【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
ウィングゼロ、デスサイズヘル、ヘビーアームズ改、サンドロック改、アルトロン、インフィニットジャスティス弐式と言う五機のガンダムが戦場へ出撃していく中、XウィングやYウィング、Aウィング、Bウィングと言った異世界の戦闘機群は、連邦軍と同盟軍との交戦を開始しようとしていた。
「俺、ロンド・ベルを志願したはずなのに、レジスタンス軍の戦闘機乗りになってんだ?」
複数機で編隊を組んで攻撃するT-70型Xウィングの一機を駆る並川類は、ロンド・ベルを志願したはずだが、いつの間にかレジスタンス軍のXウィングのパイロットとなっていたことに疑問を抱く。
元々はホビーハイザックを駆り、それから回収した量産型Zガンダムに乗って何処かの戦場でロンド・ベルに加勢し、現地採用となった。が、ロンド・ベルの基準適性が低かったようで、代わりのパイロットが転属するや否や、レジスタンス軍に転属された。
量産型Zガンダムと一緒の配属であったが、復活したファーストオーダーもとい、ファイナルオーダーのTIEファイターの編隊攻撃を受けて乗機を破壊され、代わりにT-70型Xウィングを受領した。
MSではないXウィングに不満を抱く類であるが、最新鋭のMS以上の性能を持つT-70型Xウィングとの相性は思いの外に良く、相棒であるアスメックドロイドのBB-11との相性が良かった。それを類は痛く気に入り、以降、そのXウィングに愛着を抱いている。
「まっ、このT-70型は安物のZガンダムよりは最高だけどな。MSやPTに、一泡吹かせてやろうぜ、BB-11!」
その愛機を駆る類は、背後のアスメックドロイド用ソケットに固定されているBB-11に、MSやPTと言った機動兵器を多用する敵軍に一泡吹かせてやろうと告げ、同型機のXウィングの編隊に続いた。
先行しているXウィングの編隊は、こちらに向けてビームライフルを撃ってくるウィンダムの集団に向け、四つのウィングのレーザー砲を連射する。五機編隊によるレーザーの連射は強力であり、ウィンダムの集団は耐え切れずにレーザー弾幕で引き裂かれた。
「よし、捉えた!」
先行する五機編隊が反撃を避けるために散会する中、類のXウィングは第二陣の編隊に加わり、他四機と共に第一陣を追撃しようとする連邦軍機の小隊にレーザーの雨を浴びせた。
「へっ、奴らの驚く顔が、目に浮かぶぜ!」
爆散していく連邦軍の機動兵器を見て、類はXウィングの火力を見て驚く連邦軍の顔が目に浮かぶと告げる。そんな類のXウィングの編隊の上方より、ジャベリンの集団が襲い掛かる。
『上だ! イエロー中隊、散会せよ!』
「敵も阿保じゃねぇか! うわっ!」
ジャベリンの集団が放つビームライフルを避けるため、Xウィングの編隊は散会する。これに類も避けようとするが、躱し切れずに被弾した。
「ふぅ、T-65型なら二発でお陀仏だ!」
『っ! 直撃のはずだぞ! なぜ戦闘機がこんなにも持つ!?』
だが、Xウィングにはエネルギーシールドが備わっていた。旧型であるT-65型なら二発で撃墜されるが、T-70型は最大三発も耐えることが出来る。直撃であろうが、シールドが機能している限り耐えることが出来るのだ。
直撃したはずなのに、類のXウィングが健在なことにジャベリンのパイロットが驚く中、反撃するためにビームを避けながら旋回し、レーザー砲の照準をこちらにライフルを構えるジャベリンに定める。
「落ちろ!」
レーザー砲の引き金を引けば、四つの翼に取り付けられた四門のレーザー砲が火を噴き、ジャベリンに降り注ぐ。回避機動では躱し切れないと判断してか、ジャベリンは左腕のビームシールドを張って防ごうとする。
T-65型Xウィングのレーザー砲なら防げたかもしれないが、T-70型Xウィングは近代化改修が行われており、軽量化のみならず、レーザー砲の火力も上がっていた。連射性も上がっているので、ジャベリンは先のウィンダムと同じ運命を辿った。
「単独撃破なら一機めかな? うわっ!?」
共同撃破一、単独撃破一と撃墜数を数えていた類であったが、付近を飛んでいた僚機のXウィングが一撃で撃破された。T-70型のXウィングを一撃で撃墜したのは、高い貫通力を誇るビームを放つことが出来るドッズライフルを持つクランシェだ。高速形態の飛行形態であり、Xウィングに十分に追い付ける性能を持つ。
『クランシェをYウィングやBウィングに近付けるな! 最優先で撃墜しろ!』
「こっちもやばいんだけどな!」
イエロー中隊のリーダー機より指示が出されたが、類のXウィングはその最優先撃墜目標のクランシェ三機に狙われており、ドッズライフルの強力なビームを躱しながら逃げ切ろうとする。これに類はXウィングのウィングを畳んで戦闘態勢を解き、速度を上げて逃げ切ろうとするも、三機は執拗にドッズライフルを撃ちながら追い回してくる。
「くそっ、逃げきれねぇ!」
三機のドッズライフルによる攻撃を避け切れず、撃墜されかけたが、ダッドリー戦隊のAウィング中隊がクランシェの編隊にレーザーの雨を浴びせ、三機共々撃墜する。
「ふぅ、助かったぜ! ありがとう!」
散会して高速機動をするAウィングに、類は礼の言葉を述べる。類の窮地を救ったAウィング中隊のリーダーであるトム・テイラーは、無線機で僚機に指示を出しながら再び編隊を組み、Yウィングの編隊に襲い掛かろうとする連邦軍か同盟軍の機動兵器部隊の阻止に掛かった。
「こちらブロックリーダー、各員Bウィングの事は理解しているな? 機動兵器類はXウィングやAウィング、友軍の機動兵器部隊に対処させ、我々は艦艇類に集中しろ。決して交戦しようと思うな!」
Bウィングの中隊を率いるダン・ブロックは、傘下の同型機に乗る部下たちに敵機動兵器と交戦しないように注意し、艦艇の類に集中するように指示する。それに応じ、敵艦艇であるサラミス改級に向けて中隊規模の一斉攻撃を行う。
対艦攻撃を目的として開発された攻撃機であるため、非常に高い火力を持っている。複数のBウィングの攻撃にサラミス改級が耐えられるはずもなく、同型の二隻の僚艦共々レーザーの雨を浴びて轟沈する。
「敵クルーザー級を捕捉! 各機、対艦レーザー砲、発射態勢! フォーメーションを取れ!」
同盟軍の千メートル級の巡洋艦を捕捉したダンは、対艦レーザーの発射態勢を取るよう僚機に告げた。これに合わせ、ダン機を含める四機のBウィングが対艦レーザーの発射態勢を取り、編隊を組んで同時に発射しようとする。
「よし、発射!」
照準もフォーメーションも取れれば、ダンは僚機と共に対艦レーザーを標的に向けて発射した。インペリアルⅠ級スターデストロイヤーを想定した威力であるため、強力であった。それを四機編成の同時攻撃で放てば、インペリアルⅠ級ほどの防御力を持たない巡洋艦が耐えられずはずもなく、船体全面に展開していたシールドを貫かれて轟沈する。
『敵機接近!』
「ザムザザーか! 各機、回避行動を取れ! 付近のXウィングに救援を!」
四機編隊で千メートル級の敵艦を轟沈したダンのBウィング編隊に、連邦軍のMAであるザムザザーが襲い掛かった。
陽電子リフレクタービームシールドを備え、高い火力を誇る火器類を誇るザムザザーの攻撃を受ければ、旋回性能が低く、鈍足な攻撃機であるBウィングはひとたまりも無い。即座にダンは付近に居るXウィングの救援を要請する。
「こいつはMSとは違い、小回りが利かないが…!」
恐ろしい外見のMA相手に、対艦並び大型目標主体のBウィングでは太刀打ちできないだろう。だが、ダンはBウィングの長所や短所を熟知しており、他のBウィング等を逃がした後、単独でザムザザーに挑んだ。
「敵攻撃機、こちらに接近中!」
「血迷ったか? あんな攻撃機など、さっさと落としてしまえ!」
無謀にも挑んでくるBウィングに対し、操縦士からの知らせで気付いた機長は、形状で容易く落とせる敵機と軽視して砲手に早く落とせと命じた。そのBウィングに、乗機であるザムザザーが落とされるなど思いもせず。
「MSとは違い、こいつには動きを止めるイオン砲がある!」
攻撃などリフレクターシールドで防げば良いと思い、動きを止めて攻撃態勢を取るザムザザーに対し、ダンはBウィングの武装の一つ、敵の動きを一時的に止めることが出来るイオン砲を放ち、見事に命中させてその動きを止めた。
「う、動きません! 操縦系統に異常が!」
「こちらも火器系統がショートしました! 分かりません!」
「な、なんだと!? このザムザザーは
イオン砲を知らない連邦軍のパイロットたちは初めてそれを受けたのか、激しく動揺していた。
ザムザザーの機内でパイロットたちが慌てふためく中、イオン砲の効果が切れる前に、ダンはトドメのレーザー攻撃をお見舞いし、敵大型MAを撃破した。
「やはりこいつはMSより良いな」
イオン砲を撃ち込み、機能を停止させてからザムザザーを撃破したダンは、BウィングをMSよりも扱い易いと口にする。
『す、凄い…!』
「お前たちは真似するなよ? 死ぬぞ」
同じBウィングを駆る部下が驚愕の声を上げる中、ダンは先のザムザザーを撃破した行動を真似るなと注意する。
あれは自分のようにBウィングの長所と短所を理解した技量の物であり、動かして戦闘するのに手一杯なパイロットがする物ではないのだ。並のパイロットがやれば、あっさりと撃墜されてしまうだろう。
元々はMSのパイロットであったダン・ブロックは、乗機であるジム・キャノンⅡと共にディバイン・ドゥアーズ傘下のレジスタンス軍に参加した。
流石に博物館送りのジム・キャノンⅡでは無茶が過ぎたのか、初戦で撃破されてしまった。その後、代わりのMSが無いのか、一応ながら空戦も可能な戦闘爆撃機であるYウィングを乗り回して戦闘に参加していた。
安定した性能を持つYウィングでも不満であったらしく、乗り手を選ぶBウィングに乗り込んで出撃した。レジスタンス軍のパイロットたちも余り乗りたがらないBウィングを選んだダンを確実に戦死すると思っていたが、戦果を挙げて帰還した。
Bウィングの性能はダンに合っているらしく、以降、その専属のパイロットが居ないBウィングはダンの愛機となり、こうして惑星ヘルガーンの衛星軌道上で戦っている。
「あれは、ガンダムエピオン!」
デスサイズヘルやヘビーアームズ改と共に、多数の敵機に突っ込んでパイロットを殺さず、乗機の戦闘力のみを奪っていたサンドロック改を駆るカトルは、ラウク・ケンゾーが駆るガンダムエピオン改を発見した。
「ヒイロ、あのエピオンは!」
『あぁ、あの動きはゼロシステムを搭載している。それに阿頼耶識システムも』
「阿頼耶識も!? なら、放置はできない! ボクが対処します!」
カトルの知らせに、ウィングゼロを駆るヒイロは、乗機と同じゼロシステムを搭載していると動きで分かった。そればかりか、阿頼耶識システムまで搭載していると見抜く。これにカトルは、戦闘機主体のディバイン・ドゥアーズ艦隊に近付ければ、更なる損害が出ると恐れ、被害を防ぐために単独で迫る。
『おい、カトル! お前一機であいつとやる気か? ゼロはどころか、阿頼耶識なんて付けるなんて相当ヤベェ奴だぞ!』
「だからこそ、僕がやらなくちゃならないんだ。かつて復讐に囚われる余り、ゼロに支配されてしまった僕が!」
『そこまで責任を感じていたとはな。分かった。カトル、お前の背中は誰にも撃たせない。俺たちのことは気にせず、過去にケリを付けてこい』
『こうなると、梃子でも動かねぇからな、カトルは。まっ、心残りは早く晴らしておくのがいいしな!』
ゼロシステムのみならず、阿頼耶識まで搭載しているエピオン改を相当危険な相手だと言うデュオに対し、カトルはかつて復讐に囚われる余り、ゼロに支配されていた時の責任を思い出し、自分が対処せねばならない敵だと答えた。
これにトロワは、抜けた分は自分たちでカバーすると告げ、過去にケリを付けてこいと背中を押した。これにデュオもこうなったカトルは梃子でも動かないと諦め、同調して背後を守る行動を取る。
「みんな…! ありがとう。それじゃあ、行ってくる!」
トロワとデュオの計らいに、カトルは感謝しながらラウクのエピオン改に向かっていった。
『行かないのか? 奴はゼロだぞ?』
「あれにゼクスは乗っていないし、ゼクスほどの脅威も感じない。阿頼耶識も付いているが、カトル一人でも難なく倒せる相手だ」
邪魔な敵機を排除と言うか、戦闘力を奪ったアルトロンを駆る五飛は、同じゼロシステムを持つガンダムの乗り手としてエピオン改に挑まないのかとヒイロに問う。かつてエピオンと乗機のウィングゼロと共に死闘を演じたヒイロは、更に強化されているエピオン改を駆ると言うか、一体化しているラウクをそれほど脅威とは感じず、カトル一人だけで倒せる相手と答え、敢えて行かなかった。
『奴が乗り越えるべき壁と言う事か。俺たちが出張る必要も無いか』
「そういうことだ。一応、ゼロにも聞いたが、カトルが絶対に勝つと答えた。俺たちは出来ることをするだけだ」
あのエピオン改はカトルの超えるべき壁と五飛は納得し、背後から迫る敵機の頭部をビームトライデントで貫いた。ヒイロもそれに同調し、邪魔をしに来た敵機の戦闘力をビームサーベルのみで奪い取る。一応はゼロに聞いてみたようだが、阿頼耶識システムまで付けてゼロと一体化したラウクを嫌っているのか、サンドロック改を駆るカトルが絶対に勝つとまで答えた。
『ん、ガンダムサンドロック改!? 貴様ではなく、アムロ・レイのガンダムと戦わせろ!』
「あの動き、もはや人の動きじゃない! それにもう戻れなくなっている!」
迫るカトルのサンドロック改に気付いたラウクは、アムロのHi-νガンダムで無いことに激怒し、ヒートロッドを放った。常人ならここで撃破されているところだが、カトルは五機のガンダムのパイロットであるのか、それを躱してビームライフルを撃ち込んだ。
が、ゼロシステムのおかげか、ラウクはそれを避け、ビームソードを伸ばして反撃してくる。無論、カトルはそれを避けてライフルを腰に取り付け、背中から二振りのヒートショーテルを抜き、高熱の刃で切り裂こうとする。
『吾輩はアムロ・レイを殺し、勝利するためにゼロと一体化したのだ! それを邪魔するとは、万死に値する!』
「トロワに止めてもらえなかったら、僕もこうなっていたかもしれない! くっ!」
自分の邪魔をするカトルに対し、ラウクはそのショーテルの斬撃を盾で防いでからビームソードで切り裂こうとして来る。これにカトルは常人離れした技量で躱し切り、もはや人の姿を捨て、文字通りゼロシステムと一体化したラウクと激しい斬り合いを演じる。
だが、優勢なのは阿頼耶識システムを混ぜ込んでゼロシステムと一体化したラウクのエピオン改ではなく、ゼロを持たないカトルのサンドロック改の方であった。これにラウクは激しく動揺し、ビームソードの太刀筋が乱れ始める。
なぜゼロの予想を超えるようなことが出来るのかは、カトルがかつてゼロシステムに支配され、それを仲間たちのおかげで克服したからである。
『な、何故だ!? 吾輩の、吾輩のエピオン改の方が上のはずだ! なぜ奴はゼロの予想を上回る!?』
「システムに依存し過ぎたからだよ! そのシステムが危険な物だと、どうして分からないんだ!?」
『だ、黙れ! ゼロは、ゼロは吾輩に勝利を見せてくれるのだ! そう、吾輩だけの勝利を! 吾輩だけが、吾輩だけが勝てば良いのだぁ~っ!!』
押されている原因がシステムに依存し過ぎ、ゼロの予想外の行動に対応しきれていないとカトルは指摘するが、ラウクは耳を貸さず、更に怒り狂って自分の勝利の方程式を見せるようにゼロシステムに要求する。
「に、逃げろだと? この吾輩に? この吾輩に敗走しろというのか!? 勝利だ! 勝利を! 吾輩が奴にどう勝つか教えろ! なぜだ!? なぜ敗北ばかりを見せる!?」
だが、今のラウクの状態ではカトルのサンドロック界に勝てないとゼロが判断したのか、撤退することを勧めてくるが、自身の勝利を望むラウクは聞かず、ただ自身の勝利のみを要求した。明らかにおかしな挙動を取っているので、カトルは攻撃を加えず、自身の敗北を認められず、ラウクのエピオン改の攻撃を躱し続けた。
「この動き、ゼロが戦闘を拒否している? いや、パイロットに逃げるように伝えているんだ。でも、あのパイロットはただ自分の勝利のみを欲して逃げることを拒んでいる。このままでは、自滅する…!」
最初こそMSの動きであったが、敗北を認められないラウクの動きを反映したのか、まるで駄々をこねる子供のようであった。このまま行けば、自爆すると判断してか、カトルは早期に決着をつける決断を行う。むやみやたらに繰り出される斬撃を躱しつつ、カトルのサンドロック改は暴れ回るエピオン改に接近する。
「ば、馬鹿な…!? こ、この吾輩が、吾輩のエピオンが…! こ、こんなところで、吾輩が、吾輩が負けるなど…!」
光のような速さで迫ったサンドロック改は、二振りのショーテルを振るい、エピオン改の四肢を切り裂いた。達磨状態にされ、戦闘力を奪われたラウクは敗北を受け入れられず、激しく動揺していた。
「四肢は切り裂いた! もう貴方は戦えない!」
『い、嫌だ! 吾輩は、吾輩は負けないのだ! 吾輩は勝利するのだぁ! 勝利し続けるのだァ!!』
カトルはラウクに敗北を突き付けたが、この期に及んでも敗北を認められず、勝利と喚き続けていた。
「見付けたぞ、アムロ・レイ!」
そんなラウクのエピオン改の四肢を削いだカトルのサンドロック改の背後では、アマクサを駆るラウディ・ムルアノはアムロのHi-νガンダムを捉えていた。
一年戦争末期のアムロ・レイの戦闘データが入ったコンピューターを搭載したアマクサを駆るムルアノは、かつてよりかは衰えているであろう今のアムロに勝てる自信があった。対アムロに備え、シミュレーションでの訓練も何度も行っている。それに同じデータを搭載したアマクサが一個大隊分もあった。
「ファンネルを使うと言う事は、衰えていると言う証拠だ! 全盛期のお前のデータを搭載している一個大隊分のアマクサなら、ニュータイプ能力が衰えている貴様など!」
アマクサの性能とそのデータ、大体編成分の数を過信するあまり、ムルアノは大きな間違いを犯していた。
確かにアムロのニュータイプ能力は衰えているが、技量は当時とは比べ物にならないほど向上しているのだ。当時の自分の戦闘データによるシミュレーションも感覚を取り戻すために何度も行っており、更に動きを挙げるべく、複数のガンダムを駆っていた自分と戦った。
「あの動き、一年戦争時の俺の物! それにアマクサが二十機。二十人の俺が相手か!」
二十人の一年戦争時の自分と対峙したアムロは、その動きを全て熟知しており、コクピットに向けて放たれるビームライフルの掃射を躱しつつ、Hi-νガンダムのビームライフルで三機を一瞬にして撃墜する。
『なっ!?』
『で、データと違い過ぎる!?』
「ば、馬鹿な!? 一年戦争時のアムロ・レイの戦闘データだぞ!」
三機のアマクサが撃破されたことに、ムルアノを含める大隊のパイロットたちは激しく動揺する。次に四機が連携を取り、常人では避けられないであろう位置からハイパーハンマーを射出したが、アムロはそれを最低限の動きで避けた。
「ハイパーハンマーなどと、馬鹿にして!」
ハイパーハンマーで攻撃してくる四機のアマクサに、アムロはフィン・ファンネルを展開して四機同時に撃破した。
「一つ、二つ! 三つ!」
それから続々と自分の戦闘データを搭載しているアマクサを撃破していく。このHi-νガンダムを駆るロンド・ベルのアムロ・レイは、一年戦争時の自分のシミュレーションを秒単位でクリアできるくらいの技量を持っているのだ。いくらアマクサが自分の戦闘データを持っていようと、扱え切れないパイロットでは、的にしかならないのだ。
『そんな、意味がな…』
「う、うわぁぁぁっ!? 勝てない! このアマクサでも勝てないィィィッ!!」
大隊が一瞬で壊滅状態となり、残りのアマクサが自機のみとなったムルアノは、恐怖して逃げ出した。
「あの戦闘データのアマクサは、XウィングやYウィングには脅威だ! 逃すわけにはいかない!」
いくら自分にとっては的同然なアマクサであるが、XウィングやYウィングなどのスターファイターにとっては脅威なのは変わりない。それを理解しているアムロは、蹂躙を阻止するために逃げるムルアノのアマクサを追撃する。
「ワァァァッ!? 来るな! 来るなァァァッ!!」
追ってくるHi-νに、ムルアノは恐怖してビームライフルを乱射する。だが、恐慌状態の射撃が当たるはずもなく、距離は徐々に縮んでくる。
『見付けたぞぉ、アムロ・レイィィィッ!!』
「ファッ!? だ、誰だお前ェェェッ!?」
逃げるムルアノのアマクサの正面から、カトルのサンドロック改に四肢を削がれたラウクのエピオン改が突っ込んできたのだ。これに、ムルアノは絶叫した。
「自爆する前に、融合炉を!」
自爆される前に融合炉を撃ち抜くべく、カトルのガンダムサンドロック改は、二振りのショーテイルを仕舞ってビームライフルを取り出し、コクピットに狙いを定めようとした。だが、四肢を削がれ、戦闘力を奪われたラウクのエピオン改は、戦闘宙域に向けてスラスターを全開にして突っ込んでいく。
「なっ! この状況で何を!?」
『見付けたァ! そこに、そこに居たのかぁ!? アムロ・レイ!!』
カトルがラウクの思わぬ行動に驚く中、当のエピオン改を駆る彼は、ゼロシステムに愛想でも付かされたのか、阿頼耶識システムの介したアムロ・レイが駆るRX-78-2ガンダムの幻影を見せられたようだ
ゼロシステムによりアムロのガンダムにされていたのは、偶然にもこの宙域に逃げ込んだムルアノのアマクサであった。一年戦争時のアムロ・レイの戦闘データを搭載してしまった所為であろうか、見限ったゼロがアムロへの復讐に燃えるラウクの願望を利用し、アマクサに突っ込ませ、自爆させようと言う狙いらしい。
「見付けたぞォ、アムロ・レイィィィッ!!」
完全にムルアノのアマクサをアムロのガンダムと思い込んでいるラウクは、血走った目で狂気の笑みを浮かべ、心中しようとエピオン改のスラスターを暴走状態で加速させる。
ゼロシステムと阿頼耶識で一体化する前のラウクは、最新鋭機のギャンシュトロームで、博物館送りのガンダムを駆るアムロに挑み、敗北したのだ。
Hi-νと予備のνガンダムはオーバーホールで無いとの情報を得て、単独で襲撃したのだが、ガンダムの長所を知り尽くしているアムロは、奇策と技量でその性能差を覆し、かつてマ・クベのギャンと同じ方法で彼のギャンシュトロームを倒したのだ。
この敗北はラウクのプライドを酷く傷付け、挙句に周りから最新鋭機で博物館送りのMSに負けた馬鹿なパイロットだと嗤われるようになった。
周りを見返すのではなく、自身の勝利のみを追求したラウクは、ゼロシステムを搭載したガンダムエピオンを無断で盗み出し、阿頼耶識システムを搭載して改造てエピオン改を作り、ゼロシステムと一体化したわけだが、アムロとの再戦は敵わず、かつてゼロシステムに支配されていたカトル・ラバー・ウィナーに敗北した。
自身の敗北を認められないラウクは、自身の勝利のみを見せるようにゼロに強要したが、これが原因なのか、見限られてしまった。アムロと心中するように指示され、ムルアノのアマクサに向けて突っ込んでいっている。
『な、何だお前!? 誰なんだァ!?』
「フハハハッ! アムロ・レイ、一緒に死ねェェェッ!!」
ムルアノのアマクサを完全にアムロのガンダムと思い込んでいるラウクは、自爆装置を作動させて全速力で突っ込んだ。
当然ながらムルアノはライフルを撃ち込んで撃破しようとするが、暴走状態のラウクのエピオン改の速度は異常で、迎撃しきれなかった。
『い、嫌だ! こんなところで!!』
「ハハハッ! 吾輩の、吾輩の勝利だぁぁぁっ!!」
全速力で突っ込んだラウクのエピオン改は、ムルアノのアマクサの前で自爆した。融合炉を暴走させての自爆であり、ムルアノは乗機のアマクサと共に消滅した。無論、ラウクとゼロシステムは自爆と共に跡形もなく消滅していた。
「あ、アムロ大尉…あのエピオンのパイロットは、ゼロに見限られたんでしょうか…?」
『でなければあんな行動、取りやしないさ』
ムルアノのアマクサを巻き込んで自爆したラウクのエピオン改を見て、カトルは彼がゼロシステムに見限られたのかと問えば、アムロはその通りであると答えた。
「かつてトレーズが言っていたな。あのガンダムで決して勝者になるなと…!」
ラウクのエピオン改の自爆は、同じゼロシステムを持つウィングゼロを駆るヒイロにも見えており、彼は生前にエピオンを渡された際、そのエピオンを渡した人物であるトレーズ・クシュリナーダの言葉を思い出していた。
あれ、後半ウィングとチート天パになってね?
メッセージの方限定で、募集でも再開しようかなと思ってます。
まぁ、募集するのはスターウォーズの戦闘機類と超AIの勇者ロボだけですが。