【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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名前:ウーロン
性別:男
年齢:80
階級:客将
乗機:アイアンコング・サイコ
概要:古参の老兵であり、格闘技の達人。アイアンコングにも自分と同程度のカンフーの動きをさせることが可能であり、接近戦においては未だ上位に入る。
実は心臓を患っており、病院ではなく戦場で死ぬために現役を続けている。と言うのは嘘で、本当はとんでもない卑劣漢。勝利の為なら、どのような手段を用いる。一番得意な拳法は暗殺拳。
心臓を患って言うのは、相手を油断させるための嘘。現役で戦い続けるのは、権力に執着しているから。
数々の犯罪に手を染めて来た重罪人であり、それすら認めないまさに老害とも言える人物。
乗機のアイアンコングは無理やり改造しており、既に死期が近い。
キャラ提供はケツアゴさん

名前:ヴィクトリア・フリーデリーケ・"アインス"・フォン・ライン・ファルツ
性別 女
年齢 20歳?
階級 大尉→大佐
所属:独立機動大隊「ファルツ」
乗機:シュヴァルツリッター・カピテーン(ブラックナイトスコードシヴァの改造機)
概要:ヴィクトリア・フォン・ファルツと瓜二つの美女。ファルツ家の令嬢にしてMS中隊の隊長。
ヴィクトールと同じヴィクトリアのクローンであるが、オリジナルと瓜二つの容姿をしている。
こちらもアコードであり、高度な知能と高い身体能力を有している。アインスを初め、全部で十二人のクローンが居る。
役割は次期当主であるヴィクトールの支援であるが、次期当主を守るための盾でもある。本人らの遺伝子に絶対厳守として組み込まれており、当主を守るためなら平気で命を投げ出す。
キャラ提供はGー20さん


アコード、現る。

「見付けたぞ。ディバイン・ドゥアーズ!」

 

 大型ゾイドの分類されるゴリラ型のゾイド「アイアンコング」を駆る老人は、ディバイン・ドゥアーズの本隊を捕捉していた。

 

「この戦場を最後に果てるのもまた一興よ…!」

 

 アイアンコングを駆る老兵、ウーロンはディバイン・ドゥアーズの戦いで果てようと、単独で挑もうとしていた。

 が、それは全くの嘘であり、ウーロンの背後には多数のモビルドールと呼ばれるビルゴの大群が控えている。

 

「グヘヘへッ、んな物は嘘じゃもんねぇ! スーパーロボット軍団が居ないディバイン・ドゥアーズ共など、容易くワシとこのモビルドールの大群で皆殺しじゃ!!」

 

 そう、このウーロンは死に場所を求める古参の老兵ではない。

 勝利の為なら手段を選ばない悍ましい卑劣漢であり、その歳になるまで数々の犯罪に手を染めて来た大罪人である。

 

「ウヒヒヒッ! 皆殺しじゃぜ!!」

 

 ビルゴの大群でディバイン・ドゥアーズの本隊の殲滅を図ろうとしたウーロンであったが、突如となく従えていたビルゴの大群は彼の命令を受け付けず、動こうとしなかった。

 

「な、なんじゃ!? モビルドール共が動かん!?」

 

 自分の命令に従うようプログラムされたビルゴの大群はウーロンの命令を受け付けず、その場から全く動こうとしない。

 

「おっ、動いたァァァッ!?」

 

 数秒後、ビルゴの大群は動いたが、ウーロンの予想を遥かに超える行動を取った。

 それは、味方同士の同士討ちである。何らかのハッキングを受けた後、ウィルスを流し込まれ、ビルゴ等は周囲のもの全てを敵と認識し、同士討ちを始めたのだ。

 

「ギョエェェェッ! や、止めんか!!」

 

 ウーロンの静止の声も聞かず、多数のビルゴは同士討ちを続け、やがて最後の一機となった。無論、最後に残ったビルゴは自爆装置を作動させて自爆してしまった。

 

「こ、これでは攻撃できん! に、逃げ…」

 

 当てにしていたビルゴの大群をハッキングによるウィルス攻撃で壊滅させられたウーロンは、本体への攻撃を止めて逃げようとしていたが、一機の機動兵器からの攻撃を受ける。

 

「おっ!? わしを追撃…って、なんじゃ安物(ヤスモン)のドラグーンか。ビックリさせおって!」

 

 逃げ道を塞ぐ形で自分のアイアンコングの前に降り立ったのは、D兵器と言うコードネームで呼ばれている地球連合軍の試作メタルアーマー(MA)「ドラグナー」の正式量産機MAである「ドラグーン」であった。

 試作機として汎用の1型、砲戦の2型、電子戦の3型と三機も製造された各ドラグナーの良い所を取り揃え、完成された量産型軍用機であるドラグーンであるが、特化型のワンオフ機こそが絶対と信じるウーロンは、勝利の立役者であるその傑作量産機を安物と侮り、小細工無しで倒せる敵と高を括っていた。

 

「そんなヤスモンでわしのアイアンコングに勝てると思っているのか! 死ねぃ!!」

 

 自身の動きに合わせるトレースシステムを無理やり内蔵したアイアンコングのパンチを目前のドラグーンに見舞うウーロン。その拳の速さは弾丸の如くであるが、ドラグーンはそれを見えているかの如く避けて見せた。

 

「な、何ッ!? わしの(けん)を躱しただと!?」

 

 ドラグーンはドラグナー三機の解析データが用いられており、これまでに経験した戦闘記録も元に作られたサポートシステムのあるので、経験の浅いパイロットでも専用の訓練を受ければ即座に実戦が出来る高い操作性を持っている。

 だが、そのシステムの恩恵を受けていても、弾丸の如く放たれる強力なアイアンコングのパンチを躱すには高い反射神経が必要だ。並のパイロットでは、先の一撃で機体共々アイアンコングのパンチで破壊されてしまう。

 

「ちょっと鈍い。やっぱり調整しないと」

 

 そのドラグーンに乗っているのは、あのマリ・ヴァセレートであった。

 衛星軌道上の戦いからヘルガーンのヴィンデル・マウザー一派との戦いの後、彼女はディバイン・ドゥアーズと合流していたのだ。

 誰の命令か知らないが、マリは量産型MAであるドラグーンに乗り込み、ウーロンのアイアンコングと交戦している。先のビルゴの大群にウィルスを仕込み、同士討ちをさせて自爆させたのは、ディバイン・ドゥアーズの電子戦を得意とする者たちの仕業である。

 ウーロンのアイアンコングからの攻撃を躱しながら誰でも乗れるように調整されているドラグーンの操作性を、マリは端末を操作して調整し始める。

 

「えぇい! 雑魚の分際でェ!! 死ねェェェッ!!」

 

 飛び回るように自分の攻撃を躱し続けるマリのドラグーンに対し、雑魚に煽られていることにウーロンは苛立ったのか、連続で突きを放った。機関銃の如くの連続した突きであるが、そのどれもが跳ね回るよ様に最低限の動きで躱すドラグーンに掠りもしない。

 そればかりか、無理やり埋め込んだトレースシステムとゾイドの命とも言えるゾイドコアを強化した所為で、ウーロンのアイアンコングは悲鳴を上げていた。当の操縦者であるウーロンはそれを顧みず、ゾイドに無理を強いる戦い方を強行し続ける。

 もはや、ウーロンはゾイド乗りとして風上にも置けない人物だ。そればかりか、手段を問わない卑劣漢なので、武闘家として失格である。

 

『何故じゃぁ!? 何故わしの拳が当たらん!? はぁ、はぁ…!』

 

「よし、出来た」

 

 自分の拳が全く当たらないことに苛立ち、息を切らせているウーロンに対して、調整しながら攻撃を躱しているマリは、汗一つかくことなく自分用に調整することに成功していた。

 調整を追えれば、マリはウーロンのアイアンコングが繰り出す拳を避け、右肩の大口径レールキャノン砲を撃ち込んだ。ドラグーンの中で一番火力の高い兵装であるが、アイアンコングの胸部装甲を貫けなかった。が、ウーロンのプライドを傷つけるには十分な効果が見られた。

 

「ヌグゥゥゥッ! わしを馬鹿にしおってェ!! イヤァァァッ!!」

 

 攻撃が当たらないことで、更に激昂したウーロンは強力なパンチを見舞うも、マリは既に動きを見切っているのか、彼女のドラグーンには全く掠りもしなかった。そればかりか、手持ちの兵装であるレールガンを何発も撃ち込まれるばかりである。

 

「キエァァァッ!! わしの、わしの攻撃がァァァッ! 何故、なぜ当たらぬゥゥゥッ!? ごほっ、ごほっ!!」

 

 ドラグーンの火力では精々アイアンコングの重装甲に傷を付ける程度にしかならないが、操縦であるウーロンは汗だくであり、完全に冷静さを欠いて息を切らして咳き込んでいた。

 そんなウーロンに酷使されるアイアンコングは無茶な挙動の所為で悲鳴を上げて既に限界であり、ありとあらゆる場所から火花が飛び散り、自壊を始めている始末だ。

 

「な、なんだ!? 動け! 動かんかこのポンコツ!!」

 

 目前のマリが駆るドラグーンを倒すことも叶わず、ウーロンのアイアンコングは遂に限界を迎えて動かなくなった。まだゾイドコアは生きているが、もう延命は不可能であり、もうじき機能を停止する事だろう。

 当のそのアイアンコングを動かしていたウーロンはゾイドを兵器としか思っておらず、負ければポンコツと罵る始末であった。当然、ウーロンはアイアンコングから脱出し、逃亡を図る。

 

「可哀想に。ゾイドは心で動かすのに」

 

 醜悪で卑劣な男に無茶な改造を施された挙句、乗り捨てられたアイアンコングに、マリは機械生命体ゾイドに関する知識があったのか、死に行くアイアンコングに向けて慈悲の言葉を掛けた。

 同時にゾイド乗りの心得も知っているのか、とある仮面のゾイド乗りが発していた言葉を呟いていた。

 

「いま楽にしてあげるから」

 

 悶え苦しみながら死んで良くアイアンコングにマリは慈悲の心なのか、ドラグーンのレーザーソードを最大出力に上げ、ゾイドコアがある胸部に向けて突き刺して介錯する。無茶な改造と強化による絶え間ない苦しみから解放されたアイアンコングはその場で機能を完全に停止し、死んでしまった。

 

「へっ、馬鹿な奴だ! ゾイドなんぞにそんな手間を!?」

 

 このマリの介錯を嗤うウーロンであったが、レーザーソードを仕舞った彼女のドラグーンは直ぐに彼の前に立ち塞がり、逃亡を諦めさせる。

 

「ま、待て! 降伏する! わしは客将だ! 知っている事なら、何でも話そう!」

 

 逃亡を諦めて投降したウーロンであるが、これは嘘であり、マリが近付いたところで自身が得意とする暗殺拳で始末しようと言う芝居であった。そうとも知らず、ドラグーンから降りて来たマリに、ウーロンは投降したふりを続け、己の暗殺拳を叩き込もうとする瞬間を待つ。

 

「この娘、どこ?」

 

「あぁ、良く見えんな。ちょっと近くへ…」

 

 ルリ・カポディストリアスが映っている写真を見せながら近付くマリに、自身の暗殺拳を叩き込むために良く見せてくれと言って、相手を自身の間合いに近付かせようとするウーロン。だが、マリは不老不死な上に時間を止める魔法を使えることをウーロンは全く知らなかった。

 

「(今だ! 死ねっ!)」

 

 マリが自分の間合いに入ったところで、ウーロンは己の真の拳法である暗殺拳の技を行った。が、その瞬間にマリは時間を止め、ウーロンの両腕を圧し折った。

 

「キエァァァッ!? わしの、わしの拳がァァァッ!?」

 

「だから、この娘どこかって聞いてるんだけど?」

 

「ヒェェェッ!? こ、殺さないで! お願いだから殺さないでェェェッ!!」

 

 ウーロンが両腕を圧し折られて狼狽える中、マリは気にも留めずにルリの所在を問う。が、ウーロンは殺される恐怖を覚え、失禁して命乞いをするばかりだ。

 

「命乞いじゃなくて、この娘を知ってるか聞いてるんですけど? 耳とか遠いの?」

 

「ホヒィィィッ!? し、知らないですゥゥゥッ! ごめんなさァァァいィィィッ!!」

 

「へぇ~、そう。じゃあ良いや」

 

 絶叫しながら知らないと答えるウーロンにマリは用が済んだのか、ドラグーンに乗り込むために背中を向けた。ウーロンは無防備なマリの背中を恐怖に縛られているために攻撃できず、まだ動く両足だけで逃げ出す。

 

「助けてェェェッ! 死にたくないよォォォッ!! ウワァァァッ!!」

 

 マリがドラグーンに乗り込む中、ウーロンは喚き散らしながら逃げていた。泣き喚いて失禁したばかりではなく脱糞し、挙句に助けを求めて死にたくないと喚いている。老兵として戦場で果てたいと言うのは、相手を油断させるための嘘だと言う証明である。

 だが、そんな戦意を喪失し、その歳になっても未だ生に執着することを許さない者の仕業か、念能力者かテレパシーを使う何者かが彼の思考に入り込み、暗示を掛けた。

 

『卑劣な暗殺者よ、闇に落ちよ! 貴様は汚物だ! 火に飛び込み、己を浄化するが良い!』

 

「お、汚物…!? つまりわしは、うんこ…!?」

 

 その暗示を受けたウーロンは既に抵抗する精神力が失せていたのか、容易く暗示に掛かり、自分を汚物と思い込み始めた。

 

「アヒャヒャヒャ! わしはうんこー! わしはうんこォォォッ!!」

 

 泣き喚くのを止めたウーロンは、焦点の合わない目付きで狂気的な笑い声を上げ、燃え盛る炎に向かって疾走する。その顔は狂気的な笑みであり、恐ろしかった。

 

「おっほォォォッ! わしはうんこじゃ! わしはうんこなんじゃァァァッ! ヒャッハハハッ! アハハハッ!!」

 

 その後、燃え盛る炎に飛び込んだウーロンは身を焦がすほどの熱い炎に焼かれているにも関わらず、汚い言葉を喚き続けて笑うのを止めなかった。

 

「あ、あいつ何…!?」

 

 このウーロンの異常な光景はドラグーンを駆るマリにも見えており、彼女はただならぬ戦慄を覚える。数秒後、自ら熱い炎に身を投げ出したウーロンは、焼死体となってその場に倒れた。

 

『さて、汚物が消毒したところで、私の相手をしてもらいましょうか。魔女(ヘクゼ)よ』

 

「っ!? ハッキング!」

 

 ウーロンに汚物と思い込ませる暗示を掛け、焼死させた正体はマリのドラグーンの通信機をハッキングし、語り掛けて来た。これにマリは驚き、直ぐに機器を操作して対処する。

 卑劣な暗殺者を自ら焼死させ、ドラグーンにハッキングを仕掛けた正体は、ブラックナイトスコードシヴァの改造機、シュヴァルツリッター・カピテーンを駆るヴィクトリア・フリーデリーケ・"アインス"・フォン・ライン・ファルツであった。

 彼女はクローンでありながら同時にアコードであり、そのアコードの力を使い、ウーロンに自ら火に飛び込むように暗示を掛けたのだ。

 

『先のハッキングは挨拶と思って頂きたい。私の名はヴィクトリア・フリーデリーケ・フォン・ライン・ファルツと申しますが、私はクローンであり、アインスと呼ばれる個体です。以後、お見知りおきを』

 

 映像通信で自己紹介を行る数あるヴィクトリアクローンの一人であるアインスに、マリは眉を顰めた。

 整った顔立ちにポニーテールに纏められた豪奢な金髪、自分と同じ碧眼、183センチの長身であり、気品に優れている。そればかりではなく、パイロットスーツからでも分かる体形に、マリは妬みを覚えてか、初対面のアインスに対して舌打ちし、酷い言葉を掛けた。

 

「でっ、気持ち悪い中年童貞の性人形が私に何の用?」

 

『なんと下品な…! ですが、そのことは気にしません。私は貴方と決闘をするために参りました。正真正銘の決闘でございます』

 

 身体つきと容姿で酷い言葉を掛けたマリに、ヴィクトリアは若干怒りを覚えつつも安い挑発と捉えて受けず、決闘をするために来たと要件を告げる。

 

『そのドラグーンでは、このシュヴァルツリッター・カピテーンと戦うには…母艦に帰投し、得意な機体を…』

 

「これで良い。あんたムカつくから、この機体で勝ってあんたに吠え面かかせたい」

 

『ふ、あははは…! 随分とこの私の事を舐めている様だな、魔女。いや、嫉妬心からか…? 今からでも機体の変更を…』

 

 ドラグーンの事を知っているのか、アインスは母艦へ帰投して別の機体に乗り換えないのかと問うが、自分に絶対的な自信を持つ彼女を崩したいマリは、敢えて性能で大きく劣るドラグーンで挑むと返答する。

 相手を完全に侮っているアインスはそれを嗤い、先の礼儀正しさは何処へやら、完全にマリを見下しながら機体の乗り換えを勧めるも、彼女は煽りながら断る。

 

「そう言うの良いから早く始めてよ。それとも、その機体じゃないと私に勝てないわけ?」

 

『貴様…! 後悔しても遅いぞ!!』

 

 このマリの煽りに怒りを覚えたアインスは、彼女のドラグーンに向けて怒りの攻撃を浴びせた。ブラックナイトスコード用のビームライフルで撃ち込むも、相手のドラグーンがそれが来ることが分かっているのか、最低限の動きで避けて手持ちのレールガンによる反撃を行う。

 

「あの速さでこの装甲!?」

 

『これがフェムテク装甲! 貴様の乗機の火器など通じん! 貴様はここで私に敗北する運命(さだめ)だ!!』

 

 シュヴァルツリッターのフェムテク装甲はビームどころか、機銃の類の実弾でも高い防御力を発揮する装甲のようだ。レールガンが効かないことで、レールキャノンを即座に撃ったマリであるが、アインスはアコードの力で射線を予期しており、躱してアーミングソードのような形状のヒートソードを抜き、斬りかかってくる。

 

「速っ!?」

 

 凄まじい速さで斬りかかるシュヴァルツリッターに驚くマリは即座に回避行動を取るも、そのどれもがアコードの力で読まれ、回避する方向に刃が飛んでくる。

 

『無駄だ! 貴様は決して私に勝つことは出来ん! そんな機体ではな!!』

 

「くっ…!」

 

 アインスのアコードの力とシュヴァルツリッター・カピテーンの性能の組み合わせは強力であり、突出した性能が無い量産機であるドラグーンでは、奇跡が起きない限り勝機は無い。

 目前の気に入らない女を低い性能の機体で打ち負かしたいと言う選択にマリは後悔しながらもどうにか避け、逆転方法を模索する。

 

「こいつの動き、まるで先読みのように…!」

 

 戦っている最中に相手が自分の先を行くような攻撃を行って来ているので、マリは徐々にアコードの力が相手の心を読む物だと気付き始めていた。

 

「これなら勝てるかも…!」

 

 相手の心を読む能力であるなら、マリはそこに勝機があると見出し、ある妄想を抱いた。

 

『っ!? 貴様ァ! 神聖なる決闘になんと破廉恥なことを!?』

 

 心を読んで戦ってくる相手に対し、マリが抱いた妄想とは、性的な物であった。

 アインスの体形を見て性人形と侮辱した際、激しい嫌悪の反応を見せたため、性経験のない処女だと分かった。自分の心の中を覗いでくるなら、この妄想をすれば、相手は大いに狼狽えると思って妄想したのだ。

 自分の性的な妄想を見て狼狽えている内に、マリのドラグーンはレーザーソードを抜き、一気に接近してアインスのシュヴァルツリッターの右腕を切り裂いた。

 

『こ、この! 卑怯な!』

 

 あの妄想が処女であるアインスには刺激が強過ぎたのか、未だ動揺しており、その所為で反応が遅れたようだ。そんな妄想を決闘中に抱いたマリを卑怯と罵り、アインスは攻撃を続けるが、攻撃は正確さを欠いており、経験豊富なマリに容易く躱された挙句、二撃目の斬撃を受けてしまう。

 

『アァァァッ!』

 

 自分の長所が裏目に出てしまい、乗機の右腕を切断された挙句、二撃目の斬撃を受けたアインスのプライドは激しく傷付けられ、怒りに燃えていた。

 そんな彼女の被弾したシュヴァルツリッター・カピテーンは胸部の装甲を開き、胸部ガトリング砲二門を至近距離から撃ち込み、マリのドラグーンを激しく損傷させる。これでとどめを刺せるのだが、アインスの精神状態は戦える状況ではなくなったのか、退却を始めた。

 

『お、おのれ! 覚えておけ! 次こそは貴様を!!』

 

「はぁ、良かった…」

 

 右腕を失い、損傷して戦闘力が低下した機体ではディバイン・ドゥアーズの本隊と交戦するのは愚策と判断してのことだが、あのマリの性的な妄想が未だ頭から離れず、戦える状況では無かった。それに相手のドラグーンは至近距離からのガトリング砲の掃射で死に体なので、放っておいても追撃されることはない。だからこそ、無様に退却したのだ。

 そのおかげか、マリは命拾いをしていた。もしあのままとどめを刺されていれば、再生にどれだけの時間が掛かったことか分からない。相手の判断にマリは感謝しつつ、死に体のドラグーンから脱出し、爆発から身を守るために物陰へと隠れた。

 数秒後にドラグーンは爆発し、周囲に破片をまき散らす。マリが隠れている岩にも飛んでくるが、彼女の身体には何一つ掠り傷も無かった。

 

「処女で良かった。気持ち悪いけど、あいつを作り出した奴に感謝ね」

 

 迎えの兵員輸送機であるUウィングが迎えに来ているのを確認しながら、決闘を挑んできたアインスが非処女ではなく、未経験な処女であったことにマリは感謝していた。




アーラ・バローネ赤仮面「ゾイドは心で動かすんだよ」

ウーロン、お前ゾイドの事を何だと思ってるんだよ。
俺が手を加えたけど、元の設定でも自分の動きに同程度の動きをさせるとあったので、こいつゾイドを違法改造しているなと睨み、卑劣な男に変えました。
まぁ、その所為で一発屋として終わったけど(笑)。

アインス戦はSEEDFREEDOMのシュラ戦を参考に。
もう公開から大分経っているので、ネタバレしちゃうけどアスランのエロい妄想を見た所為で激しく動揺しちゃってね。アインスとは違って逃げず、ブ千切れて本気で殺しに掛かったけど。

それと募集は二十日過ぎれば終わりです。

是非とも活動報告にてご応募を。
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