【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
新たな乱入者として暴れるマリ・ヴァセレートの存在を知らず、スパルタン・シドと随伴のカリスト等は、キックとパンチの増援を受け、同じ物を奪おうとするニュクスやPMC「シャドウ・カンパニー」のオペレーターたち、対象を守る二コラ・グレフとキアラ・ロジーノと激しい争奪戦を繰り広げていた。
「畜生、どんだけ硬いんだ!?」
シドとカリスト等は、シャドウ・カンパニーが自分らに差し向けられた高い防弾性を持つアーマーを着込んだ重武装兵士「ジャガーノート」に阻まれていた。
その止められない巨大な力や圧倒的破壊力と言った意味を持つ名詞の名にする兵士が持つM134機関銃の連射速度も脅威であり、対スパルタン用の徹甲弾を使っているのか、最新のミニョルアーマーを身に着けているカリストのシールドは削られ、一瞬にして蜂の巣にされて元の液状に戻ってしまう。
そんなジャガーノートが三体も居り、恐ろしい弾幕によってシドたちは遮蔽物に釘付けにされる、
「おい、
ミニョルアーマーすら貫通する弾幕から身を隠しているシドは通信で、カリスト二個分隊分を伴って援軍として現れた地獄兄弟ことキックとパンチに、件の物は奪い返せたのかと問う。
「うるせぇぞ! お前もスパルタンⅤだろ! 指図してないで、自分でやったらどうだ!?」
シドに急かされるキックは、ニュクスが放つ二振りの長剣型デバイスの斬撃を躱しつつ、スパルタンⅤなら自分の力で手に入れたらどうかと、二撃目を躱してから相手に蹴りを入れ込む。
「やるな、おっさん! でも、うちの師匠の方が断然強いぜ!」
「ゴスロリのションベンクセェ餓鬼が! 俺たち地獄兄弟を舐めんじゃねぇぞ!」
体勢を立て直したニュクスは、キックの実力は認めつつも、自分の師であるガルム・マッドアイの方が強いと言って攻撃してくる。これにキックは侮られたと思い、凄まじい速さで繰り出される斬撃を躱しながら拳による打撃を入れ込んだ。
「それ! 怒って攻撃が雑だぞ!」
「ちっ、嬢ちゃんに指摘されるとはな…!」
ニュクスは小柄で身軽であり、打撃を躱してキックの顔面に蹴りを入れ込んだ。後退った相手に、怒って攻撃が雑になっているとニュクスが指摘すれば、指摘されたキックは頭を冷やす。
そんなキックをシャドウ・カンパニーのオペレーターが背後を撃とうとしたが、直ぐに気付かれて全員が殺害された。
「兄貴! こいつ等、仲悪いのに強ェ!」
一方で二コラやキアラと交戦していたパンチは、二人の連携攻撃によって吹き飛ばされた。交戦している際、パンチは二人が連携を取りつつも、二コラとキアラの関係が悪い事を見抜き、義兄であるキックに報告する。
「貴方、どうしてそれを!?」
「テメェ、どうして分かるんだ!?」
「青帽子、お前は赤帽子を馬鹿だと思って見下している目をしている! 赤帽子の方は、青帽子が陰湿な奴だと思って気味悪がってるぜ! 顔に出てんだよ!」
「流石は弟だな! 相手を良く見てる!」
仲が悪いことを見抜かれた事を問う二人に、パンチは僅かな二人の様子で見抜いたと自信気に答えた。良く相手を見て、本性を暴いた義弟のパンチに、義兄であるキックはニュクスと交戦しながら褒めた。
「それが分かったところで!」
「お前は死ぬ運命なんだよ!」
パンチに仲が悪いことを見抜かれた二人であるが、死ぬことには変わりないと言って攻撃する。二コラは特殊な素材で出来た鞭を振るい、キアラは二振りの短剣で斬りかかる。
「兄貴が褒めてくれたんだ! 負けられうかよ!」
凄まじい殺気で迫る二人の攻撃だが、義兄のキックに褒められたパンチは負けるわけには行かないと告げ、キアラの鞭を躱し、キアラが振るう二振りの短剣による斬撃を躱した。
それと同時にシャドウ・カンパニーとスパルタン・カリスト等は、新百合帝国が本国へ持ち帰ろうとする物を巡り、激しい銃撃戦を演じる。
「何なんだ奴は!?」
マリのフォースインパルスガンダムに攻撃を行うエルアインスやバリエント、ジェットストライカー装備のウィンダムの混成部隊であったが、ライフルも持たず、ビームサーベル一本しか持たないたった一機敵機に次々と落とされていた。
『敵は一機だぞ! 何をやっている!?』
「あのガンダムに乗っているパイロットは、化け物だ!」
『俺たちじゃ、敵わない!』
一機の敵機に、落とされるばかりの連邦軍機に通信で喝を入れる将校であったが、パイロットたちはマリのインパルスの性能を最大限に引き出す圧倒的な技量を前に圧倒されるばかりで、敵わないと言って下がる機体も続出する。
「ガンダムつっても、ただのMSだろうが! そんな奴相手に手こずるなんて! 情けねぇぜ、正規軍は!!」
ビームサーベルで切り裂かれて撃墜される連邦軍機に代わり、マリのインパルスに挑もうとする傭兵が居た。量産型ヴァルシオンを駆るザック・パルムだ。
マリのインパルスをただのガンダムと侮り、それに勝てない正規軍を侮辱するような言葉を吐きながら、ザックは機体の徒手で破壊しようとする。彼がインパルスを破壊するのに、武器を使うまでもないと思ってのことだろう。
「捻り潰してくれるぜ!」
インパルスを握り潰すべく、捕まえようとするヴァルシオンであるが、相手は高機動のフォースシルエットを装備しているため、あっさりと逃げられてしまう。
「フン、そんな細いビームで、このヴァルシオンが倒せるかよ!」
空かさずビームサーベルを突き立てて反撃するインパルスだが、究極ロボの異名を持つヴァルシオンに通じず、巨大な手で殴打される。フェイズシフト装甲の為、バラバラにされずに済み、直ぐに体勢を立て直す。
「へっへっへっ、逃がすかよ!」
フォースシルエットでは敵わないと判断し、ソードシルエットに換装するために逃げるマリのインパルスをザックのヴァルシオンは追う。ザックはインパルスを嬲り殺しにするつもりであり、機体の性能を過信し過ぎて余り本気で追おうとしていなかった。その間にマリは、安全な空域に待機させていたソードシルエットを装備したシルエットフライヤーを呼び出し、換装しようとする。
「換装するつもりか? 無駄なことを!」
シルエットフライヤーを見付けたザックは、それを阻止しようとメガ・グラビトンウェーブを発射しようとした。マリはそう来ると睨んでおり、フォースシルエットを外し、彼のヴァルシオンに向けて放った。油断しきっていたザックはそれを避けれず、フォースシルエットを当てられた。
「うぉ! こいつ!?」
攻撃を妨害されたことで、ザックはインパルスに攻撃しようとするが、敵機は胸部バルカンをぶつけたフォースシルエットに向けて放っていた。数十発も撃ちこまれたフォースシルエットは爆発し、ヴァルシオンを破壊こそ出来ないが、目晦ましには成功した。その間にマリは、ソードシルエットへ換装させようとする。
シルエットフライヤーから送られたソードシルエットを装備すべく、ドッキング位置に機体を何とか飛ばせば、インパルスの背部のドッキング用レーザーが放たれ、シルエットは吸い込まれるように背部へと迫る。やがてソードシルエットがインパルスの背後に装着されれば、機体の青い部分の装甲が赤く変色した。これがソードインパルスである。
「赤くなったところで、このヴァルシオンに勝てる物か!」
ソードシルエットに換装してソードインパルスとなった敵機を見付けたザックは、それでも自分のヴァルシオンには敵わないと言って、捻り潰そうと迫る。相手が並のパイロットであれば、ザックのヴァルシオンが勝っていたが、インパルスを駆るのはマリだ。ソードシルエットにマウントされた二振りのエクスカリバーレーザー対艦刀を取り、二刀流でヴァルシオンに挑む。
「死ねェェェッ!」
叩き潰そうとヴァルシオンの両手を相手に向けて振るうザックであったが、マリはインパルスを素早く動かして躱し、空かさず二振りのエクスカリバーを振るって相手の両腕を斬り落とした。
「お、俺のヴァルシオンの腕が!?」
格下と思っていた相手に、両腕を斬り落とされたザックは驚愕する。その隙にインパルスは二振りのエクスカリバーの柄部分を連結させて双頭刃状態にし、動きを止めているヴァルシオンに向けて振るう。
「うわぁぁぁっ!?」
振るわれる連結状態のエクスカリバーの刃を躱し切れず、ザックはヴァルシオン共々縦に真っ二つに切り裂かれた。
「次は…!」
ザックの量産型ヴァルシオンを真っ二つに叩き切った後、水上に居る敵艦隊に推進剤の節約を兼ね、標的と定めて襲い掛かる。当然、対空砲火や艦載機に妨害されるが、それらを掻い潜って一番先頭のフリゲート艦に降り立ち、対艦刀であるエクスカリバーで船体を切り裂く。二回ほど斬った後、次の敵艦に乗り移り、先のフリゲート艦と同じように切り裂いて撃沈する。
「アイオワに続き、ヘンリー轟沈!」
「うわぁ…!?」
「スパルタンだ! スパルタンを呼び戻せ!」
次々と乗り移られては撃沈されていく僚艦を見たバーツは、配下のスパルタンを呼び戻せと通信士に告げる。その間に駆逐艦やアーカンソー級ミサイル巡洋艦が次々と撃沈され、バーツのスペングラー級強襲揚陸艦「アドミラル・ラムゼー」にマリのソードインパルスが迫る。
「チャーリー、轟沈! 敵機が! 敵機が当艦に接近!!」
「ワァァァッ!?」
付近のフリゲート艦を切り裂き、飛行甲板に乗り移って来たソードインパルスが艦橋の前に立ったため、バーツは絶叫する。無論、対艦刀を振るおうとしており、それを見た艦橋内に居た者たちは逃げようとしていたが、逃れられるはずもなく、艦橋を切り裂かれた。
「ヒョォーッ!」
アドミラル・ラムゼーからの救援要請を受け、スパルタン・バッシュ2のレイダー制式仕様が三機のウィンダムを伴って駆け付けて来た。マリのソードインパルスを見るなり、MA形態のまま、副翼上面のパイロンに二挺のビームライフルやクローの内蔵ビーム砲を連射しながら迫る。随伴機のウィンダムのビームライフルを撃ちながら迫っていた。
雨あられと放たれるビームに、マリは最低限の動きで躱しながら背部の二つのビームブーメランを取り、それを迫るバッシュ2のレイダー制式仕様とウィンダム等に向けて投擲した。投擲されたブーメランは目標へ向かって飛んで行き、一気に三機のウィンダムを切り裂いて撃墜する。流石にスパルタンⅤであるバッシュ2はそれを避け、機体をMS形態に変形させ、ビームの嵐を再び浴びせる。
「しつ、こい!」
『ひょう!?』
ビームを連発するバッシュ2のレイダー制式仕様に対し、マリはブーメランを戻してから二振りのエクスカリバーを抜き、機体をその高度まで飛ばし、切り裂こうとした。それを見たバッシュ2は回避するために高度を上げたが、マリは切り裂くと見せ掛け、エクスカリバーの一本を投げ付けた。
「ヒョァァァッ!?」
フェイント攻撃に騙されたバッシュ2は対応が遅れ、投げ付けられたエクスカリバーに串刺しにされる。コクピット部分に突き刺さったためか、バッシュ2の身体は抉られていた。海面に向けて落下していくレイダー制式仕様からエクスカリバーを抜いた後、マリのソードインパルスは続けて付近に展開する敵艦隊を襲い掛かる。
「イィヤァァァッ!!」
次にマリのソードインパルスを止めに入るのは、スパルタン・ギルティが駆るガンバレルストライカー装備のストライクEだ。スペングラー級強襲揚陸艦の飛行甲板に立ち、三基のガンバレルを展開してマリを止めようとする。
「アァァァッ!?」
だが、重力下にも飛行能力を持たないにも関わらず、マリのソードインパルスはオールレンジ攻撃を全て避け切り、ギルティのストライクEが立つスペングラー級の飛行甲板まで乗り移って来た。迫るソードインパルスに、ストライクEはビームライフルを放つが、マリは避けながら迫って懐へ入れば、敵機が逃げるよりも前に対艦刀を振るって切り裂く。
「アァァァッ!? アァァァッ!!」
自機を切り裂かれたギルティは、断末魔の叫びを上げながら機体の爆発に呑まれた。
「戻ってみれば、すげぇ強ェのが居るじゃねぇか!!」
『また来る…!』
ギルティのストライクEを倒し、乗り移った敵艦を切り裂いていたマリのソードインパルスにまた挑むのは、スパルタン・ブライトのペーネロペーだ。先の傭兵部隊との戦闘で物足りなかったブライトは、自分が望む戦いが出来ると思って、マリのソードインパルスにファンネルミサイルによる攻撃を行う。自機に向かってくるミサイルに、マリはインパルスの胸部バルカン砲で迎撃する。
「このミサイル、挙動が!」
通常のミサイルとは違う挙動を取るファンネルミサイルに、マリは驚いていた。インパルスは実弾に強いフェイズシフト装甲を持つが、当たれば電力が消耗するので、消費を抑えるために動き回り、時には海中に潜り、周辺の残骸やフリゲートや駆逐艦などを盾にしてミサイルを躱す。
「へぇ、そんな躱し方もあるのか。お前、面白いな!」
放ったファンネルミサイル全てを躱し切ったマリのインパルスに、ブライトはペーネロペーの肩部メガ粒子砲を撃ち込む。それすらも躱せば、ビームライフルの掃射による追撃を行い、味方の艦艇を盾にしながら逃げ回るインパルスを追撃する。
『スパルタンⅤ! 誤射に注意しろ! これでは、味方の損害が…』
「うるせぇんだよ。敵を倒せりゃぁそれで良いだろうが!」
味方艦が盾にしようが容赦なく攻撃するブライトのペーネロペーに、被害に遭っている艦隊から通信で攻撃を避けるように注意を受けるが、通信を切ってインパルスに攻撃し続ける。数隻ほど味方の艦を沈めているが、戦意向上の薬物投与で興奮し、面白い相手との戦いに夢中になっているブライトは気にも留めず、味方艦に乗り移りながら攻撃を避けるインパルスに攻撃を続けた。
「射撃じゃ埒が明かないな! お前の望み通り、白兵戦でやってやるよ!!」
ただビームを撃っていてはマリのソードインパルスを撃墜出来ないと判断してか、ブライトはペーネロペーの両腕のメガ粒子砲発射口からビームサーベルを展開し、敢えて相手の得意分野である接近戦を挑んだ。
大型空母の飛行甲板に乗り移ったマリのソードインパルスは、わざわざ接近戦で挑んでくるペーネロペーを迎え撃つべく、邪魔な敵機を対艦刀で切り裂いて撃破した後、斬りかかる敵機の斬撃を躱し、間合いに入った大型MSに柄同士合体させた対艦刀を振るう。
「アッハッハッ! 良いぜ、良いぜ!!」
対艦刀の斬撃を躱した後、両腕のビームサーベルを振るうが、マリのインパルスはそれを躱して対艦刀を振るってくる。この一か八かの斬り合いにブライトは興奮し、その死闘を楽しんでいた。本来、ペーネロペーは激しい格闘戦を想定しておらず、乗っているパイロットなら機体の特性を理解し、接近戦は出来る限り済ませるか、最低限で済ませるのだが、戦闘で興奮状態のブライトは闘争本能に従って理性を失っており、それを忘れていた。
「オラオラ! 俺の方が図体はでけぇぞォ!?」
体格とパワーで勝るペーネロペーであるが、本来想定されていない長期的な接近戦を行った為、数十秒後には格闘戦主体のソードインパルスに逆転されていた。右腕を斬り落とされ、機体の各所も斬り落とされていく。興奮状態でそれに気付かず、ただ闇雲に闘争本能に従い、操縦桿を動かしてビームサーベルを振るい続ける。
「おい、動けよ! バトルは、ここからが面白いんだろうが!」
それも長くは続かず、斬撃を躱したマリのソードインパルスが腰から出したナイフにペーネロペーの胴体を突き刺され、機体は機能を停止して動かなくなる。
乗っているブライトは、自身が敗北したことを理解できず、乱暴に操縦桿を動かしてまだ戦おうとしていた。それで機体は動くはずが無く、ソードインパルスが胴体に突き刺したナイフを引き抜き、爆発に巻き込まれないように離れると、ペーネロペーは大破した。
「畜生が! 俺のバトルは、ゲームはまだ終わって無いんだぞォォォッ!!」
改造手術と薬物投与の影響か、自分の死を理解できず、ブライトは爆発する乗機のペーネロペーと運命を共にする。
「あのデカい大砲の戦艦が、旗艦ね…!」
ガンダムタイプのMSを駆るスパルタンⅤ三名を立て続けに撃破したマリのソードインパルスは、次なる標的を大和級戦艦に定め、前面に展開される敵艦艇に乗り移り、対艦刀で切り裂きながら向かった。