転生して男の娘メイドになるそうです。…て、え!? 『問題児編』 作:楠木 蓮華
「それではコスプレシチュエーションを始めたいと思います。審判は月の兎である黒ウサギがお送りします!!」
はあー、始まってしまった。もうここまで来たらやるしかないけどやっぱり気が乗らない。
ちなみにこのギフトゲームの進行の仕方は簡単で、一人一人、オリエさんの前でお題通りのコスプレをしてアピールし、オリエさんを満足させたものが勝ちというルール。
個室とかで見せるならいいのだが、特別なゲーム盤を使うらしいので観覧席の人達にも丸見えなのだ。
あぁー、もうやだ。なんでこんなことに…………もう今更か。
ここに来てからこんなのばっかだし、はぁ、もう諦めよ。
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「さあーついにこのギフトゲームも最後の人になります。それでは、‟ノーネーム”から夜月空さんです」
舞台の上に立つ。
「待っていたよ。‟ノーネーム”のメイドさん」
「待ってなくてもよかったんですが」
「つれないこと言うね~」
「白夜叉と組んで僕にコスプレをさせようとしているのによく言いますね」
「はっはっは、悪いね~。でも剣精霊のことは本当さ。あの子も君のことが気になるって言ってたしね」
「そうなんですか?」
「ああ、君が勝ってくれればいいんだけどね」
「それは言っちゃダメでしょ」
「そうだねー。しかし本当にその見た目で男なのは信じられないねー」
「能力を使ってますから今は女ですよ」
「そうかい、美人には変わりないね。よし、それでは始めよう。」
周りの風景が白一色に変わる。
「ここは?」
「ここはあらゆる場所を再現する場所だ。」
「あらゆる場所を?」
「ああ、私の要望を的確に再現してくれるんだ」
「そうなんですか」
「ああ、ではまず一つ目は、『戸惑いながら、スカートをたくし上げて一言言うメイド』だ!!」
「これは、普段着ですから!!今となってはコスプレじゃないです!!それにこれからスカートをたくし上げると見えますから!!」
「なにが見えると?」
「そ、それは……」
「さあ、やらないと時間がないぞ」
う~~、もうすでに短いのにここからたくし上げるなんて……いや、もうやろ
スカートをたくし上げ、そして
「ご、ご主人様、ご奉仕はメイドの、お仕事なんですよね……?私、頑張ります」
しばしの沈黙が周りを包み込む。やってしまったかな……
その瞬間。
ウォォォォォォォォォォォォォォォ!!
「ひゃう!!」
な、なにこの声!!
俺にご奉仕してくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!可愛いぃぃぃぃぃぃぃ!!メイドサイコォォォォォォ!!
空ちゃんクンカクンカ!!
大好評だったーーー!!っていうか最後の人は怖いよ!!
「はっはっは、これは想像以上だ!!ここまでとはな、私はどうやら実力を見誤っていたようだ」
「は、はい?」
「次は二つ目、『泳げないから先輩に泳ぎ方の指導をねだる後輩』だ!!」
服が変わる感覚が起こり、体が覆われる感覚に襲われる。
「って、スクール水着ですか!?」
着たことない感覚だから戸惑いが、ってものすごく恥ずかしい!!
「さあ、来い!!」
何に対して構えてるんだろ?
とにかく、
「せ、先輩!!私、泳げないので、先輩に教えてほしいんです!!だ、ダメですか?」
またしばしの沈黙。これは何なんだろう。
グボァ!!
「えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??」
オリエ様を含めてみんなも血を吐いた。何故!?
「く!!ここまでとは!!まだだ!!まだ終わらんよ!!」
「いや!!もう顔真っ青なんですが!?」
もう限界でしょ!?
まだいけるぞぉぉぉぉぉぉ!!まだまだぁぁぁぁぁぁ!!俺が個人レッスンしたるーーーー!!
みんな元気すぎでしょ!?そして最後の人は遠慮します。
「それでは三つ目、『猫耳巫女さん。そして一言』」
服装が巫女服に変わる。あれ?なにか足らないような?
「あの猫耳は?」
「ふっふっふ、白夜叉から聞いているぞ。君は猫又のギフトを持っていると」
ギクッ!!
「それで猫耳を作ることも出来るだろう」
「むぐぐぐぐ……。はあ。バレバレですね」
頭に意識を集中する。
ひょこ
!!!!!!!!!?????
会場内が息を呑んだ。
「さ、さあ、来い!!」
「は、はい」
息を吸い、そして吐く。
「みんなの邪気を私が祓う……にゃん」
オリエ様がふらつく、って!!あぶない!!
「ふん!!」
「た!!」
耐えた!!!???
「ふ、ここまで来れば耐性も出来てるのよ」
ぐぬぬぬ!!!なんか悔しがっている自分がいる!
「それでは最後に「すいません」?」
「最後は僕に決めさせてもらってもいいですか?」
「いいが?」
「どうも」
というわけで、僕が創造するのはこれかな?
「む?」
周りが教会に変わる。
「ここは、教会?なぜ?って!!??」
やっぱり驚いてるね。ふふふ、どうもこうも僕が今着ているのは……
う、ウエディングドレスだとぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!????
そう僕が着ているのはウエディングドレス。
なんかもう男としてどうかと思うけど、なんかハイになってきてどうでもよくなってきたぞ!!
「それではいきます」
ゴクッ
教会の前の方に行く、そして顔と体を少し振り返らして。
「私、あなたと一緒に幸せになりたい。だから、よろしくね。旦那様」
この後、会場のみんなが気絶してギフトゲームの勝利が決まったのに、全然再開出来なかったのは余談である。
今回はついに女体化しましたが、私自身も空の魅力をかけたか不安なので、感想もどんどん書いてください。
次回もよろしくお願いします!!