朝起きたら隣に上司がいた   作:パッパパスタ

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 唐突に思いついた。 
 

  
 


やっちまった話

 

 

 

 風邪をひいた時のように、身体に重さを感じて目が覚めた。

 

 

 一体いま何時だ。

 

 

 そして同時に寝ぼけ頭に湧いた出勤時間への焦り。

 しかしすぐさま今日は休みなのを思い出すと安堵からか再び眠気が襲ってきた。目を擦って眠気を思考の外へ追いやると、次第にと目が冴えてくる。

 

 確か、久しぶりの休暇ということもあって昨夜に備えて湯の国から大量の火酒を仕入れていたはずだ。

 

 続いて何をしたのかを冴えてきた頭で思う出そうとするも、部屋に漂うムワッとしたなんとも言えない臭いで思わずむせ返る。

 ーーーくっさ、この部屋。しかも真っ裸やんけ自分

 

 ベッドから少し身を起こし、辺りを見渡すと妙に薄暗く、目を凝らすと見覚えのない部屋が映る。

 

 しかしながらおそらく外はもう朝というか昼になっているだろう、二日酔いの日によくある午後起きの感じだ。体感で分かる。

 

 加えて自室にはカーテンをつけていないことを思い出すと、それがさらに違和感に拍車をかけた。

 

 まあとりあえずベッドから出よう。

 そう思い左手をつこうとするが、左手が動かない。というよりも左腕全体が。しかもなんかめっちゃ熱いし柔らかい感触あるんですけど。

 

ーーーーーー点と点が繋がって線に(ry

 

 ん? あれ? 人か? おい人なのか?

おい誰だよやめろよ俺のベッドに忍び込むなよいや忍び込んだのは俺か?忍的にwとかじゃなくておいまじでなんだっけじゃなくって、おいおいおいおいおい嘘でしょほんとう???

 え、うそ、まじで? 童なのか? 俺はもうワッパを捨てたのか? そうなら嬉しいんだけどさすがにハジメテを酒の勢いでしかも記憶ないはさすがにってちょいちょいちょい。

 

 いや、まあ待て。一旦落ち着こう。

 

 まずまずの話だ、いくら記憶なくすほど酒がぶ飲みしたからって初体験忘れるか?いや、答えは“否”だ。まあ童貞なんですけどね初見さん。

 だってそうだろ? 最初に胸を揉ませてもらった時なんてもう一生覚えてるもんよ。触らせてもらったことないけど。

 

 加えてだ、酒飲んだからって俺はヤリティンになれるのか? これも“否”だ!!!しかもヤる相手がいない。

 

 よって導き出される答えはただ一つ。

 酔って酔いまくった俺は酒の勢いで野良犬か野良動物を拾って他人の部屋で寝たんだ!!!そうだよ野良犬だよ!ベッドの中でなんか足も絡んできてるけどこれもあれだ、野良管狐的な???? よし!!これにかぎrーーーーーーーーー

 

 

「ーーーーーーーーーうぅん...」

 

 

 脳内ボクシングをしている最中、無音の部屋にナニカが聞こえた。

 

 思わず目を見開き、汗が一筋額から流れる(気がした。

 喉が鳴り、唾液を飲み込む。暗がりの中でベッドの隅に辛うじて見えた水が入ったグラスを掴む。

 

「ごえっ」

 

 酒やんけこれ。

 

 

 喉が焼ける痛みを飲み干し、一息溜息をつく。

 

 深呼吸一回。

 

 そして左を見る。

 

 自らの左手を巻き込んで少し盛り上がっている布団。左腕を動かそうとすれば、万力のような力で腕ごと押さえ込まれる。布の擦れる音とともに。

 

 いるわ、これ絶対誰かいるわ。

 

 誰だ? この前新しく暁に入ってきた雲隠れの孤児の子か? いやあの弱小里のあの子か? いやいや落ち着けもちつけ俺。まずまずどっちともそこまで仲良くないだろ。

 

 いや、一旦考え直せ。別にいいじゃあないか。だって貞捨てれたんだぜ? 童だぞ童をだぞ? ようやく名実ともに大人の仲間入りじゃねーか、前から体に自分の功績が追いついてないなあって思ってたんだよ。じゃあよかったじゃーーーん!!! うん、うん。

 

 

 あれ、そういえば俺って潜入捜査してなかったっけ。

 

 なんか組織のボスから治安を乱す対立組織の内部潜入やってなかったっけ。

 じゃあ雲隠れの子無理じゃん。弱小里の女の子も無理じゃね? じゃあ誰よ、もしかして潜入先の子とーーーー!??

 

 

 

 

 

 いや待てよ?

 

 

 

ーーー潜入捜査って俺1人だけだっけ。

 

 

 

「ーーー頭が、ーーーんぅ.....」

 

 自分よりも少し高い女性の声に気づくと、左腕の重さはいつの間にか消えていて、左手にあった布団の膨らみが次第に剥がれていった。

 

 いつも、綺麗に整っている紫がかった髪は少し崩れ乱れていて、いつも頭についていたはずの”紙のコサージュ”はなかった。

 

 だけれども、いやだからこそこの女性は誰なのか一瞬で気がついた。

 

「頭....痛い、ーーーあら? おはよう“ミコト”」

 

 髪を耳にかけ、シーツを自分と同じく“裸”である彼女の方へ少しだけ手繰り寄せたかと思うと、いつもコードネームか姓で呼ぶのにも関わらず、少し気恥ずかしげにそう呼んだ。

 

 

「——oh」

 

 

 

 動物は動物でも上司じゃねーか

 

 

 

 




 
 
 続くかも(ウケが良かったら
 次は長いです。
 
 
 
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