【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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名前:ユージ・ニシムラ
性別:男
年齢:?
階級:少佐
所属:ワルキューレ特務暗殺部隊 レッドベレー隊
武器:鋼線ワイヤー
概要:レッドベレー隊なのに、帽子からなにまで全部青い軍服のカーネルの副官。紫外線除けのためのバイザーとチョビ髭が特徴の細顔。10名の投擲ナイフ部隊を率いる。
キャラ提供は神谷主水さん

名前:ニュクス
性別:女
年齢:(見た目)10代半ば
階級:なし
所属:ワルキューレ特務暗殺部隊
武器:魔法、アームドデバイス
概要:ワルキューレ特務暗殺部隊のガルム・マッドアイに付いてまわるゴスロリ風の衣装を着た銀髪の美少女であり、マッドアイの強者との戦闘を邪魔する雑兵達を殲滅し露払いを行うのが主な役割。
キャラ提供はRararaさん

名前:ハッカ
性別:男性
年齢:不明
階級:不明
所属:ワルキューレ特務暗殺部隊
拳法:南斗飛燕拳

名前:リロン
性別:男性
年齢:不明
階級:不明
所属:ワルキューレ特務暗殺部隊
拳法:南斗飛燕拳
とある核戦争で壊滅した異世界から召喚された二人組の拳法家
素早い身のこなしと高い跳躍力、そして二身一体のコンビネーションから織り成す鋭利な刃物の如き手刀を喰らえば魔導士といえども最期。
触れた部分から両断される末路が待っていることだろう……
キャラ提供はスノーマンさん

名前:ヒューリー・ウォーレスト
性別:男
年齢:20歳?
階級:店長
所属:ジャンク屋兼解体業者
武器:エレファンダー ジャンクカスタム
概要:外見は褐色肌に銀髪。養父に育てられたため出生、年齢共に正確には不明。養父がジャンク屋を営んでおり、色々と仕込まれている。同時に解体も仕込まれ、解体業も行っている。
キャラ提供は(OwO)さん


到着する刺客たち

 テノジア軍がゲイムランドの地に次元転移装置を使って襲来する中、ターニャ・フォン・デグレチャフ抹殺を目的とする刺客らも、この世界に転移していた。

 

「さて、我々はどの地点に転移したのだ?」

 

 刺客のレッドベレー隊の指揮官であるガズ・メックスことカーネルは、五十数名の部下たちと共に転移していた。特殊部隊用のカスタマイズが施されたM4A1カービンやM249分隊支援火器を持った部下たちは、即座に周囲警戒を行い、以上が無い事をハンドサインで知らせる。

 レッドベレー隊が転移したのは、スパルタン・デラックスマンらによって壊滅させられたゲイムランド跡地であった。

 

「周囲に敵は居ないようですな」

 

「では、現在地の確認と行くか」

 

 カーネル指揮下の隊員らがレッドベレー帽なのにもかかわらず、バイザーを身に着け、帽子と軍服が青い副官であるちょび髭が特徴な細顔のユージ・ニシムラは、ハンドサインを見てそれを上官に伝える。敵影が居ないことを確認すれば、そのまま部下に警戒させ、地図を開いて現在地を確認する。

 

「向こう側は戦闘が行われておりますな。標的はやはり?」

 

「最前線にいる可能性はあるな。もう少し、偵察する必要性はありそうだ」

 

 事前にスミスが手に入れたと思われる地図を見て、自分らの現在地を確認したカーネルであるが、主戦場から離れていると気付いた。彼らの標的はターニャであり、激戦区に配置されていると思い、そこを偵察する必要性があると言う。

 だが、そんなレッドベレー隊の前に、大量虐殺を行っていたスパルタン・デラックスマンが到来する。

 

「何者だ、貴様ら?」

 

「あのアーマーは、スパルタンとか言う奴か。飛べるのか。しかし、標的では無いな」

 

「えぇ。奴の始末は、我が隊にお任せを」

 

 部下たちは手にしている銃を発砲しようとするが、カーネルに止められる。スパルタンの情報はスミスより提供されていたが、スパルタンⅤの情報は入手できておらず、Ⅳまでの情報しかカーネルたちは知らない。その為、ミニョルアーマーが飛行能力を有していることに驚いていた。

 戦闘態勢を取るカーネルであるが、デラックスマンは標的ではない。副官のユージが代わりに始末すると言って得物の銅線ワイヤーを取り出し、同じ服装の十名ほどの部下を引き連れて前に出る。

 

「よし、任せたぞ少佐。我々は、標的を探しに向かう。無線兵、テノジア軍の無線を常に傍受しておけ。奴の居場所が分かるはずだ」

 

 デラックスマンの対処をユージの隊に任せ、カーネル等はテノジア軍の無線を傍受しつつ、ターニャを探しに向かった。丁度デラックスマンは地面に降り立ち、余裕な態度で彼らの動向をただ眺めている。

 

「ほぅ、たった十一人で正義の化身たる俺と戦おうというのか?」

 

「ただ強化戦闘服を着ただけの男を始末するだけのことだ。我々にとっては何の造作も無い」

 

 カーネル等レッドベレー隊がターニャを探しに行った後、デラックスマンは十一人で自分と戦う気かと問う。これにユージは自分たちなら殺すのは容易い事だと答え、ハンドサインを出して部下たちにデラックスマンを包囲させた。

 

 

 

「おや、標的が居る場所ではないようですね」

 

 カーネル等と同じく転移したショーマン・ジロックロは、自分の転移した場所がターニャの居る所ではないと、周囲を見渡して理解する。

 

「それでも、副目標は達成できそうですな」

 

 標的のターニャは見付からなかったが、付近の施設から銃声を耳にすれば、スミスより出されていた副目標は達成できると判断する。ショーマンが転移したのは、主戦場からかなり離れた位置にある新百合帝国軍の拠点であった。

 そこから銃声が聞こえるのは、連邦軍の本隊が攻撃している内に、そこへ大気圏外から降下したスパルタン・シドとカリストたちが、新百合帝国軍が本土へ運び出そうとしている物を奪おうとしているのだ。

 

「フフフ、例の物を奪うチャンスですな」

 

 不敵な笑みを浮かべながら、ショーマンは左手側のCOMP状のコンピューターを操作し、付近の施設内に特機、鬼械神を召還する。ショーマンはデモンベイン系の魔導士であったのだ。施設内に召喚された鬼械神は、壁を破壊して召喚士のショーマンを施設内に迎え入れる。

 

「私は、副目標の完遂に従事しますか」

 

 鬼械神を前に出しながら、ショーマンはシドやカリスト等が狙う百合帝国軍が運び出そうとしているある物を奪いに向かった。

 

 

 

「何者だ!?」

 

「俺たちが転移したのは、乱戦場のようだな」

 

 赤いバトルアーマーに身を包んだガルム・マッドアイが転移したのは、スパルタン・サンダールが居る区画であった。

 そこは新百合帝国軍と連邦軍が激しい攻防戦を繰り広げていたが、テノジア軍の乱入によって乱戦状態と化していた。次元転移よりテノジア軍のエイ型の小型ゾイドであるシンカーやサソリ型の小型ゾイドであるガイサック、モルガの大群が続々と現れ、新百合帝国軍と連邦軍に向けて突っ込んで行く。

 

「あ、あいつ! 資料で読んだスパルタンとか言う奴!」

 

「情報と随分違うようだが、良い準備運動にはなりそうだな」

 

「どうやら、あのアンノウンと同じ異世界の者のようだな。我らが任務の邪魔をするようなら、排除するまで!」

 

 一匹オオカミと思われていたガルムに随伴していた十代中半の銀髪の少女で、この戦場には似付かわしくないゴスロリ風の衣装という恰好なニュクスは、こちらに得物の体験を向けるサンダールを見て、スミスより渡された資料に記されていたスパルタンであると告げる。

 そんな少女を連れて激戦区へ来たガルムは、サンダールが歴戦の戦士であると見抜いたが、自分が望む相手ではないと判断し、ターニャとの戦闘前の良い準備運動になりそうだと過小に評価する。対峙したガルムに過小評価されていることも知らず、サンダールはヴィンデルの任務を全うするために排除するために攻撃する。

 

「ニュクス、周囲の雑魚共を掃除しておけ。俺は準備運動を行う」

 

「あいよ旦那! 旦那の邪魔をする奴はアタシに任せな!」

 

 ガルムがニュクスを連れて来たのは、自分の戦いの邪魔をする者たちの殲滅をさせる為であったようだ。それに応じたニュクスは、アームドデバイスという魔法を使う二本の長剣型武器を展開し、ガルムとサンダールの戦いを邪魔しようとする者たちを、風属性と短距離瞬間移動を駆使して排除し回る。

 その動きは少女らしからぬ戦い慣れた物であり、ガルムの手ほどきも加わり、歴戦錬磨の戦士のようだ。邪魔をしに来たATのスタンディングトータス四機は、一瞬にして細切れにされる。

 

「う、ウワァァァッ!?」

 

 二振りの長剣を両手に飛び掛かるニュクスに、標的にされたスタンディングトータスのパイロットは、叫び声を上げながら乗機共々バラバラにされた。

 

「このスパルタンⅤの私を相手に、一人で挑もうというのか?」

 

「フン、お前では俺を満たせん。だが、良い準備運動にはなる」

 

「この私が準備運動程度だと? 舐めた真似を! 後悔させてくれる!!」

 

 ニュクスが周辺のテノジア軍以外の軍の排除を行う中、ガルムとサンダールは対峙する。

 スパルタンⅤである自分に一人で挑もうとするガルムに対し、サンダールは自分一人で良いのかと問う。それにガルムは準備運動にしかならないと返して、戦闘態勢を取る。準備運動程度にしかならないと言われたサンダールは少し苛立ち、後悔させてやると言って大剣で斬りかかる。

 

「良い太刀筋だ。だが、それでは俺は殺せない」

 

 飛び掛かったサンダールから放たれる斬撃をガルムはギリギリのタイミングで躱し切り、剣の腕は評価しつつも、それでも自分は殺せないと告げ、左腕を振るって吹き飛ばした。ミニョルアーマーのシールドのおかげで、サンダールには大したダメージは与えられなかった。

 

「大層な台詞を吐いたかと思えば、このアーマーのシールドを破れんとは!」

 

「ほぅ、シルバリー合金でもへこんでいるレベルを耐えるのか。良いウォーミングアップになるな」

 

 自分を準備運動程度にしかならないと見下す癖に、大した威力が無いというサンダールに、ガルムは関心の声を上げた。

 その後、両者は互いにぶつかり合い、激しい戦闘を開始する。

 

 

 

「おのれ、元帥閣下の作戦を無茶苦茶にしよって! この狼藉共が!!」

 

 新百合帝国軍の機甲部隊の増援に前進を阻まれていたスパルタン・ゴウダは、三軍が入り乱れる混沌とした乱戦に巻き込まれていた。乱入して来たテノジア軍の刀剣類を持った歩兵隊に囲まれたゴウダは、二振りの大太刀を振るって吹き飛ばしていた。

 ゴウダが持つ二振りの大太刀は、シルバリー合金で出来た甲冑を破壊するほどの威力があるらしく、アーマーのパワーアシストも加わり、紙切れのようにテノジア軍の兵士たちを切り裂いている。

 

「う、うわぁ…!?」

 

「ひ、怯むな! あの武者は一人だ!! 全員でかかれェ!!」

 

 大太刀が振るわれる度に、宙を舞う首や手足、胴体を見たテノジア軍の兵士たちは恐怖するが、三日月刀を持った隊長の怒号で気を取り直し、隊列を組んだ長槍隊がゴウダを突くと共に、集団戦法で襲い掛かる。

 

「小癪な雑兵共が! 死ねぃ!!」

 

 長槍で突きつつ、後続の重歩兵と共に自身に群がるテノジア軍の歩兵らに、ゴウダはアーマーの胸部に内蔵されている火器を乱射し、目前に居た大勢の兵士たちを大量に殺傷した。

 

「ば、化け物だァーッ!」

 

「何処の狼藉共か知らんが、羽翼正義元帥殿の作戦を無茶苦茶にしようとする者は、この剛田厳十郎(ごうだ・げんじゅうろう)が許さん! 今さら投降しようがもう遅い! 死を以て償え!!」

 

 大勢の味方が一瞬で殺されたことで、テノジア軍の兵士たちは恐怖を覚えた。そんなテノジア軍に、ゴウダは自身が崇拝する羽翼正義の作戦の邪魔をした罪だと宣い、アーマーの全火器を乱射して大量に殺害した。流れ弾は同じくテノジア軍と交戦していた新百合帝国軍にも命中し、更には付近の友軍であるUCA軍にも被害は及んでいた。

 

「フハハハッ! 見たか!? 元帥殿の邪魔をする者は、全て灰と化すのだ!」

 

 血と肉片の雨が降りしきる中、ゴウダは高笑いしながら再び攻撃を行おうとした。そんな上機嫌な彼の元にも、異世界より来た刺客たちが現れる。

 

『な、なんだこいつ等は!? ワァァァッ!!』

 

「奴ら、何を手こずっておるのだ?」

 

 無線機から聞こえる味方の悲鳴にゴウダが苛立つ中、連邦軍を惨殺しながらその刺客たちが目前に姿を現した。

 

南斗飛燕拳(なんとひえいけん)!』

 

 それは一人二組の拳法家であり、刃物類を持たずに連邦軍の歩兵や戦闘車両、機動兵器などを阿吽の呼吸で鋭い手刀を同時に行い、切り裂きながらゴウダの元まで迫って来た。

 

「なんだぁ、貴様ら?」

 

「我はハッカ!」

 

「我はリロン!」

 

『我ら、南斗飛燕拳の伝承者なり!』

 

 ゴウダの問いに対し、南斗飛燕拳の使い手である二人組の拳法家、ハッカとリロンは同等と名乗り上げた。

 

 

 

「何処だ!? ターニャ・フォン・デグレチャフは!?」

 

 モヒカン頭の傭兵、ジェイムズ・チャーチルは、ロングボウと呼ばれる大型の弓で爆弾矢を61式戦車に放ち、撃破しながらターニャを探し回っていた。彼の腰にはクレイモアと呼ばれる片手剣の刃を納めた鞘を吊るしていた。

 

「な、なんだこいつは!? 弓矢で戦車を!?」

 

 次々と弓矢で戦車を破壊し、剣で歩兵等を斬り殺してターニャを探し回るジェイムズに、運悪く遭遇したUCA軍は混乱し、彼から離れようとしていた。そんな退いていく敵に、ジェイムズは疑問を覚える。

 

「ん、敵が退いていくぞ? なんだ?」

 

 目に見える敵を斬り殺し続けていたジェイムズは、自分に恐れをなして下がるUCA軍に疑問を抱く。そんな彼の元に、スパルタンⅤの地獄兄弟ことパンチとキックが到来した。現れた地獄兄弟に、ジェイムズは警戒する。

 

「なんだ、お前らは? もしかすると、スパルタンって奴かぁ?」

 

「そう言うお前は、異世界って所から来た奴だな?」

 

「そんな格好で原始的な武器で、俺たちの軍隊を倒すなんて、異世界の奴らに決まってるぜ。兄貴」

 

 地獄兄弟はヴィンデルの配下であるため、ジェイムズを一目見るだけで異世界の者であると見抜いた。

 

「フン、お前らなら知って良そうだな。おい、このアーマーを着込んだ餓鬼は知らねぇか? ターニャ・フォン・デグレチャフって言うんだ」

 

 そんなジェイムズは懐から手配書を出し、ターニャの居場所が何処なのかと問う。

 

「知らねぇな、そんな餓鬼」

 

「人探しなら他所に当たりな。俺たちは今忙しいんだよ」

 

 無論、地獄兄弟はターニャの事など知る由もない。知らないと答えれば、ジェイムズは地獄兄弟に剣先を向けた。

 

「そうかい。なら、殺してから探すか!」

 

「初めて異世界の奴との交戦だ。気ぃ引き締めろ、弟!」

 

「あぁ! 味わった地獄なら、俺たちの方が上だぜ兄貴!」

 

 かくして、ジェイムズ対キック&パンチの地獄兄弟による戦いの火ぶたが切って落とされた。

 

 

 

「な、なんだこの馬鹿でかい象は!?」

 

 テノジア軍がこの戦場で投入したのは小型ゾイドの大群だけでなく、象型の大型ゾイドであるエレファンダーも大量に投入されていた。大型ゾイド特有の強靭なパワーと重装甲を武器に、その出現で混乱する連邦軍やUCA軍を隊列を組んで蹂躙する。

 

「おうおう! 異世界に行くと聞きゃぁ、珍しいもんがいっぱいあるじゃねぇかァ! 後でバラバラにして調べるぜェ!」

 

 一機だけ独特なカスタマイズが施されたエレファンダーがあった。それに搭乗するのはヒューリー・ウォーレストと言う男であり、テノジア軍所属ではなく、雇われたジャンク屋と解体業を営む男である。

 エレファンダーは換装システムを搭載しており、テノジア軍所属機はスタンダードなノーマルタイプを初め、コマンダーやアサルト、ファイター、スカウターと言った形態に換装することが可能。ヒューリーの乗る形態は、彼がジャンク屋や解体業で手に入れたパーツで作られた独自の形態であり、背部の二基ある大型ロボットアームが特徴だ。象の特徴である長い鼻の先端はファイタータイプと同様なユニットが付いており、エネルギーシールドを展開できるほか、その応用でエネルギーソードも展開できる。

 ヒューリーは気に入った連邦軍機やUCA軍機を二本のロボットアームで掴み、二つに引き千切った後に随伴させている誘導型カーゴにパーツと化した敵機を放り込んでいく。気に入らない機体に対しては、鼻先のエネルギーソードで切り裂いて撃破していた。

 

『こら! 貴様、隊列を乱すなァ!』

 

「へっ、こっちは雇われの身で、王子様より好き勝手して良いと言われてんだ。テメェらの指図される覚えはねぇぜ!」

 

『な、何を!? グワっ!!』

 

「へっ、よそ見してるからよ」

 

 コマンダータイプに乗る隊長機より、同型機だから隊列を乱すなと注意されたヒューリーであったが、自分は雇われの者で、自分を雇ったアンオスゴタ王子より好きにして良いと言われているので、従う義理は無いと返した。これに体長は激怒したが、連邦軍が恐れをなし、海上の艦隊に要請した艦砲射撃を受けて吹き飛ばされる。

 隊長と随伴する部下たちの悲鳴が聞こえる中、ヒューリーは嘲笑い、珍しそうなパーツを探し回る。

 

「ここは戦場よ。珍しいパーツがわんさかしているぜ。おっ、あれは!?」

 

 邪魔な連邦軍機やUCA軍機を蹴散らしつつ、珍しいパーツを探し回るヒューリーは、量産型F91を駆るスパルタン・レイニーとジェムズガンを駆るエッジが、京子のストライクルージュカスタムと死闘を繰り広げているのを見付け、機体に興味を示した。

 

「へっへっ、珍しい物が揃ってるじゃねぇか! ウロチョロしてる安物(やすもん)はいらねぇが、ストライクルージュと見たことがねぇガンダムタイプは是非とも欲しいぜ!」

 

 エッジのジェムズガンには興味は示さなかったが、ガンダムタイプのMSはヒューリーにとって魅力的であり、あわよくば両方とも手に入れるため、邪魔な敵機を鼻やエレファンダーのパワーで弾き飛ばしながら向かった。

 

 

 

「海上の敵艦隊より艦砲射撃! 来ます!」

 

「味方がいるにも関わらずにか!?」

 

 ターニャの位置情報を把握し、UCA軍と交戦しながら海上の方へと向かうダリュンと随伴する騎兵隊やセイバータイガーなどの部隊は、連邦軍の艦砲射撃に見舞われた。連邦軍は友軍であるUCA軍がまだ居るにも関わらず、ダリュンと騎兵隊諸とも艦砲射撃で吹き飛ばそうとしていた。

 

「ほ、本当によろしいのですか!? まだUCA軍が退避しておりませんが!」

 

「俺は事前に羽翼元帥殿から許可を得てるんだ! 莫迦なリベラル共なんぞ知った事か! とっとと砲撃しろ、このマヌケ!!」

 

 率先して味方のUCA軍諸とも艦砲射撃を行ったのは、水上艦隊で自慢の艦艇である大和級戦艦であった。艦砲射撃の前に副官から退避の猶予を与えるべきだと進言されたが、大和の艦長は自分が羽翼元帥に許可を貰っているので、自分の一任で砲撃しろと蹴り付けながら怒鳴った。こうして、艦長の指示に応じた大和級戦艦は、先に艦砲射撃を行ったのだ。

 艦砲射撃の指示は周辺の僚艦も応じ、対地ミサイルを一斉に発射し始める。砲声の轟音が聞こえ、発射された大量の対地ミサイルが戦艦用榴弾と共にダリュンとUCA軍が居る方へと飛んでくる。

 

「な、なんて奴だ…! 友軍のUCA軍諸とも砲撃しやがった…! いくら部下とはいえ、羽翼元帥のあの思想、危険と見るべきだな」

 

 大型空母『ファラガット』の艦橋から、友軍のUCA軍諸とも地上攻撃を行う羽翼元帥隷下の大和級を初めとする艦隊にを見たエイムズ・バストーレは、戦慄していた。思想が左翼的な自由主義と言う理由だけで、何の通達もすることなく砲撃する指揮下の将兵等に、エイムズは羽翼の思想は危険であると判断した。

 

「お、俺たちごとやる気か…!?」

 

「そんな…! 私たちは捨て駒だって言うの!?」

 

「お、終わりだ…!」

 

「い、嫌だァァァ!!」

 

 鳴り響く砲声と飛んでくる大量の対地ミサイルを見たUCA軍の将兵等は、ダリュンの騎兵隊とセイバータイガー隊との戦闘を止めて絶望し始める。味方に吹き飛ばされるのを知ったUCA軍の将兵等は絶望するか逃げていたが、ダリュン等は諦めてなどいなかった。

 

「ヴァフリズ殿! 付近に砂漠の獅子隊が居り、こちらへ全力で駆け付けております!!」

 

「よし、俺と砂漠の虎隊は砲弾とミサイルを迎撃する! 砂漠の獅子隊は台形盾の陣を取り、騎兵隊とあの者らを守るのだ!」

 

「はっ!」

 

 飛んでくる砲弾やミサイル群に、ダリュン等は防御するか迎撃しようと行動していた。ライオン型の大型ゾイドであるシールドライガーで編成された砂漠の獅子隊が、テノジア軍最強の戦士であるダリュンの危機を知って駆け付けて来た。それを随伴の騎兵隊より知らされたダリュンは、携帯式無線機を背負う無線兵に防御陣形を取るように指示を飛ばす。ダリュンは配下の将兵のみならず、敵軍であるはずのUCA軍将兵等すら守ろうとしていた。

 

「あの臆病者共を守るのですか? 彼奴等など放って…」

 

「馬鹿者め! 例え敵とはいえ、味方に見捨てられた兵だ! 助けてやるのは一人の将としての責務だ! 砂漠の獅子隊はまだ着かぬのか!?」

 

「はっ! ただいま砂漠の獅子隊が台形盾の陣を組むところであります!」

 

 敵のUCA軍など守る必要性があるのかと言う部下の問いに、ダリュンは味方に捨てられた敵兵を助けるのは将としての責務であると返し、無線兵に砂漠の獅子隊はまだなのかと問う。これに馬に跨る士官の一人が、砂漠戦用の塗装であるデザートカラーのシールドライガー数百機がこちらに来たことを知らせた。このデザートカラーのシールドライガーの大群こそ、砂漠の獅子隊であり、何十機かは砲撃戦仕様のビームキャノン二門を装備していた。

 

「もう直ぐ着弾しそうです!」

 

「砂漠の虎隊と砂漠の獅子隊の支援機は、俺と共に砲弾とミサイルを迎撃だ! 他は速く台形盾の陣を取れ!」

 

 飛んでくる砲弾とミサイルがもう直ぐ着弾しそうだと見ていた部下が告げれば、ダリュンは目前に展開するシールドライガー多数に台形の陣を取るように告げ、空かさずにセイバータイガー隊と二連装キャノン装備のシールドライガー隊に迎撃を命じた。それに応じ、ノーマルのシールドライガー隊は台形の陣を取るように展開し、セイバータイガーとキャノン装備のシールドライガーは飛んでくる砲弾とミサイルをダリュンと共に迎撃する。そのダリュンは地面から抉り取った石に闘気を纏わせ、それを投げ付けて迎撃していた。

 

「む、無理だ…! いくらあいつ等が凄くても、出来る訳が…!」

 

 あの砲撃を防ぎ切れる物ではないと絶望するUCA軍の将兵等だが、ダリュンとその指揮下の者たちは、諦めることなく命じられた通りの行動を取る。

 

『台形盾の陣!』

 

 組体操の如く台形の陣を取ったシールドライガー隊は、機体の十八番であるエネルギーシールドを展開して強大なシールドを形成する。これで、ダリュン等が撃ち漏らした砲弾やミサイルを防ぎ切るのだ。

 

「ば、バカな…!? あれだけの砲撃を耐えたのか…!」

 

 着弾によって爆風や土煙が巻き起こる中、ダリュン等は臆することなく海上の艦隊からの砲撃を凌ぎ、物の見事に敵であったUCA軍の将兵等を砲撃から守り切った。

 

「女児の皮を被った怪物を倒すよりも、味方諸とも吹き飛ばそうとしたあの艦隊を、叩き潰すのが先のようだな」

 

 砲撃から部下や敵軍の将兵等を守り切ったダリュンは、ターニャを倒すよりも、大和級戦艦を初めとする羽翼元帥隷下の水上艦隊を全滅させるのが先だと思い始める。

 

「ヒャッハー! 面白れぇ奴が居るじゃねぇかァ!!」

 

 だが、そんなダリュンの元に、ミニョルアーマーを纏うスパルタンⅤが襲来した。それはスパルタン・バットであり、何処からか手に入れたバイクに跨ってダリュンを襲撃しようとしていた。




少し怠くなってきたな…。

ここからは一気にクライマックスだぜ!
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