【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
性別:男
年齢:47歳
階級:中将
所属:地球連邦軍第一連合艦隊
乗艦:ディーヴァ級宇宙戦艦「アンドロメダ」
概要:まあまあ歳の離れた天城ダイジローの兄。名前のモデルは山本コウタローと「走れコウタロー」。
数々の戦闘で大きな功績を立て続け、現在は第7高速艦隊という高速機動戦闘を主とする艦隊の司令官を任されている。艦隊麾下の機動兵器はクランシェ、ジムⅣ高機動型、アデルマーク2(スパロー)、ジェガンR型、メビウス・ゼロと高機動機が多い。
名前:スコット・ナジマ
性別:男
年齢:28歳
階級:大尉
所属:地球連邦軍第一連合艦隊
乗機:ジムⅣハイブースト・タイプ(高機動+高出力高水力)
概要:対コロニー落とし作戦及びガルダーゴンでの手柄で昇級のうえ連合艦隊入りが確定した。
キャラ提供は神谷主水さん
名前:スコット
性別:男
年齢:45歳
階級:中将
所属:連邦軍 第一連合艦隊
乗艦:アガメムノン級宇宙母艦「アトランティック」
概要:商船学校出身の宇宙軍の将官。補給船団の護衛艦隊の提督。
部隊名:第一連合艦隊 補給船団護衛艦隊
第一連合艦隊への補給物資や増援を積んだ補給船団を護衛する艦隊。
アガメムノン級宇宙空母「アトランティック」を旗艦とする護衛艦隊であり、ネルソン級宇宙戦艦、ドレイク級護衛艦と言った地球連合軍の艦艇が中心。ついでに、所属艦全てがMS搭載型。艦隊搭載機も105ダガーやダガーL、ウィンダムと言った連合軍機が中心である。
キャラ提供はG-20さん
大宇宙大和帝国
惑星同盟の参加国の一つ。星系国家であり、大規模な宇宙海軍を保有している。本作オリジナルの勢力。
架空戦記なら主人公勢力のはずだが、極右的な民族至上主義や権威主義体制であるため、悪の帝国のような大国となっている。
言うなれば、架空戦記の右に寄り過ぎて回り過ぎた日本の成れの果て。
モチーフは、アダルト戦略ゲーム「大帝国」の主人公勢力。
神谷主水さん、誤字報告サンクス
友軍の二人の指揮官の功を焦る気持ちを利用し、惑星ヘルガーンを防衛するヘルガスト軍や同盟軍の派遣軍を疲弊させたアレックス・グレイ長官率いるISAヴェクタの本隊は、一番やる気のある三輪防人の軍に先攻させた。
「行け! ヘルガーン星人共を皆殺しにしろ!!」
三輪の艦隊も連合艦隊であるが、無理やりかき集めた戦力であり、一番に士気が高いのは、軍人でもない右翼や極右などの政治団体の団員で構成された雑多な艦艇の艦隊である。さしずめ、義勇軍と言ったところか。それを補うする形で、スパルタンⅤ隊が随伴していた。
「三輪閣下率いる艦隊、先攻します!」
「ISAヴェクタ連合艦隊、我が艦隊の後方で防御陣形を維持したまま動きません!」
「ヴェクタン共は臆病か? まぁいい、三輪の奴が先に仕掛けてくれるおかげで、こちらは敵の配置が分かる! 我が第一連合艦隊も進撃だ!」
先行して三輪の軍が敵防衛ラインに攻撃を開始する中、通常の宇宙艦隊に機動艦隊、打撃艦隊、高速艦隊、補給船団とその護衛艦隊と言う六つの艦隊で編成された連邦軍の連合艦隊は、それに続いて進撃を開始した。
「またヴェクタンじゃないぞ?」
『構いやしない! 誰であろうが殺してやる!』
ヘルガスト軍や同盟軍の防衛ラインに先んじて攻撃してきたのが、ヴェクタのISAでないことに疑問を抱くが、敵であることに変わりないため、ヘルガスト軍の将兵らは雑多な機種と艦艇で攻撃してくる右翼系義勇軍と交戦し始めた。
二度の大艦隊による攻撃で、同盟軍の派遣部隊は疲弊しきっているが、狂気的なヘルガスト軍の士気は依然高く、無茶苦茶な攻撃を仕掛ける右翼系義勇軍の機動兵器や艦艇を次々と撃破していく。
「ひっ!? は、話と違う!?」
悪を格好良く倒す正義に憧れ、軽い気持ちで志願した右翼系の義勇兵は、ヘルガスト兵の狂気に押され、搭乗機であるストライクダガーの操縦桿を必死に動かし、必死に敵から逃げようとしていた。ミケール三好の軍に志願した極右や右翼団体の構成員たちと同じである。彼らもまた、戦争を英雄物語と思い込んでいたのだ。
指導者であるスカラー・ヴェサリに命を捧げ、狂信的な愛国心を持つヘルガスト兵が駆るジンの追撃から逃れられず、重斬剣で背後を斬られ、そのまま滅多切りにされた。
『い、嫌だ! 死にたくない!』
『やだ! 母さん助けて!!』
『止めろ! 来るなぁ! 殺さないで! 降伏します!!』
「なんと情けない! それでも愛国者か!? この非国民共め!!」
勢いに任せ、プロパガンダを妄信していた右翼系の義勇軍がヘルガスト軍と同盟軍に蹂躙され、その悲鳴が無線機から響き渡る中、それを安全な後方で護衛に囲まれ、旗艦より指揮を執っていた三輪は激怒し、あろうことか非国民と罵った。
隣にいる幹部をはじめとする参謀等は、やる気だけの足手まといであることに一目見るだけで気付いていたのだが、進言すれば三輪に罵倒された挙句、左遷されかねないので、黙って従っていた。
「全く口先だけにも程がある! たかが敵の反撃で恐怖し、怯えおって! 敵は的ではないんだぞ! 撃ち返さんか!?」
やる気だけで彼らを前線に立たせた三輪は、自分の非を認めず、右翼系義勇軍に責任を擦り付けて罵倒する。
「愛国並び正義の義勇軍、指揮系統を失い混乱! こちらへ下がって来ます!」
「なんだと!? わしに恥をかかせた挙句、逃げると言うのか!? ならば渇を入れてやれい! 奴等ごと、敵を砲撃してしまうのだ!!」
ヘルガスト軍の狂信的な愛国心に圧倒され、右翼系義勇軍が統制を失って自軍の方へ逃げてくると知った三輪は更に激怒し、逃げ出す味方ごと敵に艦砲射撃を行うように指示を出した。これに誰も三輪を恐れて反対せず、黙って命令に従って配下の艦隊は艦砲射撃を行う。
恐慌状態の右翼系義勇軍は味方からの砲撃を受け、完全に組織だった戦闘は不可能となり、事実上の壊滅となった。彼らが役に立ったのは、追撃してきた同盟軍に手痛い損害を与えた程度だ。
「愛国並び正義の義勇軍、双方合わせて戦力を喪失! 既に戦闘不可能!」
「よし、奴らを
「フン、わしに恥をかかせるからだ! 生き残りはわし自ら処刑してくれる! それより今は第一連合艦隊と合流し、敵の防衛ラインを撃滅するのだ!!」
自分の指示で壊滅したにも関わらず、三輪は生き残りを後で処刑するとまで告げた。それでも軍人であるのか、後から続いてくる第一連合艦隊と合流し、戦力を整えて再攻撃すると指示を出す。それに応じ、三輪の艦隊は第一連合艦隊と合流した。
「先走って攻撃し、出鼻を挫かれたら後退。そんでこっちに合流したのか、あいつ」
右翼系義勇軍を失った三輪の艦隊が、第一連合艦隊と合流したことに、傘下の艦隊の一つである第7高速艦隊の提督、天城コウタローは艦隊旗艦であるディーヴァ級宇宙戦艦「アンドロメダ」の艦橋内で悪態をついた。
「ダイジローは上手くやっているんだろうか?」
その後にコウタローは、弟であるダイジローのことを思い出す。彼は惑星オルドリンで戦っていた天城ダイジローの兄なのだ。連合艦隊が三輪の艦隊と合流し、それぞれ命令された配置に着けば、艦砲射撃を開始する。
「艦砲射撃終了後、艦載機を発艦だ!」
今は戦闘中なので、それに集中することにしたコウタローは、指揮下の艦隊に指示を飛ばす。ほかの艦隊も続けて砲撃を開始すれば、敵艦隊も撃ち返し、たちまち艦隊戦に発展する。ミサイルやビームが飛び交う中、連合艦隊は指示通りに艦載機の発艦を始めた。
『全艦隊、艦載機を発艦せよ!』
『この状態でやるのか!?』
「良いから行け! 敵はとっくに艦載機を展開してんだ! それに後がつっかえてる!」
『後でぶっ殺してやるからな! 覚えとけ!』
艦隊戦の真っ只中で発令された艦載機の発艦命令に、空母から発艦しようとする量産型ヒュッケバインMk-Ⅱのパイロットが発艦命令に疑問を抱くが、管制官に無理に急かされる。これにパイロットは管制官に脅迫しながら、カタパルトを使って飛行甲板より宇宙の戦場へと出撃した。
第一連合艦隊と三輪の艦隊も続々と艦載機を展開していく中、コウタローの艦隊も艦載機を発艦させる。高速艦隊の名の通り、ジェガンR型、エールストライカー装備の105ダガー、スパローウェアのアデルマークⅡ、可変機のクランシェ、高機動型のジムⅣ、メビウス・ゼロなどが艦艇から続々と出撃していく。
「奴さんら、随分と士気が高いな!」
対コロニー落とし作戦やガルダーゴンでの決戦に参加し、大尉に昇進したスコット・ナジマは、ジムⅣの専用カスタマイズであるハイブースト・タイプを駆り、何機かの同盟軍機を落としていく中、ヘルガスト軍だけやけに士気が高いことに気付いた。
「死ねぇ、連邦のクズ共!」
スコットのジムを見るなり、コスモリオンに乗るヘルガスト兵は搭載している機銃を連射する。数機の僚機も同じく機銃を連射しており、凄まじい弾幕となっていた。この弾幕にスコットは、ハイブーストの機動性を駆使して躱し切り、主兵装のビームライフルで何機かを撃ち落とした。
「こいつ等、怯まねぇ!」
三機ほど撃ち落としたが、コスモリオンの編隊は怯むことなくレールガンやミサイルを撃ってくる。レールガンを躱しつつ、自機に向かってくるミサイルを頭部バルカンで迎撃する中、スコットのジムを狙うコスモリオンの編隊は徐々に距離を詰めようとしたが、側面から機銃やビームの攻撃を受けて全機が撃墜された。これにスコットは、自分の獲物を横取りした友軍機に向けて文句を言う。
「おい! もう少しでやれたんだぞ!?」
『やられているように見えたがな!』
『助けてやったのに、文句を言うんじゃねぇ!』
コスモリオンの編隊を撃墜したのは、スコットと同じジムⅣに乗ったパイロットたちであった。専用のカスタマイズは施されていないが、最新鋭機に乗れた優越感なのか、三機のジムⅣのパイロットたちは反論する。彼らもよそ見をしていたのか、ザクⅣ数機のマシンガンやバズーカによる攻撃で、三機とも爆散した。
『うわぁぁぁっ!?』
「よそ見してるからだ! 馬鹿!」
自分の獲物を横取りしたジムⅣ三機が爆散し、一人のパイロットの悲鳴が無線機から聞こえる中、スコットは空かさず回避と反撃を行い、一発目を躱したザクⅣの回避進路を読み、そこへ二発目を撃ち込んで撃墜した。次に二機目がマシンガンを撃ちながら側面から接近してくる。これを躱そうとするが、相手は食らい付き、ヒートホークを抜いて斬りかかってきた。
「当たるか!」
斬撃を躱したスコットは、機体の左手でビームサーベルを素早く抜き、即座に胴体を切り裂いてザクⅣを撃破する。
「三輪の奴め、しくじりやがって!」
そのザクⅣを撃破したところで、まだ攻撃してくる敵機は居るので、スコットは三輪に対して悪態を付きつつ、戦闘を継続した。
「前線は、派手にやってるな…」
後方で艦艇の応急処置を行う修理艦を含める補給船団を護衛する艦隊の旗艦、アガメムノン級宇宙空母「アトランティック」の艦橋内にて、護衛艦隊提督であるスコットは、前線で行われている激しい攻防戦を眺めながら暇そうに呟いていた。
この護衛艦隊はネルソン級宇宙戦艦、ドレイク級護衛艦と言った地球連合軍の宇宙艦艇で構成されており、旗艦やほかのアガメムノン級も含め、その全てがMS搭載型だ。搭載機も105ダガーやダガーL、ウィンダムと言った連合軍のMSである。
「打撃艦隊のミサナギ、トリントン、中破のため、応急処置を要請!」
「よし、修理艦は直ちにその二隻を修理しろ。周囲警戒、怠るなよ」
通信手からの報告を受け、スコットは黒煙を吹きながら自分の艦隊に合流してくる味方艦艇二隻を、修理艦に向けて修理しろと指示を出した。
「更に味方の中破艦並び大破艦、修理並び重軽傷者の収容を求めております!」
「大破している艦は、その場で放棄しろ! 誘爆されては困るからな」
戦闘の激しさを物語っているのか、続々と中破した艦が後退してきて、更には大破した艦まで後方にやって来た。大破した艦艇は誘爆の可能性があるので、スコットはその場で艦を放棄しろと告げる。
『こちら、サンダーボルト。真上から熱源反応確認! 当艦隊に接近中! 直ちに警戒態勢!』
そんな後方で待機し、兵站を守ることに徹するスコットの艦隊に、真上を警戒している早期警戒機から熱源反応を捉えたとの情報が来た。この報告に直ぐにスコット率いる護衛艦隊は警戒態勢に入る。スコットの護衛艦隊の真上から向かってくる熱源は速度を緩めず、真っ直ぐと降下してくる。これに早期警戒機がIFFで確認を取れば、敵の同盟軍であることは発覚した。
『IFF識別反応確認。惑星同盟参加国、大宇宙大和帝国の物と推定! 接近中の熱源は大和帝国海軍の戦闘機である模様!』
「防衛に全戦力を集中しているんじゃないのか!? 第一種戦闘態勢だ! 敵がこっちに来るぞ!!」
惑星同盟の参加国の一つである大宇宙大和帝国であると分かれば、スコットは慌てて戦闘態勢を取るように指示を出す。
スコットの艦隊が迎撃態勢を取る中、ムラサメ改のMA形態に似た二式可変歩行型戦闘機「
「な、なんだこいつは!? 火力どころか、機動力も!」
MA形態がムラサメ改に似ている烈風は、オーブの可変MSであるムラサメとは違って全ての面が格段に強化されており、主兵装のビームライフルはドレイク級護衛艦を二発で沈めてしまう程であった。これを見たダガーLのパイロットが驚愕する中、そのダガーは別の烈風が持つビームサーベルで胴体を切り裂かれた。
「た、対空機銃が効かんだと!?」
防御面でも強化されており、MA形態でも対空砲に耐えられる装甲を持っていた。接近されたネルソン級はひとたまりもなく、何発もビームを撃ち込まれて轟沈した。空間戦闘専用のストライカーパックを装備した105ダガーやウィンダムでさえも、烈風の重装甲と機動力、火力の前では太刀打ちできず、的のように落とされるばかりだ。
「当艦にも、敵MS接近!」
「撃ち落とせ! 接近させるな!」
「駄目です! 対空機銃、全く通用しません!」
「ウワァァァッ!? た、助けてくれぇ!!」
スコットのアトランティックにも烈風が迫り、撃沈しようとビームライフルを撃ってきた。これに艦長は対空弾幕を張るように告げるが、烈風は対空機銃を物ともせず、近付いてビームを何発も撃ち込み、損傷を与えていく。嬲り殺しにされていることに恐怖したスコットは、悲鳴を上げて逃げ出したが、既に艦橋まで烈風は接近しており、艦橋に向けてライフルを撃ち込み、スコットたちを吹き飛ばした。
「第一次航空隊、敵旗艦を轟沈!」
「フン、全く強くないな。連邦軍の護衛艦隊は!」
烈風隊を発艦させ、スコットの護衛艦隊を襲ったのは、大和帝国海軍の機動艦隊だ。その機動艦隊の旗艦である空母の艦橋内にて、髭面の将校が手応えが無いことを嘲笑っていた。
「ん、もう一度報告しろ! ISAの艦隊を発見したんだな!?」
「何事だ?」
「海鳥がISAの艦隊を発見したと申しております!」
「どこの所属か分かるか?」
そんな多大な戦果を挙げた機動艦隊にて、索敵をするために飛ばしている偵察機が、ISAの艦隊を発見したとの報告が入る。これにISAのどの艦隊かを提督や艦長に変わって髭面の将校が問えば、通信手は無言で頷き、偵察機にどこの所属か確認するように問う。
「何? ヴェクタ所属? 海鳥、本当かそれは? おい、海鳥? どうした? 応答しろ!」
「どこの所属か分かったか?」
「ヴェクタのISAと申してましたが、撃墜されたようです」
その答えは、偵察機が撃墜されてしまったために分からなかったが、ISAであることが分かったので、髭面の将校は機動艦隊提督の方へ視線を向ける。
「ISAと申してましたが、敵であることに変わりないですな」
「うむ、そうだな。第二次航空隊、直ちに発艦! 敵艦隊に雷撃戦を行う!」
敵であることに変わりないので、機動艦隊提督は第二陣の烈風隊の発艦命令を出した。
「補給船団並び護衛艦隊より救援要請。敵、可変MS群の襲撃を受け、被害拡大中!」
「前線に戻せる部隊は無いようね。第9艦隊を救援に回しなさい」
スコットの護衛艦隊が可変MSの烈風の大編隊に襲われて壊滅状態となる中、それを徴用艦コロンブス号の艦橋内から眺めていたISAヴェクタ海軍の連合艦隊司令官であるアレックス・グレイ長官は、一個艦隊を救援として回した。その後、レーダー手から大和帝国海軍の偵察機を撃ち落としたとの報告を受ける。
「敵偵察機、沈黙!」
「あの偵察機、おそらく私たちのことを報告したでしょうね。警戒態勢を厳とせよ!」
報告を受けたグレイは、警戒態勢を厳重にするように指示を出してから、座っている椅子を回し、背後に視線を向けた。
「それで、何の用だ?」
「はい、取材させていただこうかと…」
威圧的なグレイの態度に問われたのは、外見を含め、周囲の視線を集めるような大きい胸部を持つ女性であった。ブラウンのショートヘアの髪型で透き通るような色白の柔肌、青い瞳を持ち、この中で誰よりも整った顔立ちの絶世の美女ともいえるミシュリーヌ・ル・ベーグは、震えながら取材したいと答えた。ミシュリーヌは記者であり、数名の報道クルーが背後に控え、緊張したような表情で立っていた。
「ル・ベーグ家のご令嬢が興味本意で戦場取材を? 人が死ぬところを見たいの?」
「ち、違います…戦場のありのままの姿を…」
取材と聞いたグレイは、嫌味たらっしい言い方でミシュリーヌに問えば、彼女は表情を強張らせ、ありのままを取材したいと声を震わせながら答えた。そんなミシュリーヌをしばらく無言で睨み付けていたグレイは、取材の許可を条件付きで許可した。
「まぁ、許可しましょう。ただし、陸軍歩兵と義勇軍のみ。それ以外の取材は禁止させてもらう」
「ありがとうございます。さぁ、行きましょう」
取材の許可が下りれば、ミシュリーヌは取材クルーを連れて艦橋内から出て行った。周りの艦橋クルーや参謀等は、ミシュリーヌの美貌に惹かれて何度か見ていたが、出て行けば自分らの仕事に戻る。
艦橋内を後にしたミシュリーヌらが通路へと出れば、彼女の容姿を見た兵士たちは聞こえないような声量で話し始める。
「おい、見たか? あの巨乳」
「あぁ、デカすぎるな。でも、ベーグ家の令嬢なんだろ?」
「手を出さない方がいい。訴えられて、銃殺刑にされるかもしれねぇぞ」
ミシュリーヌの実家であるル・ベーグ家は、アルファ・ケンタウリ星系を統轄している
「ひぇ、ベーグ家ってすごいな…」
「兵隊たちが全く声を掛けないなんて…」
家の力は凄いのか、ISAヴェクタ内でタカ派のグレイ以外はミシュリーヌを恐れ、声を掛けなかった。
「これなら、妹のヴィヴィアンヌさんも後方じゃないんですか? だって、ベーグ家の令嬢を前線に出すような真似なんて…」
「ヴィヴィは前線勤務を志願したわ」
「えっ、前線志願…? ご冗談を」
「えぇ。でも、上層部は首を縦に振らないわ。家のことが恐ろしいようね。前線とは無縁の地元の基地勤務にされて、毎日デスクに座ってるだけ。しかも定時になれば帰れる。これじゃあ普通の就職ね」
ミシュリーヌの妹であるヴィヴィアンヌが
「さぁ、取材するわよ。まずは、そこの兵士から」
話を切り替え、ミシュリーヌは取材に集中することにした。まずは視線に映ったISA陸軍の歩兵に取材を試みた。
「どうも、プライド通信のル・ベーグ記者です。お名前は?」
「あぁ、チェルノフ上等兵。それ以外は答えるなと上官から言われている」
ミシュリーヌの視線に入り、取材を受けた兵士であるチェルノフは、名前と階級だけ答えた。上官から防諜面で余り答えるなと言われており、それにミシュリーヌが頭を悩ませる中、チェルノフは出来る限り取材に応じると答える。
「答えられる範囲なら、取材に応じよう」
「ありがとうございます。では、この作戦についてあなたの個人的な意見は?」
「そうだな、報復はやり過ぎだと思う。また攻め込んでくれば、また撃退すればいい。でも、ヘルガストの指導者であるスカラー・ヴェサリの逮捕には同意だ。成功すれば、二度とヴェクタが戦場にならずに済む。それで作戦参加に同意した」
個人的な意見を問われたチェルノフは、このヘルガーン侵攻作戦がヴェクタによる報復であると告げたが、ヘルガーンの指導者であるスカラー・ヴェサリの逮捕には同意であり、成功すれば、惑星ヴェクタが安全になると思い、それで志願したと答えた。
「以上だ。これ以上は言えない。他を当たってくれ」
チェルノフはこれ以上は取材を受けられないと答え、その場を立ち去った。それから別の兵士たちの取材へ当たったが、誰もが上官から言うなと命令されているのか、聞いてもいないことを言い出したり、興奮した兵士がカメラを奪い、ヘルガスト軍や同盟軍に対して口汚く罵ったりするなど取材すらならなかった。
正規の陸軍では取材にならないと判断してか、ミシュリーヌらは義勇軍の方へ向かった。そこでも上官から命令されているのか、義勇兵らは勝手なことばかり言って、真面に作戦について答えようとしなかった。その中で一人、ミシュリーヌの印象に残ったのは、義勇軍のラルゴ・ポッテル軍曹だ。
「おぅ、オラは義勇軍のラルゴ・ポッテル軍曹だ。オメェら、文屋さんか?」
「えぇ、プライド通信のミシュリーヌ・ル・ベーグです。この作戦についてご意見を」
「オラの野菜、食ってか? そのオメェの美貌と健康は、きっとオラの野菜のおかげだべ」
取材相手を探している最中に、ラルゴはミシュリーヌが見るなり絡んできた。取材しに来たと答えると、ラルゴはミシュリーヌのその美貌と健康は自分が育てた野菜のおかげだと勝手に言い始める。半ば呆れながらも、ミシュリーヌは取材を申し出る。
「では、志願理由を…」
「ヒグス共が、オラの畑をキャタピラで荒らしたからだ。オラがせっかく育てた野菜を、奴らは勝手に攻め込んで荒らし回り、挙句に収穫した野菜を収めとる倉庫まで吹き飛ばしおった! オラは怒り、退役時に貰ったライフルで、ヒグス共を撃ち殺しただ!」
義勇軍への志願理由を問えば、ラルゴは志願した経緯を話し始めた。退役時と言ったので、ミシュリーヌはラルゴに軍役に就いていたのかと問う。
「元軍属ですか?」
「そうだべ。海軍の海兵隊に入隊しただ。戦争にも行ったべ。まぁ、テロ組織相手だったがね。退役後はヴェクタの野菜畑を親父から継いで農夫になっただ。そんでヒグス共に荒らされた畑と、焼かれた野菜の仇を取るために、義勇軍に志願しただ」
「そ、そうですか。最後に何か…?」
困惑する彼女の問いにラルゴは正直に答え、義勇軍への志願理由も答えた。また聞いてもいないことを喋りだすかもしれないので、ミシュリーヌは取材を打ち切ろうと、最後に何か言いたいことを問う。これにラルゴは胸を張り、カメラに向かって最後の一言を大声で叫んだ。
「野菜万歳!!」
「取材、ありがとうございました!」
「あっ、まだ終わってねぇべ! 待つべ!」
その後、ミシュリーヌらは急いでラルゴから離れた。あの様子だと、まだあると言って絡み、関係の無い話を延々と聞かされる羽目になる。ミシュリーヌとクルーは何度か経験があり、有用な情報を得るために離れるのだ。
そんな有用な情報を探すべく、取材を続けるミシュリーヌらが居るこのISA海軍ヴェクタ連合艦隊に、大和帝国海軍の烈風の大編隊が迫っていた。
今週のゲストキャラ
ラルゴ・ポッテル
戦場のヴァルキュリアに登場するひげ達磨。またの名をスーパー野菜人。兵科は対戦車兵。
惑星ヴェクタ出身の農夫であり、自身の野菜畑を荒らしたヘルガスト軍に復讐すべく、ISAヴェクタ海軍のアレックス・グレイ長官が組織した民間からの志願者で構成される地上部隊であるヴェクタ義勇軍に志願した。
オリジナルと区別するため、口調がいなかっぺになっている。
貴様は強くないの人
コールオブデューティー:ワールド・アット・ウォーに登場する日本軍の将校。名前は本編で発した台詞から。
この作品では初参戦となる大宇宙大和帝国の海軍将校として出てくる。ついでに、中の人が24時間戦う対テロ兵器の海兵隊員に殺害された部下の人もいる。
チェルノフ
コールオブデューティー:ワールド・アット・ウォーのソ連赤軍編に登場する味方キャラの一人。
殺気立ったソ連兵たちとは違い、やや良心的。この作品では、ISAヴェクタ出身の陸軍兵士。階級は上等兵。
ゾンビモードに登場する全く真逆の性格な殺人アル中のロシア人のベースである。
ミシュリーヌ・ル・ベーグ
爆乳の記者の27歳。ベーグ家の令嬢であるが、職業は記者。
妹が
応募あんまり来ないね。もう少し、伸ばしてみるか。