【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

155 / 223
名前:ハヅキ・アルテウス
性別:男
年齢:45
階級:民間軍事会社ユグドラシル代表
所属:民間軍事会社ユグドラシル
乗機:量産型ゲシュペンストmk-Ⅱ改(タイプRV)
概要:ユグドラシルの代表を務める黒髪に所々白髪が混じった初老のダンディな男。性格はACⅥのハンドラー・ウォルターがベース。ファントム・タロン社とは会社絡みの付き合いがある。
キャラ提供は月見きつねうどんさん

名前:カルティエ・サイ
性別:女
年齢:19
階級:軍曹
所属:民間軍事会社ファントム・タロン社
乗機:量産型ヒュッケバインMk-Ⅱ
概要:ファントム・タロン社所属の女性軍曹。面倒臭がりだが、やるべき仕事はきっちりするタイプ。
キャラ提供はハナバーナさん

今回はグロ注意。毎度ながらいつものことだけど(笑)。


ゲーミング部隊、壊滅

 連邦軍とUCA軍の合同軍がゲイムランド軍の防衛線を突破し、新百合帝国軍や傭兵たちが守る最終防衛ラインに雪崩れ込む中、上空に浮かぶUCA海軍の巡洋艦艦隊の動きを封じていたコヴナント製対艦レーザー砲を装備したヘビーバレリオンは、防衛線を破って侵入したスパルタンⅤ等に次々と破壊されていた。

 固定砲台型の対艦レーザー砲も、パンチとキックの地獄兄弟やカイザらによって続々と破壊されている。後に残っているのは、新百合帝国軍が守っている区画か、ファントム・タロン社が守るスタールアームズ社支社がある区画だけだ。

 

「後一機仕留めれば、上空のUCA軍艦隊が援護してくれる。続け!」

 

 代表して対艦レーザー砲装備のヘビーバレリオンを破壊しているスパルタン・ソルジャーは、自分に随伴するスパルタンⅤ等に続くように告げる。その指示に応じ、ミニョルアーマーを纏うスパルタンⅤ等は続き、ヘビーバレリオンを死守するゲーミング部隊が遠隔操作する無人機を攻撃する。

 

「こうも押されるとは! しかも対艦砲が次々と!!」

 

『ヒャーッ!!』

 

 あの状況で生き残り、最終防衛線まで後退していたダーメン神父であったが、彼の駆るウロッゾはスパルタン・バッシュ1が駆るフォビドゥンヴォーテクスに陸まで追いやられていた。

 水陸両用のウロッゾなら、水中戦用のフォビドゥンヴォーテクスに有利であるが、バッシュ1は肉体強化されたスパルタンⅤであるために、ダーメン神父は防戦一方だ。その間に上空の宇宙艦隊を抑えている対艦砲やミサイル基地は、次々とミニョルアーマーを纏うスパルタンⅤたちに破壊されている。

 

「クソっ、やらせるわけには!」

 

『お前の相手は、俺だぜ!』

 

 UCA軍の宇宙艦隊を抑えている対艦砲やミサイル基地を守るため、最終防衛ラインまで退いたアドルフ等PMCレイブンであったが、スパルタン・バレットのνガンダムHWS装備型に抑えられてしまい、ただ破壊されるのを眺めるだけだ。

 

『ウワァァァ! た、隊長ーッ!!』

 

『後はお前だけだぜ!』

 

「クソ、良くも!」

 

 そればかりか、部下を立て続けにバレットに撃墜されており、最後に残ったダナジンが撃破された。

 

『へっ、直ぐに後を追わせてやるぜ!』

 

 部下を殺されたアドルフのギラーガは怒りに任せて猛攻を行うが、バレットはそれを躱しながら強力なビームによる反撃を行う。凄まじい弾幕であるが、アドルフのギラーガは見えているかの如く全て避け、接近してギラーガスピアを振るう。

 

「うぉ!? 怒らせ過ぎたか!」

 

 寸でのところで躱したが、胴体の装甲を抉られた。HWS装備型の装甲でなければ、今ごろは撃墜されていた事だろう。

 

「まぁ、その方が面白いんだがな!」

 

 必死に抵抗するアドルフのギラーガを尻目に、バレットは好戦的になって互角の戦いを繰り広げた。

 

『ヒィヤーッ!!』

 

『ホァァァッ!!』

 

 並みいる艦隊を撃破し、陸地に上陸したレイダー制式仕様を駆るバッシュ2とガンバレルストライカー装備のストライクEを駆るギルティは、奇声を発しながら再出撃したゲーミング部隊の遠隔操作機に襲い掛かり、それぞれが持つ兵装で次々と撃破していく。

 

「オラオラ! これで積みだァ!」

 

 ペーネロペーを駆るスパルタン・ブライトも陸地の上空に侵入し、目前に居る遠隔操作機を片っ端から撃破する。

 

「よし、爆破する。援護しろ!」

 

『任せろ』

 

 ミニョルアーマーを纏うスパルタン・カイザやデルタ1に2も上陸しており、固定式対艦砲に爆薬を仕掛けていた。同じく上陸して大型スナイパーライフルの二脚を立て、狙撃態勢を取っているクロウに援護を命じる。これに応じたクロウは、カイザやデルタたちを殺そうとするリオン・タイプⅤ三機の編隊を狙撃し、一機に二発ほど正確に撃ち込んで撃破した。

 

「残りの始末は、私にお任せ!」

 

 残る二機に対処するのは、IS寄りな外見をしているスパルタン・フラウロスだ。両肩の大型キャノン二門を撃ち込んで一機目のリオンⅤを撃破した後、二機目に急接近して右腕の大型クローで引き裂いて撃破する。

 

「これで、UCA海軍は増援を送れるな」

 

 その間に安全地帯まで退避したカイザらは、固定式対艦砲を爆破した。それと同時に、ソルジャーに率いられた地獄兄弟も属するスパルタンⅤのチームも、コヴナント製対艦レーザー砲装備のヘビーバレリオンを撃破した。

 

「信号弾を発射! UCA海軍に安全を確保したことを知らせろ!」

 

 残敵をMA5Dライフルで仕留めたソルジャーは、率いているスパルタンⅤに信号弾を空に向けて撃ち、上空で待機しているUCA海軍の艦隊に安全を確保したことを知らせろと命じた。これに応じ、信号弾を持っているスパルタンⅤは、信号弾を空に向けて放ち、上空で待機している艦隊に安全を確保したことを知らせる。

 

「信号弾確認! 色は、青!」

 

「よし、増援部隊を発進! 一気に畳み掛ける!」

 

「はっ!」

 

 上空で待機する巡洋艦の艦橋内にて、信号弾を確認した士官が報告すれば、艦隊を率いる提督は増援部隊を地上へ送るように指示を出す。これに応じ、巡洋艦などを含める各支援艦より地上への増援部隊を載せた輸送機が続々と発艦していく。ISAなどで運用されるイントルーダーも含まれている。

 

「っ! 対艦レーザー砲が全て破壊されたのか!? この国はもう持たないな!」

 

 民間軍事会社ユグドラシル代表で量産型ゲシュペンストmk-Ⅱ改で前線に出て戦っているハヅキ・アルテウスは、脅威が無くなってゲイムランド本土へ向かう上空の巡洋艦の艦隊を見て、ゲイムランドは持たないと確認する。ハヅキ率いるユグドラシル社が守る区画はまだ持ち堪えているが、他が突破されては意味がない。

 

『だ、代表! 敵巨大AM接近!』

 

「あれは、ヴァルシオン!? あんな物を何処で!」

 

 ハヅキ等が守る区画に、ギガントマキア傭兵団を率いるザック・パルムが押し寄せて来た。彼が駆る量産型ヴァルシオンを見たハヅキは驚くが、直ぐにゲシュペンストmk-Ⅱが持つ火器で僚機らと共に迎撃を行う。

 

「フハハハッ! 効かぬ、効かぬわ!!」

 

 だが、ヴァルシオンの巨体と装甲の前には効果は薄く、直ぐに接近されてユグドラシル所属する数機の機動兵器が、クロスマッシャーの掃射によって撃破される。

 

「こんな物を、相手にする羽目になるとは!」

 

『俺の名を挙げるために、死ねやぁ!』

 

 散会して避けたハヅキのゲシュペンストmk-Ⅱは、上からザックのヴァルシオンに攻撃するが、ディバイン・アームの巨大な大剣を振るって相手を下がらせた。

 

「もう突破されたのか。おまけに、対艦レーザー砲まで破壊されてやがる」

 

 スタールアームズ支社の防衛を行っていたベノワ率いるファントム・タロン社だが、次々と防衛線が破られ、彼らが守るこの区画にも連邦軍が押し寄せて来る。

 

「どうするすっか? 逃げます?」

 

『馬鹿野郎が! まだ報酬は貰ってねぇんだ! きっちり働け!』

 

「すんませんっす!」

 

 押し寄せる連邦軍機をプラズマライフルで撃墜した量産型ヒュッケバインMk-Ⅱを駆るカルティエ・サイは、ベノワに逃げるかどうかを問えば、彼はまだ報酬を貰ってないと怒鳴り、留まるように命令する。これにカルティエは謝罪しつつ渋々応じ、次々と向かってくる敵機に対応する。

 敵の数は多くなる一方であるが、スタールアームズ支社の撤収はベノワらが死守しているおかげで着々と進んでおり、撤収が済めば、即座にファントム・タロン社は戦場から離脱することだろう。

 

 

 

 

「畜生、何なんだよあいつ等! チートなんて使いやがって!」

 

 機動兵器を遠隔操作し、連邦軍やUCA軍を迎撃していたゲーミング部隊の一人、ドン斗司夫は苛立っていた。

 最初はゲーム感覚で敵軍の一般部隊を楽しみながら一方的に蹂躙していたゲーミング部隊であったが、スパルタンⅤの投入によって形勢は逆転され、今は自分たちが一方的に倒されている。

 ゲーミング部隊の強みは、後方にある専用の施設から遠隔操作なので、操作している機動兵器を撃墜されても、何度でも再出撃が出来る事であるが、こうも撃墜されてばかりでは、操作している者のストレスを蓄積させるだけだ。斗司夫が苛立つのは無理もない。

 

「もっと良いのは無いのかよ! こっちもチート使って…」

 

「ゴミ掃除の時間だ! まずはそこの豚、貴様からだ!!」

 

「ひっ!?」

 

 再び機体を出撃させ、押し寄せる侵攻軍を迎撃しようとした斗司夫らであったが、二度と再出撃は出来ない。何故なら、ゲーミング部隊が居る施設内まで、スパルタン・ゴウダが侵入して来たからだ。施設の屋根を引き剥がした武者甲冑のようなミニョルアーマーを纏うスパルタンⅤは、手始めに斗司夫に狙いを定め、恐怖で震えて動かない彼の頭部を鷲掴みにする。

 

「ギヤァァァ!? は、離してぇ!!」

 

「煩い豚め。永遠に黙ってろ!」

 

 頭部を鷲掴みにされた斗司夫は悲鳴を上げて命乞いをするが、ゴウダは聞く耳を持たずに彼の頭を握り潰した。頭部を握り潰された斗司夫の胴体は床に転がり、彼と同じ部屋に居たゲーミング部隊の隊員らは恐怖して逃げ惑うが、ゴウダはそれを逃すはずが無く、手当たり次第に殺害していく。それはまさしく虐殺だ。瞬く間に施設内は血の海と化す。

 

「た、助けてぇ!」

 

 一斉に出入り口に向かって逃げるゲーミング部隊の隊員等であるが、誰一人ゴウダから逃れることが出来ず、惨たらしく引き裂かれて皆殺しにされた。尚、ゴウダは一切の火器を使用していない。徒手と足だけで、彼らを殺害したのだ。

 

「さて、次の屠殺場へと向かうか」

 

 施設内に居たゲーミング部隊の隊員らを虐殺したゴウダは、隣の施設に狙いを付け、上空へと飛翔した。この施設内でゲーミング部隊が遠隔操作していた機動兵器らは、機能を停止する。

 ゴウダに破壊されたその施設のみならず、他にも施設は存在しているが、そこにもスパルタンⅤが来ており、施設内へ入るなり警備ロボットを破壊し、非武装な彼らを虐殺し始める。

 

「さて、地獄の時間だぜ」

 

「ゲームよりもリアルな地獄だ。存分に楽しみにな!」

 

 別の施設へ攻撃していたキックとパンチの地獄兄弟(ヘルブラザーズ)は、邪魔な警備ロボットを破壊し尽くした後、屋内で機動兵器を遠隔操作しているゲーミング部隊に地獄を味合わせるべく、手近な場所に居る隊員らを殺害し始める。

 

「うわぁぁぁッ!? た、助けてくれェーッ!!」

 

 地獄兄弟に襲われた施設には、ズラーデ・ヤンネンと神楽坂ジュンヤが居た。同僚らを殺害しながら迫る地獄兄弟に恐怖した両名は同じく逃げる者たちを押し退け、自分だけ助かろうとするが、ミニョルアーマーを身に纏い、殺戮を行いながら迫る地獄兄弟と名乗る二人のスパルタンⅤから逃げきれるはずもなく、ズラーデはパンチに頭を殴り潰され、ジュンヤはキックに頭を蹴り潰された。

 

「フフフ、アハハハッ! 電気を無駄に消費するだけのゴミ共よ、焼却の時間だ!」

 

 スパルタン・デラックスマンは狂気的な笑い声を上げながら、ある弾頭を取り出していた。それは白燐弾である。白燐は乾燥した空気中において激しく燃焼する為、燃焼した粒子が皮膚に付着すれば、対象を燃やし尽くすまで燃え続ける。消すには空気を遮断するために酸素を遮断するか、出来るだけ早く皮膚から粒子を取り除く必要性がある。

 

「水や消火剤で消そうだなんて無駄だ。この白燐弾(正義の炎)は、お前たちゲーマーという悪を焼き尽くすまで、決して消える事はないのだ!」

 

 そんな危険な代物を、デラックスマンは己の身勝手な正義で生身の人間であるゲーミング部隊の者たちに使おうというのだ。白燐弾を正義の炎と表するデラックスマンは、ゲーミング部隊が機動兵器を遠隔操作している施設へ向け、白燐弾を投げ付けた。

 

「食らえ、正義の炎! 悪を燃やし尽くせ!!」

 

 デラックスマンの叫びと共に勢い良く投げられた白燐弾は、ゲーミング部隊の施設へ弾丸の如く真っ直ぐ飛んでいき、窓ガラスを突き破って爆発し、白燐の粒子を施設内へ撒き散らした。

 その施設には、壊滅状態の無人艦隊を遠隔操作するエリザベスと、アッシュを遠隔操作するソウマ・ヌマブチが滞在していた。

 

「な、なんだ? これは…!? アァァァッ! 熱い! 熱いィィィ!!」

 

 白燐の粒子を見たことが無いのか、異変を感じた一人の者が遠隔操作を中断し、撒き散らされた危険な粒子を不思議そうに見ていた。その数秒後、白燐の粒子は施設内の乾燥した空気によって激しく延焼し、粒子が付着していたその男の肌は重度の火傷を起こす。皮膚を焼きながら骨まで燃やすので、切除する以外に助かる道はない。

 

「ど、どうしアァァァッ!? ワァァァッ!!」

 

 煙を吹き、叫びながらのた打ち回るその男を心配する別の男であったが、彼にも白燐の粒子が付着しており、先の男と同様に全身を焼かれるという地獄を味わう。

 

「ワァァァッ!?」

 

「熱い! 熱いよォォォ!!」

 

「消してくれぇ! 誰かァァァ!!」

 

 二人だけでなく、全員が同じように白燐に焼かれていた。白燐の粒子を浴びた者たちは皆、骨まで焼き尽くす悪魔の炎に焼かれて苦しんでいた。

 

「なんだよぉ、たっ、アァァァ!?」

 

 敵軍を倒すことに夢中になって気付かなかったエリザベスであったが、既に白燐の粒子を浴びた後であり、激しく延焼した白燐の炎に焼かれて悶え苦しむ。

 

「ヤダァァァ! 助けてェェェ!!」

 

 同じく白燐の粒子を浴び、焼かれているソウマはまだ息のある者たちと燃やされながら出入り口へ出ようとする。ドアは殺到する燃える人々に耐え切れず、白燐の炎で燃えるソウマらを外へ解き放つ。だが、自身を正義の化身と信じるデラックスマンが逃すはずが無い。

 

「フン、しぶとい奴らめ。これで消毒してくれるわ! ファイヤー!!」

 

 白燐の炎で苦しむソウマらにとどめを刺すように、デラックスマンは何処からか持ってきた火炎放射器から炎を放ち、彼らを焼き殺した。

 

「いい歳をして働かず、ゲームばかりする奴は悪だ! 汚物だ! フハハハッ!!」

 

 焼き殺されて焼死体となったソウマらを見て、デラックスマンは罵声を浴びせ、高笑いしながら飛び去った。

 

「みんな、動きが止まっている…? バグ?」

 

 ゲーミング部隊が遠隔操作する機動兵器が次々と機能を停止しているのを見て、まだ無事であるユイ・カナタは疑問に思う。そんな彼女の下にも、虐殺を行うスパルタンⅤが迫っていた。遠くに聞こえていた戦闘の音が自分のいる施設内にも聞こえ、敵が迫っていることが嫌でも分かる。それに気を取られたユイは、画面の向こう側で交戦中のスパルタン・レイニーが駆る量産型F91に遠隔操作しているサイリオンを撃破された。

 

「なんで動きが変に? でも、これで休める言い訳が付く…」

 

 ユイが遠隔操作するサイリオンの動きが容易に撃墜できそうな挙動になったことに、撃破しながら疑問を抱いたレイニーであるが、長時間も交戦しているために疲労していた。機体のエネルギーも著しく低下しているので、補給と休憩を兼ねて母艦へと帰投する。

 

「だ、誰!?」

 

 用心の為に置いてあった物騒な鉄釘バットを手に取り、ユイは自分が居る施設内へ侵入して来たと思われるスパルタンⅤに警戒する。その数秒後、銃声が鳴り響き、同じく施設内に居るゲーミング部隊の同僚らの悲鳴が聞こえて来る。

 

『キャーッ!!』

 

『や、止めてくれ!』

 

「こ、殺される…! 逃げなきゃ!」

 

 銃声と悲鳴を聞くたびに、次は自分が殺されると思い、施設内から脱出しようとしたが、既に同僚らを殺し回っていたスパルタンⅤがユイの近くまで来ていた。

 

「あっ…!?」

 

「他のスパルタンⅤは面白半分にいたぶって殺し回っているが、来たのが俺で良かったな」

 

 施設内へ侵入し、ゲーミング部隊を射殺し回っていたスパルタンⅤは、カイザであった。銃口から硝煙を上げるM6Hピストルを絶望して鉄釘バットを落としたユイの額に向け、引き金に指を掛ける。

 

「抵抗したり逃げるなよ? 火炎放射器や白燐弾で焼かれたり、引き裂かれるよりも直ぐに死ねるんだ。そんな目で見てないで、少しは感謝して欲しいな」

 

 銃口を向けながら楽に殺されることを感謝しろというカイザに、ユイは恐怖で何も言えず、ただ震えて動けなかった。そんなユイに、カイザは躊躇いも無く拳銃の引き金を引いた。

 

「(あれ、この感覚、覚えがあるな。僕って、一回死んだっけ?)」

 

 銃声が鳴り響いて視界がぼやける中、ユイは死ぬ感覚を思い出した。薄れゆく意識の中、ユイは自分が一度死んだのかと思い出しながら倒れた。ユイが床に倒れた後、カイザは彼女を撃った拳銃の弾倉を引き抜き、残弾を確認してから再び装填する。それから罪悪感か、それとも戦闘を継続させるためか、施設内を後にした。

 

「うわっ、あんたも無抵抗な人、()っちゃうんですね。ドン引きだわ」

 

「遊び半分で殺す奴らと一緒にしないで貰いたいな。それにしても、生体CPUの癖して敵を気にするとは。驚きだよ」

 

 ユイを初めとするゲーミング部隊の隊員らを射殺して施設を出たカイザに、待ち構えていたスパルタン・フラウロスは、他のスパルタンⅤと同様に残忍な奴だと辛辣な言葉を浴びせる。これにカイザは他のスパルタンⅤと一緒にするなと返し後、生体CPUのフラウロスが敵のことを気に掛けることに驚きだと皮肉を告げる。

 

「あー、マジ気にらねぇわお前。動けない奴殺して何が面白いんですかねェ? それとも、自分より弱い奴相手でしかイキれないヘタレなんですかぁ?」

 

「ここでお前も殺してやろうか? それなら、罪悪感も晴れそうだしな」

 

「おい、仲間割れは止せよ。戦闘中だぜ?」

 

 そのカイザの皮肉に腹を立てたフラウロスが煽れば、一色触発状態となる。これにスパルタン・クロウは空へ向けてMA5Dライフルを放ち、殺し合いを止めさせる。

 

「フン、命拾いしたな」

 

「あーぁ、マジめんどくせーわ」

 

 水を差された両名は気を紛らわせるためか、次なる脅威である傭兵部隊と新百合帝国軍の掃討に向かう。二人が殺し合うのを防いだクロウもまた、次なる標的を新百合帝国軍のターニャに定め、スパルタン・ルシファーらが居る方へと向かった。

 

「ん、UCA軍がゲイムランドの奴らを連行している? どういうつもりだ?」

 

 途中、上陸したのか、上空の海軍が送り込んできた増援部隊なのか、UCA軍が制圧した施設からゲーミング部隊の隊員らを連行していた。その中には、アリス・ビューティーの姿があり、生気の無い表情を浮かべながら他の捕虜たちと共に連行されている。

 

「全員殺すように指示されているはずだが、確認するか。本部(HQ)、UCA軍が抹殺対象を連行している。どういうことだ?」

 

ヴェクタ人(ヴェクタン)共が自分の星の再建に労働力が欲しいだとよ。元帥閣下殿は勝手にやらせている。分かったら任務に戻れ!』

 

 抹殺対象であるゲーミング部隊を捕虜としてUCA軍が連行しているのは、ヘルガーン戦争で被害を受けた惑星ヴェクタの再建の為、労働力が必要だと答えた後、何か忙しいのか、本部の通信将校は速く任務に戻れと怒鳴って通信を切った。

 

「まぁ、殺されるよりはマシだな」

 

 ヴェクタ所属のUCA軍の将兵等に連行されているアリス等を見たクロウは、面白半分に殺される他よりはマシだと口にした後、本部に言われた通りにターニャと戦うルシファーの支援に向かった。

 

 

 

「もうこの国は駄目だな。出たところで、どうせ数に押されてお終いよ。この予備のロボット戦艦で脱出だ!」

 

 フラウロスに乗機であるロボット戦艦を撃破されたガガイラーは脱出した後、予備のロボット戦艦がある格納庫まで来ていた。格納庫の辺りにはUCA軍や連邦軍は来ていないため、まだ戦闘は行われていない。

 最終防衛線を破られた挙句、上空のUCA海軍の艦隊を封じていた対艦レーザー砲も全て破壊し尽くされ、更にはゲーミング部隊がスパルタンⅤ等に虐殺されて壊滅したので、ガガイラーはゲイムランドは終わりだと悟り、予備として保管していたロボット戦艦で脱出しようとしていた。

 

「な、何ィーッ!?」

 

 まだ敵軍が来ない内に脱出しようとしたガガイラーであったが、予備のロボット戦艦は何者かに爆破された。

 

「こんな物騒な物を持ってこられちゃぁ、前線が混乱するからな」

 

「ひ、ヒェェェッ!? す、スパルタン!?」

 

 ガガイラーの予備のロボット戦艦を破壊したのは、数体のスパルタン・カリスト共にゲイムランドへ衛星軌道上から降下したスパルタン・シドであった。ロボット戦艦を前線の脅威と見なし、シドは動き出す前に破壊したのだ。自分の姿を見て腰を抜かし、失禁しながら恐怖して震えるガガイラーにシドは近付く。その際にカリストたちに周囲警戒を行わせていた。

 

「あんたがガガイラーか?」

 

「ヒョェェェッ! お、お助けェーッ!!」

 

「そんなにビビんな。殺しに来たわけじゃねぇ。あんたをスカウトしに来たんだよ。ボスの命令でな」

 

 本人なのかと問うシドに対し、ガガイラーは土下座して必死に命乞いを行う。これにシドは視線をガガイラーに合わせる形で屈み、ヴィンデル・マウザーの命でスカウトしに来たと告げる。

 

「こ、この私目をスカウトですかァ…?」

 

「あぁ、お前さんの転職先の紹介だよ。そこで精一杯、頑張るこったよ」

 

 再度ヴィンデルが自分をスカウトしに来たと問えば、シドは転職先で頑張れと答え、二名のカリストにガガイラーを護衛するようにジェスチャーで告げた。

 

「あ、ありがとうございます! このガガイラー、ヴィンデル・マウザー殿に忠誠を誓います!」

 

「応、頑張れよ。さて、仕事に取り掛かるか」

 

 頭を下げて感謝するガガイラーに労いの言葉を掛けた後、シドは自分の任務を遂行する為、新百合帝国軍が守る区画へと数体のカリストを引き連れて向かった。




虐殺で尺を使い過ぎたかな?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。