【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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名前:シャルル・ドゼー
性別:男
年齢:24歳
階級:民間人
所属:オルドリン市
武器:ブルパップライフル
概要:オルドリン出身の民間人。怒りに駆られ、死んでいた同盟軍兵士から拝借したライフルで侵攻軍に立ち向かう。
キャラ提供はG-20さん

最後の辺りを修正&追記しておきました。


新しいザク

 UNSC陸軍のオルドリン方面軍が出撃する中、奪還すべき都市は連邦と同盟、双方の狂気で破壊され、焼かれていた。

 

「クソっ、なんだ!?」

 

『あれが新型のザクって奴か!?」

 

 敵の本部が集中していた街を砲撃し、指揮系統を破壊して混乱させ、一気に防衛線を破壊して街に侵攻した連邦軍第11機甲軍は、快進撃ともいえる進撃を進めていたが、ゲオルグの第3特別機動師団と他の増援の登場によって停止していた。

 進撃を止めたのは、同盟軍の新型MSであるザクⅣであった。ザクⅣが持つザク・マシンガンは当然ながら貫通力と連射力を高めた新型であり、グスタフカールの装甲を容易く貫通した。性能も現行機を遥かに上回っており、進軍していた連邦軍機は次々と撃破されていく。

 

「へっ! これ以上、好きにはさせねぇぜ!」

 

 陸戦用ジェガンをマシンガンの連射で撃破した後、左手に持つ新型ヒートホークでフォルテストラ装備のデュエルダガーを切り裂いたザクⅣのパイロットは最新鋭機の性能を活かし、僚機と共に続々と侵攻する連邦軍機を撃破していく。

 両足に三連装ミサイルポッドを装備したJ型を彷彿とさせる装備のザクⅣもいたが、ハイザックのように左右の腰にも同じ三連装ミサイルポッドを装備していた。

 

「クソッタレ共め! これでも食らえ!」

 

 逃げ惑う人々をひき殺しながら無理に進軍してくる敵車両部隊に対し、ミサイル装備のザクⅣは全ミサイルを一斉に放ち、車両群をスクラップにした。

 

「何がザクだ! 所詮は無能な軍隊の兵器、ポンコツだ!!」

 

 味方の進軍を圧倒的な性能で止めたザクⅣに対し、極右政治団体から志願してきたパイロットらは敵を無能と罵って自分らを鼓舞して反撃に出た。

 主兵装を乱射しながら突撃してくるドートレスやストライクダガーに対し、ろくに訓練されていないその動きで、ザクⅣのパイロットらは素人であると見抜いた。

 

「あの動き、素人か?」

 

『情報で聞く、極右や右翼の政治団体から志願してきたクズ共だろ』

 

『戦争をヒーローごっこだと思っている連中だ。俺たちを低能な悪者にしやがって!』

 

「だったら教育してやるぜ! 本物の戦争って奴をよ!」

 

 敵を無能とみなして粗い動きで攻撃してくる敵MSの群れに対し、ザクⅣのパイロットらは本物の戦争を彼らに教えるべく、散会して反撃する。

 訓練されたパイロットが駆る最新鋭機とろくな訓練も受けていない大量生産品の機体、どちらが勝利するか、結果は火を見るよりも明らかであった。何か策でもない限り前者が勝つのは当たり前で、後者は一方的に蹂躙された。

 的のようにドートレスやストライクダガーは撃ち落とされていき、一方的に撃破されていく味方とその断末魔を聞いた志願者らは先の威勢は消え、恐怖に駆られて恐慌状態に陥った。

 

『アァァァッ!? 助け…』

 

「ウワァァァッ!? な、なんで無能じゃない!?」

 

『敵の最新鋭機がなんでポンコツじゃないんだ!? こんなの、俺は聞いていない!』

 

 政治的な思考と浅はかな考えで連邦軍に志願した政治団体の者たちは、本物の戦争を知って恐怖し、敵に背を向けて逃げ出し始める。誰もが我先に行くため、誰が見ても素人であると分かるような動きで逃げていた。

 

「逃がすか、クズ共!」

 

 全く統制の取れない動きで逃げ出す彼らに、興奮状態となっていた同盟軍の将兵らは逃がすことなく、手にしているマシンガンやバズーカ、それにビームマシンガンを放ち、一方的に破壊していく。

 

『誰か、誰か助けて! 助けてェェェ!! ワァァァッ!?』

 

 あれほど敵を無能だと罵り、兵器もすべてガラクタと言って意気揚々と出撃していった極右や右翼の政治団体からの志願者らは、英雄物語である戦争が全く異なる物であると身を持って知った。

 その恐ろしさを知った彼らは恐慌状態に陥り、先ほどの威勢とは真逆の醜態を晒し、敵に背を向け、喚き散らしながら自軍の陣営まで逃げてきた。

 

「ちっ、弾除けにすらならねぇのか! 各機、連中ごと撃て! 敵前逃亡者だ!!」

 

 そんな軽い気持ちと政治思考で志願した彼らが、醜態を晒しながら逃げ帰ってきたことに、本職の軍人らは苛立ちを覚え、敵前逃亡と見なし、逃げてくる彼らごと反撃してくる同盟軍に攻撃を始める。

 

「うぉ!? 味方ごとやるとは!」

 

 この逃亡者に対して情け容赦ない連邦軍の攻撃に、複数のザクⅣが撃破された。前にいた味方機が落とされたのを見たパイロットは、機体を遮蔽物となるビルへと進めて躱した。

 

「こ、この外道どもがァーッ!!」

 

 敵に背を向けて逃げたからと言って、味方ごと撃つ連邦軍のウィンダムに対し、ブルパップ式の突撃銃で挑む市民がいた。

 

「うぉぉぉっ!!」

 

 その市民の名はシャルル・ドゼー。オルドリン出身であり、解放と言うより街を破壊しに来た連邦軍に怒りを覚え、息絶えた同盟軍の兵士から銃を拝借し、その銃口を向け、引き金を引いたのだ。

 当然、シャルルは訓練を受けていないどころか、ライフルを撃ったことはない。反動を力尽くで抑え、腰だめでライフルを乱射していた。

 

「あっ? こいつ、俺たちに銃を向けやがって!」

 

 接近戦を挑んだ敵機のザクⅣとビームサーベルでの近接戦を行い、僚機の助けで見事に斬り合いに勝利したウィンダムのパイロットは、乗機に向けて銃を乱射するシャルルに怒りを覚えた。胸部のバルカン砲で吹き飛ばしてしまえばいいが、たかが一人に使うのは無駄弾だ。そこで、機体の右手に握られていたサーベルを元の位置に戻し、空いた右手をシャルルに向けた。

 

「俺らを敵と思いやがって、この裏切り者のクソ市民が!」

 

 シャルルに激怒していたウィンダムのパイロットは、機体の空いた右手を振りかざし、まるでハエを叩き潰すかの如く彼を叩き潰した。十九メートルはあるMSの右手で叩き潰されたシャルルの身体は当然ながら原型を留めず潰れ、圧し潰されなかった血肉は周辺にまき散らされた。

 

『おい! 何やってる!?』

 

「済まねぇ。鬱陶しい虫けらがいたもんでな」

 

 僚機に乗る同僚から注意されたそのパイロットは謝罪した後、機体の右の掌についたシャルルの肉片を振り払いビームライフルを取り、背中に装備したジェットストライカーのスラスターを吹かせて飛び去った。

 

「ほっ!? ゲルググ!」

 

 だが、そのシャルルを乗機の右手で叩き潰したパイロットは因果応報か、上空に展開する同盟軍の新型MSであるゲルググメナースのビームライフル攻撃で僚機共々撃墜された。空戦用ボレロを背中に装備し、無重力の如く機動を取るゲルググメナースの集団は、その現行機を超える機動力を持ってウィンダムの集団を圧倒する。

 

「流石は新型のゲルググだ。バリエントやウィンダムなど目じゃねぇや!」

 

 乗機であるゲルググメナースの性能に、パイロットは舌を巻いていた。重力下の空に居ながらも宇宙とは変わらぬ機動力を発揮でき、ザクⅣと同じく連邦軍の現行機の性能を遥かに凌駕してた。

 

「は、速過ぎる!? ワァァァッ!!」

 

 ビームナギナタを振り回し、接近してくるゲルググメナースを撃ち落とそうとする三機のウィンダムであるが、エースパイロットの如く機動ですべてのビームを躱しながら接近してくる敵機は一機目をわずかな時間で切り裂いてしまった。続けて二機目、三機目と瞬きする間に撃墜してしまう。

 ザクⅣのみならず、ゲルググメナースの存在によって連邦軍は地上のみならず、空でも押され始めていた。

 

「なんだ貴様らは! 本当に精鋭の第11機甲軍か!? 昂らんぞ貴様ら!!」

 

 地上ではザクⅣ、空ではゲルググメナースが連邦軍の進撃を止めて押し戻そうとする中、配下のゲルググメナースとドムトルーパーの支援を受けながら単独で暴れ回る機体があった。

 それは、専用のギャンシュトロームを駆るマクベス・ギーペンラート特務准将だ。彼の乗機であるギャンシュトロームは、ビームサーベルとシールドと言う装備だけで、多数の敵機を圧倒していた。あのゲオルグの第3特別機動師団の一個旅団を任されるほどの技量を持ち合わせており、並のパイロットではマクベスの相手にならなかった。

 

「連携は!? 寄って集って一人の相手を殺す個々を殺した集団戦法はないのか!? 貴様らはただ群れているだけなのか!? つまらん、全く持ってつまらん! 精鋭なら、その名に相応しく私を昂らせてみせろォ!!」

 

 マクベスは戦場で快楽を覚える性癖の持ち主であり、常に自分を昂らせてくれる相手と極限状態の戦闘を求めて飢えている。彼はその異常な性癖で、異様な選民志向を持つゲオルグの第3特別機動師団に志願し、己の異常な技量で一個旅団を任せられるほど昇進したのだ。

 

「貴様ら! 私の期待を裏切りおって! この! この! このォーッ!!」

 

 この街を敵共々無差別攻撃したミケール三好大将率いる第11機甲軍が精鋭だと知り、自分の欲求を満たしてくれると思って来たが、結果は期待外れであり、八つ当たりをするかの如く、マクベスのギャンシュトロームは、サーベルやシールドのビームの刃を回転させ、周囲の敵機やまだ生存者がいる建物を手当たり次第に切り裂いていく。

 

『特務准将殿、突出し過ぎです! お下がりを!!』

 

「この下手くそ共がァ! 感じんぞ! そういうプレイをしているのかァ!? 焦らしプレイなど塩ってェ!!」

 

『さ、下がれ! 巻き込まれるぞ!!』

 

 余りに突出していたため、部下の一人が敵に包囲されるのを防ぐために通信で呼びかけたが、今のマクベスは期待外れで激怒し、暴走状態にあった。敵のみならず周囲の建造物を見境なしに切り裂いているので、下手に止めに入れば、味方すら切り裂いてしまう状態だ。余りの暴走ぶりに、部下たちは近付くことすら出来なかった。

 それでもただ一機で連邦軍の進撃を止め、後退させてしまうあたり、マクベスの技量は恐ろしい物だ。

 

「ミケール三好とかいう奴、見掛け倒しのようだな。こうもあっさりと逆転できるとは」

 

 新型のザクⅣやゲルググメナース、マクベスの異様な強さで連邦軍を後退させる中、その軍勢を率いてきたゲオルグは別格であった。

 単独で敵集団を蹂躙しているのだ。マクベスの比ではない、ゲオルグは彼を上回る強さを有しているのだ。ヴィンデル・マウザーの同志であるため、専用のザクⅣは特機(スーパーロボット)ばりの改造を施され、それを駆るゲオルグの技量も相まって一個大隊はある機動兵器を一方的に蹂躙した。

 

「な、なんだあの強さは!? スパルタン、奴を倒せ!!」

 

 前方に展開した味方をたった一機で殲滅したゲオルグのザクⅣに、焦りを覚えたデストロイガンダムに乗る機長は、自分の指揮下に入れているスパルタンⅤらに攻撃させた。

 そのスパルタンⅤが乗る三機の量産型F91が向かっていくが、ゲオルグのザクⅣの両腕に装備されたワイヤー付きの角が発射される。容易く躱せると思われていたが、回避する方向を先読みされて串刺しにされる。

 

「スパルタンⅤと初めて戦うが、余り大したことはないな。やはり本物は、マスターチーフとやらか」

 

 先ほどの連邦軍機の集団と同じくあっさりと撃墜されたので、初めてスパルタンⅤと交戦するゲオルグは期待外れと評した。残る二機はビームライフルをゲオルグのザクⅣに命中させるも、機体に搭載されたシールドに防がれてしまう。

 

「ビームライフルが! シールドか!?」

 

『ヴェスバーだ! ヴェスバーで攻撃を!』

 

 ライフルを全く受け付けないゲオルグのザクⅣに対し、F91に乗るスパルタンⅤ等は機体の兵装の中で最大の威力を誇る大型ビーム砲「ヴェスバー」での攻撃を決断する。バックパックに装備された二門を展開した二機は、ジグザグな機動を取りながら確実に当てられる距離まで接近する。

 

「ヴェスバーでの攻撃か。どれ、異世界から盗んだ技術が役に立つかどうか、試してやるか」

 

 ヴェスバーによる攻撃を仕掛けようとする二機の量産タイプのF91に対し、ゲオルグはその気になれば回避もできて撃墜もできたが、改造の際に機体に搭載された異世界の、それもヴィンデルがバニシュットに盗ませたISの技術を試すべく、敢えてヴェスバーの攻撃を受けた。

 ビームシールドを貫通する威力を維持するため、出力を上げたヴェスバーの高出力ビームであったが、ゲオルグのザクⅣは古代宇宙で超文明を誇っていたフォアランナーの技術が使われており、ISの絶対シールドの防御力も重なり、貫通できないどころか先ほどのビームライフルと同じく防がれてしまった。

 

「ば、馬鹿な! 現行機のビームシールドを貫通する出力だぞ!?」

 

 全くヴェスバーが聞かないことに、F91を駆るスパルタンⅤ等は動揺を覚える。そんな彼らにゲオルグは、容赦なく両腕に装備された角を放ち、二機同時に串刺しにしてしまう。

 

「流石は同志が盗ませた技術だ。フォアランナーの技術と相性がいいな」

 

 同志であるヴィンデル・マウザーがくれた技術にゲオルグは感心しつつ、二機の量産型F91から角を引き抜き、こちらを恐れるデストロイガンダムに向かう。

 

「え、F91が!?」

 

「強化体をぶつけろ! 奴らなら!」

 

 デストロイの操縦室で砲手が驚愕の声を上げた後、機長は薬物で強化されたスパルタンⅤをぶつけた。

 

「きやぁぁぁっ!」

 

『ニャァァァッ!』

 

『吹っ飛ばす!』

 

 機長の指示に応じ、スパルタン・ローグのレイダーガンダムを初め、フォビドゥンガンダム、ベースジャバーに乗ったカラミティガンダムがゲオルグのザクⅣを攻撃した。

 

「あの動き、薬物で強化された不適合者共か。強力だな」

 

 悪魔の如く三機のガンダムの攻撃にゲオルグは動かず、冷静にそれらを駆るパイロットのスパルタンⅤが、薬物で強化された者たちであると分析した。

 

『お、俺たちだって!』

 

「っ!? 馬鹿者! 貴様らでは勝てん! 性能を過信するな!!」

 

 あっさりとゲオルグがスパルタンⅤが駆る量産型F91を撃墜してしまった所為か、新型を駆る自分らでも倒せると思った者たちが、危険な三機のガンダムに挑んでしまった。これをゲオルグは制止しようとするが、ザクⅣやゲルググメナースの性能の高さの虜となっていた彼らは聞かず、攻撃を始める。

 

『ば、馬鹿な!? 俺たちは新型だぞ!』

 

『なんて無茶苦茶な!? ウワァァァッ!!』

 

 新型機の性能を過信したパイロットたちは、薬物投与で凶暴となったスパルタンⅤ等に敵わず、次々と撃破されていった。

 

「な、なんて機動だ!?」

 

 挑んだ三機のザクⅣは、レイダーガンダムの右腕の二連装砲の連射で一機が撃破された後、背後から迫ったもう一機はレイダーの口から発射されたビーム砲で貫かれ、三機目は破壊球を左脇腹に叩き込まれ、数秒後に大爆発を起こした。

 

「このビームでも、駄目なのか!?」

 

 フォビドゥンガンダムに挑んだ数機のゲルググメナースは、ビームライフルによる一斉射を行ったが、相手はビームを防ぐエネルギー偏向装甲の持ち主だ。背部飛行ユニット左右のシールドを展開して防いだ後、誘導プラズマ砲を発射し、曲がる性質で二機を撃破。そこからレールガンを撃ち込んで一機を撃破。浮ついた最後の一機を、ガンダムの顔をあらわにしてから、大鎌で切り裂く。

 

「な、なんて連射力だ!?」

 

 十数機でベースジャバーに乗るカラミティガンダムに挑んだザクⅣとゲルググメナースの混成部隊であったが、カラミティの一斉射は新型機を圧倒する程の火力を未だに持っていた。携帯式のバズーカ砲に加え、背部の二連装長距離ビーム砲、胸部の高出力大型ビーム砲、シールドの二連装ビーム砲と言った実弾とビームによる一斉による弾幕は、カラミティに挑んだ十数機を全滅させる程の物であった。

 

「えぇい、大事な新型を!」

 

 自分の隊に配備されたばかりの新型機を破壊されたことに激怒するゲオルグは、その圧倒的なフォアランナーとISの融合技術で出来たシールド、フェイズシフト装甲すら貫通する両腕の角を持って挑んだ。

 

『一つ目がまた来るぞぉ!』

 

『ぶっ殺す!』

 

「死ねよやァ!!」

 

 薬物投与で凶暴化している三名のスパルタンⅤは、単独で挑むゲオルグ専用ザクⅣに攻撃を始める。ただのザクだと思っていた三人だが、シールド搭載であることに気付かず、ビームによる一斉攻撃を行ってから防がれたことで、ようやく気付いた。

 

「宇宙艦隊の攻撃でも防ぎきれるシールドだ。それにこのザクⅣは、ガンダム神話を破壊するザクである!」

 

 三機のガンダムが驚いて思わぬ攻撃を止める中、ゲオルグは自身専用のザクはガンダム神話を破壊するザクであると宣言し、凄まじい機動力で迫り、弾幕をものともせず、カラミティに角の間合いまで接近する。

 

「フン!」

 

『ドゥワァァァッ!?』

 

 接近したところで、空かさず胴体へ向けて角を発射。火器と機動力に電力を回すため、バイタル部分のみに展開するトライフェイズシフト装甲はオリジナルと同様に実弾に対して高い防御力を誇るが、ゲオルグ機の角はカラミティのフェイズシフト装甲を容易く貫いてしまった。角を引き抜かれたカラミティが爆発する中、フォビドゥンが怯まずに大鎌で切り裂こうとするが、右腕の角で刃を受け止められ、左腕の角を胴体に打ち込まれた。当然、乗っているパイロットは串刺しにされたのでフォビドゥンは無力化され、機能を失った機体は燃え盛る都市へと落下していく。

 

「う、うぅ!?」

 

 二機の僚機が撃破されたことで、恐怖を覚えてしまったレイダーのスパルタン・ローグは、機体をMA形態に変形させて逃亡しようとしたが、ゲオルグが逃すはずがなく、二本の角を打ち込まれた。

 

「逃さん!」

 

『ワァァァッ!? 嫌だァァァッ!!』

 

 二本の角は、高速で逃亡を試みるMA形態のレイダーを貫き、乗っていたローグは計器類の爆発に飲まれ、断末魔を上げて機体と運命を共にした。

 

「す、スパルタンⅤが…!?」

 

「ザムザザーだ! 奴を、奴を止めろ!!」

 

 凶暴なスパルタンⅤが駆る三機のガンダムが撃破されたことで、デストロイに乗る乗員たちは恐怖した。空かさず、機長は随伴させている二機のMAであるザムザザーをゲオルグのザクに差し向けた。

 

「陽電子リフレクターで、この私のザクを止めようというのか。無駄なことを!」

 

 攻撃してから陽電子リフレクターを展開する二機のザムザザーに対し、ゲオルグは無駄と評して両腕の角を打ち込んだ。発射されたワイヤー付きの角は容易に陽電子リフレクターのバリアを貫通し、操縦室を圧し潰してしまった。それも両腕、二機を標的にして打ち込んだので、二機目のザムザザーも串刺しにされていた。

 

「ざ、ザムザザー全滅!」

 

「ば、化け物か!? 機体を人型形態に変形しろ! 即時シュトゥルムファウスト展開!」

 

「はっ!」

 

 砲手からの報告に、機長は一瞬だけ狼狽えたが、カラミティを超えるデストロイの火力であれば、ゲオルグのザクを倒せると思い、機体を人型形態へと変形させた。そこから両前腕部、その名もシュトゥルムファウストを切り離して展開する。オリジナルでは高い生体CPUに限られたが、操縦要員として新たに二名の砲手を追加することで、運用法の難点を解決した。

 動く要塞の如くの搭載火器と両手の指先一本ずつに内蔵されたビーム砲と手甲部の一門を合わせて合計十二門のビーム砲。バックパックの円周上左右に搭載された十門のビーム砲に上部のミサイルランチャーの一斉射。この一斉攻撃は、コヴナント海軍のシールドを搭載した重巡洋艦クラスを轟沈させるほどの威力だ。その一斉射を受ければ、流石のゲオルグのザクとで、無事では済まない…はずだった。

 

「も、目標健在!」

 

「ば、馬鹿なッ!?」

 

 二千メートルはある宇宙艦艇を沈めてしまうほどの威力を誇るデストロイの一斉射を、ゲオルグのザクは耐えてしまった。

 

「シールドが弾け飛んだか。流石にMSサイズでは限界があるか」

 

 流石にシールドは耐え切れなかったらしく、シールドが切れた警告音がコクピット内に響いていた。それでも、衝撃含めて機体を守り抜いたので、機体は何の支障もなく動いていた。あの一斉射を受ければ、今度こそ撃破されるのは間違いないので、相手が第二射を撃ってくる前に、一気に接近する。

 狼狽えるデストロイの乗員らは、二基のシュトゥルムファストによるビーム弾幕で抵抗するが、ゲオルグは専用ザクⅣの機動力を持って全てのビームを躱し切り、飛んでいる両手を角で破壊しながら接近する。尚も口や胸部と言った内蔵ビーム砲をデストロイは乱射して抵抗するも、ゲオルグのザクは止められず、操縦室がある胴体に角を打ち込まれた。

 

「ギャァァァッ!!」

 

 操縦室に角が叩き込まれ、乗員たちは圧し潰された。デストロイは口からビームを放ちながら倒れ、沈黙する。ゲオルグのザクⅣはその巨体の残骸の上に立った。

 

「ガンダム敗れたり! ザクこそが最強のMSなり!」

 

 そう宣言したゲオルグのザクⅣは、右腕を空高く掲げ、自身が撃破したガンダム群の残骸に対し、ザクこそが最強のモビルスーツ(MS)であると勝利宣言を行った。




新型機のみならず、変態とザクが大好きなゲオルグの所為で、ジムの出番が減っちまったよ…。

ジムⅣは次回から登場予定です。

最後の奴は、東西南北中央不敗のシーンをイメージしました。つまり、無数のガンダムの躯の上に立つ、ヤマトガンダムのことだ…。

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