお話ししようかと思ったのですが。怖かったので精神を弄ってお引き取り願いました。はいどうぞ」

 

「ど、どうも」

 

ん?今なんて言った?

 

せ い し ん を い じ る?

 

「せ、精神を弄るってどういう意味?」

 

「そのままの意味です。相手の考えや思いの矛先を変えたり出来ます」

 

「そんなことが出来るなんて、フィアっていったい……」

 

「はい、私は空さんの世界の言葉を借りるなら、神様という存在です」

 

「え?」

 

僕はこの時思った。

 

あの時、願ったことが叶ったのがこの結果なのかもしれないと。

 

そしてこれから起きることのに少し期待を感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公視点です。

今回は、フィアが登場しました。

フィアの挿絵を入れるかは少し迷っています。

でも絵にも自信が……。


次回もよろしくお願いします。
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