【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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メール・ラデック
ヴェサリ老の猟犬の異名を持つヘルガスト軍の大佐。
陣頭指揮を好み、殺戮への渇望を持った残忍な人物。軍規にかなり厳しく、服装規定に違反した兵士二名を処刑する程。
この作品では、ヴェサリを初め、自軍に対する侮辱的な発言をした同盟国の将兵すら殺害する狂信的な人物として描かれている。
乗機はレジェンドガンダム

オーロック
ヘルガスト海軍の最高司令官。ヘルガスト純粋主義者で、ヴェサリの狂信者の一人。
威圧的で残忍、狡猾で粘り強い。

ガリウス・ブリゼイド
惑星同盟軍のパイロット。階級は大尉であり、艶やかな銀髪と凍てつくような青い瞳を持つ青年。
氷魔の蒼弾(ひょうまのそうだん)という異名で連邦軍から恐れられるエースパイロットであるが、何度も部下を失っていることから味方では死神と恐れられ、揶揄の意味を込めて呼ばれることが多い。
搭乗機はゲルググメナース(ボレロB)
キャラ原案はオリーブドラブさん

名前:スパルタン・アーリア(本名アドルフ・ハインリッヒ)
性別:男
年齢:不明
階級:スパルタンⅤ
所属:連邦宇宙軍 羽翼正義派閥の艦隊
乗機:ドイチェラントガンダム
概要:ナチス全開なスパルタンⅤ。ハーケンクロイツが描かれたナチス親衛隊の様なデザインの黒いミニョルアーマーを身に纏い、人種差別発言をする民族至上主義者。ネオナチス系の団体からの志願者。
登場するドイチェラントガンダムは、ガンダムシュピーゲルをベースとしている様だが、忍者の様な外見からギラ・ズールのような武装構成になっており、黒服のナチス親衛隊の隊員を彷彿とさせる。本人曰く武装親衛隊だそうだが。

ジムⅣクスィ(フィーキカイト・パンツァー)
書類上はジムⅣになっているサイコフレームモビルスーツ。足りない部分を異世界の技術で補っている。見た目はジンクスⅣやレギンレイズを合体させた感じ。外装パーツでジムに寄せている。
兵装はジムⅣの物を加え、ファンネルやファング及び36基。46センチバズーカ。
これらの重武装のためスラスター出力が大きく強化されている。そのため、推進剤タンクの容量を増やしている。
ファンネルを使うため、リュース・サイコ・デバイスか阿頼耶識システムを搭載しており、操縦者は四肢を切断するか、脊髄にナノマシンを埋め込んでいる。
キャラ提供と設定提供はG-20さん


ヘルガーン防衛ライン

 戦果を焦って先に攻撃を仕掛けた一つ目の連邦軍大艦隊が、惑星ヘルガーンの防衛ラインに展開したヘルガスト軍の異常な攻撃を前に大損害を被って撤退した後、別方向からくる新たな連邦の大艦隊が攻撃を仕掛けようとしていた。

 

「ピースメーカー隊並びクルセイダーズ隊、発進! この青き清浄なる世界から、ヘルガーン人を一人残らず根絶やしにするのだ!」

 

 別方向より攻撃を仕掛ける連邦軍の大艦隊は、ブルーコスモス派と羽翼正義派を合わせた連合艦隊であった。

 この連合艦隊は敵方のヘルガスト軍以上の狂気を秘めており、指導者であるスカラー・ヴェサリの逮捕を目的としておらず、ヘルガスト軍のみならず、惑星ヘルガーンの破壊が目的である。そのために連合艦隊は、二門の核ミサイル搭載マルチランチャーパックを装備した多数のウィンダムを発進させ、二つの隊に分け、核攻撃を敢行しようとしていた。

 平和を作る物(ピースメーカー)隊は、ヘルガーンの防衛ラインへの核攻撃を担当し、十字軍(クルセイダーズ)隊は惑星ヘルガーンへの攻撃を担当する。

 

「ポイントアルファより接近する敵大艦隊より、艦載機多数発進を確認!」

 

「放射線反応を捕捉! 核攻撃部隊です!」

 

「ブルーコスモスめ! やはり我らヘルガーンの殲滅が目的か! 各隊に通達、核攻撃部隊を優先的に排除せよ!」

 

 当然、ヘルガスト軍はそれに反応し、防衛ラインに展開している各部隊に敵核攻撃部隊を優先的に排除するように指示を出した。ヘルガスト海軍の最高司令官であるオーロックが、威圧的に怒号を飛ばす。

 

「よいか!? この一戦はヘルガーンの存亡を賭けた戦いだ! 我が海軍の全将兵は最後の血の一滴まで戦闘を継続せよ! 我が身を犠牲にしてでも、ヘルガーンを死守するのだ! 奴らの誰一人、このヘルガーンにの地に降ろすな! 連邦の侵略者どもを一人残らず皆殺しにするのだ!!」

 

 その後に前線で戦う配下の海軍将兵らに、事実上の特攻命令を出す。それに応じた狂信的なヘルガスト海軍将兵らは、我が身を顧みない攻撃を始める。

 核攻撃部隊が真っ先に狙われていることは、ブルーコスモスの羽翼の連合艦隊も承知しており、凶悪な護衛部隊を付けていた。その護衛部隊とは、ガンダムタイプや試作型PT、専用機動兵器に乗ったスパルタンⅤたちである。連邦軍護衛部隊を突破しようと、核攻撃隊を決死攻撃を敢行するヘルガスト軍と同盟軍機に、無秩序な動きで襲い掛かった。

 

「行かせるか! てめぇらヒグス共は、ここで絶滅するんだ!!」

 

 焦点の合わない目付きでスパルタンⅤ等が駆る機動兵器群は、特攻してでも核攻撃隊を排除しようとするヘルガスト軍機を次々と撃ち落としていく。

 

「オラオラ、無駄な抵抗すんじゃねぇぞ! 劣等人種(ウンターメッシュ)共が!!」

 

 その中で一際目立つ黒いガンダムが居た。忌み嫌われているマークを付け、ヘルガスト軍や同盟軍機らに向け、差別発言を喚き散らしながら突撃銃のStg44ような外見を持つビームマシンガンの連射を浴びせる。その掃射を受けた同盟軍機らは、次々と爆散していった。

 このスパルタンⅤの名はスパルタン・アーリア。民族至上主義者であり、かなり選民思考と差別的な思想を持っている。専用のミニョルアーマーを適合者で、行った非業の所為で忌み嫌われるマークをアーマーに刻んでいた。

 適合者であるためか、搭乗する黒いガンダムも異世界のガンダムであるガンダムシュピーゲルをベースとしたドイチェラントガンダムである。自身専用に改造されたガンダムを与えられたスパルタン・アーリア、本名アドルフ・ハインリッヒはその選民思想を加速させ、自身が劣等人種と蔑む敵を楽しみながら殺した。

 

「やはり噂のスパルタンⅤか!」

 

 敵数機をビームライフルで即座に撃墜した高機動型ゲルググのように専用パックであるボレロBを装備した青いゲルググメナースを駆るガリウス・ブリゼイドは、暴れ回るスパルタンⅤ等が駆る機動兵器を見て、危険と判断して対応に当たる。

 

「あぁん!? ウンターメッシュ如きが俺を殺そうってか!? ぶっ殺してやるぅ!」

 

 向かってくるガリウスのゲルググに対し、アーリアは過敏に反応してビームマシンガンを乱射する。その弾幕を躱しつつ、ガリウスはライフルで反撃する。

 

「荒い射撃だが、中々の弾幕だ!」

 

 一発で被弾すれば、機体が爆散しかねない状況であるが、素直に相手の実力を認め、どうにかアーリアのドイチェラントガンダムにビームを当てようと引き金を引く。躱しながらの射撃であるため、照準がぶれてしまい、中々当たらない。

 

「ちっ、弾切れか!」

 

 アーリアのドイチェラントは弾切れを起こしたのか、直ぐにハンドグレネードを投擲し、ガリウスに目潰しを食らわせた。

 

「再装填する気か! クソっ!」

 

 ガリウスがアーリアのドイチェラントを見失えば、差別主義者が乗るガンダムは、破壊されたネルソン級宇宙戦艦の残骸に隠れ、ビームマシンガンの再装填を行う。それからマシンガンを単発に切り替え、自分を探すガリウスのゲルググを見付ければ、照準器を取り出し、照準を合わせようとする。

 

「下等人種の分際で、優性人種たるこの俺を殺そうとしやがって! コックピットをぶち抜いて宇宙の藻屑にしてやる!」

 

 自分を手こずらせたガリウスを差別的に罵倒しつつ、照準を探し回る彼のゲルググに合わせる。照準が定まったところで、アーリアは引き金を引こうとしたが、レーダーを見ていなかったのか、目標を討ち損じたミサイルが身を隠している残骸に命中した。爆発が巻き起こり、狙撃どころではなくなったアーリアは、やむをえずに残骸から脱出する。

 

「誰だクソが!? このアーリア人の俺の邪魔を!」

 

『そこか!』

 

 敵艦の残骸から現れたアーリアのドイチェラントを見付けたガリウスは、直ぐにビームライフルを向けて撃ち込んだ。相手もただ馬鹿ではなく、距離を取って撃ち返してくる。このアーリアの行動で、ガリウスは相手が接近戦が苦手であると見抜く。

 

「接近戦が苦手か? よし!」

 

 相手が接近戦が苦手であると分かれば、下手に撃ち返さず、ビームマシンガンの弾幕を躱しながら接近する。ビームナギナタの間合いに入ったところで、それを取り出してビームを展開し、躱そうとするドイチェラントを執拗に追いかけ、間合いに入れば直ぐにビームの刃を振るい、相手の武器を切り裂くことに成功した。

 

「このウンターメッシュがァ! 俺の銃を切り裂きやがってェ!!」

 

 ビームマシンガンを破壊されたことで、完全に激怒してビームサーベルを抜き、ガリウスのゲルググに向けて振るい始める。機体でのアーリアの接近戦は、ガリウスの読み通り苦手なようで、振るい方が粗すぎ、冷静になってよく見ると、簡単に避けられた。ビームナギナタ上下のビームの刃を回転させ、斬撃を的確に敵機の胴体に当てて装甲を切り裂いていく。ミニョルアーマーと同じくシールドは備わっているが、何度もビームの刃を叩き込んでいれば、オーバーヒートを起こして蒸発し、消滅した。

 

クソッタレ(シャイセッ)! 俺をいたぶりやがって! それは俺がお前にやるはずなんだぞ!?」

 

 アーリアのドイチェラントガンダムの装甲は、撃ち合いを想定して設計されていて厚かったが、それでも状況は覆せず、高速で切り刻まれていき、やがてはコクピットまで届き、ビームの刃が呑み込もうとしていた。

 

「ふざけんじゃねぇ! お前は俺に殺されるべきなんだ! この優等人種であるアーリア人のこの俺になァ! それを分かって…」

 

 自分が既に敗北していることも、死ぬことにも気付かず、アーリアはビームの刃に呑み込まれて消滅した。搭乗者を失い、コクピットを破壊されて動かなくなった黒いガンダムは、そのまま宇宙を漂い、放火の中に吸い込まれるように流れていった。

 

「はぁ、はぁ…! これがスパルタンⅤ。なんて狂暴なんだ…!」

 

 スパルタンⅤであるアーリアとの戦いで疲弊したガリウスは、休憩をとるために付近の残骸に機体を隠し、バイザーを開いて呼吸を整えた後、コクピットに備えられた飲料水が入ったボトルを取り、ストローを使って水分補給を行う。

 スパルタン・アーリアは身体改造を施されたスパルタンⅤゆえ、ガリウスをかなり疲弊させた。搭乗機であるドイチェラントガンダムもベース機の性能差もあって、最新鋭機のゲルググメナースに乗るガリウスでも、その勝利は一か八かの賭けであった。こうして凶悪なアーリアとガンダムに勝てたのは、ガリウスの強運あっての事だろう。

 もしアーリアが良く訓練されたパイロットで、ドイチェラントの性能を最大限に引き出すパイロットであれば、ガリウスは負けていた。精神的に低く、スパルタンⅤの力に溺れたアーリアが、敵に対しての差別意識と機体性能に頼った結果、ガリウスの技量と経験、そこから来る観察眼の前に敗北したのだ。

 

「あの新型機も、スパルタンⅤが乗っているのか?」

 

 一分ほど休息を取った後、ボトルを元の位置に戻し、バイザーを閉じてから映像を確認する。そこに映り込んでいたのは、全高30メートルはあるジムに似た大型MSが、核攻撃隊に決死攻撃を行う友軍機を次々と撃破している物であった。

 その大型MSの名はジムⅣクスィ、通称クスィ。またの名をフィーキカイト・パンツァー。サイコフレームを組み込んだ大型MSであり、足りない部分には異世界の技術、もしくはフォアランナーの科学で補われている。書類上はジムⅣのバリエーションの一つであるが、中身は全くの別物であり、外装パーツで似せている。重武装のため、スラスター出力が強化され、推進剤タンクが大きくなっているのが特徴だ。

 最新鋭機であるジムⅣとは、よく見れば違うので、ガリウスは連邦軍の新型機と勘違いしていた。これほどの機体、スパルタンⅤで無ければ動かせないので、クスィの操縦者がどういう状態になっているか知れば、ガリウスは言葉を失うことだろう。

 

「目標を破壊、破壊する…! ファンネル展開!」

 

 ジムⅣのビームライフルなどで攻撃しつつ、クスィは搭載しているファンネルを展開し、複数の敵機を撃破する。同盟軍機の攻撃も受けるが、人が操縦しているとは思えない挙動で躱し、即座に反撃して撃破する。

 

「ファンネル及びファング展開…!」

 

 ファンネルばかりではなく、異世界のオールレンジ攻撃用兵器であるファングまで展開した。この世界からすれば、未知なる攻撃であるファングから逃げる数機の同盟軍機であるが、逃げきれずに串刺しにされて撃破された。

 

「新たな指令を確認…! 実行…!」

 

 そのクスィを動かしているのは、四肢を切断して操作機器に繋げた焦点が合わない目付きの人物であった。四肢のみならず、背中にも何らかの装置を埋め込んで機体操縦をより簡単にし、ファンネルやファングと言った高い空間認識力が必要な兵器を自在に使いこなしている。どのような命令にも従わせるため、後頭部に装置が外科手術で付けられている。もはや、クスィを動かすための部品の一つである。男性のみならず、女性までもがその非人道的な外科処置を施され、戦闘兵器のパーツとしてクスィに載せられていた。

 

「こいつ、噂のジムじゃないぞ!?」

 

『連邦軍は、新型を投入したのか!?』

 

『これではヘルガーンが!』

 

 非人道的な外科手術で強力な兵器と化したクスィ群は同盟軍を圧倒し、鉄壁の防御と化していた。ブルーコスモスと羽翼派の連合艦隊が行うのは、惑星破壊と言う非道な手段であるが、後頭部に付けられた装置からくる命令に逆らえず、延々と指揮所から出される指示を実行している。

 

「我が軍と同盟軍、核攻撃隊に近付けず!」

 

「敵第一陣核攻撃隊、最終防衛ラインに向け、核ミサイルを発射!」

 

「クソっ、このままでは!」

 

 同盟軍の決死の迎撃にも関わらず、スパルタンⅤのみならず、クスィ群に阻まれて核ミサイルの発射まで許してしまう。その報告を受けたオーロックは、自身の目の前にある机を八つ当たりのように叩き、自身の敗北を悟った。

 

 

 

「核ミサイルで、ヘルガーンを破壊する気か! そうはさせん!」

 

 第一陣の核攻撃隊であるピースメーカー隊より、核ミサイルが発射される中、予備として控えていたヴェサリ老の猟犬の異名を持つメール・ラデック大佐は、乗機であるレジェンドガンダムに乗って待機していた。

 

「発進する! 敵核攻撃隊の真上へ!」

 

『了解!』

 

 核ミサイル群が味方の最終防衛ラインに向けて発射された報告を聞き、自身の上官であるステルス巡洋艦から出撃しようとする。真上に来たところで、機体を起動させ、ステルス迷彩であるミラージュコロイドも同時に展開し、姿を消して核攻撃隊の護衛に悟られぬように接近した。

 

「貴様らブルーコスモスの好きにさせると思ったか? ドラグーンシステム、起動!」

 

 レジェンドのオールレンジ攻撃兵装であるドラグーンシステムの射程内に核攻撃隊を捉えれば、直ぐに起動して背部に背面、腰部左右スカートに搭載されたドラグーン全基を展開し、発射された核ミサイルを全て迎撃した。それと同時に、レジェンドのミラージュコロイドが解かれ、ジオンの決戦用MSであるジオングの様なカラーリングのような全身を敵であるピースメーカー隊に晒す。

 

「か、核ミサイルが!?」

 

『いつの間にあんなところに!?』

 

 核ミサイルの爆発が近いことや緑のビームで迎撃されたことに気付いたピースメーカー隊のウィンダム等は、ラデックのレジェンドを捉えた。邪魔な空のマルチランチャーパックを外し、機体を軽くしてから単機で現れたレジェンドを撃破しようとするが、展開されたドラグーンによるオールレンジ攻撃で、一方的に撃破されるばかりである。

 

「虫けら共が! 一発たりとで、ヘルガーンに撃たせん!」

 

 ピースメーカー隊のウィンダムをドラグーンで全滅させたラデックは、次なる標的を第二陣の核攻撃隊であるクルセイダーズ隊に定めた。

 プロヴィデンスガンダムの後継機で、弱点を無くして完成度を高めたレジェンドガンダムを駆るラデックは、コーディネイターでないにも関わらず、そのガンダムを乗りこなし、クルセイダーズ隊のウィンダムや護衛部隊の弾幕を躱し切り、ビームライフルとドラグーンで護衛部隊を排除しながら標的の核攻撃隊にまで接近する。

 

「クソぉ! この距離では!!」

 

 護衛機を粉砕しながら迫るレジェンドに、核ミサイルを放とうとしたウィンダムのパイロットであるが、爆発に巻き込まれる可能性があるため、下手に攻撃できなかった。それを理解しているラデックは、敵が退避する前に、レジェンドの全火器を使った一斉射を放ち、クルセイダーズ隊のウィンダムを核ミサイルの誘爆で殲滅する。核爆発に巻き込まれないように、ラデックは直ぐに退避した。

 

「ピースメーカー隊並びクルセイダーズ隊、全滅!」

 

「おのれ、何者だ!? 予備のガーディアンズも出せ!」

 

 二つの核攻撃隊の全滅の報告を聞いた連合艦隊の提督は、激怒して予備の核攻撃隊であるガーディアンズ隊の出撃を命じた。

 

「予備の核攻撃隊を用意していたか! スカラー号、ニュートロンスタンピーダー発射! 目標、敵連合艦隊!」

 

 当然、ラデックは過激派の連邦艦隊が核攻撃隊を再び繰り出してくることを理解していた。四つ目の核攻撃隊の存在も予想してか、ラデックはステルス巡洋艦に対核用兵器であるニュートロンスタンピーダーの発射を命じる。それに応じ、ステルス巡洋艦はミラージュコロイドを解き、ニュートロンスタンピーダーをブルーコスモスと羽翼派の連合艦隊に向けて放った。

 

「か、核が、核が暴走して…!?」

 

 ニュートロンスタンピーダーから放たれた電波を受けた連合艦隊の艦艇に備蓄されていた核ミサイルは、核弾頭が電波を受けて暴走し、次々と自爆していく。当然、核ミサイルを搭載していた艦艇は吹き飛び、周囲の無搭載の艦艇や艦載機も含め、自爆した核の爆発に呑まれて吹き飛んだ。

 

「フン、我が母星であるヘルガーンに核攻撃など! 貴様らブルーコスモスには、青い世界ではなく、汚れた灰色の世界がお似合いだ!」

 

 ブルーコスモスと羽翼派の連合艦隊が搭載していた核ミサイルで自爆する中、その核の閃光に向け、ラデックは侮辱的な発言をしながら、レジェンド本体にドラグーン全基を戻した。そんなラデックのレジェンドに、あのクスィ三機が迫る。

 

「あれは…? そうか、あれが異界の技術で作られたファルツの人形共か!」

 

 クスィ三機はラデックのレジェンドに向け、四十六センチバズーカを放ち、ファンネルやファングを放ってくる。ラデックはクスィが異界の技術で作られたMSであると見抜いており、バズーカの斉射を躱し、凄まじい数で飛んでくるファンネルやファングを躱し始めた。

 

「連邦の雑魚共とは違ってやる。だが、これほどの機体を扱うには、それなりの能力が必要なはず! パイロットは…?」

 

 攻撃を躱しつつラデックはクスィの動きを見て、レジェンド脚部側面に搭載されたビームジャベリンを取り、ファンネルやファングのオールレンジ攻撃を行う一機のクスィに躱しながら接近し、コクピット付近を切り裂いた。

 

「ほぅ、やはり四肢切断に阿頼耶識システムで、パイロットを確保したか! その方が手っ取り早いからな!」

 

 コクピット付近を切り裂かれ、クスィに繋がれていた操縦者は窒息死した。クスィを動かしていた部品と化したパイロットを見て、ラデックはこの世界では一部の者しか知らない阿頼耶識システムのことを口にする。残るクスィの攻撃を躱しながらドラグーンを展開し、交戦を続ける。コクピットを切り裂かれ、動かなくなったクスィは、ファンネルとファング、ドラグーンの流れ弾で爆散した。

 

「所詮、人を部品にしなければ真面に動かせぬ兵器! そんな覚悟どころか、意志も持たない無人兵器風情に、ヴェサリ老に仕えるこのメール・ラデックは倒せん!」

 

 オールレンジ攻撃を持つ機体同士の戦闘でビームの嵐が巻き起こる中、その戦闘を制したのは、ビット数に劣るはずのラデックのレジェンドであった。

 ラデックはクスィの操縦者を何の覚悟も意思もない部品と見なし、仕える主君の為に死ぬ覚悟がある自分に勝てないと告げ、大型ドラグーン二基にビームスパイクを展開させ、他のドラグーンで動きを封じていた二機のクスィに突撃させた。二基のビームスパイクを展開したドラグーンに突撃された二機のクスィは、火花を散らしながら数秒後に爆発を起こした。

 

 核攻撃隊を失った挙句に大損害を被り、ガリウスとラデックの活躍で虎の子のスパルタンⅤ数十体にクスィ数機を失ったブルーコスモスと羽翼派の連合艦隊は、退却を余儀なくされた。

 二つの大艦隊による二度の攻撃をヘルガスト軍と同盟軍の派遣軍に撃退された連邦軍であるが、その二つの大艦隊は、敵防衛ラインを突破するための捨て石にしか過ぎなかった。タカ派とブルーコスモス、過激な羽翼派は、ISAヴェクタのヘルガーン侵攻軍を率いるアレックス・グレイ長官に利用されたのだ。

 

 二つの大艦隊の侵攻を受け、疲弊したヘルガスト軍と同盟軍派遣軍に、本隊であるISAヴェクタヘルガーン侵攻軍と三輪防人の連合部隊が迫る。




またガリウスさん出しちゃったよ…。

グフイグナイテッドじゃキツイと思い、オリジナルの方で妹が乗ってたゲルググのSEED版であるゲルググメナースに乗せました。
専用装備のボレロは、高機動型ゲルググがモチーフのオリジナルのボレロBに。

さて、次は誰を出そうか…。
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