【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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募集キャラは次で登場する予定です。

今日は随分と長くなってしまったわい!


Union&Hostage

 大多数のスタースクリーム軍団やヴィンデルの手先たちに対し、奮戦する銀鳳騎士団であったが、長くは続かず、カン・ユーやゴステロ、死鬼隊、デジル、ゲイツ、ガウルン、サーシェスと言った危険な男たちの攻撃を受ける。

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

 赤いシルエットナイトであるグゥエラリンデに乗るナイトランナー、ディートリヒは、カン・ユーの駆るAT、ダイビングビートルに圧倒されていた。

 性能も体格も上なはずのシルエットナイトがATのダイビングビートルに圧倒されているのは、カン・ユーの技量がディートリヒを上回っており、それにATの小回りの良さを生かして圧倒している。

 

「フハハハ、サルめ! 調子に乗った罰だぁ!!」

 

 動き回りながらディートリヒのグゥエラリンデを楽しみながら一方的に嬲るカン・ユーは、彼のことをサルと蔑視して更に攻撃を加える。

 ディートリヒの中隊の者たちは助けようとするが、カン・ユーの部下たちに阻まれて向かえない。そればかりか数で圧倒されるばかりだ。

 

『俺は、俺は…! 逃げないッ!!』

 

「フン、サル如きが減らず口を! 一思いに楽にしてやる! 死ねぃ!!」

 

 これほど一方的な攻撃を受けても、まだ逃げずに立ち向かおうとするディートリヒを鼻で笑ったカン・ユーは、とどめの一撃を放とうとした。

 

『もうジャベリンがありません!』

 

「やっぱりこの数じゃ…!」

 

 ツェンドリンブルを駆るヘリヴィは部下よりミッシレジャベリンの残弾が無いとの報告に、未だにフレメヴィーラ王国の上空に居る無数の敵機では歯が立たないと思い始める。

 そんな彼女に追い打ちを掛けるように、カムジンが乗るグラージがヘリヴィの隊を襲撃する。

 

『へへへっ、面白そうな奴が居るじゃねぇか!』

 

「また妙なのが!」

 

 機体上部にある荷電粒子ビーム砲を撃って来るグラージの砲撃を躱しつつ、ヘルヴィは接近戦を仕掛けるため、ツェンドリンブルの機動性を活かして接近するが、乗っているのは歴戦錬磨のゼントラーディ人であるカムジンであるため、グラージの両腕部の大口径と小口径のインパクトキャノンの弾幕を浴びせられる。

 

「なんて弾幕!? くっ!」

 

『こいつを避けるとは、見込みがあるな! 楽しませてもらうぜ、マイクローン!』

 

 弾幕を間一髪で躱したヘルヴィに、カムジンは手応えのある相手だと認め、更に攻撃を強めた。

 

『ひぃやぁぁぁ!!』

 

「くっ…! 何という苛烈な攻撃だ!」

 

 防御力に長ける白いナイトランナー、アルディラッドカンバーを駆るエドガーの元にも凶悪な者たちの攻撃が及んでいた。

 エドガーに襲い掛かるのはなんとあのマンジェロ、ボーン、ゲティの死鬼隊の三人だ。最初にマンジェロのガッシェランの右腕のドリルでシールドを一つ破壊する。

 

『フへへ、まだ終わってないぜェ!』

 

 次に仕掛けるのはボーンのエルダールであり、スネーク・ドリルでまたも一つのシールドを破壊した。

 

『ウラぁぁぁ!!』

 

「ぐぁ!」

 

 その次に来るのはゲティのダンコフのパワー・ナックルによる強烈な打撃だ。これをエドガーは残り一るの盾で防ぎ切ったが、ダンコフのパワーは凄まじく、盾は破壊されてしまう。

 

『ヒヒヒッ! このまま丸裸にして、嬲り殺してやる!』

 

『あぁ、いつまで持つか楽しみだぜ!』

 

『簡単にくたばるんじゃねぇぞぉ? サル!』

 

「こ、こいつ等…! 俺を遊んでいるのか…!?」

 

 目前に居る自分をじわじわと嬲り殺しにしようとする三機のMFに対し、エドガーは戦慄を覚える。そんな危険な三機にエドガーは勇気を振り絞り、操縦桿を動かしてナイトフレームの剣を構えた。

 

「う、うぐ…! 何という力だ…!?」

 

『しぶといジジイだ。これだけぶち込んでも、まだ生きているのか?」

 

 銀鳳騎士団が危険な男たちの到来により、苦戦を強いられる中、ガウルンのコダールiと対峙したシルバティーガを駆るアンブロシウスは、圧倒的なラムダ・ドライバを前に、成す術もなく嬲り殺しにされていた。

 接近戦を仕掛けようとするアンブロシウスであるが、先に述べたラムダ・ドライバによって一切近付けず、一方的に嬲られるだけだ。それでも、アンブロシウスは危険なガウルンを止めるべく、敵わぬとも立ち向かい続ける。

 

「まだだ…! まだ終わってはおらん…!!」

 

『ちっ、鬱陶しいジジイだな! いい加減に、死ねっ!』

 

 槍を杖代わりにして立ち上がり、ボロボロの状態で挑んでくるアンブロシウスのシルバティーガに、ガウルンは苛立ち、とどめの一撃を見舞おうとした。

 

「クソったれ…! 反則だぞ、テメェ…!」

 

『なんだぁ、まだくたばらねぇのかぁ? サル!』

 

 シルバティーガの兄弟機ゴルドリーオを駆るアンブロシウスの孫、エムリスもまた諦めが悪く、機体含め、自身の身体もボロボロな状態でも、圧倒的強さのヤークトアルケーガンダムに挑もうとする。

 諦めが悪過ぎるエムリスに赤いガンダムを駆るサーシェスは次なる一撃を見舞い、吹き飛ばすが、まだゴルドリーオは立ち上がって挑んでくる。

 

「お、お前のような野郎には…! 絶対(ぜってぇ)負けねぇ、ぜ…!」

 

『いい加減にくたばれよ! 大事な金塊を傷物にすんじゃねェ!!』

 

 通常であれば、パイロットが死んでいる程の攻撃を受けても、まだ挑んでくるエムリスに苛立ったサーシェスは、とどめの一撃とも言えるアルケーガンダムによる膝蹴りをゴルドリーオの腹部に見舞うった。

 

「あぁ!? 何と言うこと!!」

 

 スタースクリームと交戦するイカルガを駆るエルは、この自ら作り上げたナイトフレームが蹂躙されている場面を上空から目撃し、怒りを覚えて助けに行こうとしたが、交戦しているトランスフォーマーが逃すはずが無く、執拗な追撃を受ける。

 

「人の心配をしている場合か! えぇ!?」

 

 そう言ってスタースクリームは、両腕のレーザー砲を降下しようとしたイカルガに向けて連射する。これにイカルガは回避行動を取りつつ、向かおうとするが、スタースクリームはそれを読んでいてか、周辺の友軍機に妨害を命じる。

 

「ちっ、これでは!」

 

「ハハハッ! 今すぐ俺たちの所へ来れば、みんな助かるかもな!」

 

「卑劣な…! やはりマイクロンではなく、G1のスタースクリーム!!」

 

 仲間を救えないエルを嘲笑うかの如く、スタースクリームは更に攻撃を強める。そんなエルに更なる危機が迫った。なんと、ゴステロのダルジャンとデシルのクロノスが襲来したのだ。これにはスタースクリームも驚きであり、戸惑い始める。

 

『テメェだけ一人占めしてんじゃねぇ!』

 

『面白そうな奴だな! 俺にやらせろォ!!』

 

「なっ!? て、テメェら! 持ち場が違うぞ! 何をやっている!?」

 

 真下から来るレーザーとビーム攻撃に、イカルガは即座に回避行動を取って躱す。突如となくエルに攻撃してくるゴステロとデジルにスタースクリームは注意するが、狂犬の二人は聞く耳を持たず、イカルガを攻撃するだけだ。

 向かって来る狂人が乗るダルジャンとクロノスに、エルは驚きの声を上げる。両者とその乗機も前世の知識の中にある機体なのだ。

 

「あれは!? マルチフォームのダルジャンとヴェイガンのXラウンダー専用モビルスーツのクロノス! ゴステロとデシルも居るのですか!?」

 

 直ぐにその名を口にすれば、二機の猛攻を躱しながらソーデッドカノンの射撃で反撃する。

 

「野郎、こいつ等を生かして捕らえろと言われてねぇのか!?」

 

『俺の知ったこっちゃねぇな! この殺し甲斐がある奴を、生かして捕らえなんてなぁ!!』

 

『そいつは俺の獲物だ! 邪魔すんじゃねぇ!!』

 

 殺す勢いでイカルガを攻撃する両者に、スタースクリームはヴィンデルの命令を聞いていないのかと問えば、ゴステロとデシルはそれを無視してレーザーやビームを逃げ回る標的に浴びせる。

 

「スタースクリームより攻撃が激しい! やはりゴステロとデジル! こんな危険な奴らを野放しにすれば、大陸中が火の海になる!」

 

 対するエルも危険な二人を放っておけば、フレメヴィーラのみならず、セッテルンド大陸中が焦土と化すと判断し、僅かな時間でソーデッドカノンのチャージ攻撃を浴びせるが、あっさりと避けられてしまう。避けられたことは承知の上であり、そのままジグザグに動いて攻撃を躱し続ける。

 

『う、うわぁ! なんだぁ!? 機体が勝手に!?』

 

『な、何をする!?』

 

「クロノスの秘密機能! ここまであるとは!」

 

 そんなエルのイカルガを抑え付けようと、デシルはクロノスの能力である友軍機を勝手に遠隔操作する装置を起動させ、周辺の友軍機を全てぶつける。エルもそれを知っており、捕まえようとしてくる敵機を躱しつつ反撃する。だが、両者はレーザーやビームを浴びせて味方機を撃破しようがお構い無しだ。流石のエルも焦りを見せる。

 

「クソが! 勝手な真似をしやがって! テメェらも死ねぇ!!」

 

 勝手にエルを殺そうとするゴステロとデシルに怒りを覚えるスタースクリームは射線に味方が居るにも関わらず、胸部ミサイルを全弾発射した。

 

「ミサイル!? 味方ごととは!!」

 

 背後を向いたエルはスタースクリームがミサイルを発射したことに気付き、即座に回避行動を取る。飛んでくるミサイルの一発目は、クロノスに操られたズサに命中して大爆発を起こす。その後、続々とイカルガに張り付こうとした攻撃軍の機動兵器が続々とミサイルに当たって爆発する中、エルは操縦桿を素早く動かしてミサイルを躱し続ける。

 

「まさか転生してから板野サーカスをするとは!」

 

 凄まじいGに耐えながらエルは、アニメで見ていた無茶な高機動をすることに驚きながらも、飛んでくるミサイルを迎撃しつつミサイルを躱す。

 

『あの鉄屑野郎! 俺ごと撃ちやがって!!』

 

『邪魔をしやがって! 死ねっ!!』

 

「肉ケラ共が!」

 

 ミサイルから逃れたゴステロとデシルは、自分を殺そうとしたスタースクリームに向けて攻撃し始める。これにスタースクリームも反撃して仲間割れを起こす。

 

「はぁ…! 仲間割れ?」

 

 ようやくミサイルより逃れたエルは三者が仲間割れを起こす所を目撃し、地上で蹂躙される仲間たちを助けようとしたが、SPTのブレイバーが背後を取り、レーザード・ガンを向けていた。

 

『動くんじゃねぇぞ! さぁ、こっちに来てもらおうか!』

 

「しまった! まさかこんなところで!」

 

 気付いた頃には既に至近距離に銃口を向けられており、エルは投降するしかないと思っていたが、ここに来てようやくコンボイ率いる救援隊が現れた。

 

 

 

『ゲッタァァァビィィィム!!』

 

 コンボイの救援隊に参加するゲッターカオスチーム、今川竜騎がメインパイロットを務めるゲッターカオス1のゲッタービームによる掃射で、上空に居る多数の攻撃軍の機動兵器が破壊された。

 

『ブレストファイヤァァァ!!』

 

 続けざまに、ライトン・ブラウナーが駆るマジンガーZの胸部にあるブレストファイヤーによる攻撃で上空の敵集団は高熱で溶かされた。そこからシルバーボルト率いるエアーボット部隊の攻撃が始まる。

 

「エアーボット部隊、攻撃開始! この世界から奴らを追い返すんだ!」

 

 シャトルより飛び降りたエアーボット部隊はシルバーボルトの指示の下、航空機にトランスフォームして浮足立つ敵部隊に攻撃を始める。編隊を組んでレーザー攻撃を行い、多数の敵機を撃破する。

 

『な、なんだこいつ等!? うわぁぁぁ!!』

 

 突如となく現れた新手に、スタースクリーム軍団とヴィンデル軍団の者たちは混乱する。

 

「ちっ、ありゃあエアーボットじゃねぇか! サイバトロンの奴らが嗅ぎ付けやがったのか!」

 

 仲間割れを起こしていたスタースクリームは、味方を蹂躙するエアーボットを見て、サイバトロンが現れたと判断して仲間割れを止める。

 

「テメェら、サイバトロンだ! サイバトロンの奴らがおいでなすったぞ!!」

 

『な、何ぃ!? ぐわっ!!』

 

『ゴステロ! ここまでだ!!』

 

 スタースクリームは自分を攻撃してくるゴステロとデシルに言えば、両者はサイバトロンが現れた方向を見る。直ぐにそこへ向かおうとしたが、エイジが駆るレイズナーMkⅡの攻撃をゴステロが受けて吹き飛ばされる。

 

『え、エイジィ! てめぇ、こんな所まで来やがって! ぶっ殺してやる!!』

 

『これ以上、お前たちの好きにはさせない!』

 

 直ぐに体勢を立て直したゴステロは、追撃を掛けるエイジのレイズナーMkⅡと交戦を始める。

 

『へっ! サルとガラクタ共の相手にうんざりしてた所だぜ!』

 

『化け物共め! このライトン・イェーガー様とマジンガーZが好きにはさせんぞ! ロケットパンチ!』

 

「マジンガーZに乗ってるのは兜甲児ではない!?」

 

 ゴステロがエイジと交戦を始める中、ライトンのマジンガーZはデシルのクロノスにロケットパンチを放って交戦を開始する。マジンガーZに兜甲児が乗っていないことに、エルは驚きの声を上げる。

 

「さぁ、プロテクトボットの諸君、地上の者たちを助けるんだ!」

 

「了解です! プロテクトボット部隊、出動!」

 

 シャトルを操縦するコンボイの指示の下、プロテクトボット部隊は地上へと降下し、周辺の敵を片付けながらフレメヴィーラ王国の者たちの救援活動を始める。

 

「ダイノボットの諸君も存分に暴れる時間だ! ただし、現地住人には被害を出すなよ!」

 

「俺グリムロック、三度の飯より戦い大好きだ! それに手加減も知ってる! ダイノボット出動!」

 

『行こう、行こう!』

 

 次にダイノボットに暴れすぎないように指示を出せば、リーダーであるグリムロックは指示に応じてシャトルを飛び降りた。

 

「ダイノボット、トランスフォーム!!」

 

 飛び降りた五体のダイノボットはそれぞれの恐竜の形態にトランスフォームし、地上へと降下する。

 

「キリコ・キュービィ、出撃する」

 

 バーグラリードッグに乗るキリコもシャトルより出撃し、降下して敵地上部隊にヘビィマシンガンを浴びせる。

 

『サイバトロンだ! サイバトロンが来たぞ!!』

 

『直ちに迎撃態勢! 迎撃、うわぁぁぁ!!』

 

 シャトルより降下してくるサイバトロンの戦士らに対し、地上の攻撃軍は迎撃を始めるが、一人一人が強く、蹴散らされるばかりだ。

 

『な、なんだ!? あぁぁぁ!!』

 

 ディートリヒを殺そうとしていたカン・ユーの元に、キリコのバーグラリードッグの折り畳み式キャノンによる砲撃が来た。これを諸に受けたカン・ユーのダイビングビートルは吹き飛ばされる。他のダイビングビートルも迫るキリコのATに一斉射を行うが、次々とターンピックで躱され、脇に搭載されたミサイルやヘビィマシンガンで撃破されていく。

 邪魔な敵機を破壊しながらキリコはディートリヒの大破寸前のグゥエラリンデに近付き、左手で触れてまだ生きているかどうかを問う。

 

『言葉は分かるな? 脱出しろ。奴は俺が仕留める』

 

「な、何者なんだ…?」

 

『詮索は後にしろ。お前では奴には勝てん』

 

「俺に逃げろと…?」

 

 何者かと問うディートリヒに、キリコは答えずにお前ではカン・ユーには勝てないと返す。これにディートリヒは無理をして立ち上がろうとするが、キリコに論される。

 

「意地を張るな。ここで死んでは、守れる者も守れなくなる。生き残れば、次も守れる」

 

『クソっ、これで二度目だぞ…!』

 

 悔しいが今の自分に出来る事は無かった。これにディートリヒは八つ当たり気味に右拳を右側の壁に打ち付けた。

 ディートリヒが大人しくしていることを確認したキリコは、起き上がって自分が来たことに驚くカン・ユーのダイビングビートルに構える。

 

『き、キリコ!? 貴様…! 邪魔をしに来たのか!?』

 

「久しぶりだな、カン・ユー大尉。お前たちの目的がエルネスティの拉致だと言うことは分かっている。何故、彼の周囲を巻き込む? 密かに攫えばいいだろう?」

 

『フン、あの餓鬼の存在の所為よ! ここのサル共はあの餓鬼の所為で犠牲になったのだ! お前に説教される筋合いは無いわ! 死ねぃキリコ!!』

 

 エルだけを攫えばいいのに、彼の周辺の人物を攻撃する意味を問うキリコに対し、カン・ユーはその存在故の所為だと言って攻撃を浴びせる。かくして、カン・ユーとキリコの光線も始まった。

 

『ひっ、ヒヒヒ! もう終わりだぁ!!』

 

「クソっ、ここまでか…!」

 

「グリムロック、あの三人を見付けた! 破壊する!!」

 

 死鬼隊に追い込まれたエドガーは死を覚悟したが、ここでグリムロックによる援護が現れた。ティラノサウルスに変形した状態で来たグリムロックは、圧倒的なパワーで死鬼隊をエドガーの阪堺寸前のアルディラッドカンバーより後退させる。

 現れたグリムロックに、死鬼隊のボーンとゲティは動揺を覚える。

 

『ぐ、グリムロックだぁ!?』

 

『サイバトロンが来やがったのか!?』

 

『落ち着け! 相手はあの馬鹿のグリムロックだ!!』

 

 動揺する二名に、リーダーのマンジェロは落ち着かせる。そんな構える死鬼隊のMFに対し、グリムロックは容赦なく破壊すると告げる。

 

「なっ…! 魔獣が、喋った…!?」

 

「俺グリムロック、お前たち人間だけど大嫌いだ! だから破壊する!」

 

『無茶苦茶なことを言いやがって! スクラップにしてやる! ひぃやぁぁぁ!!』

 

 自分から見れば魔獣とも言えるグリムロックが喋ったことにエドガーが驚く中、助けた者に魔獣扱いされていることを知らないティラノサウルス型のTFは、死鬼隊と交戦を始める。他のダイノボット等も周辺の敵部隊に攻撃しており、圧倒挺していた。

 

『なんだ、つまらねぇ。ここのマイクローンはそんな程度か』

 

「何も出来ずに…!」

 

 グラージを駆るカムジンと交戦中のヘルヴィであったが、相手は悪過ぎた為、彼女のツェンドリンブルは阪堺寸前であった。

 そこへもサイバトロンは駆け付ける。やって来たのは副官のマイスターである。ポルシェにトランスフォームした状態で来たマイスターは、カムジンのグラージの右側面に体当たりを仕掛けて転倒させた。

 

『うわっ!? な、なんだぁ!?』

 

「礼儀知らずの君に礼儀を教育しに来た者さ!」

 

「な、何!?」

 

 体当たりを受けて転倒したカムジンが驚きの声を上げる中、マイスターは人型形態に変形してジョークで答える。これにヘリヴィもまた動揺するが、マイスターは味方であると右腕より出したワイヤーをツェンドリンブルに張り付けてから告げる。

 

「安心しなさいお嬢さん。我々は君の味方だとも! さぁ、選手交代だ! 大人しく下がっていたまえ!」

 

「シルエットナイトが喋ってる…!?」

 

 マイスターが安心させるために言っていたのだが、ヘリヴィはTFを見るのが初めてである。なのでシルエットナイトが喋っていることに驚いていた。

 

『気取りやがって! 鉄屑に戻してやるぜ!』

 

「おぉと、先に鉄屑になるのはどちらかな! さぁ、覚悟しろ!」

 

 グラージを起き上がらせたカムジンは、マイスターに向けてインパクトキャノンの一斉射を浴びせた。

 

『全く、しぶといなぁ! ずんぐりむっくり君!! いい加減にくたばりたまえよ!』

 

「もう限界…!」

 

 一方でゲイツのコダールiのラムダ・ドライバによる攻撃を一方的に受けるツバキのリューハイロード・オリピアは、反撃の策も無いままシールドを破られ、追い込まれていた。周囲に回復させていたシルエットナイトは既にゲイツによって無惨に破壊されており、後は彼女一人のみだ。

 ツバキもまた限界であり、次の攻撃を受ければ確実にゲイツにやられてしまうだろう。そんな時に、救急車に変形したラチェットが駆け付けて来る。

 

「なに、この音?」

 

 聞き慣れぬサイレン音にツバキはまた敵の増援かと思っていたが、ゲイツの方は違っていた。

 

「救急車のサイレン音? ここって、救急車が走ってるのぉ? ここはファンタジーの世界でしょうが! そんなはずは…」

 

「トランスフォーム! いやぁ!!」

 

「ごばっ!?」

 

 救急車のサイレン音に疑問を抱くゲイツに、サイバトロンの医者であるラチェットは人型形態に変形し、その勢いで飛び蹴りを彼のコダールiに食らわせた。思わぬ攻撃を受けたゲイツは防御する間もなく飛び蹴りを受け、彼が乗っていたコダールiは付近の建造物に激突する。

 突如となく現れたラチェットにツバキは動揺する中、サイバトロンの医師はリューハイロードに話し掛けて無事を問う。

 

「大丈夫かね、ずんぐりむっくり君! いや、医者らしくないことをしてしまったが」

 

「し、シルエットナイトが喋ってる…!?」

 

「おっと、これは失礼。私は医者のラチェットだ。そんなに驚かなくとも、私らは敵ではないよ」

 

 敵では無いと言うラチェットにツバキが余計に警戒する中、機体を起き上がらせたゲイツはラムダ・ドライバによる攻撃を仕掛ける。これをツバキのリューハイロードが防ぎ、ラチェットへの攻撃を防いだ。

 

『こ、このお喋り屑鉄野郎が! それに医者が人に飛び蹴りをカマスなんて! 最低な医者だ! 破医者だ!!』

 

「そうかい! 名医からの診断だ! お前を即座に破壊しなきゃならんとな!」

 

『正義のロボットが人間様を傷付けるなんて! なんて酷い奴なんだ! このゲイツ様が絶対に許さんからなぁ!!』

 

「一体何を話してるの…!?」

 

 唐突に現れ、訳の分からないことを喋る両者に、ツバキは困惑するばかりであった。

 

「そこまでだ外道め! 即座に撤退するなら、痛い目に遭わずに済むぞ!」

 

 救援隊の指揮官であるコンボイは周辺の攻撃軍を片付けながら、アンブロシウスのシルバティーガを襲うガウルンの元へ来ていた。

 丁度その時、ガウルンがアンブロシウスのシルバティーガにとどめを刺そうとした為、コンボイは自分のライフルでコダールiを狙撃し、注意を引き付けた。邪魔をされたガウルンはコンボイを知っているのか、直ぐに大破寸前のシルバティーガより離れ、現れた新手に視線を向ける。

 

「おいおい、俺は人間だぞ? 撃って良いのかよ? 正義のロボット様よ!」

 

「この星の者たちを傷付けるお前は人間ではない、獣だ! もう一度警告する! 逃げるなら今だ!」

 

 自分は人間であるとガウルンは挑発しながら告げれば、コンボイは空いている左手で指差し、獣だと言って撤退するように警告する。

 

「けっ、自分が気に入らねぇなら獣扱いか? テメェらのそういう所が気に入らねぇんだよ!!」

 

 この警告にガウルンは鼻で笑いつつも、コンボイ等の正義に怒りを覚え、ラムダ・ドライバによる攻撃を行った。これを紙一重で躱したコンボイはライフルで反撃しつつ、シルバティーガからガウルンを離すために敵機を誘う。

 

「警告に応じぬなら、そのロボットから引きずり出してやる! 来い、こっちだ!」

 

『なんだ、正義のヒーロー様が逃げるのかぁ? その顔剥いでやるよ!』

 

 自分より離れるコンボイを追うべく、ガウルンはラムダ・ドライバで攻撃しながら追撃を掛ける。

 

『ゲッタートマホーク、ブーメラン!』

 

「何っ!?」

 

 ゴルドリーオのコクピットをビームサーベルで串刺しにしようとするサーシェスのヤークトアルケーガンダムに来たのは、竜騎とレン、ドソクの三人が乗るゲッターカオス1であった。

 飛んでくるゲッタートマホークに気付き、回避したサーシェスは、上空からこちらに来るゲッターカオス1を見て、GNランチャーやGNミサイルを浴びせる。その弾幕にゲッターカオス1は躱すか、両手に持ったゲッタートマホークで破壊しながら来る。

 

『ゲッターロボだと!? 何しに来やがった!?』

 

「テメェをぶち殺しに来たのさ! 覚悟しやがれェ!!」

 

 拡声器を使ったサーシェスの問いに対し、地面に足を着けたゲッターカオス1に乗る竜騎は殺しに来たと答え、ゲッタートマホークで斬りかかる。

 

『ほざけぇ! 逆に殺してやんよ!!』

 

 斬りかかるゲッターカオス1に対し、サーシェスは二振りのバスターソードを抜き、向かって来るゲッターロボと斬り合いを始めた。

 

 

 

「サイバトロンのみならず、マジンガーやゲッターまで!」

 

「形勢逆転と言う奴です…!」

 

 救援に現れたコンボイ等に対し、スタースクリームは動揺する。これにイカルガを駆るエルは、背後のブレイバーを背中の六本のサブアームで撃破して形勢は逆転したと告げる。

 

「クソっ…! 他にも生き返って暴れ回ってるんじゃねぇのか!?」

 

「何を言っているか分かりませんが、このまま押し切らせて貰います!」

 

 次々とやられていく味方を見たスタースクリームが慌てふためく中、エルはソーデッドカノンを構え、一気に片を付けようとする。スラスターを吹かせ、剣先でスタースクリームを貫こうとしたが、上空に現れた巨大なホログラム映像を見て、直ぐに動きを止めた。

 ホログラム映像に映るのは、ゲッタードラゴンによって滅ぼされたはずの帝国、百鬼帝国のヒドラー元帥であった。これにはスタースクリームも驚きであったようで、エルと共にホログラム映像を見ていた。

 

『聞け、エルネスティ・エチェバルリヤよ! ワシはヒドラー元帥! かつては百鬼帝国の指揮を執っていた者! 今はヴィンデル・マウザーに仕えている! 貴様が我らと大人しく我らの元へ来れば、この世界に対する攻撃を止めよう! 抵抗を止めぬなら、この世界全土を焼き尽くすまでだ!!』

 

「世界中が、人質…!?」

 

「ひ、ヒドラーだと!? 野郎、何処にいやがる!?」

 

 ヒドラー元帥が放った言葉に、エルは思わず動揺した。あの巨大なホログラム映像に映るナチスの総統に似た男の言うことは嘘だと思い、目前のスタースクリームを攻撃しようとしたが、嘘では無いと示すような映像が流れて来る。

 

『ワシの言うことが嘘だと言うならこれを見るが良いわ! どれも貴様の見知った土地であろう! 今現在、ワシの指示の下に攻撃させている! 攻撃される理由はただ一つ、貴様の所為だ! エルネスティ・エチェバルリヤ!!』

 

 ホログラムの映像に映るのは、現在、ヒドラー元帥の命を受けた軍に攻撃を受けているクシェペルカ王国の映像だ。他にもかつて抗戦したジャロウデクを初め、無関係な国々がヴィンデルの手先たちによる攻撃を受けている。

 

「ぼ、僕の所為で…世界が…!」

 

 これを見たエルは衝撃を受け、自分の所為でこの世界が破滅する寸前に至ったことに衝撃を受ける。

 

『フハハ、貴様が抗う所為で、この世界は破滅するのだ! この地の者たちを思うなら、直ぐに攻撃を止めよう。どうするのだ? 抗うか? それとも抗い続けるか!? 今すぐ決めろ!!』

 

 自分の存在の所為で世界が滅ぼうとしているのを知ったエルは絶望する。これに合わせ、イカルガの動きも止まった。ホログラム映像のヒドラー元帥に問われる中、地上の味方が救援を得たとはいえ、苦しんでいる様子を見たエルは、世界を救う最善の選択をしようとする。

 

「止せっ! 奴らが約束など守るはずが無い!!」

 

『余所見するんじゃねぇ!!』

 

「ホアァァァ!!」

 

 エルがヴィンデルの元に下るのに気付いたコンボイは応じないように叫んだが、ガウルンのコダールiのラムダ・ドライバの攻撃を受けて吹き飛ばされる。

 

「…行きます。僕の所為で、僕の所為でみんなが苦しみなんて…! 耐えられません!」

 

 そんなコンボイの叫びは届かず、エルはこの世界を救うため、ヒドラー元帥の要求に応じた。イカルガのコクピットから出たエルは、自分が逃げないと言う意思を目前のスタースクリームに告げる。

 

「あんなちょび髭野郎に従わなきゃならねぇとはな! ちっ!」

 

 ヒドラー元帥の思惑通りに行ったことが面白くないスタースクリームは舌打ちをしながらエルを掴み、その場から離脱する。搭乗者を失ったイカルガはまだ起動状態なのか、ゆっくりと地面に落ちていく。落ちる際に左手がエルに手を伸ばしているようになったが、その手はエルに届くことは無かった。

 もう攻撃の必要性は無いと判断し、スタースクリームはフレメヴィーラ王国を攻撃している部隊に撤退の指示を出す。

 

「野郎共! もう目的は達したぞ! 撤収だ! 撤収!!」

 

 それからF-15戦闘機に変形し、コクピットにエルを乗せて自分らの拠点へと飛んで戻った。

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