【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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陣営:連邦軍(ヴィンデル・マウザーの手下)
名前:アーニャ・グレックス(アレキサンドロ・グレイ・マキシモフ)
性別:女(男)
年齢:19(190歳)
階級:大佐待遇
乗機:カンタムロボ
概要:気怠そうな白衣の女性。本来ならば連邦軍とは無関係な只の天才学者。その頭の中には三百年の技術が詰まっているとさえ言われ、たまにフラッと学界に顔を出しては新規技術と引き替えに莫大な研究費を要求する変人。
実はその女性に寄生した悪の科学者であり、本体は脳が肥大化した頭部という不気味な姿。普段はアーニャの腹部の中に潜んでいる。
悍ましい戦闘マシン、ツェアシュテレーンを開発した科学者でもある。
三百年先の技術が詰まった頭脳が自慢であり、自分より下の人間をド低脳と見下している。
キャラ提供はケツアゴさん


ロンド・ベルVS連邦軍 その3

 ある惑星の研究所にて、一人の若い女性科学者が、人気のない場所に呼び出されていた。

 

「博士、言われたとおりに来ましたが? 何処です?」

 

 その若い女性科学者、アーニャ・グレックスは気怠そうな雰囲気を匂わせながら自分を呼び出した上司であろう博士が何処なのかと声を掛ける。

 

「あぁ、すまないな。急に呼び出してしまって…」

 

「なんでそこから出て来たんです?」

 

 このアーニャの呼び掛けに、呼び出した張本人であるかなり高齢の科学者が彼女の背後から姿を現し、急に呼び出してしまったことを謝罪する。

 

「まぁ、そのことについても謝ろう。呼び出した理由は一つ、君はあの方に選ばれたのだ」

 

「は? あの方? 誰ですか、それ」

 

 謝罪した後、老科学者はあの方が選ばれたから呼び出したと答えたが、その件の人物を知らないアーニャは、誰なのかと問う。

 

「あぁ、そう言えば君は初めてだったな。そう、あのお方は、この私の腹の中におるのだ…」

 

「っ!?」

 

 この問いに対し、老科学者は白衣のボタンを外し、シャツのボタンを外して自分の腹を露出させる。これにアーニャが驚き、襲われるのではないかと思って後退る。

 一見、高齢男性の腹部であるが、露出させた腹に科学者が手を触れれば、蓋のように腹部が開き、その中に居る恐ろしい物がアーニャの前に姿を現す。

 

「初めましてだな、アーニャ・グレックス。私はアレキサンドロ・グレイ・マキシモフ。私の頭脳には、三百年先の技術が詰まっている!」

 

 老科学者の腹部の中に居た物は、頭頂部が大きく肥大化した頭部であった。

 人間なのかと疑いたくなるその大きな頭頂部を持つ頭部は、アレキサンドロ・グレイ・マキシモフと名乗って挨拶を行い、自身を三百年先の技術が詰まった頭脳を持つと豪語した。

 

「ひっ!? 化け物!!」

 

「おっと、君はこの私に選ばれたのだ。三百年先の技術を継承するための肉体(ボディ)にな」

 

 自身の上司の中に潜む化け物を見たアーニャはこの場から逃走しようとしたが、既にアレキサンドロの手下の者たちが包囲しており、逃げられない状況であった。

 

「それを拒否するとは、君は科学者としての名誉を捨てるのかね? 現在、私を継承するこの男は、喜んで私を受け入れたのだぞ」

 

 自分を継承すると言うことは、科学者として名誉であると宣い、怯えるアーニャから拒否権を奪う。それに今の自分を継承するこの齢九十歳の科学者は、喜んで自分を継承したと告げる。

 

「そうだぞ、グレックス君。マキシモフ博士を受け入れると言うことは、科学者として大変名誉なことなんだ。それにマキシモフ博士が選んでくださったのだ。それをありがたく受け入れなさい」

 

「い、嫌だ…! 私は、私は死にたくない!」

 

 選ばれたことを喜び受け入れろと、狂気染みた表情で告げる高齢科学者に、アーニャは逃げようとするも、手下たちに拘束されてしまい、真面に動けない。自分を受け入れることを拒んだアーニャに対し、マキシモフは酷く苛立っていた。

 あれで自分を受けれると思い込んでいるマキシモフとその科学者の方がおかしいのだが。

 

「全く聞き分けない女だ。この私が選んでやったというのに!」

 

「博士、直ちに貴方を入れるスペースを作りますので。しばしお待ちを」

 

「うむ、死ぬ前に私を移植するのだぞ?」

 

「彼は名医でございます。貴方を移植できる身体に出来ましょう」

 

 苛立っているマキシモフをなだめようと、老科学者はアーニャの腹に彼の肥大化した頭を収めるほどのスペースを確保すると告げた。これにマキシモフはアーニャが死ぬ前に、自分を手早く移植するように注文する。

 この注文に老科学者は、マキシモフの脳を腹に移植できるほどの名医を呼び出しており、心配の必要は無いと答えた。既に準備は済んでおり、カートの上には手術に必要な道具一式が全て揃っている。準備を整っているようだ。

 

「嫌だ! 私は死にたくない! 嫌だァァァッ!!」

 

「煩いな。麻酔注入、黙らせろ」

 

 呼び寄せた名医が嫌がるアーニャに麻酔注入を行い、黙らせてから腹にメスを刺し入れる中、老科学者とマキシモフはそれをにやけ面で見ていた。

 

「手術完了です。対象の生命活動が停止する前に、移植を手早く済ませたいので、お早く」

 

「分かった。博士、さようならです。私を選んでいただき、ありがとうございました」

 

「うむ、こちらも感謝する。では、さらばだ」

 

 手術が終わった後、名医より移植を早く済ませるように急かされたので、老科学者は自らの腹からマキシモフを取り出し、別れの言葉を告げた後、名医の助手に手渡した。その後、老科学者は事切れ、硬い床の上に倒れた。助手の手に渡ったマキシモフは、その老科学者の屍に今まで仕えてくれた労いの言葉を掛け、アーニャの腹の中に収められた。

 移植手術は見事に成功し、マキシモフはアーニャの若い身体を支配下に置くことに成功した。

 

「素晴らしい! これが若さか! そしてこれが女体か!」

 

 若い女性の身体を手に入れたマキシモフは大いに感服し、その自身の新しい身体を触り始める。アーニャはまだ生きていたのだが、意識は完全にマキシモフに乗っ取られてしまっているようだ。

 

「それにしても、若いと言うのは良いな! これで私の頭脳を活かすことが出来る! 前に成しえなかった数々の研究をな!」

 

 アーニャの肉体を手に入れたマキシモフは、前の肉体では成しえなかった研究が出来ると大いに喜び、その場から後にしようとしていた。

 

「この状態、どうするので?」

 

「片付けておけ! 私は研究で忙しいのだ!」

 

 出て行こうとするマキシモフことアーニャに、名医はどうするのかと問えば、片付けておけと答える。長年仕えてきた老科学者に対し、興味が失せたらしく、今は出来なかった研究を進める事しか興味が無いようだ。

 アーニャ博士が去った後、名医と手下たちは部屋の掃除を始めた。

 

 それから数ヵ月後、マキシモフ(アーニャ)は自身の地位を上げるべく、カンタムロボと呼ばれる戦闘ロボットを製作し、そのカンタムロボに乗って対ロンド・ベル戦に出撃しようとしていた。

 アーニャは今の肉体を手に入れる前から、陰で世界を支配していたヴィンデル・マウザーの手先であったらしく、彼の支援で自分が望む研究をしていた。今の地位に不満であるらしく、ロンド・ベルを討って手柄を立てようというのだ。

 

「ロンド・ベル、私の昇進には打って付けの相手だ。ここで彼奴等を討ち、フォアランナーの技術へのアクセス権を得る…!」

 

 カンタムロボに乗り込んだアーニャは、索敵や操縦の補助を行うレーダー士官をサブパイロットとして同乗させ、連邦軍の宇宙空母から出撃した。

 

 

 

「艦長、敵の増援です! UCA艦隊!!」

 

「UCAがインフィニティを助けるだと!? 狙いはあの所属不明の小艦隊じゃないのか!?」

 

 UNSCインフィニティを攻撃する大和帝国海軍の水陸機動団の旗艦「瑞鶴」にて、UCA艦隊の増援を知った北条は、驚きの声を上げる。

 当初UCA艦隊はロンド・ベルの攻撃に向かっており、北条はその存在を無視してインフィニティに攻撃を集中していた。アムロとHi-νガンダムの異常な機動力の前に旗艦までの接近を許し、撃沈するとの脅しを受けたUCA艦隊がインフィニティの救援に来たことで、数的優位を崩されて形勢が不利となる。

 

「UCA如き、物の数ではありません! インフィニティ諸共、潰してしまいましょう!」

 

「馬鹿が! 数的優位を覆されたのだぞ! こちらが負ける可能性だってある! ここは後退し、艦隊と合流して出直す!」

 

「後退だと!? 我が大和帝国海軍に後退の文字は無い! 男らしく最後までやり遂げ、最後は艦隊本部の命令通りに特攻しろ! さもなくば…」

 

 作戦参謀は完全にUCAを見下しており、戦力として見ていなかった。が、UCA艦隊は無傷に近い状態で救援に駆け付けており、ロンド・ベルやインフィニティとの戦闘で戦力が損耗している水陸機動団では、例え勝ったとしても、壊滅状態に近い損害になる。

 それを避けるため、北条は現実的な手段である艦隊と合流して再度攻撃すると指示を出したが、大和帝国の思想に妄信する将校の一人が拳銃を抜き、北条に艦隊本部の命令である特攻を実行しろと脅しを掛けたが、素早く引き抜かれた彼の拳銃を額に撃ち込まれて即死してしまった。

 これを作戦参謀も含め、誰もが気にも留めず、警備兵らはその死体を片付け始める。瑞鶴の乗員の殆どは、艦長である北条に対して忠誠心が高いのだ。射殺された将校同様に命令を聞かない者がいるであろうが、北条は無線機を取り、戦闘中の配下の者たちに後退命令を出す。

 

「うちの艦に、馬鹿な奴が乗っていたとは…! 水陸機動団に告げる、こちらは指令の北条時峰だ。形勢が不利となり、インフィニティ撃破は困難となった。嘆かわしいが、これは艦隊と合流せねば、インフィニティ撃破は望めん。我が瑞鶴に続くには、各個の判断に任せる。この指示に従えん者は、そのまま最後の血の一滴まで戦闘を継続せよ。以上!」

 

 戦闘中の配下の者たちに後退命令を伝達した北条に対し、戦闘指揮所で指揮を執る副官は、上司の命令にどれだけの部下が従うかを皮肉混じりに聞いてくる。

 

「この命令を聞く臆病者はどれくらい居ますかね?」

 

「少なくとも、部隊に馴染んでいる中堅や古参は聞いてくれると思うが…」

 

「配属されたばかりの新兵は思想がまだ強いし、転属してきた奴もそうですからな。まぁ、後退の時間稼ぎにはなります」

 

 これに自分のことを理解している者たちは従ってくれると答えれば、副官は配属されたばかりの者と転属してきた者たちは従わないと言った。が、従わないことに関しては、自分たちが後退する時間稼ぎをしてくれると思い、戦闘指揮の方へと戻る。

 

『後退命令だと!? ふざけるな! たかが雑魚のUCAが増援に出て来たくらいで!』

 

『やっぱり臆病北条の噂は本当だったのか!』

 

「やっと後退命令か。インフィニティと対峙した時点でやって欲しかったが」

 

 副官の予想通り、配属された者や転属してきた者たちはこの後退命令に反発していた。唯一反発せず、従ったのは中堅や古参、そして九条左近である。

 

「各隊に通達、後退だ! 艦隊と合流して再度攻撃を…」

 

『黙れ! たかが雑魚が増えた程度で臆しやがって! 俺一人で片付けてやる!!』

 

 北条と付き合いの長い中堅や古参は指示に従って後方へと下がるが、配属や転属された者たちは後退命令を無視して攻撃を続行する。余ほどUCAの事を軽視しており、物の数ではないと思っている様だ。

 

「待て! あの数ではいくら何でも!」

 

『九条中佐殿、そいつらは思想が強いのです。放って後退した方が、こちらは後退しやすい』

 

「貴様…!」

 

『合理的判断って奴ですよ。それか状況を利用って奴ですかね』

 

『中佐殿は貴重なパイロットです。どうか、我らとご同行を』

 

 数で勝る敵に、無謀にも挑んでいく友軍機を止めようとするが、後退命令に従う部下の一人が無駄であると告げる。それに無謀な攻撃を行っているおかげで、自分たちが後退し易いとまで言う。

 仲間を平気で見捨てる冷酷な部下に対し、激怒するが、もう一人の部下が駆る陣風が左近の乗機の肩に触れ、共に後退するように頼んでくる。先の戦闘で彼らは左近を認め、この場で死なすには惜しいパイロットと指揮官であると認識し、戦場から脱出させようとしていた。

 

「彼らはどうする? あの数の敵では…」

 

『上層部の戯言を信じ込む無能な莫迦どもの心中につき合う必要は無いでしょう。どの判断が正しいか、貴方には分かっているはず』

 

 無謀な突撃を仕掛ける者たちは放っておけなかったが、部下にどの判断が正しいか分かっているはずと論された。

 

「分かった。艦隊と合流後、再編して再度攻撃を仕掛ける。各機、敵の追撃隊を迎撃しつつ、後退せよ」

 

 この指示に周りの部下たちは従い、左近と共に後退する一団へと続いた。

 

「なんだ? 殆どの奴ら後退していくぞ?」

 

『普通なら、全員特攻してくるはずだが…』

 

『なんでもいい! 突っ込んでくる奴らは他の隊に任せ、俺たちは逃げる連中の追撃だ! 民族至上主義者共をここで叩いてやる!』

 

 一部を除いた水陸機動団の後退に、UCA艦隊は疑問を抱いたが、これを発見した艦隊傘下の二個戦隊は他の隊に玉砕攻撃を仕掛ける敵部隊を任せ、北条と左近らを初めとする後退する一団の追撃を行った。

 

『敵機、追撃してくる!』

 

「こちらが背を向ければ、いい気になって! 格の違いを見せてやる!」

 

 追撃してくるジェガンJ型の編隊に対し、左近は乗機の陣風を旋回させ、背中のストライカーに装備している右腰のビームキャノン、左腰のレールガンを放った後、数秒遅れてミサイルを発射した。敵編隊は同時に放たれるビームとレールガンの攻撃を躱すが、避けた場所にミサイルが飛んできたので、躱し切れずに被弾する。全滅とまではいかないが、残った大破したジェガンは逃げ始める。

 

「対艦砲部隊か! 各機、あれは脅威だ! 撃破しろ!」

 

 その後、次々と押し寄せる追撃隊の機動兵器を落としていく中、ヘビーガンやGキャノンに守られた対艦無反動砲を装備したダガーLの一団を発見した。母艦である瑞鶴の脅威と見なした左近は、即座に数機の陣風を引き連れて撃破に向かう。これに四機の烈風も続いた。

 向かってくる左近の部隊を迎撃する大隊規模のヘビーガンやGキャノンであるが、水陸機動団のパイロットたちを止めることは出来ず、的のように撃ち落とされるばかりで、止められない。ビームカービンなどの自衛火器を持つ砲戦装備のダガーL等も応戦するも、止めるには至らず、MA形態からMS形態へと変わった烈風のビームカタナに切り裂かれるか、弾幕をすり抜け、大型対艦刀を抜いた左近の陣風に次々と斬り捨てられるだけだった。

 

「駆逐艦一隻とその他六隻と護衛機多数、当艦を追ってきます!」

 

「指定の座標に時限起動式ミサイル発射!」

 

「いつもの置き土産だ! 指定座標に向け、発射!」

 

 左近が配下の者たちと共に対艦部隊を壊滅させる中、強襲揚陸艦「瑞鶴」も敵部隊の追撃を受けていた。

 レーダー手が七隻の護衛と共に追ってくることを知らせれば、北条は時限起動式ミサイルを指定座標に向けて発射するように告げる。これに副官は置き土産と表し、ミサイルを発射するように伝達した。指示通り、指定の座標に向けて件のミサイルは発射されたが、標的は敵艦七隻ではなく、あらぬ方向であった。

 

「何処へ撃っているんだあいつらは? 照準が合い次第、敵強襲揚陸艦に向け、対艦ミサイル発射!」

 

 駆逐艦の艦長はそのミサイルの意図を理解できず、確実に仕留められる対艦ミサイルを照準が合い次第に発射するように命じる。

 

「照準、固定完了!」

 

「よし、対艦ミサイル発射!」

 

「おぉ!? 両側面よりミサイル多数!」

 

「な、何っ!? ノワァァァッ!!」

 

 照準があって対艦ミサイルで瑞鶴を沈めようとした駆逐艦であったが、置き土産のミサイルが起動し、既に駆逐艦に向かっていた。レーダー手が気付いた頃にはもう遅く、駆逐艦は両艦七隻と共に宇宙の藻屑となった。

 

「当艦隊の二個戦隊、壊滅状態です!」

 

「な、なんだと…!? 手負いの敵がどうして…!?」

 

 UNSCインフィニティの救援へと駆け付け、手負いの水陸機動団の追撃に入ったUCA艦隊であったが、左近と北条の戦術で二個戦隊を壊滅状態にされ、茫然としていた。

 

『提督、直ちに追撃を中止してください。敵の指揮官はやり手だ。それにエースパイロットも居る。これ以上の追撃は、艦隊の損害を増やすばかりですよ!』

 

「だが、こちらはまだ余裕がある。敵艦隊と合流される前に叩けば…!」

 

『その前に、貴官の艦隊が壊滅させられます! あの手際からして、敵は帝国海軍の水陸機動団が確実です!』

 

「うぅ…敵の精鋭部隊か…! 全艦に通達! 敵部隊へと追撃を直ちに中止せよ! 繰り返す、直ちに敵部隊への追撃を中止せよ!」

 

 それでも追撃を続けようとするUCA艦隊だが、インフィニティの艦長であるトーマス・ラスキーの説得で、敵が精鋭部隊の水陸機動団と分かり、その実力を認めて追撃を断念した。

 

 

 

「この感じ、何かに操られているのか!?」

 

 水陸機動団が戦線から後退している頃、アイリッシュ級宇宙戦艦「オアシス」で補給を終え、Hi-νガンダムで再度出撃したアムロは、クラーク三兄弟のサイコ・パラライザーによって操られたライト・アーミーの一団の攻撃を受けていた。

 死を恐れない異様な攻撃にアムロは、ニュータイプの感応能力でライト・アーミーの構成員らが操られていることにいち早く気付き、それが何処にいるのかを戦いながら探す。

 

「クソっ、艦艇までも! これでは探しようがない! 虱潰しで潰していくしか!」

 

 機動兵器のみならず、サラミス改級やドレイク級などの艦艇も突撃させており、対応に追われたアムロは、彼らを操る大本であるクラーク三兄弟を探すどころでは無くなっていた。

 

『アムロ大尉、我々も加勢しましょうか?』

 

「来るな! こいつらは操られて自分の死を恐れちゃいない! 恐怖に呑まれるぞ!」

 

 オアシス隊のパイロットであるドゥーエ・イスナーンとダニー・セケンドが駆る二機のジムⅢが加勢に来ようとしていたが、彼らの技量と機体性能を知るアムロは、死を恐れない相手と対峙すれば、恐怖に呑まれると判断し、来るなと怒鳴り返した。

 

『大尉、あれって…?』

 

「あぁ、むしろ俺たちは足手纏いだ…!」

 

 ドゥーエやダニーの援護を受けずとも、アムロのHi-νは機体全ての武装を駆使して単独で多数の敵相手でもやってのけていた。ビームライフルに背中のバズーカ、シールドのビーム砲とミサイル、六基のフィン・ファンネルで襲い掛かる敵機を次々と仕留めている。例えこの二人が援軍にやって来ても、足手纏いにしかならないだろう。

 

「な、なんて奴だ…! 一人であの数を…!」

 

『せっかく集めた戦力が…!』

 

『ば、化け物だぜ、ありゃあ…!』

 

 アムロのHi-νに洗脳したライト・アーミーの部隊をぶつけたクラーク三兄弟であったが、次々と撃ち落とされていくのを見て、改めて自分らが倒そうとした敵が化け物であると認識する。

 

『ど、どうすんだよ!? あれじゃあ集めた戦力も、あいつに全部潰されちまうぞ!』

 

『連邦軍を待つか? それなら…』

 

「いや、連中に手柄を取られたくねぇ。それにサイコ・パラライザーがあれば、また戦力を補充できる!」

 

 動揺する弟たちが連邦軍の到着を待って攻撃しようと提案する中、兄のダンベルトは全ての戦力を使って攻撃すると覚悟を決めた。

 

「全ての戦力をぶつけ、奴にサイコ・パラライザーを浴びせる! 廃人になる程の出力でな! やるぞ!!」

 

『お、応っ!』

 

 覚悟を決めたダンベルトに対し、二人の弟も続いた。残った戦力を全てアムロのHi-νにぶつけ、その対処に追われている隙に、出力最大のサイコ・パラライザーを浴びせようと言うのだ。クラーク三兄弟の三機のゾロアットが身を隠している艦艇の残骸から飛び出したとの同時に、残りのライト・アーミーの洗脳された者たちが駆る兵器らが、アムロのHi-νに襲い掛かる。

 

「まだ来るのか!? 大本は何処にいる!?」

 

 迫りくる敵部隊に、アムロは大本を探そうとするが、数が多すぎてその対処に追われて探すことさえままならない。

 

「今だ! サイコ・パラライザーだ!」

 

『しまった!』

 

 そんなアムロのHi-νが一瞬の隙をクラーク三兄弟のゾロアット三機は逃さず、突っ込ませた味方機のジェガンJ型の動力炉を撃って大爆発させ、目晦ましを行う。アムロの目が眩んでいる内に、サイコ・パラライザーを掃射するフォーメーションを素早く組み、空かさずHi-νに出力最大の脳波増幅装置を浴びせた。

 

「うぉぉぉっ!?」

 

『あ、アムロ大尉ィーッ!!』

 

 出力最大のサイコ・パラライザーを受けたアムロは、脳に凄まじい激痛を感じて絶叫する。その後、余りに強い脳波を浴びせられたため、アムロは白目を剥いて気絶し、Hi-νは動かなくなった。

 それを見たドゥーエが絶叫しつつ、ダニーと共にアムロのHi-νを助けようとするが、ジムⅢ二機がクラーク三兄弟が駆るゾロアット三機に敵うはずがなく、あっさりと返り討ちにされてしまった。

 

『へっ、そんな博物館送りのMSで、俺たちとやり合おうなんて』

 

『で、どうするんだよ? このガンダム。パイロットは気絶してるか、死んでるみたいだが?』

 

「売り飛ばすんだよ。こいつをブラックマーケットなんかに売れば、一生遊べる金になるか、軍隊を作れる。パイロットが、生きていようがいまいが、関係は無いがな」

 

 瞬時にジムⅢ二機を片付けた弟たちより、動かないHi-νをどうするか問われる中、ダンベルトは乗機のゾロアットを近付てから、ブラックマーケットに売り飛ばすと答える。それから空いている左手でHi-νの肩を掴めば、自動拳銃を取り出し、安全装置を外してから乗機を降りる。パイロットの生死を確認するため、Hi-νのコクピットのハッチをハッキング装置で開けようとしていた。

 ダンベルトがコクピットのハッチを開けようとする中、強い脳波を浴びせられて気絶したアムロは目覚めず、ただシートの上で涎を垂らして何らかの夢を見ているのだった。




アムロ、気絶!

そういえば、トクワンのビグロに振り回されて一回失神してたな…。
泡吹くのは、クラーク三兄弟戦じゃありません。

投票はロンド・ベルの援軍が圧倒的か…。
よし、カミーユを初めとするガンダムMAD素材軍団の参戦だ!
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