【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
開幕、闘争大好きおじさんウキウキ。
「ほぅ、中々面白いことを思い付く。半径十キロメートルを電子レンジの中身にするとは。ふむ、使えそうだ」
闘争を好む自分にとっては理想郷、他人にとっては歪んだ地獄のような世界を生み出した元凶であるヴィンデル・マウザーは、自分の牙城より連邦軍の狂気染みた作戦を知り、興味を示した。
「腐った者どもや目障りな者たちを消すのに好都合だな。でっ、どれほど居るのだ?」
『あぁ、お前の言っていた者どもは全て配置している。無能な味方ほど、脅威の物は無いからな。それに都合の悪い連中も配置済みだ。守備軍の主力は
自分にその作戦を知らせた連邦軍の高官に対し、どれほどその基地に、自分が嫌いな腐敗した高官や目障りな者たちが配置されているのかを問う。
これに高官はヴィンデルが言う者たちは全て配置しており、上にとって都合の悪い人間も配置していると答えた。更に守備軍の主力は、使い捨て前提の人員で編成された部隊であることも告げる。
「人員の身元を調べたが、どいつもこいつも、その年齢になるまで働かなかった怠け者共か。まさに使い捨てに相応しい物よ」
『親のすねかじり共は、各コロニーの行政に無理を言わせて家から引っ張らせた。優秀な兵士が前線で戦っているというのに、こいつらは何故かのうのうと生きている。お前も許せんだろう?』
「許さんよ。私の理想郷に、そのような人間はいらん。存在を許す者は、闘争を求める者のみ。怠け者は死すべき存在なのだ」
自分の世界には、戦わない怠け者の存在は許さないと、ヴィンデルは険しい表情を浮かべながら答えた。
ここは彼の理想郷、永遠の闘争の世界。闘争を拒む者、闘争に参加しない者の存在は許されない。闘争を求める者こそが、存在を許される世界である。それが、ヴィンデルの理想郷のルールで、実に歪んだ世界だ。
『他にも、特殊隠密作戦に従事させていた傭兵部隊を含めた用済みな者、軍規違反者、懲罰部隊などを入れ込んでいる。総兵力数は、ざっと三百六十万と言ったところか。これなら、宇宙人共に罠だと感付かれずに済む。戦略的には大損害であるがな』
そう語るヴィンデルに、高官は顔をしかめながら、生贄にした三つの守備軍の他にも、用済みの傭兵部隊や軍機違反の常習犯、懲罰部隊を編成に組み込んだことを伝えた。
編成を聞いていたヴィンデルは、他にもいると判断して、それも生贄の編成に加えろと告げる。
「なに、人員は他にもいる。そう言えば、異世界より迷い込んできた女どもは?」
『あぁ、イブ人とかいう女だけの種族の難民か? そいつらは、受け入れ先を今…』
「生贄にしろ。そいつ等は、この我が理想郷に腐敗を持ち込みに来た害虫だ。一人残らずだ」
『おいおい、彼女らには役割が…』
「貴様、誰のおかげでその地位に就いていると思っている? 私の言うことにせねば、どうなるか分かっているな?」
『わ、分かった…! その難民船団も編成に組み込もう…! お前には、感謝しきれんことをしてもらったしな…』
異世界より来た女性だけの種族の難民も、生贄の編成に加えろというヴィンデルに、彼女らに将兵の性処理をさせようと考えていた高官は異議を唱えるが、彼は彼女らが自分の理想郷に腐敗を持ち込んできた害虫であると言って、その高官を脅す。
ヴィンデルのおかげで今の地位に就いている高官は真っ青になり、彼の機嫌を損ねて今の地位を奪われることを恐れ、脅しに屈して難民船団も守備隊の編成に加えた。
こうして、防衛戦のシナリオがヴィンデルの思い通りとなる中、特殊な設備で自爆させられる基地より、出撃した艦隊がある情報を入手していたので、高官にそれを問い合わせる。
「して、あの基地より逃げ出した艦隊が居るな? 出撃した艦隊は地球連邦宇宙軍第十七艦隊、最近編成されたばかりの艦隊か。兵員は敗残兵と新兵の集まり。艦隊提督はホワイト中将。貴様、知らなかったのか?」
『っ? 初耳だ。おそらく、ホワイト中将の独断だろう。すまない』
「貴様には特に期待はしていない。おそらく、自分が抹殺されたことに感付き、自分だけ逃げようと出撃したのだろう。だが、想定済みだ。コロニーレーザーで消してやる」
『こ、コロニーレーザー!? そんな物、私は聞いていないぞ…!?』
「貴様の知る必要はない。貴様は、私の言う通りにすれば良いのだ」
出撃した艦隊の指揮官が、自分の抹殺する予定の連邦軍の将軍であった。無論、これもヴィンデルは想定しており、自分の手ごまである連邦軍の高官が知らないコロニーレーザーと言う戦略兵器で始末しようと画策していた。
それも聞いていなかった高官は慌てたが、ヴィンデルは知る必要が無いと告げ、問いかけて来る彼を無視して通信を切った。
次にヴィンデルは、コロニーレーザーを所持する惑星同盟軍にコンタクトを取るため、同盟軍の高官に連絡を取る。
「私だ。コロニーレーザーの充填率はどうか?」
『お、お前か!? 今は戦闘中だぞ! 充填率はまだ発射段階ではない。それにUNSCとISAの連合艦隊に、味方の艦隊が乱戦状態に持ち込まれている。例え撃てるとしても、射線上に味方がいるのだ。撃てるわけがない!』
連絡に出た同盟軍の高官は、そのコロニーレーザーの司令官であったのか、戦闘中であることを告げる。彼もまたヴィンデルのおかげで今の地位に就いているのか、通信を切らずに、連邦軍の攻撃を受け、充填率もまだ撃てる状態では無く、撃てるとしても射線上に味方がいるので撃てないと答えた。
だが、ヴィンデルはそんなことを気にするタマではない。冷酷で闘争を好む彼は、充填が完了次第、コロニーレーザーを今から言う座標に撃てと命令する。
「味方が居るだと? フン、それがどうしたのだ。今から送る座標に、照準を向けよ。貴様の昇進を約束しよう」
『なに、撃てというのか!? いくらお前が背後に居るとはいえ、味方艦隊も消し飛ばした同盟軍内での私は…』
「案ずるな。私の手に掛かれば、貴様の不始末などどうとでもなる。大体、五十パーセントほどになってから発射するのだ。それで十分に後からやって来る増援艦隊も消せよう。分かったな?」
今から言う座標とは、消す予定のホワイト提督の艦隊だ。同盟軍のコロニーレーザーを使い、彼を消し去ろうと言うのだ。
味方を撃てば、同盟軍内での地位が危ぶまれると高官は断るのだが、ヴィンデルがその件に関しては、自分の力でどうとでもなると言って、彼を従わせた。
『わ、分かった…! 私の昇進、頼んだぞ…!』
「なに、貴様に味方を殺させるのだ。それくらいの地位は約束してやる」
昇進を約束させ、コロニーレーザーを発射させることができたヴィンデルは、通信を切ってからあの高官もそろそろ潮時であると判断し、始末するために刺客を送ることを決断する。
「奴も潮時か。さて、刺客を送り、奴を始末するか。下手に生き残られて、私の元に嗅ぎつかれては面倒だ。この私の理想郷の維持の為にな…!」
こうして、世界を腐敗させないため、否、自分だけの理想郷を維持する為の裏工作を終えた。
一方、上の都合で切り捨てられたとは知らず、中国南西部にある中国旧人民海軍の最大拠点であった海上基地を、大規模な改装工事を行った連邦軍の大規模な基地にて、来るであろう同盟軍の大規模攻撃に備え、防衛線の構築が行われていた。
「ポイントアルファに第81MS連隊の配備を急げ!」
「ぼさっとするな! いつ敵が来てもおかしくないんだぞ!!」
「クソったれ、最新鋭機とUNSC、ISAの隊を全部どころか、他の精鋭部隊も引き抜きやがって! おかげで守備隊は、ひよっことロクデナシしかいないじゃないか!」
基地はかつてそこを保有していた海軍の如く、慌ただしかった。
情報でここも攻撃される可能性が高く、いつ敵が攻めて来るか分からないのだ。なのに軍上層部は、反抗作戦の為に熟練の将兵揃いのUNSC陸軍と海兵隊、ISA陸軍、その他諸々の精鋭部隊を、基地の守備軍より引き抜いたのだ。
上層部が代わりに寄越したのは、碌な実戦経験も無い将兵で編成された部隊であり、数こそは多い物の、実戦経験のある将兵にとっては不安でしかない。敵を有利に迎え撃てる位置に各守備隊を配置し、実戦経験の低さを工夫で補うしかない。生贄にされるとは知る由もない司令官は、その防衛配置に悩まされる。
この慌ただしさを、かつては巨大な宗教の軍隊であったコヴナント軍に属していた
「まるで内戦中の我が母星のようだ。地球での戦いは直ぐに終わると思っていたが、向こうにも我らと同じ軍事顧問がいるようだ」
「はい。早くこの惑星での戦いを終わらせて、サンヘイオスへと帰りたいものです」
地球での戦いが長期化したことが、敵側に自分らのような軍事顧問が居ると言うヴィンの言葉に、副官のサンヘイリは早く母星であるサンヘリオスへと帰りたいと愚痴をこぼした。
彼らの母星はこの地球ではない。遠く離れた星系にあるサンヘイリと言う惑星だ。そこは地球よりやや過酷ではあるが、慣れれば越したことは無い。
現サンヘイリの政権のリーダーで、サンヘイリ族で最も名誉のある戦士であるアービターより指示を受け、軍事顧問として連邦軍に同行したヴィン達遠征隊であるが、地球に来て半年以上経っても、連邦軍からの帰国の許可どころか、サンヘイリからの迎えも来ない。
長引く戦闘で次々と同胞たちが数々の戦場を共に戦ってきた散っていく中、まだ人類と対立していたコヴナント戦争時代より戦ってきた歴戦錬磨のヴィンでも、他のサンヘイリと同様に疲弊している。帰りたいと愚痴をこぼした副官と同じ気持ちである。
「だが、この戦闘が終われば、
「おぉ、懐かしの我がサンヘイリへ…! これは生き延びねば…!」
「やりましょう隊長! 侵略者共の将の首を土産にして、サンヘイリへ凱旋しましょう!」
この基地での防衛戦が終われば、故郷へ帰れるように手配してくれると連邦軍の将官が自分に告げたので、ヴィンはそれを部下たちに告げた。
もう直ぐ故郷へと帰れると分かった彼らの士気は上がり、戦士族としての誇りを胸に、この防衛戦を生き延び、戦果を土産に故郷へ凱旋しようと奮い立つ。
だが、彼らは知らない。その連邦軍から生贄にされていると言うことを。歴戦の戦士であるヴィンでさえ、故郷に帰れると思っており、自分たちが基地の守備隊と同じく生贄にされるとは思ってもみなかった。
「なんだ、あのでっかい船は?」
「マクロスだよ。SDF-1って名前だ。軍艦だけど、まるで難民船だな」
基地の守備軍とサンヘイリと同様、敵の戦力の大部分を奪う為の生贄にされた事など思っても居ない
これに事情を知っている同僚は、その船はマクロスであると答え、難民船であると告げた。
ちなみに、リュウが乗るMSは、地球連邦軍ではガタ落ち機体であるジェガンJ型である。
「難民船? あんなの、聞いたことも無いぞ。何処の世界のだ?」
「異世界だよ。異世界から、こんな戦争だらけの世界に逃げ込んで来たんだとさ。女だけの種族って話だぜ」
「女だけか…」
マクロスに乗っている大部分は異世界より逃げてきた難民であり、それも女性だけの種族であると聞かされたリュウは、いやらしいことを考えていた。
それが顔に出ており、考えていることが分かった同僚は、マクロスに行くのは止めておけと告げる。
「おい、あの船は売春宿じゃねぇぞ。あれも俺たち守備軍の所属だ」
「あれも友軍だって? 難民船なのに」
「この戦闘が終わって防衛に成功すれば、受け入れ先を見付けてやるそうだ。ちなみに、バルキリーとかいう三段変形する戦闘機や、MSのパクリみたいなデストロイドを戦力として保有している。伊達にここまで来たわけじゃねぇな」
あのマクロスが守備軍の戦力であると聞かされ、驚いたリュウはその理由を聞けば、防衛用の可変戦闘機やデストロイドと呼ばれる兵器を多数保有していることを知らされた。
「なるほど、あれは空母だったのか。護衛艦は何処にいっちまったんだろうな?」
「さぁな。あれだけの戦力で大勢の難民を守れるんだ。必要ないんだろうな」
マクロスが巨大な空母であると分かったリュウは、護衛艦が何処に行ったのかを口にすれば、同僚はバルキリーなどの強力な兵器を搭載していることから、居ないんじゃないかと答え、彼もその言葉に納得して煙草の箱を取り出し、一本取り出して口に咥えた。
生贄にされる地上の守備軍の将兵が知らない巨大な地下深部の空間にて、上向きにパラポラアンテナ九基ほど設置されていた。
「異常なし! システム正常!」
「サイクロプス、設置完了しました」
「ご苦労。後は同盟軍が、この基地に十分に入り込むのを待つだけだな」
アンテナが正常に稼働することを確認した技術士官は、サイクロプスと呼ばれる特殊な自爆システムの使用を判断した将官に伝える。
この深部にある地下空間は、時の旧中国共産党が更なる海洋進出を図るべく、海軍戦力の主力となる艦艇や潜水艦を造船する為に人為的に掘られ、建造された施設であったが、今は中国共産党は存在しない。現在の所有者は統合連邦軍である。
同盟軍に地球全土が占領された際は、再び海上戦力強化の為に造船ドックとして使われたが、連邦軍に取り戻されて以降、造船ドックとして使われず、自爆システムを設置する設備として使われている。
サイクロプスを設置するには打って付けの空間であり、戦局打開のために、この基地が選ばれたのだ。
尚、サイクロプスと言うのは、パラポラアンテナをギリシア神話に登場する怪物である一つ目巨人のサイクロプスにちなんで名付けられた。概要は簡単に説明するなら、巨大な電子レンジだ。発動した範囲内にいる生物は体内の水分が蒸発し、内部から爆発するように破裂する。例えるなら、トウモロコシの乾燥した粒が、加熱されてポップコーンのように破裂する感じである。
「まずは油をひき、粒が十分に集まったところで、一気に強火で加熱だ。余りに強過ぎて焦げてしまうが、まぁ、食べる気にはなれんな。エイリアンや遺伝子改良を加えた粒など」
そう言って将官は遠隔差動装置を見ながら、サイクロプスの作動をポップコーンの調理に例えた。
「さぁ、準備が完了次第、我々は撤収だ。遠隔差動装置に異常はないな?」
「はっ、三度も確認しました。正常に稼働します」
「ご苦労。では、ポップコーンを食べながら、
悪い笑みを浮かべながら、将官はサイクロプスの準備が完了次第、基地より撤収することを部下に伝えた。
安全な範囲から、粒に例えた同盟軍がフライパンであるこの基地に集まるのを待ち、サイクロプスを作動させるために…。
現在、活動報告にてキャラクターを受付中!
人間ポップコーンにならないので、ご安心を!