【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
アガサ騎士団に属する女騎士。騎士団内で創設されたVA第一連隊の長。
乗機はVA「ダヌム・アルゴン」
今回の回はグロ注意です。
リオンテイルさん、誤字報告サンクス。
地上の抵抗を排除し、ジャブローの地下にまで侵攻したアガサ騎士団の制圧部隊であったが、罠だと疑わせないためか、地下にまで後退したメイソン騎士団とレダニア軍の部隊は抵抗する。
だが、それは限定的な物であり、敵の勢いが凄くなれば即座に後退をする。ジャブローに集めた傭兵やテロリスト、今の社会に反感を抱いて志願した者たちを見捨てて。
「まるで空き家じゃないか」
迎撃に出たドートレスタンクをライフルで破壊すれば、全くの抵抗の無さにグレイズ・リッターに乗るガリアは落胆する。
実際、自分らと真面にやり合える敵戦力は分が悪くなれば直ぐに後退するばかりで、相手になるのは未熟なパイロットが乗る性能の低い物ばかりだ。ガラクタを相手にしていると言っても過言ではない。
「敵部隊、更に後退! KMF隊と共に追撃します!」
『了解、気を付けろ! 何を企んでいるか!』
地下の掃討も厄介な敵が後退してくれるおかげで順調に進む中、セラエルは後退するメイソン騎士団とレダニア軍の追撃に入ると本部に告げ、追撃に入る。
無論、これが罠であることをセラエルは気付いていない。彼女はそのまま追撃戦に移行するサザーランドやグロースターを中心としたKMF隊に随伴する。
追撃されているレダニア軍所属のASのアルカンシェルにヴァルキュリアシリーズのシグルーンは真面に抵抗せず、後退するばかりだ。そんな後退するばかりの敵軍を追跡していれば、急に真面に抵抗し始めた。どうやら本部に到達したようだ。
遮蔽物となる岩場に隠れ、抵抗の度合いを見てセラエルは増援を要請する。KMF隊も同様に隠れ、手持ちの射撃兵装で応戦していた。
「敵本部を確認! ですが、抵抗が激しくて接近できません!」
『VA隊ならびMS隊を送る! 制圧は目前だ! 頑張れ!』
VAとMSの増援が来ると分かれば、セラエルは乗機であるレギンレイズの130ミリライフルでシグルーンを一機の頭部を撃ち込んで無力化させる。
数秒後にVAのダヌム・アルゴンが到着し、更に複数のグレイズの増援がやって来た。増援がやって来るなりレダニア軍は撤退してしまった。
最も、真面目に抵抗したのは本部に居た自軍の参謀とメイソン騎士団の騎士の撤収、罠を仕掛ける時間稼ぎの為であり、増援が来る前にそれが終わったので、もうここに留まる理由は無いのだ。取り残された現地徴用の将兵で構成された部隊はまだ抵抗しているが。
このメイソン騎士団とレダニア軍の撤退の報告は全部隊になされ、警戒するようにと作戦本部から伝えられる。
『全部隊に通達。敵メイソン騎士団とレダニア軍は撤退! だが、現地徴用の者で構成された部隊は未だ抵抗している。注意されたし。それに罠の可能性も高い。十分に警戒せよ!』
その報告を聞いたセラエルは放棄された本部に向かい、まだ何か残っているか調べるべく、機体から降りる。他の騎士や歩兵隊も共に本部内へと突入し、本部内に敵が残っていないか探索する。
「こちらセラエル・ドリーデ、本部内へ突入。残兵は見当たらず」
右手に剣を持ち、左腕のガントレットに内蔵された無線機で報告しつつ本部内を探索する。本部は自分ら以外に誰もおらず、ただ現地徴用か傭兵、その他諸々の反乱分子の死体が転がっているだけだ。
つい先ほどまで騎士と参謀らが居た部屋に警戒しながら突入すると、思い掛けない物が突入したセラエルたちを出迎える。
「ひっ!?」
「く、首だ…! しかもこの並べられた首、掃討作戦から逃れた連中だぞ!」
一人が驚いて尻もちを着けば、騎士は自分等を出迎えたのがどれも知っている物だったのか、驚きながら思い出す。
突入した彼らを出迎えた物とは、かつてアガサ騎士団が来るまでは世界を牛耳っていた裏世界を含める者たちの晒し首であった。丁寧に並べられ、顔は突入した者たちを出迎えられるように向いている。彼らは殺された後に首を切断されたようで、首が並べられているテーブルの後ろでは、首のない多数の死体が転がっている。
そんな恐ろしい光景を目にしたセラエルは口を抑えつつ、何か残って無いか調べるように指示を出した。
「まだ何か残っているはず! 直ちに調査を!」
「は、はっ!」
セラエルの指示に応じ、配下の騎士や将兵らは部屋中を捜索する。無論、この部屋で虐殺を行っていた者たちは死体と罠以外に残していない。その罠は、首のない死体から見付かった。
発見したのはMP5A5短機関銃を持つ女性兵士である。彼女は爆弾解除に関する訓練は受けておらず、不用意に死体に触れ、仕掛けられた罠、即ち爆弾に気付くことなく触れた。気付いた時はもう遅く、信管は作動していた。
「ばくっ…」
「えっ…?」
気付いた女性兵士が叫んだが、セラエルが気付いてそこに視線を向けた時は既に爆発した後であり、彼女は周りの者たちと共に爆風に呑まれて消滅した。
死体に仕掛けられた爆弾はかなり強力な物であり、わざわざ違和感を覚える位置に仕掛けられていた。仕掛けた数は六つ以上であり、本部が丸ごと吹き飛ぶほどであった。
それに呼応してか、ジャブローの地下各地で仕掛け爆弾が爆発し、地下内に突入したアガサ騎士団や協力するシュラク隊、テメリア軍、ガリア軍の部隊は被害を受ける。取り残されたこの世界の者たちで編成された部隊も爆発に巻き込まれて壊滅した。彼らは敵に大損害を与えるための生贄であったのだ。
「うぅ…図られた! 奴らの目的はこれだったのか!」
落盤から何とか抜け出したガリアは、機体から這い出てジャブローが罠であったと気付き、図られたことを悔しがって地面を拳で叩いた。
このジャブローは本命を隠すための囮であったのだ。メイソン騎士団もジャブロー攻撃は予想外であったが、これを利用して本命より目を逸らさせることに成功した。
して、その本命とは、日本のIS学園の総攻撃である。
本命であるIS学園総攻撃を敢行すべく、メイソン騎士団と総帥アトリオックスが率いるバニッシュト軍団による地上、海上、空、宇宙からの四方向同時攻撃が開始された。
宇宙では、メイソン騎士団の主力宇宙艦隊には姿が無かったドロス級宇宙空母がIS学園に向けて降下部隊を展開させている。艦隊に合流したCAS級強襲空母も降下艇を含める降下部隊を僚艦と共に展開していた。
この流星群のような降下部隊は地球に大気圏再突入を行い、IS学園に向けて一直線に降下していく。
気付いたアガサ騎士団のパトロール艦隊が妨害砲撃を加えたが、その守りは厚く、一隻の降下艇の撃沈も叶わなかった。
空からはガウ攻撃空中空母、ガルダ級大型輸送機、ウラル級大型輸送機などを始めとした空中艦隊が攻撃を行う。無論、MSやKMF、バルキリーなどを多数搭載しており、それを惜しまなく展開してくる。ジンクスⅢやアヘッドなどの飛べる機体はそのまま出撃しているが、ゾリディアやグレイズ、レギンレイズなどはベースジャンバーに乗って出撃する。一瞬にして空を埋め尽くさんばかりの数となった。
海上のベーリング級空母や潜水母艦からも続々と艦載機が出撃しており、総攻撃に相応しい数と化している。海中も魚の群れのようにキャンサーやパイシーズ、スペルビアジンクス、モビルアーマーのトリロバイトが学園を目指して航行している。
「行くぞ! モーリック王の為に!!」
『おぉぉーッ!!』
海上と上空から凄まじい数の攻撃部隊が迫る中、地上でも同様の数の部隊がIS学園に向かっていた。
一人のメイソン騎士団の騎士が乗るグレイズ・リッターがシンボルが描かれた旗を振れば、同型機やグレイズ・シルト、グレイズの装甲強化型であるパンツァー、レギンレイズなどが先行して突撃を行う。KMFのサザーランドやグロースター、上空のヴィンセントも物凄い数だ。
それだけではない。ヴィンデルより供与されたSPTのブレイバーやMFのソロムコが空を覆い尽くすほどに飛んでいる。騎士団の後からは多数のSPTのドトールやMFのガンステイドが続いている。
これで宇宙からの降下部隊も含めれば、過剰なまでの総攻撃である。そこにモーリック十三世が召喚術を使って蘇らせた赤鬼十三騎士や予備戦力も加わる。完全に落とす気だ。
連絡橋の検問所は大挙して襲ってくるメイソン騎士団によって瞬く間に制圧され、大群は橋を伝ってIS学園を目指してくる。
『敵襲! 敵襲!! 民間人は直ちに最寄りのシェルターに避難! 戦闘員は直ちに配置に着け!』
無論、IS学園の守備隊がこの尋常じゃない数の敵に気付いており、直ぐに防衛体制に移行する。再び鳴り響いた警報に、職員や教師、生徒たちは不安を覚えるが、銃を持った女兵士たちに促されてシェルターに押し込まれる。
民間人の避難が行われる中、IS学園の軍事施設の方では、各施設が要塞に変形し始めた。これには事前の威力偵察を行っていたオウギュストは驚き、思わず戦列を離れようとする。
『防衛施設が要塞に変形したぞ!? どういうことだ!?』
「お、俺は知らん! 基地が要塞に変形するなど!」
『逃げる気か? 逃げるのなら、このニムバス・シュターゼンが容赦せんぞ!』
対空砲やビーム砲、ミサイル発射台などを展開して要塞へと変形する軍事施設に先行した部隊が瞬く間に壊滅していく中、オウギュストは逃げようとするが、頭部がやや大きいイフリート改に剣先を向けられる。
「ちっ、分かった。逃げはせん! だが、味方に背中を向けられては真面に戦えん!」
『やる気があるなら、逃げようとするな!』
『まっ、自分の命が大事だからな』
ニムバスの脅しにドライセンに乗るオウギュストは文句を言いながらも大人しく戦列に戻れば、専用KMFのパーシヴァルに乗るルチアーノ・ブラッドリーは命が惜しいからと呟く。
他のクラフチェンコや補充員のヌメリコフ、元ジオン軍のグール隊と共に、赤鬼十三騎士団は頑強に抵抗するIS学園へと突撃を行う。何機かが脱落していくが、損害に構わず突撃を敢行した。
『MS並びバルキリー、戦術機、VA隊は直ちに出撃! これは演習ではない! 繰り返す、演習ではない!!』
施設内でこの放送が繰り返し流れる中、IS学園の守備隊に属するパイロットたちは直ちにハンガーへと急ぐ。更衣室でパイロットスーツを着込み、それぞれ専用の装備を身に纏えば自分の機体まで素早く走り、コクピットに飛び乗って機体を起動させる。その速さは数秒単位だ。このスクランブル発進の為に何度も訓練を行っている。
学園ぼ防衛に回されたばかりのアガサ騎士団の隊であるVA連隊の長、マルアリア・カーンもダヌム・アルゴンを纏い、直ちに出撃して押し寄せる敵部隊の迎撃に向かう。
『HQ、敵の数は?』
『想定不明、更に敵の数は増加中。各機、フォーメーションを維持しつつ防戦せよ。こちらの増援も急行中!』
「これほどの数、持ち堪えれるの?」
本部ですら想定不可能の数に、マルアリアはどれほど持ち堪えられるかどうか疑問を抱き始める。数えるのが馬鹿らしく見える数だ。それにデータに無いSPTやMF、異世界より持ち込まれた多数の機動兵器もある。
圧倒的な物量で迫る敵機であるエリアーズを落としつつ、マルアリアは配下の連隊と共に指定された防衛区画を維持する。彼女の連隊が展開している区画は海上であり、ミサイルフリゲート艦やミサイル駆逐艦などのイージス艦の艦隊と共に防戦していた。バルキリーであるVF-11Cサンダーボルト一個大隊も加わっている。
要塞へと変形した軍事施設や守備隊の奮戦により、未だに学園本島には一機の敵機の侵入を許してはいないが、この防衛線の突破の為に動員された赤鬼十三騎士とバニッシュト軍団がおり、彼らと対峙している防衛線に穴が開きつつあった。
「CP、防衛を維持できない! 敵に手練れが…」
戦術機の不知火で本島より迫る大群の対処に当たっていた衛士は、二本のヒートサーベルでジムⅢやカットシーを落としていくニムバスのイフリート改を見てそれをコマンドポストに報告したが、その途中で一気に接近されて撃破される。
他にもオウギュストのドライセンやルチアーノのパーシヴァル、クラフチェンコのZy-98、ヌメリコフのスコープドック、グール隊のザクⅢが突撃を行って防衛線をズタズタにする。
「ほらほら、大事なのは命だろぉ!? 逃げろぉ! 命が無くなるぞぉ!!」
ルチアーノは乗機のパーシヴァルを巧みに動かし、目に映る敵機を落としながら守備隊に自分から逃げるように叫ぶ。そんな恐れ戦く守備隊に畳み掛けるように、クラフチェンコやヌメリコフ、グール隊が一気に雪崩れ込んで来る。
即座にその知らせは四方八方より迫る敵部隊を迎撃している要塞本部に伝えられた。
「第一防衛ラインを突破した敵部隊が居ます!」
「予備の戦術機大隊を回して!」
「了解! ベルンハルト少佐、指定されたポイントへ急行してください! 敵部隊が突破しつつあります!」
『了解した! シュヴァルツェ大隊はそちらに急行する!』
レーダー手からの報告で分かれば、司令官は直ちに予備に控えているアイリスディーナ・ベルンハルト少佐率いる戦術機大隊を回すように指示を飛ばす。
これに応じ、戦術機のEF-2000タイフーンで編成されたアイリスディーナのシュヴァルツェ大隊が赤鬼十三騎士が暴れる防衛区に急行する。彼女だけでなく、紫色の武御雷も向かっていた。
現れた紫色の武御雷に交戦経験があるオウギュストは驚いたが、今度はこちらが圧倒的なので、部下と共に現れた敵の増援を迎え撃つ。
「あ、あの色は!? だが、こちらの数は圧倒的だ! 各機、奴をやるぞ!!」
オウギュストの指示で同じドライセンやバウ、グール隊のザクⅢは戦術機部隊を迎え撃った。
「またか! しかもなんだあの数は!?」
昨日の襲撃で付近の基地に移動していたディアス・ブラフォードは総攻撃の報を受け、ニコライ・パニュークと共に増援部隊として来れば、尋常じゃない数の敵を見て唸る。
誰が見ても唸るほどの数だ。これにニコライは臆したが、ATのようにローラーダッシュをしながら襲ってくるSPTのドトール数十機に乗機の専用ガレスの装備で対処する。グロースターに乗るディアスもレーザーの弾幕を浴びせて来るドトールと交戦を開始する。日本列島でも戦闘が行われた。
「くっ、数が多い!」
学園本島に上陸しようとするグレイズ各種を阻止していた山吹色の武御雷に乗る
ナノ・ラミネート装甲を切り裂けるほどの特注品の戦術機用長刀であるが、彼女が乗る武御雷の足元には十数機のグレイズの残骸が転がっている。それでもグレイズは何度でも上陸しようと海から出て来る。他の機体も奮闘しているも、有象無象に湧いてくる敵機の対処に追われている。
「一人でやるしかないか…!」
大斧で斬りかかるグレイズ・リッターの斬撃を躱し、胴体に長刀を打ち込んで無力化してからこの区画は自分一人で維持する他ないと判断する。
一人で戦い続けようとする唯依の元に、思わぬ援軍が現れた。それは一文字ゆきなの打鉄にラファールリヴァイブを纏ったグラディス・アームストロング、鶴賀千雨、宇崎愛だ。勝てないグレイズ相手に挑む。
「っ! 学生か!? どうして!?」
『私たちだけ避難するなんて!』
『ISが何のためにあるかご存じで?』
連携を取ってグレイズに挑みつつ、ゆきなと千雨はISを纏える自分らが逃げる訳にはいかないと唯依に答える。
これに呼応してか、学園の専用機持ちたちが勝手に出撃して侵攻してくるメイソン騎士団と交戦を始める。止めようとしたが、敵の数は守り切れない尋常じゃない数であり、猫の手も借りたいくらいの現状だ。守備軍司令部は致し方なく彼らの参戦を認める。
一夏たちが迎撃に向かったのは、学園の真上より接近してきたSV-52の大編隊だ。長距離兵装を持つISを纏う者たちは直ぐに接近中の敵大編隊に向けて放ち、何機かを撃ち落とす。散会したSV-52各機は向かってくるISを見て驚く。
『データ照合! 専用機だぜ!?』
『専用機持ちだと!? 俺たちやられるぞ!?』
『馬鹿が! 相手はただの餓鬼だ! 囲んでやっちまえ!』
自分等に向かってきたのが専用機持ちだと分かった途端に逃げ出そうとする部下たちを編隊長が止めれば、彼らは数の多さを利点にして一夏たちに襲い掛かった。
IS学園に対する本格的な総攻撃に対し、エルネスティーヌは直ぐに周辺の基地に増援に向かうように指示を出した。自らもミッチェルやゴリなどの部下を率いて日本のIS学園の救援に向かっていた。
帰る途中であったルリにもIS学園の総攻撃の報が知らされ、VAノルドを纏った依玖、セルベリアのVA部隊と共に専用ISであるマギア・コリツェを纏って急行する。
日本本島まで差し掛かった際にメイソン騎士団の刺客による妨害を受ける。それは勢いよく弾丸の如く投げ出された岩石による投石であった。
「っ!? 止まって!」
自分らを狙って投げ出された岩石に気付いた依玖は静止命令を出し、救援部隊を止める。彼女の指示通りに止まったルリとセルベリア等は直ぐに索敵を行い、次なる岩石による投石を行う標的を見付ける。
投石を行っていたのは、赤鬼十三騎士の一人であるショカン族の王子ゴローである。四本腕で巨漢に等しい体格を持つショカン族の腕力で、細かく砕いた岩石を機関銃のように連続して投石を行っていた。この雨あられの岩石に一機も脱落機は出なかったが、足を止められてしまう。
少しでも急ぐべく、衣玖はイクサービームをゴローに向けて放つ。このビームにゴローは投石を止めて避け、知らないであろう彼女らに向けて名乗り始める。
「俺はショカン族の王子ゴロー! モーリック王の命において貴様らの足止めを仰せつかった! だが、皆殺しにして良いとも言われている! 覚悟するが良いッ!!」
本命は足止めであるが、皆殺しにして良いと言われたので、ゴローは空高く飛翔して衣玖に襲い掛かる。これに衣玖は対処しつつ、援護攻撃を行おうとする救援部隊に先に向かうように指示を出す。
「こいつは私が足止めします! 皆さんはIS学園に!」
「了解した! 行くぞ!」
「えっ、でも…」
「ここで時間を割いているわけには行かない。行くぞ!」
ゴローを抑えるから行けと言う衣玖の指示にセルベリアは従って部下を伴って行こうとしたが、ルリは後ろめたさを覚えてか、動かなかった。それをセルベリアは彼女の手を取って無理やり引っ張って連れて行く。
「むっ? 逃げる気か! 行け、キンタロー!!」
衣玖に自分を対処させ、残りは救援に向かうつもりであったと気付いたゴローは、直ちに配下のショカン族の戦士たちを追撃に向かわせる。王子の命で出て来たショカン族の戦士らはルリ達の追跡を行い、VA一機を撃墜しようと飛び掛かったが、ある戦士たちに邪魔をされた。
それはライデンの命を受け、ヴィンデルの野望を阻止しに来たリュウ・カンとクン・ラオである。リュウの拳で一名が吹き飛ばされれば、クンが投げた刃を仕込んだ防止による投擲で数名のショカン族の戦士が惨殺される。
「うぉぉ!? き、貴様等! 何者だ!?」
虎のような模様を持つショカン族の戦士が名を問えば、リュウとクンは名乗り始める。
「神に仕えし拳法家、リュウ・カン!」
「同じく武闘家クン・ラオ!」
名乗り始めた神に仕える二人の武闘家に対し、ショカン族の戦士らは怯まずに挑む。
「おのれ、ここまで邪魔をしに来たか! 八つ裂きにしてくれるわ! やれぃ!!」
向かってくるショカン族の戦士らに対し、リュウは戸惑っているルリ達に早く向かうように告げる。
「この者たちは我々が抑える! 君たちは早く学園に!」
「何が何だか知らんが、助かる! 行くぞ!」
突如として現れた超人レベルの二人に、セルベリアは礼を言いながらIS学園の救援へと向かった。
次回は激戦になる予定です。