【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
ミケール三好
連邦軍の日系の将軍で、階級は大将。
勝利のためならどのような手段を選ばないことから、敵方の同盟軍からは狂勝将軍の異名で恐れられている。
版権キャラ
メール・ラデック
ヘルガスト軍のヴェサリ老直属の私兵部隊の指揮官。階級は大佐。
規律に厳しい模範的な軍人であり、ヘルガーンの首都には彼の名を持つ士官学校がある。
実はやたら前線と出たがる戦闘狂であり、ナイフの使い手。構え方がカッコいい。
再び開かれる戦端
「クソっ、何処だ!?」
統合連邦と惑星同盟との間で休戦条約が結ばれていたが、同盟参加勢力の一つであるヘルガスト軍のヴェサリ老直属の私兵部隊指揮官メール・ラデック大佐が、何者かの密命に従い、惑星ヴェクタにある連邦軍のブルーコスモス派の基地を奇襲した。
基地にはMk5核弾頭ミサイルが備蓄されており、ラデックの狙いは明らかにその核ミサイルの奪取であった。
襲撃の際にラデックは少数精鋭による奇襲攻撃を行っており、彼の配下全員は完全に姿を消すことが出来る特殊なステルス迷彩を持っていた。このステルス迷彩を纏う兵士を見付けるには、姿を現すのを待つか、何かを塗料になるような液体をかけて見付けるしかない。
「一体どこに…! ぐっ!?」
そんな姿が見えぬ敵に襲撃された基地の兵士たちは、次々とラデック等ステルス兵が持つナイフで喉を掻き切られて殺害されていた。周囲にいた敵兵全てを殺害して安全を確保したステルス兵らは、一斉に迷彩を解除し、上官であるラデックに報告する。
「着陸地点を確保しました」
『ご苦労。私ももうじき終わる。直ちに搬入準備を行え。敵はすぐに来るぞ!』
「はっ! 直ちに掛かれ!」
ラデックより次の指示を受け、一糸乱れぬ動きでステルス兵らはここに着陸してくる輸送機へ、目的の物の搬入準備を始めた。その目的の物とは、核ミサイルのことである。
目標の核ミサイルの確保を行うのはラデック自身だ。彼は厳重に守られている核ミサイル貯蔵倉庫へステルス迷彩で向かい、出入り口を守る敵兵らを、目にも止まらぬ速さでナイフで次々と切り裂いて殺害していく。
あっという間に死体で溢れかえり、ラデックが姿を溢れるころには、彼を狙っていた敵兵らはすべて躯となっていた。
「い、居たぞ!」
「青き清浄なる世界のために!」
「まだ残っていたか。しかし、虫けら風情が私に敵わん!」
増援となる敵兵らが現れたが、ラデックは素早く左手で消音器付きの自動拳銃を抜き、正確に、冷静に敵兵らを射殺して銃撃を躱すため、再び姿を消す。
「ど、何処だ!?」
「ひっ、うぅ…!」
いきなり消えたラデックに、狂気で自らを鼓舞した兵士たちは再び恐怖し、血走った目で消えたラデックを探し回る。そんな兵士たちの恐怖をさらに搔き立てるべく、ラデックは一人ずつ、ナイフや消音器付きの拳銃で殺していく。
「ひっ、嫌ァァァ!!」
「お、おい! に、逃げるな! 逃げっ…」
「ワァァァッ!? がッ…」
女兵士の一人がライフルを捨てて逃げれば、将校が呼び止めようとしたが、拳銃で眉間を撃ち抜かれる。将校を射殺されたことで、下士官や兵士らの士気は崩壊し、誰もが逃げようとするも、ラデックが逃すはずもなく、次々とナイフで切り裂かれて殺されていく。
「やだっ! 死にたくない! 死にたく…」
「敵前逃亡は、死罪だ」
「えっ…!?」
泣きじゃくりながら逃げる女兵士にラデックは目前で声を掛け、一度足を止めさせてから敵前逃亡を死罪であると告げ、首元にナイフを突き刺した。首にナイフを突き刺された女兵士は自分の血で溺れ、その場に倒れこんで息絶えた。
「青き清浄なる世界のために…フン、下らん。貴様らには、薄汚れた灰色の空がお似合いだ。狂信者どもめ」
ステルス迷彩を解除し、ナイフを引き抜いた女兵士の躯から落ちたブルーコスモスのマークを見たラデックは、鼻で笑ってそのマークを踏み付けた。
それからヴェサリ老以外に命じられた任務を実行し、核ミサイル貯蔵庫から専用ケースに入った核ミサイル二発を運び出して、予定通りに着陸した輸送機に搬入させる。
「残りの核ミサイルは、爆破しますか?」
「放っておけ、時間の無駄だ! ヴェクタの奴らは、核ミサイルが自分の星にあるだけで騒ぐ。それに安全装置を解除し、起爆装置を作動するのにどれだけの時間が掛かると思っているのだ?」
「し、失礼しました! ラデック大佐殿!!」
基地に残っている核ミサイルを爆破するのかという問いに、ラデックは時間の無駄と一蹴し、作業を急がせた。
核ミサイルを積み込ませれば、即座にラデック等は撤収した。後から基地へやって来た増援部隊が見たものは、多数の死体と二発だけ盗まれた開けっ放しの核ミサイルの保管庫であった。
ラデックの言ったとおり、惑星ヴェクタの植民地政府は、駐留基地に無断で核ミサイルを運び込み、保管していた連邦軍に抗議した。
これを知った惑星ヴェクタの市民らは連邦軍の基地に抗議デモを行い、惑星ヴェクタより核ミサイルの撤去を求めた。
騒ぎはこれだけに収まらず、ラデック等の姿が監視カメラに映っていたため、連邦軍は休戦を破ったのは、同盟軍であると断定し、再び戦端を開かれた。
これは、世界を陰から支配するヴィンデル・マウザーの仕業であるが、この襲撃を双方の急進派は領土奪還と侵攻の口実とし、戦闘を再開したのだ。
かくして、短い休戦期間は終わり、再び連邦と同盟の戦争は再開されたのであった。
「こいつは良い! 故郷を取り戻すには、絶好の機会だ!」
ラデックの連邦軍基地襲撃の報道は、前線にも届いていた。報道を見ていたUNSC陸軍に属するパイロットは、いま自分がいる前線の惑星から、同盟軍を追い出す絶好の機会と捉える。彼は故郷奪還に燃え、士気を高めていた。
この前線となっている惑星オルドリンは、UNSC政府が保有する
奪還作戦が開始されようとしていたが、惑星ガルダーゴンとの決戦で休戦条約が結ばれてしまい、両軍とも休眠状態を余儀なくされた。無論、両軍はこの期間を利用し、陣地の補強と戦力を回復させていた。
「新型も配備されている。準備は万端よ」
戦争が再開されたことを知ったパイロットは、この陸軍基地に配備されている新型MSに視線を向ける。
全高十六メートルという小型MSと中型MSの中間サイズで、赤と薄緑色の基調としたカラーリングを持つMSだ。その名はジムⅣであり、外見も一戦戦争で運用された量産MSであるジムをモチーフにしている。
基本設計は戦意向上のためだが、換装機能と多彩な換装装備を持つガンダムF90を参考にしたのか、装備を換装してあらゆる状況に対応できるように、機械各所にハードポイントが設けられていた。
生産性のみならず、操縦性も高く、それに高い整備性も持っており、まさに現場の要望を体現したMSだ。いずれか連邦参加勢力の全軍に配備されることだろう。
敵の同盟軍もまた、ジムⅣに似た換装機能と現場が所望する理想的な量産MSを同時期に正式採用していたようで、名はザクⅣと呼ばれている。
やはり、連邦と同じく同盟軍もジオンを象徴するMSであるザクを採用して戦意向上を狙い、前線に初期生産分を配備していた。
各戦線で敵新型MSザクⅣのほか、ゲルググやギャンに似た新型MSの目撃情報も上がっているので、このオルドリンとの戦闘で相まみえる可能性が高い。
「敵も前線に新型を投入しているそうだ。この戦線にも出てくるかもな」
「出てくれば、ぶっ壊してやるまでさ!」
敵新型MSの情報に対し、士気が高いジムⅣのパイロットらは破壊してやると意気込み、右拳を左手の手のひらにぶつけた。
連邦と同盟の前線各地で戦闘が再開され、戦争が戻ってくる中、同盟軍の支配下にある惑星オルドリンの元首都だった都市では、戦闘が再開された際、同盟軍が劣勢となってこの都市が戦闘に巻き込まれることを危惧する市長は、占領軍指令官に街を戦場にしないように説得していた。
「どうか、劣勢となった際は、この街を戦場にしないで頂きたい。首都機能があったこの街にあったころは、市民のためにUNSC陸軍と惑星政府は撤退の黙認を条件に、街をあなた方に明け渡しました。どうかその際は、あなた方も同じように…」
「市長、我が軍は連邦軍を街に一歩も入れるつもりは無い。だからこそ、防衛線をより強固にしているのだ。必ずや敵を撃退するつもりだ。心配せず、我が軍の指示に従っていれば良い」
占領軍司令官は、自軍が劣勢となった際に街を明け渡すように説得する市長に眉を顰め、防衛線は強固にしているから崩壊は無いと返し、街を明け渡すつもりは無いことを伝える。
「そ、そんな…この街に一切の抵抗組織の類は…!」
「この街の景観を損なう行為を全くせずに済んだことは感謝しているが、我が軍はこの街の元支配者と戦争中なのだ。我が軍は茂みに敵兵を一歩たりともも入れず、窓ガラスの一枚を割ることなく、絶対にこの街を守り抜く。これだけは約束する。だからこれ以上の説得は無意味だ市長。お帰りいただこうか」
街を戦場にすることは絶対にしないと約束した司令官は、市長に帰るように告げる。
説得が無理だと判断した市長は、渋々と出入り口のドアに向かって遅い足取りで歩いていく。もしもの時を考え、絶望しているのだ。そんな市長の背中を見た司令官は、自身の強固な意志を謝罪し、そのもしもの時の言い訳を伝える。
「済まんな、市長。もしもの際は、我々に脅されたと言い訳しろ。そうすれば、奴らも手を出さんだろう」
その司令官の言葉に、市長は胸を撫でおろしてから兵士が明けたドアを潜ろうとした。
市長が退室したと同時に、爆発音が占領軍司令部として使われている元政庁施設に響いた。市長が頭を抱えて驚く中、司令官は何事かと慌てて部屋に入ってきた連絡将校に問う。
「何事だ!?」
「こ、攻撃です! 連邦軍が街に攻撃を!」
「なんだと!? UNSC軍が明け渡すほどだぞ! 何かの間違いじゃないのか!?」
連絡将校の攻撃してきたという返答に、司令官は何かの間違いではないかと問うが、報告してきた将校は首を横に振り、連邦軍の攻撃であると告げる。
「いえ、事故ではなりません! 攻撃です! 小官もこの目で見ました! 連中の勢力圏内からの攻撃です!!」
「こ、こんなことをするのは、狂勝将軍だけだぞ…! 奴が、このオルドリンに居るというのか…!?」
必死に敵からの攻撃だと訴える連絡将校の声を聞き、窓ガラスから連邦軍の前線がある方向を見れば、街が砲弾やロケット弾、ミサイルなどで燃え上がっていた。それが事実であると認識した司令官は、取り戻すべき街を平然と攻撃する敵指揮官に心当たりがあったのか、驚きながらその異名を口にした。
同盟軍の占領軍司令官が恐れた狂勝将軍の異名を持つ将軍は、三十代半ばで日系の将官で、本名はミケール三好だ。自身の座乗艦であるビッグトレーの艦橋内より、自軍の連邦軍が取り戻すべき街を砲撃する配下の砲兵部隊を楽し気な目付きで眺めていた。
狂勝将軍の異名の由来は、勝利のためならどのような手段を問わず、たとえそれが狂気的で非人道的な物でも、躊躇わずに使うことから来ている。
ミケールは配下の軍と共にこの膠着状態のオルドリン戦線に来ており、全軍を持って状況の打破を図ろうとしていた。
「大将閣下、ご命令通りに砲撃させました。必ずUNSCの連中がうるさく文句を言ってくるでしょうな」
外で榴弾砲とロケット、ミサイル、それに陸上戦艦の艦砲が喧しく砲声を上げる中、部下の一人がミケールにこの砲撃は問題になると告げた。これにミケールは、それがなぜ問題なのかと疑問を問い掛ける。
「なぜ抵抗せず、敵に尻尾を振る連中の配慮をせねばならんのだ? みすみす敵の車列を攻撃せず、眺めている連中を助けようとするリベラル共の戯言などに耳を貸す必要はない」
「それは流石に言い過ぎでは? あの街にいるのが莫迦な
ミケールにとってあの街は、敵の街と同等であった。街を攻撃した理由は友軍が街を明け渡し、その住民が抵抗せずに従っていることが、許せなかったからだ。そんな敵に尻尾を振る彼らと、助けようとする友軍の抗議など、ミケールにとって戯言に過ぎない。
余りの理屈で街に砲撃を命じるミケールに、一人の部下が下賤な笑みを浮かべ、元は味方の街だからと異論を唱えようとしたが、上司からの拳が顔面に炸裂し、数本の歯を吐き出しながら吹き飛んでいく。
「貴様、いつから臆病で寄生虫の莫迦共を心配するようになった? あの街にいるのは全て敵だ。砲撃終了十分前に、攻撃部隊を出撃させろ。砲撃の混乱の隙を突き、一気に敵の防衛線を崩し、街になだれ込むのだ!」
一人が吹っ飛んでいくのを見て、残りの部下たちは直立不動状態を取った。ミケールの部下たちは恐怖で支配されているのだ。故に彼らは上司に何も意見できず、ただ命令に従って動く歯車でしかない。
そんな部下たちにミケールは、配下の部隊に進撃命令を出せば、ビッグトレーの艦橋にいる者たちは何も異議を唱えずに実行する。
『全スピアヘッド隊、直ちに出撃! 防衛線を突き破れ!!』
出撃命令に応じ、待機していたジェムズガンとドートレスにストライクダガーの群れが一斉に起動し、敵陣に向かって
「逃げないように監視しろ! 逃亡者が出た場合は…!」
「その先を言う必要は無いでしょ! 逃げる奴は殺せ。命令通りにしますよ!」
ジェムズガンとドートレス、ストライクダガーの混成MS部隊は囚人兵らが乗っているらしく、それの監視部隊所属のジェットストライカー装備の105ダガーに乗るパイロットに、士官が厳重に監視するように注意していた。当然、監視部隊のパイロットは理解しており、命令通りにやると言って機体に乗り込んだ。
空からはジェットストライカーを背中に付けた105ダガーが、地上は重装甲の陸戦用ジェガンが囚人兵らが乗るMS等を監視する。
正規の機動部隊も合わせ、続々と出撃していく。基地から続々と戦闘機や戦闘攻撃機、戦闘爆撃機と言った航空機が続々と出撃していき、それの護衛にジェットストライカー装備のウィンダムと飛行形態のクランシェが続けて出撃した。
かくして、惑星オルドリンは再び戦火の炎に包まれようとしていた…。
久しぶりに、無限戦争やっぞ。
活動報告で応募すっぞ。応募してくれよな!