【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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名前:暁星(あけぼし)レオナ
性別:女
年齢:17
階級:少尉
所属:ワルキューレ 海軍第17機動艦隊
武器:第三世代型ヴァルキュリア・アーマー【クリームヒルト】
概要:身長:167cm B92/W57/H88 日本とドイツのハーフ。
膝裏あたりまで伸びた美しい白髪と白い肌、赤い瞳を持ち、抜群のスタイルから来る色気と未成年特有のあどけなさが完全に調和した美(少)女。
外見イメージは『CLOSERS』のミライ。
ISスーツはコスチューム『シャドウエージェント』の装飾や上着等を省いたもの。
口数の少なさとストイックな行動によって初見ではクールで近寄りがたい雰囲気を感じさせるが、本当は寂しがりやで、年下、特に10歳未満の子供には特に甘くなってしまう。
ヴィンデルの歪んだ理想郷の出身者であり、ワルキューレに保護されて以降、所属している。

名前:高性能戦術AI
性別:なし
年齢:なし
階級:なし
所属:ワルキューレ 対能力者部隊
乗機:ハシュマルwithプルーマ
概要:本来人的資源が豊富なワルキューレでは無人機は必要とされていないが、転生者を筆頭とした高位の能力者の中にはパイロットに直接干渉するものもあり、その対策として限定的に高性能な無人機が開発された。
この機体に乗せられたタイプのAIは他の無人機の統率をとり、より戦術的な戦闘行動をとることができる。
キャラ提供はRararaさん

名前:ジンメル
性別:男
年齢:不明
階級:少将
所属:正規軍
乗機:アッザム
概要:アッザムを移動要塞にしている軍司令官。

名前:ゲムナー
性別:男
年齢:38歳
階級:大佐
所属:正規軍
乗艦:ダブデ級陸上戦艦
概要:ジンメル麾下の機甲旅団長。

名前:ギンツェフ
性別:男
年齢:31歳
階級:大尉
所属:正規軍
乗機:ザク・キャノン
概要:機甲旅団隷下のパイロット。ダブデ級の護衛を務める。
キャラ提供は神谷主水さん

オリキャラ

ワルキューレ陸軍北部方面軍指揮官。
外見が京樂さんの片目を奪った星十字騎士団の滅却師、ロバート・アキュトロンに似た陸軍の将軍。滅却師ではない。


北部戦線掃討作戦

 東部戦線や南部戦線で大帝国の反撃が失敗に終わる中、北部戦線では成功しており、ワルキューレのイヴ人で構成された北部方面軍を数十キロ以上も後退させていた。

 この後退に北部方面軍は上陸地点まで押し戻されるのを恐れてか、敵海軍を壊滅させて暇になっていた海軍に支援を要請する。

 

暁星(あけぼし)レオナ、クリームヒルト、出ます!」

 

 敵海軍を壊滅させて暇なワルキューレ海軍第17機動艦隊に属する暁星レオナは、専用スーツを着て専用ヴァルキュリア・アーマー(VA)「クリームヒルト」を見に纏い、両足をカタパルトに装着し、正規空母より出撃しようとしていた。

 他の艦載機やVAも出撃するかと思いきや、出撃するのはレオナのクリームヒルトだけであった。出撃する彼女以外は何をしているかと思えば、水着を着て水遊びをしている。とても戦場とは思えない光景だ。無論、クリームヒルトが出撃する位置はちゃんと空けている。

 進路が開いていることを再度確認したレオナは、母艦よりカタパルトを使って出撃し、大陸へと飛んで向かった。

 

「みんな、能天気ね。いつ攻撃されるか分かった物じゃないのに」

 

 自分の艦隊の者たちが能天気に水遊びに興じているのを見て、レオナは呆れた言葉を漏らす。機動艦隊のみならず、艦砲射撃を行うために上陸地点近くに展開している艦隊の水兵たちでさえ、陸地で激しい戦闘が行われているにもかかわらず、水着を着てはしゃぎ回っているのだ。緊張感の欠片も無い。

 

「あの子たちもこうやって遊べるように、行かなきゃ!」

 

 黒地に赤と金の差し色が入ったノルドのカスタム機を駆るレオナは、共にワルキューレに保護された孤児たちもあのように笑ってはしゃぎ回れるように、目的地へと向かった。

 既に目的地では交戦が始まっており、海軍の支援砲撃を受けながら陸軍の機甲部隊が前進ているが、大帝国軍の防戦は激しく、近付く毎にやられる死傷者が続出している。この状況を好転させるべく、レオナはクリームヒルトのグラムと呼ばれる荷電粒子砲を展開し、その照準を敵陣に定める。

 十分な時間までチャージして射程と威力を挙げれば、即座に発射する。砲口より放たれた強力な荷電粒子砲は大帝国軍の防衛線に命中し、穴を空ける。そこから混乱する敵に目掛けて降下し、右腕部に装着した複合攻盾システムであるパルムンクのビーム砲で、立ち直っていない敵機に撃ち込んで撃破していく。

 

「ハァァァ!」

 

 一機、二機と撃墜していけば、続けてブレードを展開して目前の敵機を切り裂いた。そこからもビーム砲と同様に手近に居る複数の敵機を切り裂いていき、ASのセプターに対しては大型超振動クローで掴み、振動と同時に食い込ませていく。

 

「わっ!? あぁぁぁ!? や、止め…」

 

 振動と同時にコクピット内で圧殺される恐怖を感じたセプターのパイロットは助けを乞うが、既に遅く、クローで圧し潰される。セプターを圧し潰したレオナは止まらず、右腕の複合兵装をブレードに切り替え、左手に持ったグラムを連発して更に撃破数を稼ぎ、砲身を閉じて荷電粒子を纏わせ、グラムを剣にする。

 

「こ、こいつ…! 女の分際で、我が正義の帝国(ゲレヒティヒカイト・ライヒ)に仇名すとは!」

 

「あの子たちと私の未来の為に…あんた達には悪いけど死んでもらうよ。あっ、あんた達は元から悪いから、殺しても問題無いか…」

 

 恐れ戦く大帝国軍に対し、レオナは自分と養っている孤児たちの死んでもらうと告げる。それに激怒してか、大帝国軍のドラッヒエや第三世代ASであるヴォルフが襲い掛かる。多数のASにレオナのクリームヒルトは連続で繰り出される斬撃を躱しつつ、グラムの剣とブレードで切り裂いていく。彼女が一振りの斬撃を繰り返すたびに、切り裂かれてスクラップと化すASが増える。時間が経つごとに残骸の山は大きくなっていき、やがてはスクラップの山となる。

 

「クソっ、何だってんだ!?」

 

 一個大隊は居たASをスクラップの山に替えたレオナのクリームヒルトに対し、ガルム・ロディの指揮官型に乗る士官はライフルを撃ち込む。これに合わせて僚機のガルム・ロディも撃ち込むも、的が小さすぎて外れるか、IS譲りのシールドで防がれてしまう。そればかりか躱されており、ナノ・ラミネートに効果的な大型超振動クローでコクピットごと削り取られた。

 その調子で一個小隊分のガルム・ロディを殲滅し、陸軍の前進を支援するために引き続き戦闘を続行して周囲の敵機を撃破する。

 

「たかが女一人に何をしている!? 速く落とせ!」

 

「て、敵が!」

 

「なっ!? ぐわぁ!!」

 

 レオナのクリームヒルトに戦線が乱される中、指揮官は速く落とせと言うが、陸軍イヴ人部隊の戦術機のF-4ファントムがM60パットン戦車と共に大挙して押し寄せ、大帝国軍の陣地に総攻撃を仕掛ける。後方からもM198榴弾砲や多連装ロケット弾と言った支援砲撃もあり、前線で指揮を執っていた指揮官はその砲撃で本部ごと吹き飛ばされた。

 

「なんと情けない! わしが離れた隙に防衛線を搔き乱されているとは! 全軍、直ちに攻撃せよ!!」

 

 防衛線に食い付くことに成功したワルキューレ陸軍であるが、ここに来て大帝国軍の将軍であるジンメルが改良型のアッザムに乗って現れた。無論、地上にはダブデ級陸上戦艦が数十両が続いており、前線の不甲斐なさに苛立ち、味方がいるにもかかわらず砲撃を行う。

 この無差別砲撃により敵味方問わずかなりの損害が出た。ワルキューレの北部方面軍の前進は阻止できたが、同時に大帝国軍の北部防衛線は崩壊した。

 

「ちょっと、無茶苦茶じゃない!? 味方も居るって言うのに!」

 

 レオナもその砲撃に巻き込まれているが、クリームヒルトの機動性で躱し切る。

 

「うわぁぁぁ! あぁぁぁ!!」

 

「み、味方ごと撃つなんて…!」

 

 砲撃に巻き込まれ、大帝国軍の生き延びた兵士が失った片足を抑えながら絶叫する中、北部方面軍のイヴ人将兵等は大帝国軍の血の涙も無い砲撃に驚愕する。これほど敵味方が入り乱れているにも関わらず、誤射も気にせずに砲撃する軍隊は少ない。大帝国軍は自軍の将兵を消耗品と考えているのだろう。

 

「敵、七十パーセントが健在!」

 

「七十パーセントだとォ!? なんだその少なさは!? 僚艦に打電! 第二射射撃開始ィ!!」

 

 ダブデ級陸上戦艦の一隻の指揮を執るゲムナーは、敵の損害が少ないことに腹を立て、あろうことか二度目の艦砲射撃を命じる。これに応じ、横一文字に並んだダブデ級陸上戦艦は主砲を再び一斉に発射し、二回目の艦砲射撃を始める。まだ味方はいるのだが、ジンメルとゲムナーには関係ない事である。

 

「あいつ等、まだ味方がいるのに!」

 

 味方ごとの砲撃を二度も行うジンメルに対し、レオナは怒りを覚えて飛んでくる砲弾を迎撃するが、ジンメルのアッザムも砲撃に参加しており、自分の周りしか迎撃しきれない。VAほどの迎撃能力を持たない戦闘車両や戦術機部隊は砲撃で吹き飛ばされ、更なる損害を出す。

 これに北部方面軍の指揮所はこれ以上前進させても損害が増えるばかりと判断してか、スミスが運び込んだ例の物を使うべく、後退命令を出す。

 

「味方諸とも砲撃するとは…このままイヴ人共を前進させても埒が明かんな。奴らを下がらせ、例の物を代わりに出せ」

 

 威厳のあるひげを蓄えた眼鏡を掛けた初老の北部方面軍司令官がスミスが北部戦線に持ち込んだ物を投入しろと命じられれば、通信士官は無言で頷き、前線に居る隷下の部隊に後退命令を伝達する。

 

「こんな時に後退命令? 私たちをあれだけ殺して置いて…! まぁ良いわ、これ以上死なずに済むしね! 全車、攻勢開始地点まで後退! 負傷者が最優先よ!」

 

 指揮車より戦車部隊の指揮を執っていた前線司令官は突然の後退命令に文句を言うが、同胞らがこれ以上死ななくて済むので、その命令に従う。負傷者を最優先に後退させ、まだ元気な部隊に殿を務めさせつつ後退する。

 

「後退命令? 何を投入するか知らないけど、後退を支援しなくちゃ!」

 

 後退命令は海軍所属のレオナにも届いており、それに疑問を抱くも、陸軍の後退を支援するために殿と務め、追撃しようとする敵軍を排除する。

 その様子は方面軍本部に見えており、司令官は少々不満を抱くが、仕方ないと判断して例の兵器の状況を部下に問う。

 

「遅いな。まぁ、連中なら仕方あるまいか。プルーマは何羽ほど生まれている? 餌を大量に与えたのだ。少な過ぎては、砲撃で減らされるぞ」

 

「四十機ほどは生産できています。後はAIを調節し、起動させるだけです」

 

「連中をターゲットに入れるなよ。まだ突破する防衛線は残っている。ここで消耗させて反乱でも起こされては困る」

 

「はっ!」

 

 何羽と言う問いに対し、部下は四十機ほど生産できたと返し、後は調整して起動させるだけと答えた。それに司令官はイヴ人をターゲットに入れないように注意すれば、部下は返答して調整を行う者たちに伝達する。

 そのスミスが北部戦線に持ち込んだ例の物とは、モビルアーマーであるハシュマルであった。天使の名を持つこの鳥のようで天使のような外見を持つMAは、その名に反して作られた世界では数億の人間を殺し、文明を衰退させたMAの内の一機である。動力源はエイハブ・リアクターで、性能もスミスが何としてもブーツホルツに守らせるほど高い。それにプルーマと呼ばれる小型無人機を生産し、随伴させる。それに攻撃や防御、補給に修理と言った指示も可能だ。

 

「搭載AI、調整完了!」

 

「MAハシュマル、起動! ターゲット、北部戦線に展開する全ての敵軍に認定!」

 

「作業班は直ちに退避! 進路上に居る全ての友軍は退避せよ! 化け物に踏み潰されるぞ!!」

 

 ハシュマルの調整が完了して出撃すれば、作業班は直ちに退避する。進路上も空けろと命じられれば、それに応じてそこに居た機動兵器らはハシュマルに道を譲った。出撃したハシュマルは無人機であり、生産した四十機のプルーマを随伴させ、脚部のスラスターを用いて目標まで向かう。

 

「なに、あれ…?」

 

 最後尾の部隊が後退を終えれば、同じく殿と務めていた部隊と共に後退するレオナは、プルーマを引き連れて敵陣に向かうハシュマルを見て驚愕する。レオナも含め、誰もハシュマルとプルーマの存在を知らないのだ。この出撃で初めてその存在を知ったので、驚くのは無理もない。敵軍である大帝国軍も後退する北部方面軍の代わりに来たハシュマルを見て、レオナたちと同じように驚く。

 

「な、なんだこれは? 艦砲射撃用意! 吹っ飛ばしてくれる!」

 

 多数のプルーマを率いて向かってくるハシュマルに驚くゲムナーであるが、直ぐに艦砲射撃で吹き飛ばすように告げる。それに応じてダブデ級数両は艦砲射撃を行い、数十機のプルーマを吹き飛ばすが、ハシュマルは巨躯ゆえに硬く、そのまま砲撃の雨を抜けて敵陣に襲い掛かる。

 

『来るぞォ!』

 

『こんなデカ物、囲んで…』

 

 脚部のスラスターを一気に吹かせて飛翔したハシュマルに対し、大帝国軍の機動兵器らは集団で叩き潰そうとしたが、尾の超鋼ワイヤーブレードで一気に纏めて切り裂かれる。一瞬にして数十機がバラバラに切り裂かれた後、後続のプルーマの集団も加わり、蹂躙が始まる。

 邪魔な周辺の敵機をプルーマらに排除させ、ハシュマルは砲撃陣地に向けて高出力ビーム砲を放つ。頭部より放たれたレーザーの如く目標に向かって飛んでいき、後から来たダブデ級も含め、長い照射時間の間に薙ぎ払っていく。元々ハシュマルの高出力ビーム砲は対人・ソフトスキン用兵器であるが、スミスはMSでも破壊できる程に威力を高めており、ナノ・ラミネート装甲、あるいはビーム対策を施している機体以外は容易く消されてしまう。

 そればかりか巨躯な図体に対してハシュマルの機動性は高く、ワイヤーブレードを抜けて接近できても、その攻撃は避けられ、脚部に踏み潰されるか、巨大な両肩部から展開される腕部クローで抉られるか、槍型のロケット砲を打ち込まれて無力化されるだけだ。

 

「うわぁぁぁ!? た、助けてくれぇぇぇ!!」

 

 脅威はハシュマルだけでない。群れを成して対象に襲い掛かるプルーマも脅威であり、ナノ・ラミネートを持たない機動兵器はコクピットを両腕部のハーケンか、尾部のドリルで削り殺される。それも十メートル以上もあるので、ASやナイトメアフレームなどの小型機動兵器は取り付かれた時点で脱出は困難だ。手足を持たないMWは取り付かれた時点で助からない。歩兵はレールガンで吹き飛ばされるか、ハーケンで殺される。

 

「わ、我が隊の損害が…!」

 

「敵MA、こちらに接近中!」

 

「い、一体なんだと言うのだ!? 主砲、奴に向けて撃て! この距離ならあの装甲と言えど…!」

 

 一瞬にして戦場が地獄絵図と化す中、ゲムナーは乗艦しているダブデ級の主砲を味方がいても撃つように指示を飛ばす。周辺にある残骸と言う餌でプルーマの数を増やすハシュマルに砲撃が行われたが、装甲もスミスによって強化されているのか全く通じない。どうやら、通常の装甲をガンダリュウム合金で施しただけでなく、実体弾に強い耐性を持つフェイズシフト装甲まで搭載されているようだ。先の砲撃でハシュマルがびくともしないとはその所為である。

 ある程度のプルーマを生産し終えたハシュマルは、周辺の敵の掃討をプルーマに任せた後、ゲムナーのダブデ級に標的と判断して飛翔して向かう。向かってくる天使の名を持つ怪物に対し、ゲムナー等の数十両のダブデ級は随伴機と共に一斉射を浴びせる。

 

「撃てぇ! 近付けるなァ!!」

 

 叫ぶゲムナーの指示に応じ、ギンツェフのザク・キャノンもそれに加わって猛砲撃を行うも、ハシュマルの堅牢すぎる装甲の前には無駄な抵抗であった。そのままハシュマルは巨躯に似合わぬ高速移動でゲムナーのダブデ級に接近し、キャノン砲を撃ち込むギンツェフのザク・キャノンにワイヤーブレードを叩き込んで串刺しにする。ビーム砲で一掃する手もあったが、使うほか無いと判断したのだろう。

 

「ぐぇわ!?」

 

 ブレードはコクピットを容易く貫き、乗っていたギンツェフは即死する。串刺しにしていたザク・キャノンを別のダブデ級の艦橋に叩き付けた後、ハシュマルは飛翔してゲムナーのダブデ級を文字通りに踏み潰した。

 

「ギャァァァっ!?」

 

 艦橋から踏み潰したためにそこに居たゲムナーと乗員共々踏み潰しており、物理の法則で後部がハシュマルの頭部の方へ飛んで来たが、両肩部から展開された腕部で潰される。まだダブデ級は残っているが、押し寄せるプルーマの群れに襲われ、一人残らず皆殺しにされる。まるで悪夢のようだ。

 

『閣下、助けて! 助けてくだ、わぁぁぁっ!!』

 

「ひっ、ヒィィィ!? もっと上昇しろォ!!」

 

 この光景を飛んでいるアッザムから見ていたジンメルは、地上の部下たちの救援を無視して自分だけで逃走を図ろうとした。プルーマはレールガンを浴びせて来るが、要塞化されたアッザムを破壊するのは不可能に近い。時間稼ぎをする為に頭頂部のアッザム・リーダーを展開し、ハシュマルに電撃攻撃を仕掛けたが、無人機には全くの無意味であり、ブレードで破壊されるだけだ。

 飛んで逃げようとする玉ねぎのようなMAに対し、ハシュマルは高出力ビーム砲で撃ち落とすことに決め、狙いを定めれば直ぐに発射した。放たれたビームはアッザムに命中、撃ち落とされたアッザムは黒煙を上げながら墜落していく。

 

「う、うぅ…はっ!?」

 

 ジンメルはまだ生きていたが、地上に落ちればどうなるか想像はつく。プルーマの群れに殺されるのだ。既にプルーマの大群が墜落したアッザムに群がっており、まだ生きているジンメルを殺そうと装甲をキャベツのように一枚ずつ剥がしている。

 

「やだぁぁぁ! やだよぉぉぉッ!! 助けてェェェ!!」

 

 泣き喚いて助けを乞うジンメルであるが、誰も助けは来ない。そのままプルーマにジンメルは惨殺された。

 大帝国軍の北部防衛線を自機と傘下のプルーマの大群だけで壊滅させたハシュマルは、周辺の残骸を餌として更にプルーマの数を増やしていく。次の命令があるまで、そこでプルーマを増やし続けるのだ。

 

「なんであれを最初に投入しないのよ…! あれがあれば、私たちは無駄に死なずに済んだと言うのに!」

 

 この圧倒的な勝利は、イヴ人将兵からすれば喜べるものでは無かった。最初からハシュマルとプルーマを投入すれば、自分たちは無駄死にせずに済んだのだ。これには北部方面軍の幹部らも、司令官に対して疑問をぶつける。

 

「最初から件の兵器を投入していれば、速く終わったのでは?」

 

 その疑問に対し、司令官は眼鏡を光らせながら答える。

 

「私もそう思ったが、最初から完全に迎撃態勢が整った防衛線にぶつければ、ハシュマルとで無事では済まんだろ。事前に削っておく必要がある。先の攻撃は投入の有無を確認するための物だ。結果的に彼女らの犠牲があってこそ、ハシュマルは敵陣を蹂躙できた。この結果は、彼女らの犠牲があってこその物なのだ。これでハシュマルの有効性が確認された。以降、ハシュマルを前面に出し、敵北部戦線を蹂躙する」

 

 最初の攻撃はハシュマルの投入の有無を確認する為とハシュマルを損耗させない物と返す。イヴ人将兵の多大な犠牲でハシュマルの有効性は証明されて無駄でないと言って、以降はハシュマルとプルーマの大群を前面に押し出した攻勢を取ると告げた。

 こうして、大帝国軍の北部戦線は残り三方の戦線と同様に崩壊したも同然であった。




北部方面軍司令官(ロバート・アキュトロン)ハシュマル&プルーマ(ゾルダート)…!」

なんか、ハシュマルが主役になった回になったような…?

また追加募集でもやろうかな…。
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